ファーウェイから2016年2月に発売された「HUAWEI GR5」は、フルHD(1080×1920ドット)の5.5型液晶ディスプレイを搭載するSIMフリースマートフォンです。最大の魅力は、高い性能や優れたデザインでありながら、標準価格が3万4800円(税別)とコストパフォーマンスが異常に高い点。本体デザイン、性能、カメラ機能など、どの点を取っても同価格帯の端末をしのぐ完成度に仕上がっています。
ここでは、当サイトで実際に試したHUAWEI GR5の検証結果を紹介しています。内容によっては別記事で詳しく検証していますので、ぜひ参考にしてください。
本体デザイン:3万円台ではありえない高級感
HUAWEI GR5は、ミドルレンジクラスのSIMフリースマートフォンです。本体価格が安いので、いわゆる「格安スマホ」と言っていいでしょう。
この価格帯のモデルではボディの素材に樹脂(プラスチック)が使われていることが多いのですが、HUAWEI GR5ではアルミ・マグネシウム合金を使ったメタルフレームを採用しています。表面にはヘアライン加工が施されており、高級感のある仕上がりです。
メタルフレームは堅牢性と質感が高いこともあって、値段がお高いモデルでよく使われています。3万円台で金属製ボディを採用しているモデルはあまりないはず。その点でHUAWEI GR5は、かなりお買い得です。
液晶ディスプレイには、IPSパネルを採用しています。色合いは自然でコントラストが高く、明るさも十分。とても3万円台とは思えません。
側面にスロットはふたつ用意されていますが、片方はマイクロSIMカード用で、もう片方はmicroSDカード専用となっています。
細部のデザインや液晶ディスプレの色合いなど、外観面の詳しいレビューは別の記事で公開しています。ぜひそちらも参考にしてください。
指紋認証が超便利!
HUAWEI GR5の背面には、指紋認証センサー「Fingerprint Sense 2.0」が用意されています。あらかじめ指紋を登録しておくと、PIN(パスコード)の入力なしで瞬時にスリープから復帰することができます。これが、非常に便利!
指紋センサーはジェスチャーによる操作が可能で、スライド(スワイプ)や長押しなどにアクションを割り当てられます。たとえばスライド操作に通知領域の開閉を割り当てると、指紋センサーを上下にスワイプするだけで通知領域の表示/非表示を切り替えられるのです。これが本当に便利。指一本でいろいろできますからね。
なお指紋センサーを利用するには、あらかじめPIN(パスコード)を登録する必要があります。
OSはAndroid 5.1.1+EMUI 3.1
HUAWEI GR5はOSにAndroid 5.1.1を採用しています。ただしUI(ユーザーインターフェース)部分にファーウェイオリジナルの「Emotion UI(EMUI) 3.1」を使っているため、画面の一部が標準的なAndroid端末と異なります。
とは言っても、基本的な使い方や機能はほかのAndroid端末とそれほど変わりません。「設定」で一部の項目名が変わっていますが、問題なく利用できるはずです。
性能:ミドルレンジでも動作はサクサク!
HUAWEI GR5ではプロセッサーに、オクタコアのSnapdragon 615(MSM8939)を採用しています。オクタコア(8コア)というと超高性能なイメージがありますが、実際には中級クラスの性能です。とは言え普通の利用には十分な性能で、しばらくのあいだストレスなく利用できるでしょう。
定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク」では、スコアが「36549」という結果でした。ハイエンドモデルだと10万を超えることを考えれば、確かにミドルレンジ相当の結果だと言えます。
ベンチマーク結果としてはそれほど優れているわけではありませんが、いくつかのゲームやアプリを試してみたところ、まったく問題なく利用できました。人気のアプリを楽しむには十分な性能で、あと2~3年はストレスなく使えるはずです。
なお別の記事では、さまざまなベンチマーク結果を紹介しています。Snapdragon 615の性能が気になる人は、ぜひこちらも参考にしてください。
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honor6 Plus/P8liteと大きさを比較
筆者はさらにhonor6 PlusとP8liteを持っているので、外観を比較してみました。カタログ上の公称値ではHUAWEI GR5のほうがhonor6 Plusよりも大きいのですが、実際に大きさを比較してみると、ほぼ変わらないように感じます。
液晶ディスプレイの明るさも、ほぼ変わらない程度す。ただしよく見てみると、わずかにHUAWEI GR5のほうが明るく感じます。
背面についてはhonor6 Plusが複数の素材を使った多層構造でグロス仕上げ、P8liteは樹脂素材でヘアライン加工が施されています。質感で言えば、HUAWEI GR5のほうが高いといえるでしょう。
厚さについては、HUAWEI GR5がもっとも厚く(8.15mm)、もっとも薄いのはP8lite(7.2mm)です。とは言ってもそれほどの差はないのですが、ただHUAWEI GR5が丸みを帯びているのは、評価のわかれるところかもしれません。丸みがあるとい持ちやすいのですが、個人的にはフルフラットのほうが好きです。
重さはP8liteがもっとも軽く、続いてHUAWEI GR5、honor6 Plusの順に軽いという結果になりました。HUAWEI GR5はhonor6 Plusよりも本体サイズが大きいのですが、重量が軽いのは高く評価したいところです。
それぞれのLTE対応バンドについては、以下の表のとおりとなっています。HUAWEI GR5がもっとも多くのバンドに対応しており、どのMVNOサービス/地域でも問題なく使えそうです。
LTE対応バンド(FDD-LTE)
- HUAWEI GR5:1/2/3/4/5/7/8/12/17/18/19/20/25/26/28
- honor6 Plus:1/3/7
- P8lite:1/3/5/7/8/19/28
それぞれのベンチマーク結果の比較については、別の記事であらためて紹介します。
3万円台なら全然アリ
ということで、今回はファーウェイのHUAWEI GR5についてレビューしました。重い3Dゲームをプレーするには少々厳しいものの、人気のアプリやゲームを楽しむにはまったく問題ない性能です。また本体のデザインもよく、特にアルミニウムマグネシウム合金を使ったボディの高い質感は、ハイエンドモデルにも相当するほど。
機能もいろいろありますが、なんと言っても指紋認証センサーが非常に便利です。フルHDの液晶ディスプレイで、高精細な写真や動画を楽しめます。これだけ付いて3万4800円(税別)はお買い得過ぎると言っていいのではないでしょうか。
HUAWEI GR5を単品購入するならココ!
今回筆者はHUAWEI GR5をファーウェイの公式ストアで購入しましたが、楽天やアマゾン、家電量販店の通販サイトではより安く販売されているようです。購入を検討されている方は、ぜひチェックしてみてください。
[wpap type=”detail” id=”B01BBGY8HM” title=”Huawei SIMフリースマートフォン GR5 16GB (Android 5.1/オクタコア/5.5inch/micro SIM) ゴールド KII-L22-…”]
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