ポイント
- 3万円台なのに充実したスペック
- 気軽に持ち運べる軽さ
- ストレージ交換が簡単
CHUWI HeroBook Proのスペック
画面サイズ | 14.1インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Celeron N4000 |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD (SATA) |
グラフィックス | UHD 600 |
LTE | 非対応 |
幅×奥行き | 332×214mm |
厚さ | 21.3mm |
重量 | 1.39kg |
バッテリー | 約9時間 |
※2020年3月4日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | シルバー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | - |
無線LAN | 11b/g/n |
Bluetooth | 対応 |
USB3.1 | - |
USB3.0 | 1 |
USB2.0 | 1 |
USB Type-C | - |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 (Mini) |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | 30万画素 |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | - |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | なし (※) |
※公式サイトには「Office搭載」と書かれていますがOffice 2019がインストールされているのではなく、無料のオンライン版Officeのリンクが用意されているのみです
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
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デザインと使いやすさ
シンプルな外観
本体カラーはシルバー。写真では明るく見えていますがこれは撮影時の照明の影響で、実際にはもう少し暗めです。ボディの素材は樹脂 (プラスチック)製ですが、それほど安っぽくは見えません。ただし若干のベコベコ感があります。とは言え、シンプルで好感を持てる外観です。
標準的な14インチサイズ
接地面積は幅332×奥行き214mm。A4サイズ (幅297×奥行き210mm)よりもふた周りほど大きいのですが、14インチクラスとしては標準的な大きさです。高さは公称値で21.3mmですが、これはゴム足を含めたときの厚さ。実測ではゴム足を含めた高さは21.7mmで、本体部分は17.8mmでした。手で持つと、意外とスリムに感じます。
14.1インチのフルHD
ディスプレイの大きさは14.1インチです。一般的な14インチよりも0.1インチ大きいのですが、体感的に大きさは変わりません。解像度は1920×1080ドットのフルHD。3万円台の格安モデルには1366×768ドットの低解像度タイプが多いのですが、このスペックはなかなか優秀です。
自然な発色と広い視野角のIPSパネル
ディスプレイには、自然な発色が特徴のIPSパネルが使われています。実際に写真や動画を確認したところ、色に違和感は感じられませんでした。色域自体はそれほど広くないものの、3万円台の格安モデルとしては十分優秀なクオリティーです。また視野角が広いので、ディスプレイの角度が変わっても画面が見づらく感じることがありません。
色域測定結果
sRGBカバー率 | 63.0% |
---|---|
sRGB比 | 63.2% |
Adobe RGBカバー率 | 46.8% |
Adobe RGB比 | 46.8% |
目に優しいノングレア
ディスプレイの表面は、非光沢のノングレアタイプです。集中力の低下や眼精疲労の原因と言われる映り込みが抑えられています。長時間使用しても、眼が疲れにくい仕様です。
キーボードは英字配列
キーボードは英字配列でバックライトは非対応です。アマゾンで販売されているモデルはキートップにかな文字がプリントされていますが、試用機にはプリントされていませんでした。英数字キーの位置は日本語配列と変わりませんが、記号の位置が若干異なる点に注意してください。
やや大きめのキーボード
キーピッチ (キーとキーの間隔)は20.4mm。一般的な19mmよりもやや大きめです。実際に文字を入力したところ、若干指を大きく広げるような感覚がありました。キー自体も幅17mmと一般的なノートPC (15~16mm)よりも少し大きいのですが、小さいキーよりは押しやすく感じます。はじめは違和感を感じるかもしれませんが、そのうちに慣れるでしょう。
キーストローク (キーを押し込む深さ)は実測で平均1.41mmです。押した瞬間のクリック感はやや弱く、タイプ感は全体的に軽めです。ただキーのスイッチ部分にブレがあり、若干グラつきます。またホームポジション周辺ではわずかにたわみが見られました。落ち着いてゆっくり入力するなら問題ないのですが、高速タイピングでは力の入れ具合によってキーが認識されないことがあるかもしれません。
タイプ音は軽いタッチでもカチカチと聞こえます。うるさく感じるほどではないのですが、静音性は高くありません。強めに打つとパチパチと響くので、軽めのタッチを推奨します。キーボードの仕上がりについてはやや残念ですが、安いことを考えれば仕方がないでしょう。こだわらなければ普通に使えます。
端子類は少ない
周辺機器接続用のインターフェースは多くはありません。USB端子は2ポートで、あとはMini HDMIとmicroSDカードスロット、ヘッドセット端子類です。据え置きで利用するならフルサイズのUSB端子がもうひとつかUSB Type-C端子、あるいは有線LAN端子が欲しいところ。しかし持ち歩き用として考えるなら、必要十分とも言えます。
巧妙に隠されたスピーカー
ディスプレイはヒンジ部分の本体側に配置されています。一般的なノートPCでは底面部やキーボード面に配置されているのですが、HeroBook Proではスピーカーがまったく目立ちません。
ただし音質はあまり良くありませんでした。ヒンジにさえぎられているため、音はややこもりがち。ボリュームは低めで音の厚みもなく、シャカシャカ & プチプチした印象です。ただサラウンド感は十分に感じられます。ビデオチャットや動画視聴には問題なく使えるでしょう。
ベンチマーク結果
CPU性能は低い
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-10710U |
13685
|
Core i7-1065G7 |
11872
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10412
|
Core i5-10210U |
9799
|
Ryzen 5 3500U |
8447
|
Core i3-10110U |
5550
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
Core i3-7020U |
3769
|
Celeron N4100 |
2569
|
Celeron 4205U |
2021
|
Celeron N4000 |
1550
|
HeroBook Pro (Celeron N4000) |
1511
|
Celeron N3350 |
1254
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUとして使われているCeleron N4000は格安ノートPC向けで、性能は高くありません。実際に試用機でCPU性能を計測するベンチマークテストを試したところ、かなり低めのスコアでした。とは言え、3万円台前半のノートPCとしては仕方がない結果でしょう。価格相応のパフォーマンスです。
ただし、実際の使用感は悪くはありません。ソフトによっては時間がかかる場面もありますが、ウィンドウズの基本操作やブラウザーでのネット閲覧、動画視聴には (若干の間はあるものの)普通に使えます。8GBメモリーや高速なSSDが使われているためでしょう。
グラフィックス性能は低い
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
GTX 1050 |
5912
|
MX250 |
3606
|
Iris Plus |
2846
|
Radeon Vega 8 |
2344
|
UHD |
1335
|
UHD 620 |
1265
|
UHD 600 (Celeron) |
422
|
HeroBook Pro |
333
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
3Dグラフィックス性能を計測するテストの結果はかなり低めでした。ゲームやクリエイター向けソフトの利用はかなり厳しそうです。
使いみちは限定的
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100 3756
|
Productivity (ビジネス利用) |
4500 2757
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450 868
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、目標値を下回りました。ただしテストにはやや負荷の高い処理も含まれているため、一般利用にはまったく向かないというわけではありません。テストの詳細を確認するとブラウザーでの3D表示が極端に遅かった程度ですので、重いWebサイトを使わなければ問題ないと思われます。
SSDはSATA接続
ストレージはSATA接続の256GB SSDです。3万円台で256GB SSDを搭載しているモデルは、なかなかありません。格安ノートPCでよく使われるHDDやeMMCよりもアクセスが速く、ウィンドウズのレスポンスも良好。普通のCeleron搭載格安モデルに比べて、快適に使えます。
起動時間は平均30秒程度
ウィンドウズの起動時間は、平均24.4秒でした。Core iプロセッサー + PCIe SSD搭載機種なら15秒程度が平均的ですが、Celeron N4000+ SATA SSDのため多少遅いのかもしれません。それでも40秒以上かかるHDD搭載機種よりは高速。普通に使える範囲です。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 25.8秒 |
---|---|
2回目 | 24.5秒 |
3回目 | 24.2秒 |
4回目 | 23.8秒 |
5回目 | 23.7秒 |
平均 | 24.4秒 |
実駆動時間は7時間程度
バッテリー駆動時間は、公称値で約9時間とされています。ただしこれはパフォーマンスをグッと落とした状態での計測結果で、実際の駆動時間は公称値よりも短いのが普通です。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、7時間44分でバッテリー切れとなりました。パフォーマンスをやや抑えた状態での動画再生は5時間57分です。駆動時間は長くはありませんが、最大パフォーマンスで7~8時間であれば納得できる範囲でしょう。
バッテリー駆動時間の計測結果
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 約9時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 7時間44分 |
Video (動画視聴) | 中 | 5時間57分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 3時間13分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム性能について
PCゲームのなかでは特に軽いドラクエ10のベンチマークを試したところ、1280×720ドットの低画質でも「やや重い」という評価でした。Celeron N4000はグラフィックス性能がかなり低く、ゲームには向いていません。ごく軽めのパズルやソリティアなら問題なくプレーできそうですが、基本的にゲームのプレーは考えないほうが無難です。
※テストは1280×720ドットで実施
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 1478 / 重い |
標準品質 | 1775 / 重い |
低品質 | 2289 / やや重い |
3万円台としては驚くほどのスペック
よかった点
CPU性能は低いものの8GBメモリーと256GB SSDを搭載しており、同価格帯の格安ノートPCよりも快適に使えます。見やすくて情報量の多いフルHDのIPSパネルを採用している点もポイント。3万円台前半の機種としては、破格のスペックです。
気になる点
キーボードのクセがやや気になります。英字配列はいいとしても、キーのグラつきやキーピッチに若干の違和感がありました。ただこの部分は、慣れれば普通に使えるかもしれません。
CPU性能が低いのは、価格が安い性能が低いことを考えれば仕方がないでしょう。同価格帯の格安モデルよりも高スペックなのですが、PCに詳しくない人が使うのは少々厳しいかもしれません。高速化設定や不要なアプリを消すなどのチューニングを自分で行なえる人には高コスパです。
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関連リンク
重さ1.53kgの4K 15インチが3/26に登場
3/26 (木)にクラウドファンディング「INDIEGOGO」において、CHUWIの新型ノートPC「AeroBook Pro 15.6」が登場します。15.6インチの4Kディスプレイ搭載で、重量は約1.53kgと超軽量。公式サイトからメルマガに登録すると25%オフの特別価格で購入できるので、興味のある方は登録してみてはいかがでしょうか。
リンク
👉CHUWI AeroBook Pro 15.6詳細ページ
*
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