Yoga C740 (15)のスペック
画面サイズ | 15.6インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・Core i5-10210U ・Core i7-10510U |
メモリー | ・8GB ・16GB |
ストレージ | ・256GB SSD ・512GB SSD |
グラフィックス | UHD |
LTE | 非対応 |
幅×奥行き | 357.8×235.35mm |
厚さ | 16.02mm |
重量 | 1.9kg |
バッテリー | 最大17.8時間 |
※2020年6月26日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | アイアングレー |
---|---|
画面の表面 | 光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | 対応 |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | - |
無線LAN | Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5.0 |
USB3.1 | - |
USB3.0 | 2 |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 2 (USB3.0) |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | - |
HDMI | - |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | HD 720p (92万画素) |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | 対応 |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | なし ※付属モデルあり |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
※2020年6月26日時点
デザインと使いやすさ
クルッと回る2-in-1
Yoga C740 (15)は、ディスプレイが回転する2-in-1ノートPCです。ちょっと大きめのタブレットとして使ったり、動画視聴用にキーボードを隠したりなど、さまざまなスタイルで利用できます。打ち合わせやプレゼンなどで相手に画面を見せるなど、ビジネスシーンでも活用できるでしょう。
抜群の高級感
Yoga C740 (15)の本体カラーはアイアングレー。実際の色合いはメタリックなダークシルバーです。ボディは質感と剛性 (ねじれに対する強さ)に優れるアルミ製。エッジの立ったシャープなデザインでありながら、ソリッドかつ頑丈な作りに感じられます。
15インチとしてはコンパクト
接地面積は幅357.8×奥行き235.35mm。B4サイズ (幅364×奥行き257mm)よりもひと回り小さく、15インチの2-in-1タイプとしては非常にコンパクトです。高さは公称値では16.02mmとのことですが、実測では19.2mm、底面部のゴム足を含めると21.3mmでした。公称値よりも数値的には厚いのですが、実際に手で持つとスリムに感じます。
ノートPCとしては標準的な15.6インチのフルHD
画面の大きさは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。ノートPCとしてはスタンダードな大きさです。ただしタブレットとしてはかなり大きめ。画面の迫力はありますが、タブレット時にはかなり大きく感じるかもしれません。
映像は自然な色合い
ディスプレイには、自然な色合いと広い視野角が特徴のIPSパネルが使われています。実際に写真や動画を表示したところ、違和感のない色で映し出されました。マニアックな目で見ると若干赤みが弱い気がしますが、特に気にならないでしょう。
ただし、若干画面が暗く感じます。気になるほどではないのですが、画面がわずかに暗いため色の鮮やかさが失われているように感じました。とは言え、文書作業にはちょうどいい明るさです。
色域測定結果
sRGBカバー率 | 62.1% |
---|---|
sRGB比 | 64% |
Adobe RGBカバー率 | 47.4% |
Adobe RGB比 | 47.4% |
ややクセのあるキー配列
キーボードはテンキー付きの日本語配列で、バックライトに対応しています。キーピッチ (キーとキーの間隔)は実測18.5mmで、理想とされる19mmよりわずかに狭め。しかし実際にキーを打ってみたところ、特に狭くは感じませんでした。
しかしEnterキー周辺のキーが特殊です。一部のキー同時が隣接しているほか、特に上部の「¥」キーが小さいため押しづらく感じました。慣れるまでタイプミスがあるかもしれません。
なおF1~12キーには標準でメディアキー (ホットキー)が割り当てられています。かな変換や半角変換などでファンクションキーとして利用する場合はFnキーを併用するか、BIOS設定画面で「Configuration」の「HotKey Mode」を「Disabled (無効)」にしてください。
タイプ感は非常に軽い
キーストローク (キーを押し込む深さ)は平均1.24mmでした。ノートPCとしてはストロークが浅く、キーを押している途中でクッと止まるような印象を受けます。キーを押した瞬間のクリック感は軽く、あまり手応えを感じられません。普段から軽いタッチで入力する人には違和感がないかもしれませんが、押し込むようにして打つ人には物足りないでしょう。
タイプ音は軽めのタッチでもカタカタと聞こえます。と言ってもカチャカチャとした音は聞こえず、比較的静かです。ただし打ち下ろすようにしてタイプするとタンタンと響くので注意。軽いタッチで入力する人に向いています。
インターフェースは少ない
インターフェースはフルサイズのUSB端子が2ポートとType-Cが2ポート、あとはヘッドホン端子のみです。映像出力のHDMIや、SDカードスロットは用意されていない点に注意してください。
15インチタイプのノートPCとしては端子類が少ないのですが、手で持ったり置き場所を変えながら使うのであれば特に問題はないでしょう。
Type-Cは充電と映像出力に対応
USB PD 18W充電 | ○ |
---|---|
USB PD 30W充電 | ○ |
USB PD 45W充電 | ○ |
USB PD 65W充電 | ○ |
映像出力 | ○ |
左側面に2ポートあるUSB Type-Cは、どちらも充電と映像出力に対応しています。ワット数の低い充電器でも充電できましたが、充電に時間がかかったりパフォーマンスがわずかに落ちるかもしれません。付属のType-C充電アダプターは65Wなので、同程度のものを使うといいでしょう。
スピーカーは動画視聴には問題なし
スピーカーは底面部に配置されています。接地面との反響で音の厚みが強化されているものの、十分と言えるほどではありません。それよりも音の出る場所が塞がれているので、音がややこもった印象を受けました。音楽をじっくり楽しむほどの音質ではありませんが、動画視聴やビデオ会議などでは問題なく使えます。
指紋センサーを搭載
キーボード右下には、タッチ式の指紋センサーが配置されています。あらかじめ指紋を登録しておけば、指で触れるだけでウィンドウズにサインインできるので便利です。
ペン入力に対応
Yoga C740 (15)は付属のアクティブペンを使った手書き入力に対応しています。ペンの筆圧感知は明記されていませんが、形やサイズが同じLenovo Digital Penと同スペックであるとすれば4096段階のはずです。
実際に手書き入力を試したところ、遅延はわずかに感じられましたが気になるほどではありませんでした。メモやちょっとしたイラストであれば問題なく使えるはずです。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
型番 | 81TD005GJP |
---|---|
CPU | Core i5-10210U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | UHD Graphics (CPU内蔵) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります
CPU性能は優秀
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-10710U |
13685
|
Core i7-1065G7 |
12016
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10257
|
Yoga C740 (Core i5-10210U) |
9952
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9584
|
Ryzen 5 3500U |
8373
|
Core i3-10110U |
5553
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
Core m3-8100Y |
4172
|
Celeon N4120 |
2771
|
Celeron 4205U |
2021
|
Celeron N4020 |
1665
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUとしては、第10世代 (Comet Lake)のCore i5-1020UまたはCore i7-10510Uが使われています。Core i5搭載の試用機でベンチマークテストを実施したところ、同じCPUの平均値を上回る結果が出ました。ベンチマークスコアはなかなか優秀で、高いパフォーマンスを期待していいでしょう。上位のCore i7-10510U搭載モデルなら、より高い性能を発揮できるはずです。
グラフィックス性能は低い
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
GTX 1050 |
5912
|
MX250 |
3400
|
Iris Plus |
2880
|
Radeon Vega 8 (Ryzen 5) |
2251
|
Radeon Vega 3 (Ryzen 3) |
1837
|
UHD (Comet Lake Core i7) |
1335
|
UHD (Comet Lake Core i5) |
1273
|
Yoga C740 (Core i5 UHD) |
1264
|
UHD (Comet Lake Core i3) |
859
|
UHD 600 (Celeron N4120) |
486
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のUHD Graphicsが使われます。性能は低く、GeForceシリーズなどの専用GPUには遠く及びません。ゲームやクリエイター向けでの効果は期待しない方がいいでしょう。文書作成や動画視聴などグラフィックス性能を必要としない作業であれば、問題なく利用できます。
普段使いやビジネスには快適に使える
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
目安:4100
9649
|
Productivity (ビジネス利用) |
目安:4500
6856
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
目安:3450
3287
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCMark 10は、PCを使った各種作業の快適さを計測するベンチマークテストです。Core i5搭載の試用機でテストを実施したところ、一般利用とビジネス利用のテストでは快適に使えるとの評価が出ました。ただし3D制作や動画編集などのコンテンツ制作では、目標値に届いていません。普段使いやビジネス向けとしての利用に適しています。
256GB SSDは高速タイプ
ストレージは256GB SSDまたは512GB SSDです。試用機ではPCIe 3.0 x4の超高速タイプが使われていました。ファイルのアクセスは爆速で、ウィンドウズがキビキビと動作します。
起動に時間がかかることがある
ウィンドウズの起動時間は平均26.86秒でしたが、実際には11秒程度で立ち上がることもあれば30秒以上かかることもあり、時間はまちまちです。システムの更新状況やタイミングによって変わるのかもしれません。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 11.7秒 |
---|---|
2回目 | 11.5秒 |
3回目 | 37.4秒 |
4回目 | 35.5秒 |
5回目 | 38.2秒 |
平均 | 26.86秒 |
バッテリー駆動は12~13時間
バッテリー駆動時間の公称値は最大17.8時間とされていますが、これはパフォーマンスを極力落とした状態での結果です。実際の利用では駆動時間はもっと短いでしょう。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、12時間18分で休止状態へ移行しました。パフォーマンスをやや落とした状態での動画再生では13時間17分です。
実駆動時間としては12~13時間程度と考えていいでしょう。公称値よりは短いのですが、これだけ持てば十分。15インチタイプでありながら、モバイルPC並みに優秀なバッテリー性能です。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※Athlonモデル
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 最大17.8時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 12時間18分 |
Video (動画視聴) | 中 | 13時間17分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間19分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム性能について
ゲームについては、ドラクエ10やリーグ・オブ・レジェンド (LoL)など超軽量級タイトルであれば、フルHDでも画質調整で快適にプレーできるでしょう。PSO2などの軽量級タイトルであれば画質と解像度の両方を低くすればなんとかプレーできるかもしれません。やや重い中量級以上のタイトルは考えない方が無難です。
※テストはすべてフルHDで実施
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 418 / 動作困難 |
標準品質 | 602 / 動作困難 |
軽量品質 | 821 / 動作困難 |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 1159 / 7 FPS |
高品質 | 1710 / 11 FPS |
標準品質 | 2327 / 14.9 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 4840 / 普通 |
標準品質 | 6470 / 快適 |
低品質 | 8591 / とても快適 |
価格について
Yoga C740 (15)には、パーツ構成やオフィスの有無が異なる複数のモデルが用意されています。それぞれのスペックと価格は以下の表のとおりです。
■価格
CPU | メモリー | ストレージ | 税込価格 |
---|---|---|---|
Core i5-10210U | 8GB | 256GB SSD | 8万0538円 |
Core i5-10210U ※オフィス付き |
8GB | 256GB SSD | 10万0309円 |
Core i7-10510U | 16GB | 512GB SSD | 10万4940円 |
Core i7-10510U ※オフィス付き |
16GB | 512GB SSD | 12万6280円 |
※2020年6月26日時点
高品質&高コスパな2-in-1
よかった点
手書き入力用のアクティブペンが標準付属で、最安税込8万円ちょっとはなかなかお買い得です。上位のCore i7モデルは10万円台ですが、大容量のメモリーとSSDを搭載していることを考えればコスパは悪くはありません。
値段的には同じレノボから発売されているIdeaPad C340 (15)のほうが安いのですが、Yoga C740 (15)のほうが品質面で優れています。本体デザインや使い心地を重視したいならYoga C740 (15)を、安さを重視したいならIdeaPad C340 (15)を選ぶといいでしょう。
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IdeaPad C340 (15)の価格
気になる点
個人的にはキーボードの配列とストロークの浅さが気になりました。文章入力やプログラミングなどでは、少し使いづらく感じるかもしれません。またタブレット時は少し大きくて扱いづらく感じます。
※2020年6月26日時点
*
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