ドスパラ(サードウェーブ)の「GALLERIA ZG」は、グラフィックス機能としてGeForce GTX 1080を搭載するハイエンド向けのゲーミング(ゲーム用)デスクトップPCです。CPUはCore i7-6700Kでメモリーは16GB、ストレージとしては256GBのNVMe SSDを搭載するなど、非常に高性能なパーツで構成されています。
そのぶん価格も税別20万9980円からと高価なのですが、ドスパラのゲーミングデスクトップPCランキングでは堂々の第3位(2016年11月25日時点)と人気も上々。ユーザーから高い評価を得ているモデルです。

試用機に搭載されていたGeForce GTX 1080搭載のグラフィックボード
GALLERIA ZGのココがおすすめ!
- ハイエンドGPUのGeForce GTX 1080を搭載!
- FF14が2560×1440ドットの最高画質で平均100FPS超え!
- CPUはCore i7-6700K! リード2GB超の爆速SSDを搭載
- 大型クーラー搭載でCPUが冷え冷え!
今回はメーカーからお借りしたGALLERIA ZGによる各種ベンチマーク結果や、実際のゲームの快適さなどをレビューします。
関連リンク
3D系ベンチマーク測定結果
まずは、GALLERIA ZGの3Dベンチマークの結果から紹介します。今回は比較用に、GeForce GTX 1070搭載の「GALLERIA XF」とGeForce GTX 1060(6GB)搭載の「GALLERIA XT」、Core i7-6700+GeForce GTX 1080搭載の「GALLERIA SG」の結果もまとめました。それぞれの詳細については、下記のリンクからレビュー記事をご覧ください。
3DMarkベンチマーク結果
3DMarkベンチマーク結果 | |
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6,590 |
---|---|
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16,831 |
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9,329 |
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5,017 |
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37,219 |
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32,633 |
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179,721 |

3DMarkベンチマーク結果
総合的な3D性能を計測する「3DMark」では、GeForce GTX 1060/1070よりも優れた結果となりました。また同じGeForce GTX 1080を搭載していても、クロック数の高いCore i7-6700KのほうがCore i7-6700を上回るスコアが出ています。

「GPU-Z」によるGeForce GTX 1080の詳細情報
FF14ベンチマーク結果
FF14ベンチマーク結果(最高品質) | |||
1920×1080ドット | 2560×1440ドット | 3840×2160ドット | |
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DirectX 9 | 20,897(非常に快適)※平均173.5FPS | 16,542(非常に快適)※平均130.8FPS | 8,903(非常に快適)※平均70.5FPS |
DirectX 11 | 19,297(非常に快適)※平均149FPS | 13,370(非常に快適)※平均101.6FPS | 6,717(とても快適)※平均51.5FPS |
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」でも、GeForce GTX 1060/1070に比べて優れた結果が出ています。スコアではわかりづらいので、FPS(画面の描画速度。数値が大きいほど動きがなめらかになる)で表わしたグラフがコチラ。

FF14ベンチ平均FPS
FPSは平均60FPS以上が理想とされています。DirectX 11の最高画質では3840×2160ドットの4K解像度で60FPSを下回っていますが、DirectX 9なら平均70FPS以上ですので問題なく楽しめるはずです。
ただし平均が60FPSを少し上回る程度だと、ほかのキャラクターが多いシーンでは画面のカクつきや遅延が見られるかもしれません。常時安定して60FPS超えを狙うなら、平均80~90FPSが必要と言われています。GeForce GTX 1070でもWQHD(2560×1440ドット)で平均80FPSをクリアーしていますが、より安定した動作を求めるのなら、GeForce GTX 1080を選んだほうがいいでしょう。
GPU別FF14のプレースタイル
- 2560×1440ドットでストレスなくプレーするならGeForce GTX 1080
- とりあえず2560×1440ドットで楽しみたいならGeForce GTX 1070
- 1920×1080ドット中心ならGeForce GTX 1060
そのほかのゲーム系ベンチマーク
「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」では1920×1080ドットのフルHDと3840×2160ドットの4Kでテストを行なったところ、どちらも「非常に快適」という最高評価でした。ややオーバースペック気味ですが、ストレスなく楽しむことができます。

ドラゴンクエストXベンチマークソフトの結果
「MHFベンチマーク第3弾【大討伐】」では、フルHDとWQHD(2560×1440ドット)、4Kでテストを行なったところ、快適に遊べる目安である「5000」を軽くクリアーしています。

MHFベンチマーク第3弾【大討伐】の結果
「ドラゴンズドクマオンライン ベンチマークソフト」と「PSO2キャラクタークリエイト体験版 EPISODE4」でも、快適に楽しめるという評価が出ています。
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ドラゴンズドクマオンライン ベンチマークソフト | |
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12668(とても快適) | 1920×1080ドット、最高品質 | |
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PSO2キャラクタークリエイト体験版 EPISODE4 | |
59242 | 1920×1080ドット、簡易描画設定6(最高画質) ※快適に遊べる目安は5000以上 |
「Rise of the Tomb Raider」および「グランド・セフト・オートV(GTA5)」のゲーム内ベンチマークの結果は以下のとおりです。

Rise of the Tomb Raider(DirectX 12)のベンチマーク結果

GTA5(DirectX 11、最高画質)ベンチマーク結果

GTA5(DirectX 11、標準画質)ベンチマーク結果
AAA(トリプルエー)タイトルと呼ばれる海外で人気の大作ゲームでも、GeForce GTX 1080ならWQHD(2560×1440ドット)でストレスなく楽しむことができます。4K(3840×2160ドット)ではゲームによって画質を調整する必要があるでしょう。
VR系ベンチマーク
VR性能を計測する「SteamVR Perfomance Test」では、「忠実度」が「非常に高い」という評価です。VRコンテンツについては快適に楽しめる性能を持っています。

「SteamVR Performance Test」ベンチマーク結果

「VRMark」ベンチマーク結果
Battlefield 1のFPS計測結果

Battlefield 1のFPS計測結果
Battlefield 1を実際にプレーしてFPSを計測してみたところ、3840×2160ドットの4K解像度でも快適に楽しめる結果となりました。ただしカクつきや遅延を考慮するなら、2560×1440ドットのWQHD解像度を選ぶといいかもしれません。これだけ優れた結果が出ているのであれば、マルチプレーでもPCの性能差で負けることはないはず。ぜひとも高リフレッシュレートのゲーミングディスプレイでゲームを楽しんでください。
DOOMのFPS計測結果

DOOM(OpenGL)のFPS計測結果

DOOM(Vulkan)のFPS計測結果
DOOMについてはGeForce GTX 1070よりも高いFPSが出ていますが、体感速度的にはそれほど変わらないかもしれません。3940×2160ドットでキャンペーンをプレーするなら、グラフィックスのAPIにOpenGLを選ぶと良さそうです。
WQHDでヌルヌルした動きを楽しみたい人向け
GALLERIA ZGでいくつかのゲーム系ベンチマークや実際のゲームを試してみましたが、基本的にはどのタイトルでも快適にゲームを楽しめます。その意味ではGeForce GTX 1070搭載のGALLERIA XFと同じなのですが、WQHD解像度でリフレッシュレート(画面の書き換え速度)が120~140Hzのゲーミングディスプレイを使うなら、GeForce GTX 1080のほうが有利です。GeForce GTX 1070よりもなめらかな、いわゆる「ヌルヌル」とした動きでゲームを楽しめるでしょう。
逆に言えば、フルHD(1920×1080ドット)でGeForce GTX 1080は完全にオーバースペックです。GeForce GTX 1070でも十分ですし、シングルプレー中心ならミドルレンジのGeForce GTX 1060のほうがコストパフォーマンス的には優れています。GeForce GTX 1080を搭載したGALLERIA ZGは、WQHD(2560×1440ドット)+ゲーミングディスプレイの組み合わせでこそ真価を発揮すると言っていいかもしれません。
GPUの選び方
- FPSのマルチプレーをWQHDのゲーミングディスプレイで楽しむ→GeForce GTX 1080
- オンラインRPG用に普通のWQHDディスプレイを使う、またはFPS向けにフルHDのゲーミングディスプレイを使う→GeForce GTX 1070
- フルHDディスプレイでゲームをカジュアルに楽しむ→GeForce GTX 1060
システム系ベンチマークの結果
GALLERIA ZGの主なパーツ構成は、以下の表のとおりです。現在は期間限定のキャンペーンにより、ストレージを240GB SSDから256GBのNVMe対応SSD(Smusung SM951)に無料でアップグレードできます。

Core i7-6700Kの詳細情報
なおテストで使った試用機は基本のパーツ構成とは若干異なるため、ベンチマーク結果が変わる可能性があります。あらかじめご了承ください。
GALLERIA ZGの主なスペック | |
CPU | Core i7-6700K(4.0GHz) |
---|---|
メモリー | 16GB(試用機では32GB) |
ストレージ | 240GB SSD+2TB HDD ※いまなら256GB SSD(NVMe)+3TBに無料アップグレード中 |
グラフィックス | GeForce GTX 1080(8GB) |
各種ベンチマークの結果

「CINEBENCH R15」の結果

「CrystalDiskMark」による256GB NVMe対応SSD(左)と、3TB HDD(右)のアクセス速度。HDDはゲーム保存用には十分な容量ですが、SSDに変更すれば読み込み時間を短縮できます ※クリックで拡大

「PCMark 8」の「Home accelerated」ベンチマーク結果

「PCMark 8」の「Creative accelerated」ベンチマーク結果

「PCMark 8」で計測されたPCのなかでは、上位2%以内に位置するほどの性能です

PassMark PerfomanceTest 9.0ベンチマーク結果

CPU Mark詳細。上位4%以内の性能とのこと

3D Graphics Mark詳細。上位1%以内ということで、統計的には最高クラスのグラフィックス性能です
内部の発熱について
GALLERIA ZGで、ベンチマーク実行中のCPU温度とGPU温度を確認してみました。CPUは最大でも55度、GPUは最大69度で、それぞれの限界温度(CPUは64度、GPUは94度)までにはやや余裕があります。動作状況を確認する限り、熱によるパフォーマンスの低下はも見られませんでした。

「PCMark 8」実行中のCPU/GPUの最高温度

「Fire Strike」実行中のCPU/GPUの最高温度

FF14ベンチを1時間ループ実行したときのCPU/GPUの詳細情報 ※クリックで拡大
本体デザインと内部レイアウトについて
GALLERIA ZGでは「KTケース」と呼ばれるドスパラオリジナルのATXミドルタワー型PCが使われています。ドスパラ製ミドルハイクラスのゲーミングデスクトップPCでは、おなじみのものですね。外観については、GALLERIA XFやGALLERIA XTなどのモデルとまったく同じです。

本体サイズは幅207×奥行き520.7×高さ450.2mmで、重量は13.9kg

フロントパネル(左)とバックパネル(右)

前面上部にはDVDスーパーマルチドライブ

フロントパネル中央にはUSB3.0×2、SD/microSDメモリーカードスロット、ライン入力/出力、リセットボタン、電源ボタンが配置されています

背面のI/Oパネル部分には、PS/2ポート×2、USB3.0 Type-C、USB3.0×2、USB2.0×2、有線LAN端子、オーディオ端子類

映像出力はDisplayPort×3、HDMI、DVIの構成です

底面部には大きめのエアインテーク(通気孔)を用意。さらにインシュレーターで本体を浮かせることで、エアフロー(空気の流れ)を確保しています

GALLERIA ZGの内部レイアウト。・ケーブル類は比較的まとまっていますが、グラフィックボードが若干ナナメになっているのが気になります(動作には問題ありません)

CPUとメモリー周り。CPUには「 静音パックまんぞくコース」の大型クーラーが使われていました

CPUクーラーの側面と上部にはふたつの空冷ファンが配置されており、高い冷却性能を実現しています

3.5インチのシャドウベイは合計5つ。そのうちひとつは、HDD用に使われていました

5インチドライブベイは合計5つ

拡張スロット周り。M.2スロットには、NVMe版SSD(Samsung SM951)が取り付けられています

グラフィックボードにはPalit製の「GeForce GTX 1080 Super JetStream」が使われていました
上級ゲーマーを目指す人にふさわしいモデル
ということで、今回はドスパラのGALLERIA ZGのレビューをお届けしました。前述のとおり、ゲーミングPCとしては上位クラスのモデルで、国内の人気タイトルはもちろん、海外の重量級のゲームでも快適に楽しめます。
ただし、ゲームをライトに楽しむならGeForce GTX 1070やGeForce GTX 1060でも十分でしょう。実際のベンチマークテストでも、それを裏付ける結果が出ています。
ではなぜGeForce GTX 1080を選ぶのかというと、高リフレッシュレートのゲーミングディスプレイでヌルヌルな動きを実現するためです。それも2560×1440ドットのWQHD解像度で。おそらく、普通の人にはそこまでなめらかな動きは必要ありません。
しかし、もしマルチプレーで勝ちたいと思っていたり、上級プレーヤーとして君臨したいと考えているなら、GALLERIA ZGを検討する価値は大いにあります。PC本体だけでなくディスプレイやキーボード、マウスなどいろいろこだわる必要はありますが、コンマ1秒あるいはコンマ01秒の世界で戦うつもりなら、必要な投資と言えるかもしれません。
なおGALLERIA ZGは、ドスパラの直販サイトから購入できます。注文してから最短で当日出荷、カスタマイズありでも最短翌日出荷で、スグに手に入るのが魅力。詳しい納期や支払い方法などについては、公式サイトでご確認ください。