デスクトップパソコンレビュー

ドスパラ Diginnos Mini NUC K3H レビュー:手のひらサイズの超コンパクトPC

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ドスパラ Diginnos Mini NUC K3H レビュー

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ドスパラのDiginnos Mini NUC K3Hは、超コンパクトなデスクトップPCです。一般的なデスクトップPCに比べてはるかに小さため、置き場所に困ることがありません。使わないときは、サッと机のなかに収納することもできるでしょう。省スペース性の高いPCを探している人のおすすめです。

 

スペック概要

【主なスペック】CPU:Core i3-7100U、メモリー:4GB(最大32GB)、ストレージ :SSD/HDD(デュアル可) / グラフィックス:Intel HD Graphics 620

Diginnos Mini NUC K3Hの特徴

本体が超コンパクト

本体が超コンパクト

重量は実測700g程度で、狭いスペースに置けるのが魅力です。VESAマウントを使えばディスプレイ背面にも設置可能。

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デュアルストレージ対応

デュアルストレージ対応

超小型ながら、2.5インチドライブベイとM.2スロットを用意。SSD+HDDを同時に使うデュアルストレージ構成にも対応しています。

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この記事ではメーカーからお借りしたDiginnos Mini NUC K3Hを使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。

 

 

Diginnos Mini NUC K3H

Diginnos Mini NUC K3H

税込7万円台から

 

https://komameblog.jp/dospara-desktop/

Diginnos Mini NUC K3Hのスペック

OS Windows 10 Home ※Proに変更可
CPU Core i3-7100
チップセット 非公開
メモリー 4GB(最大32GB)
ストレージ 500GB HDD ※SSD対応、デュアル可
グラフィックス Intel HD Graphics 620
光学ドライブ なし
通信機能 1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.1
インターフェース USB3.0×4(前面×2+背面×2)、USB3.1 Gen1(Type-C)×1、USB Type-C、HDMI、有線LAN、microSDメモリーカード、ヘッドホン出力
拡張スロット M.2スロット
ドライブベイ 2.5インチ×1
電源 非公開
サイズ/重量 幅115×奥行き111×高さ51mm/非公開(実測702g)
セキュリティー TPM2.0、セキュリティースロット
サポート メーカー保証1年間 ※有料サービス対応

※2018年7月17日時点。構成は変更される場合があります

 

このモデルは、「NUC(読み方はナック、またはエヌユーシー)キット」と呼ばれるインテルの超小型PC組み立てキット(ベアボーンキット)をベースにしています。NUCキットにはメモリーやストレージ、OSなどが搭載されていませんが、Diginnos Mini NUC K3Hにはすべて組み込まれており、パーツを追加することなく利用可能です。

 

ベースに使われたNUCキットは、Core i3-7100U搭載の「NUC NUC7i3BNH」です。インテルのスペック表を見ると、ドスパラの仕様とは明らかに違う点がありました。ドスパラのスペック表には記載されていないこともあるので、もしかすると機能を利用できるのかもしれません。

 

インテルの仕様で実物とは異なる部分

  • USB3.1 Type-CはGen2対応
  • USB端子は全部で6つ
  • M.2スロットはPCIe x4/Optane対応
  • SATAポートは2つ
  • 赤外線受信センサー搭載

※ドスパラのDiginnos Mini NUC K3Hで各機能を利用できるかは不明

パーツカスタマイズ対応

Diginnos Mini NUC K3Hは購入時にメモリー容量やストレージの種類などを変更できます。正直なところ標準の4GBメモリー+500GB HDDではかなり遅く感じるので、8GBメモリーやSSDの追加がおすすめです。

 

パーツカスタマイズ

メモリー容量は最大32GBまで。ストレージはM.2 SSDと2.5インチHDDのデュアルストレージ構成を選べます

 

価格の目安

標準構成
Core i3 4GBメモリー 500GB HDD 税込7万4498円
おすすめ構成
Core i3 8GBメモリー 256GB SSD 1TB HDD 税込9万4110円

※2018年7月17日時点。価格は送料込み。構成や価格は変更される場合があります

 

自分で購入したパーツを組み込むことも可能です。自作に関心があるなら、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?

 

ストレージ換装

底面部のカバーを取れば2.5インチストレージを交換できます

マザーボード

ストレージの下にはマザーボード。メモリースロットは2ポートで、M.2スロットも用意されています

本体の外観と内部

超コンパクトな本体

Diginnos Mini NUC K3Hは本体が非常に小さい「コンパクト型」のデスクトップに分類されます。拡張性はあまり高くありませんが、小さくて置き場所を選ばないのがメリットです。

 

デスクトップの主な分類

ミドルタワー型 ミニタワー型 スリム型 コンパクト型
デスクトップのサイズ比較
機能:◎
拡張性:◎
省スペース性:×
冷却性能:◎
機能:◎
拡張性:○
省スペース性:△
冷却性能:○
機能:○
拡張性:△
省スペース性:○
冷却性能:△
機能:△
拡張性:×
省スペース性:◎
冷却性能:△

 

本体カラー

本体カラーはブラック

 

本体のサイズ感

片手でつまんで持ち上げられる大きさ

 

重量の実測

重量は実測で702g

 

電源アダプター

付属の電源アダプター。重量は実測169g

 

設置イメージ

設置イメージ ※液晶ディスプレイは23.8インチ

 

モバイルディスプレイとの組み合わせ

モバイルディスプレイと組み合わせれば、設置スペースがかなり小さくてすみます。その上、手軽に収納可能!

 

VESA対応

付属のマウンタを使えば、VESA100対応の液晶ディスプレイの背面に設置可能

インターフェースは十分な構成

周辺機器接続用のインターフェース(端子類)はデスクトップPCとしては少なめですが、ライトな利用には十分でしょう。光学ドライブには非対応である点に注意してください。

 

前面

前面のインターフェース

    • ① USB3.0
    • ② USB3.0
    • ③ ヘッドホン出力
    • ④ 電源ボタン

 

背面

背面のインターフェース

  • ① 電源コネクター
  • ② HDMI
  • ③ 1000BASE-T対応有線LAN
  • ④ USB3.0
  • ⑤ USB Type-C(DP兼用)

 

左側面

背面のインターフェース

    • ① microSDカードスロット
    • ② セキュリティースロット ※盗難防止用

大容量メモリーとデュアルストレージに対応

底面部のカバーを取り外すことで、本体内部にアクセスできます。PCI Expressの拡張スロットには非対応で、グラフィックボードなどは利用できません。ただしM.2スロットと2.5インチのドライブベイが用意されており、ストレージを最大2台まで搭載することができます。

 

底面部のカバー

底面部のカバーを取り外した状態。さらにマウンタのネジを外せば、2.5インチストレージを取り外せます

 

天面部のカバー

天面部のカバーも外せますが、内部のフレームを外せませんでした

 

マザーボード

SATAポートを抜きストレージを外すと、マザーボードが現われます

 

マザーボード

メモリースロットは2ポートで最大容量は32GB。SATAポートは1基

 

M.2スロット

M.2スロットはType2280とType2242に対応。PCIeとOptaneに対応しているかは不明です

 

多くのファイルを扱うのであれば容量の大きいHDDが有利ですが、システムストレージにSSDを使うとPCとしての快適さが大きく向上します。ストレスなく利用するなら、システムストレージにSSD、データ保存用にHDDを使ったデュアルストレージ構成がおすすめ。自分でパーツを追加するのもアリですが、購入時のカスタマイズ画面でパーツを追加したほうが手間がなく簡単です。

消費電力と駆動音、CPU温度について

今回の検証で使った試用機のスペックは以下のとおり。OSのエディションは標準と異なりますが、ほかはすべて標準構成です。なお検証/ベンチマーク結果はパーツ構成や個体差、環境、タイミングなどによって大きく変わる点をあらかじめご了承ください。

 

試用機のスペック

OS Windows 10 Pro
CPU Core i3-7100
メモリー 4GB
ストレージ 500GB HDD
グラフィックス Intel HD Graphics 620

消費電力について

消費電力はかなり低く抑えられていました。デスクトップPCとしては省電力性能に優れています。

 

1分間の平均消費電力(室温27.9℃)

待機中 動画視聴 動画変換 3Dゲーム
7.8W 10.2W 22.2W 27W

※消費電力の計測方法はコチラ

駆動音について

駆動音(ファンの回転音や排気音)はごく控えめで、ほとんど気になりません。ただしファンレスではないため、耳を近づけると音がわずかに聞こえます。

 

駆動音の計測結果(室温27.9℃)

電源オフ 37.8dBA
待機中 39.3dBA 耳を近づけるとファンの回転音がわずかに聞こえる
動画視聴 39.5dBA 同上
動画変換 39.6dBA 同上
3Dゲーム 39.9dBA 同上

※駆動音の計測方法はコチラ

CPU温度について

CPUの最大温度は3Dゲーム(FF14ベンチ)時の82度でした。高温には違いないのですが、一般的なデスクトップPCやノートPCなどに比べると、温度はある程度抑えられています。ほかのパーツへの影響を心配するほどではないでしょう。

 

CPUの最高温度(室温23.6℃)

待機中 動画視聴 動画変換 3Dゲーム
58℃ 55℃ 80℃ 82℃

※本体温度の計測方法はコチラ

起動時間について

起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまでの時間)は平均1分14秒でした。Windows Updateやなんらかの更新があると起動に1~2分以上かかるようですが、特に更新がなければ高速スタートアップの効果で40秒程度だと思われます。システムストレージにSSDを使えば、起動時間がグッと短縮されるでしょう。

 

起動時間の計測結果(手動による計測)

1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 平均
2分38秒 1分24秒 47秒 40秒 41秒 1分14秒

ベンチマーク結果

試用機のスペック

OS Windows 10 Pro
CPU Core i3-7100
メモリー 4GB
ストレージ 500GB HDD
グラフィックス Intel HD Graphics 620

ストレージ性能

試用機では5400回転/分タイプのHDDが使われていました。アクセス速度はHDDとしてはわずかに遅めです。システムストレージにはアクセスの速いSSDをおすすめします。

 

CrystalDiskMark

SATA接続の256GB SSD(左)と1TB HDD(右)のアクセス速度

 

ストレージ別アクセス速度の目安

ストレージ別アクセス速度の目安

CPU性能

Diginnos Mini NUC K3Hで使われているCore i3-7100Uは、省電力性能を重視したノートPC向けのCPUです。消費電力が低く発熱量を抑えられるため本体をコンパクトにできるのですが、そのぶんデスクトップPC向けのCPUに比べてパフォーマンスも抑えられています。

 

CPUの性能比較 その1

CPU CINEBENCH R15のCPUスコア
Core i3-8100
596
Core i3-7100
419
Diginnos Mini NUC K3H(Core i3-7100U)
250

※ほかのCPUの結果は当サイト計測の平均値

 

CPUの性能比較 その2

CPU PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア
Core i3-8100
7833
Core i3-7100
6114
Diginnos Mini NUC K3H(Core i3-7100U)
3726

※ほかのCPUの結果は当サイト計測の平均値

3D性能

Diginnos Mini NUC K3Hではグラフィックス機能として、CPU内蔵のIntel HD Graphocs 620を使います。GeForce GTX 10シリーズなどの専用グラフィックス(dGPU)と比べると、性能はかなり低めです。ただしゲームをプレーするのでなければ、特に気にする必要はありません。

 

3D機能の性能比較

GPU 3DMark Fire Strikeのスコア
HD Graphics 630
956
UHD Graphics 630
891
Diginnos Mini NUC K3H(HD Graphics 620)
741

※ほかのGPUの結果は当サイト計測の平均値

クリエイティブ性能

動画変換

動画変換
動画変換はCPU性能が高いほうが有利です。Diginnos Mini NUC K3Hで使われているCore i3-7100UはCPU性能が高くないため、動画変換などの重い処理には向いていません。

動画変換にかかった時間

X264 26分25秒
QSV 14分48秒

※5分間の4K映像(XAVC-S、3.51GB)をYouTube向けの1080p(1920×1080ドット)映像に変換するのにかかった時間

総合的なクリエイティブ性能

PCMark10

総合的なクリエイティブ性能を計測するPCMark 10でも、低めの結果が出ています。スコアが3000を超えれば本格的な作業をなんとか行なえるレベルですので、クリエイティブな作業には向いていません。ただし軽めの加工であれば問題ないでしょう。

PCMark 10ベンチマーク結果(一部抜粋)

Digitala Content Creation(総合スコア) 1779
Photo Editing(写真編集) 2226
Rendering and Visualization(3D制作) 1240
Video Editing(動画編集) 2043

SSDとメモリーを追加して事務作業用に

ベンチマーク結果を見ると、Diginnos Mini NUC K3Hは高度な作業をバリバリと行なうためのPCではないことがわかります。これは本体の小ささを優先しているためで、仕方がありません。とは言え、ネットやメール、動画視聴、ちょっとした事務作業であれば問題なく利用できるでしょう。性能よりも省スペース性を重視したい人向けのモデルです。

 

実際に使ってみて感じたのは、確かに小ささは魅力ではあるものの、やはり処理の待ち時間がちょっと長いという点です。おそらくこれはメモリー容量が4GBで、ストレージがHDDであることが原因でしょう。ある程度処理が長くてもガマンできるなら標準構成でもアリですが、少しでも快適に使いたいなら8GBメモリー&SSDへのアップグレードをおすすめします。

 

Diginnos Mini NUC K3Hまとめ

なによりも小ささを重視したい人のためのモデル

 

Diginnos Mini NUC K3Hまとめのまとめ

  • コンパクトで場所を取らない
  • SSDとHDDを同時利用可能
  • パフォーマンスはイマイチ

 

Diginnos Mini NUC K3H

Diginnos Mini NUC K3H

税込7万円台から

 

※記事中の価格や構成は、記事執筆時のものです。予告なく変更される場合もございますので、あらかじめご了承ください

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こまめ(タカハシリョウ)

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