マイクロソフトのタブレット「Surface Go 2」は、上位モデルがSIMフリーのLTE通信に対応しています。接続方法は従来のSIMカード (ナノSIMサイズ)を使う方法と、内蔵のeSIMを使う方法の2種類。両方ともサービスを登録しておけば、状況に応じて切り替えて使うことも可能です (どちらか片方だけでもOK)。
国内向けのeSIMサービスはいまのところ、IIJの「eSIMプラン (ベータ版)」と「データプラン ゼロ」が有名。海外での利用が可能な国際ローミング対応のサービスもありますが、月額料金が数GBで数千円とやや高めです。
しかしIIJの「データプラン ゼロ」なら月額料金は165円 (税込)、データ通信量はチャージ式で毎月最初の1GBぶんは330円 (税込)、2回目以降は1GBあたり495円 (税込)しかかかりません。容量が増えると一般的なプランよりも割高ですが、ひと月に少し使うかどうかといったライトな利用に向いています。毎月ある程度利用するなら定額制の「eSIMプラン (ベータ版) 」(月額1672円で毎月6GB)を利用するといいでしょう。
データプラン ゼロのサービス仕様
初期費用 | パッケージ価格 3300円 SIMカード発行手数料 220円 合計 3520円 |
---|---|
月額基本料金 | 165円 |
月額料金に含まれる データ容量 |
0GB |
追加データ容量 | 毎月1回目 330円 2回目以降 495円 ※毎月最大10回まで |
データ容量有効期間 | 当月末まで ※繰り越しなし |
最低利用期間 | 契約日から翌月末まで (最大2ヵ月) |
※2020年6月15日時点。価格は税込
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この記事ではSurface Go 2でIIJのeSIMサービス「データプラン ゼロ」を導入するまでの手順と、実際の使い勝手について紹介します。
この記事の目次
※2020年6月2日時点の本体価格。キーボードやマウス / ペンは別売り
プランの申し込み
まずはIIJの公式サイトで、「データプラン ゼロ」の申し込みを行ないます。料金の支払いにクレジットカードが必要ですので、あらかじめ準備しておいてください。本人確認書類は不要です。申し込みは以下のリンクから公式サイトにて行なえます。
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会員登録を行なう
続いて、会員登録を行ないます。会員専用ページにログインするためのパスワードや住所 / 氏名などの個人情報、支払いに使うクレジットカードの情報などを登録してください。
eSIMの利用設定
次に、Surface Go 2でeSIMを利用するための設定を行ないます。まずは”アクティベーション”と呼ばれるeSIMの利用開始手続きを行ない、Surface Go 2にその情報を登録してください。手続きのためにメールを受信できる環境が必要ですが、Surface Go 2で受信する必要はありません。LTEの利用設定自体は、とても簡単に行なえます。
通信速度や手続きについて
手続きから開通まで30分未満
今回手続きを開始してからネットを使えるようになるまでにかかった時間は30分未満です。SIMカードの手続きは現物が手元にあれば早いのですが、カードを取り寄せるところから始めると最短でも1日以上はかかります。申し込んだらスグに使えるのはeSIMの大きな魅力です。
ネット回線には3~4秒で接続
LTE通信機能を有効にしてからネットにつながるまでの時間は手動計測で3~4秒程度でした。一瞬の間はありますが、かなり優秀な結果です。ちなみにThinkPad X1 Carbonでは1分ぐらいかかることがあります。
通信速度はまずまず?
とりあえず筆者の仕事場 (埼玉県狭山市の住宅街)でアクセス速度を計測したところ、普通に使える結果が出ました。通信速度は場所や時間によって大きく変わるのですが、いまのところは問題なく使えています。
通信速度計測結果
日時 | 下り (ダウンロード) | 上り (アップロード) |
---|---|---|
6/14 13時25分 | 30.45Mbps | 4.53Mbps |
6/14 20時48分 | 25.59Mbps | 3.77Mbps |
6/15 16時27分 | 52.55Mbps | 4.42Mbps |
※通信速度は地域やタイミングによって大きく異なります
チャージ手続きは一瞬
データ容量のチャージ (クーポン購入)はとても簡単です。会員ページから手軽に行なえた上に、チャージも瞬時に反映されました。ただ専用アプリなどがないため、ブラウザーから会員メニューを開くまでがちょっと面倒です。
音声通話には非対応
Surface Go 2は、音声回線を使った通話やSNSには対応していません。今回試した「データプラン ゼロ」はデータ通信専用のため関係ありませんが、通話/SMS付きプランを選んでも利用できない点に注意してください。
機種変には再発行手続きが必要
一度有効化したeSIMを別の端末で使うには、SIMプロファイルの再発行が必要です。再発行には220円の手数料が発生するので注意してください。再発行後、新しい機種でアクティベーションを行なう必要があります。データ容量の残りは、新しい機種でも利用可能です。
ちょっとだけ使う人や容量を安く追加したい人向け
Surface Go 2のLTEモデルは、どこででもネットを手軽に使えるのでとても便利です。とは言え、毎月1~2GB程度しか使わない人もいるでしょう。そんな人には、少ない容量を安く使える「データプラン ゼロ」がおすすめです。
ただし4~5GBを超えたあたりから、割高感が出てきます。毎月一定以上の容量を使う人なら、別のeSIM定額サービスがおすすめです。
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すでに定額のデータ通信SIMを使っている人でも、毎月1~2GB程度足りないようなケースにもおすすめ。大手キャリアやMVNOでは1GBチャージするのに1000円前後かかることを考えれば、1GBあたり495円ですむ「データプラン ゼロ」はかなりお得です。
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※2020年6月2日時点の本体価格。キーボードやマウス / ペンは別売り
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