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Dell G15(5510/5511)レビュー:エントリー~ミドルレンジ向けの15.6インチゲーミングノートPC

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Dell G15(5510/5511)レビュー

デルのDell G15 (5510/5511)は、インテルのCoreプロセッサとRTX 3050~3060を搭載するゲーミングノートPCです。グレード的にはエントリー(入門)からミドルレンジ(中級)向けで、人気ゲームを楽しむには十分な性能。記事執筆時点(2022年1月中旬)では、11~16万円台で購入できます。

 

Dell G15(5510/5511)レビュー

Dell G15 ※写真は5510(以下同様)

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。

スペック

OS Windows 11 Home
ディスプレイ 15.6インチ 1920×1080 非光沢 タッチ非対応 120 / 165Hz
CPU ・Core i7-10870H / Core i5-10500H(5510)
・Core i7-11800H / Core i5-11400H(5511)
メモリー 8 / 16GB DDR4-3200
ストレージ 512GB / 1TB SSD
グラフィックス RTX 3050(4GB) /  RTX 3050 Ti(4GB) / RTX 3060(6GB)
通信 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1、有線LAN
インターフェース USB(フルサイズ)×3、USB3.2 Gen1 Type-C×1、HDMI、有線LAN、マイク入力/ヘッドフォン出力
生体認証 なし
サイズ / 重量 ・幅357.2×奥行き272.1×高さ23.3mm / 約2.409kg(5510)
・幅357.26×奥行き272.83×高さ24.9mm / 約2.44kg(5511)
バッテリー 3セル56WHr / 5セル86Whr ※駆動時間は非公開

本体デザイン

Dell G15 5511

Dell G15の外観

 

Dell G15 5511 外観

ボディは樹脂(プラスチック製)

 

Dell G15 5511 カラー

試用機の本体カラーはファントムグレー。天然石を思わせるような模様が入っています

 

Dell G15 5511 外観

背面のヒンジ部分はグレー

 

Dell G15 5511 キーボード

キーボード面

 

Dell G15 5511 バックライト

キーボードバックライトはホワイト単色のみ

 

Dell G15 5511 ベゼル

上部と左右のベゼルは細め。下部はヒンジが目立ちます

 

Dell G15 5511 インターフェース

インターフェースは十分な構成。RTX 3060モデルはThunderbolt4に対応しています

 

Dell G15 5511 電源アダプター

電源アダプターは丸口タイプ。重さは991gでかなり巨大です

 

Dell G15 5511 スピーカー

スピーカーは底面部の左右に配置

 

Dell G15 5511 排気口

ヒンジ部分とキーボード上部には排気口

 

Dell G15 5511 排気口

左右の側面と背面にも排気口が用意されています

 

Dell G15 5511 吸気口

吸気口は底面部

サイズと重量

Dell G15 5511 サイズ

大きさは幅(横方向)357.2mm前後、奥行き(縦方向)272mm前後。一般的なノートPCよりも、ダークグレー部のぶんやや大きめです

 

Dell G15 5511 大きさ

A4ノート(ピンク)とB5ノート(ブルー)とのサイズ比較。B4サイズよりもふた回り以上大きめ

 

Dell G15 5511 厚さ

厚さは実測で24.6mm。底面部のゴム足を含めた設置時の高さは28mm

 

Dell G15 5511 重さ

重さは実測で2.464kg。最近の15.6インチタイプとしてはやや重め

ディスプレイについて

Dell G15 5511 ディスプレイ

画面サイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドット

 

Dell G15 5511 映像品質

映像は自然な色合い。やや暗く感じましたが、ゲームには影響のないレベルです

 

Dell G15 5511 明るさ

作業には問題ない明るさ。直前にスマホやタブレットを見ていると、やや暗く感じるかもしれません

 

Dell G15 5511 リフレッシュレート

リフレッシュレートは120Hzまたは165Hz。120Hzでもゲーム画面は十分なめらかですが、165Hzはよりヌルヌル動きます

キーボードについて

Dell G15 5511 キーボード

キーボードはテンキーありの日本語配列

 

Dell G15 5511 配列

Enterキー周辺がやや窮屈ですが、実際に使うとそれほど違和感はありませんでした

 

Dell G15 5511 タイプ感

キーピッチは18.7mmで、キーストロークは実測で1.5mm程度。軸のブレはなくしっかり作られていますが、ゲーミングとしてはストロークがやや浅く感じます

 

Dell G15 5511 タイプ音

タイプ音は軽い音でもカタカタと聞こえますが、うるさくはありません。強く叩くとパチパチと響きます

ベンチマーク結果

試用機のスペック

G15 5510 G15 5515
CPU Core i7-10870H Core i7-11800H
メモリー 32GB 16GB
ストレージ 1TB NVMe SSD
グラフィックス RTX 3060 (6GB)
最大グラフィックスパワー 90W 130W

※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります

CPU性能

Dell G15 5510では第10世代のCore i5-10500H / Core i7-1870H、Dell G15 5511では第11世代のCore i5-11400H / Core i7-11800Hが使われています。性能については、やはり第11世代のほうが優秀。Core i7-11800Hであれば、ゲーム以外の重い処理にも活用できるでしょう。

 

Core i5はPCとしては優秀な部類ですが、ゲーム用としてはやや性能は控えめ。とは言え、軽量級~中量級のゲームを120~165Hzで楽しむには、十分な性能です。

 

CPUの性能差 (マルチコア性能)

CPU CINEBENCH R20 CPUスコア
Ryzen 9 5900HX
5052
Core i7-11800H
4736
Ryzen 7 5800H
4681
Dell G15 5511(Core i7-11800H)
4663
Core i9-11900H
4210
Dell G15 5510(Core i7-10870H)
3990
Core i7-10870H
3679
Core i5-11400H
2992
Core i5-10500H
2638

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

グラフィックス性能

グラフィックス機能としては、どちらも専用グラフィックスのGeForce RTX 3060が使われます。ただし試用機ではDell G15 5510の最大グラフィックスパワーが90Wに、Dell G15 5511では130Wに設定されていました。最大パワーとCPU性能が高いぶん、3Dベンチマークテストでは、Dell G15 5511のほうが優れた結果が出ています。

 

GPUの性能 (DirectX 12、WQHD)

GPU 3DMark Time Spy Graphicsスコア
RTX 3080
11914
RTX 2080
9599
RTX 3070
8831
RTX 3060
8331
Dell G15 5511(RTX 360 130W)
8242
Dell G15 5510(RTX 360 90W)
7890
RTX 2070
7660
RTX 2060
5860
GTX 1660 Ti
5626
RTX 3050 Ti
5166
RTX 3050
4120
GTX 1650 Ti
3686
GTX 1650
3178
Iris Xe (Core i7)
1250
Radeon (Ryzen 7)
1000

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

GPUの性能 (DirectX 11、フルHD)

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア
RTX 3080
28566
RTX 2080
25078
RTX 3070
24153
RTX 3060
21725
Dell G15 5511(RTX 360 130W)
21419
RTX 2070
20037
Dell G15 5510(RTX 360 90W)
19754
RTX 2060
15685
GTX 1660 Ti
14451
RTX 3050 Ti
13385
RTX 3050
11216
GTX 1650 Ti
10123
GTX 1650
8758
Iris Xe (Core i7)
4486
Radeon (Ryzen 7)
3384

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

PCを使った作業の快適さ

PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。

 

第10世代搭載のDell G15 5510も第11世代搭載のDell G15 5511も、どちらも結果は優秀です。しかしCPU性能の高いDell G15 5511のほうが、群を抜いて優れていると言っていいでしょう。第11世代Core i7 + RTX 3060の組み合わせは、総合力がズバ抜けています。

 

PCMark 10ベンチマーク結果

テスト スコア
Essentials
(一般的な利用)
目標値:4100
55108771
55119979
DX-T79784
IdeaPad9925
Ins16p9667
raytrek9418
Productivity
(ビジネス利用)
目標値:4500
55107126
55118903
DX-T76630
IdeaPad9276
Ins16p8530
raytrek7927
Digital Contents Creation
(コンテンツ制作)
目標値:3450
55108152
55119676
DX-T74840
IdeaPad6814
Ins16p8109
raytrek8486

※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの

比較機のスペック

THIRDWAVE DX-T7 Core i7-1165G7 / 16GB
IdeaPad Slim 560 Pro Ryzen 7 5800H / 16GB / GTX 1650
Inspiron 16 Plus Core i7-11800 / 16GB / RTX 3050
raytrek R5-CA Core i7-10875H / 16GB / RTX 3060

ゲーム性能

Dell G15 5510とDell G15 5511の試用機はどちらもRTX 3060を搭載していますが、CPU性能とGPUの最大グラフィックスパワーが高いDell G15 5511のほうがスコアが高く動作が安定しています。重いゲームでも画質を調整すれば、快適に楽しめるでしょう。

 

エントリークラスのRTX 3050 / RTX 3050でも重量級ゲームはプレー可能ですが、画質や解像度をグッと下げる必要がありそうです。

FF15ベンチ (重い / DX11)

FF15ベンチ

G15 5511の結果

画質 スコア / 評価
高品質 7562 / 快適
標準品質 10042 / とても快適
軽量品質 11995 / とても快適

※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」

GPU FF15ベンチのスコア目安(高画質)
RTX 3080
12484
RTX 2080
9427
RTX 3070
7818
RTX 3060
7792
RTX 2070
7530
RTX 2060
5584
GTX 1660 Ti
5605
RTX 3050 Ti
4855
RTX 3050
4122
GTX 1650 Ti
3801.5
GTX 1650
3472.5
Iris Xe (Core i7)
1347
Radeon (Ryzen 7)
1027

※スコアは当サイト計測値の平均

FF14ベンチ:暁月のフィナーレ (やや重い / DX11)

FF14ベンチ

G15 5510の結果

画質 スコア / 平均FPS
最高品質 15945 / 115.9 FPS
高品質 17820 / 132.4 FPS
標準品質 19249 / 142.1 FPS

※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

G15 5511の結果

画質 スコア / 平均FPS
最高品質 16536 / 120.1 FPS
高品質 18819 / 140.1 FPS
標準品質 19513 / 146 FPS

※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

GPU FF14ベンチのFPS目安(最高画質)
RTX 3080
134
RTX 2080
130.8
RTX 3070
131.25
RTX 3060
119.2
RTX 2070
109.1
RTX 2060
90.3
GTX 1660 Ti
95.15
RTX 3050 Ti
92.5
RTX 3050
76.3
GTX 1650 Ti
69.65
GTX 1650
63.05
Iris Xe (Core i7)
17.2
Radeon (Ryzen 7)
17.9

※スコアは当サイト計測値の平均

ファークライ6(ちょっと重い / DX12)

ファークライ6

G15 5510 レイトレ無効

設定 平均FPS / 最小FPS
最高 72 FPS / 34 FPS
73 FPS / 45 FPS
74 FPS / 53 FPS
75 FPS / 56 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

G15 5510 レイトレ有効

設定 平均FPS / 最小FPS
最高 57 FPS / 25 FPS
59 FPS / 33 FPS
61 FPS / 48 FPS
65 FPS / 39 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

G15 5511 レイトレ無効

設定 平均FPS / 最小FPS
最高 81 FPS / 69 FPS
85 FPS / 73 FPS
91 FPS / 63 FPS
98 FPS / 82 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

G15 5511 レイトレ有効

設定 平均FPS / 最小FPS
最高 63FPS / 43 FPS
66 FPS / 48 FPS
71 FPS / 53 FPS
86 FPS / 64 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

サイバーパンク2077 (重い / DX12)

サイバーパンク2077

G15 5511 FPS計測結果(レイトレ無効)

画質 / DLSS 平均FPS / 最低FPS
ウルトラ / オフ 51.4 FPS / 38.9 FPS
ウルトラ / バランス 60.1 FPS / 40.8 FPS
高 / オフ 61.8 FPS / 41.2 FPS
高 / バランス 63.3 FPS / 42.9 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

GPU ゲーム中のFPS目安(最高画質、レイトレオフ)
RTX 3080
68.8
RTX 3070
74.5
RTX 3060
77.7
RTX 2060
41.5
RTX 3050 Ti
55
GTX 1650 Ti
18.2
GTX 1650
16.8

※スコアは当サイト計測値の平均

 

G15 5511 FPS計測結果(レイトレ有効)

画質 / DLSS 平均FPS / 最低FPS
レイトレーシングウルトラ / バランス 42.3FPS / 30.5FPS
レイトレーシング中/ バランス 44.2FPS / 30.3FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

アサシン クリード ヴァルハラ (重い / DX12)

アサシン クリード ヴァルハラ

G15 5511 ベンチマーク結果

画質 平均FPS / 最低FPS
最高 46 FPS / 14 FPS
98 FPS / 48 FPS
110 FPS / 42 FPS

※DLSS非対応、平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

GPU FF15ベンチのスコア目安(高画質)
RTX 3080
74
RTX 3070
68
RTX 3060
63
RTX 3050 Ti
35
RTX 3050
21
GTX 1650 Ti
22
GTX 1650
33

※スコアは当サイト計測値の平均、6000以上で快適

エントリー~ミドル向けには十分なスペック

Dell G15 5511 感想

15.6インチのゲーミングノートPCとしては、本体がかなり大きく感じます。背面のヒンジ周りの出っぱりがなければ、一般的な機種と同程度の大きさでしょう。ただしこれは本体を大型化することで、冷却性能を高めることが目的だと思われます。デザイン的には違和感はないので、この部分は納得できるのではないでしょうか。

 

ただ値段が標準的であるのに、キーボードや画面のリフレッシュレートがゲーマー向けというわけではありません。165Hz対応はごく一部の機種でメインは120Hzですし、ゲームプレー時のキーボードの操作感もなんとか及第点レベルです。おそらく上位のAlienwareとの差別化するためだとは思うのですが、もうちょっとゲーマー向けの配慮があってもいいのではないかと思います。スペック自体は悪くないので、セールなどで値段が下がれば検討するのはアリです。

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記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

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