ドスパラの「THIRDWAVE DX-T7」は、15.6インチサイズのスタンダードノートPCです。第11世代のCore i7-1165G7 + 16GBメモリー + 500GB SSDの構成で、価格は9万3280円(本体8万9980円 + 送料3300円)。Core i7搭載ノートPCとしてはなかなかお買い得です。
THIRDWAVE DX-T7のスペック
OS | ・Windows 10 Home (標準) ・Windows 10 Pro |
---|---|
画面サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Core i7-1165G7 |
メモリー | ・16GB (標準) ・32GB ・64GB ※DDR4-3200、スロット×2 |
SSD | ・512GB (標準) ・1TB ・2TB |
HDD | ・なし (標準) ・1~2TB ・1~2TB SATA SSD |
グラフィックス | Iris Xe |
リフレッシュレート | 60Hz |
モバイル通信 | - |
堅牢性テスト | - |
色域 / 輝度 | - |
幅×奥行き | 362.2×247mm |
厚さ | 19.5mm |
重量 | 約1.58kg |
バッテリー | 8.8時間 |
※2021年8月26日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | シルバー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | 表記なし ※IPS相当 |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | あり(3列) |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | Wi-Fi 6 |
Bluetooth | 5.1 |
USB3.2 | 2(Gen2) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 2(USB3.2 Gen2) |
Thunderbolt | - |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | HD(92万画素) |
顔認証カメラ | - |
指紋センサー | - |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | オプション |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶特徴について
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
※2022年1月18日時点、価格は税込み&送料込み
THIRDWAVE DX-T7の特徴について
パーツカスタマイズ対応
THIRDWAVE DX-T7は注文時にOSの種類やオフィスの有無、メモリー / ストレージの容量などを変更できます。メモリーは最大64GBまで増設可能、SSDは最大2TBまでアップグレードできるほか、2.5インチサイズのHDDやSSDを追加可能です。アップグレード料金がリーズナブルな点もポイント。
最短翌日出荷
パーツ構成をカスタマイズしても、最短で翌日には出荷。関東近郊であれば、最短で2日後に到着します。大手メーカーでは1~2週間、長い場合には2~4ヵ月かかることを考えれば、納期が早いのは大きな魅力です。
Pay支払いに対応
ドスパラでは、クレジットカード払いや銀行振り込みなど一般的な支払い方法のほかに、楽天ペイやPayPayなどによるオンライン決済にも対応しています。各サービスのキャンペーンをうまく利用すれば、ポイントを獲得可能です。
リンク
お支払い方法について(ドスパラ公式サイト)
日、月曜日は楽天ペイの日(ドスパラ公式サイト)
デザインと使いやすさ
外観について
THIRDWAVE DX-T7は、スタンダードタイプのノートPCです。ビジネス作業や普段使いなど、一般的な作業に向いています。外観も、極めてスタンダードな作り。ロゴやエンブレムなどのアクセントは一切なく、無個性である点がある意味で個性的です。
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。ノートPCではもっともスタンダードなタイプです。表面は光沢なしのノングレア仕上げ。眼精疲労や集中力低下の原因と言われる”映り込み”が抑えられています。長時間の作業に適したディスプレイです。
映像は概ね自然な色合いで、違和感はありません。しかし画面が若干暗いため、やや寒色系に見えます。文字中心の作業には問題ありませんが、色味を重視する作業にはクリエイター向けの外付けディスプレイを使うといいでしょう。
キーボードについて
キーボードは日本語配列で、バックライト非対応です。数値入力に便利なテンキーが付いていますが、一般的な4列構成ではなく3列構成である点に注意してください。各キーの並びは標準的ですが、Enterキー左側でいくつかのキーが小さく作られています。
キーピッチは実測18.7mmで、標準値とされる19mmよりもやや狭め。実際に入力すると確かに少し窮屈に感じますが、慣れれば普通に使えるでしょう。キーストロークはやや浅めの1.34mm。キーを押した瞬間のクリック感はやや固いものの、押下圧が低いのでタイプ感は軽めです。キーの端を押すとブレるような感覚がありますが、全体的には標準的なタイプ感と言っていいでしょう。
タイプ音は、軽い力で入力してもカタカタと聞こえます。うるさくはありませんが、静かな場所では気になるかもしれません。指を打ち下ろすように入力するとタンタンと音が響くので、軽めのタッチ推奨です。
インターフェース/機能について
周辺機器接続用のインターフェースは、十分な構成です。USB端子は合計3ポートで、うち1ポートがType-C。あとは映像出力用のHDMIと有線LAN、microSDカードスロット、ヘッドホン端子が用意されています。とりあえずこれだけあれば、困る場面は少ないでしょう。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | × |
USB PD 65W充電 | × |
USB PD 100W充電 | × |
映像出力 | ○ |
ベンチマーク結果
※この部分は非常にマニアックなので、よくわからない人は「▶起動時間の計測結果」まで読み飛ばしてください。
試用機のスペック
CPU | Core i7-1165G7 |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
グラフィックス | Iris Xe Graphics(CPU内蔵) |
※各ベンチマークテストはWindows 10の電源プランを「バランス」に設定した上で、電源オプションを「最も高いパフォーマンス」に変更して実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、インテル第11世代Core i7-1165G7が使われています。標準TDPが28Wで薄型ノートPC向きの、いわゆる「Tiger Lake UP3」シリーズです。2021年8月時点では、もっともよく使われるシリーズと言っていいでしょう。
CPU性能を計測するベンチマークテストを試したところ、Core i7-1165G7搭載の試用機では非常に優秀な結果でした。AMDのRyzenシリーズにはやや劣るものの、スタンダードノートPC向けCPUのなかではなかなか優秀です。
CPUの性能差 (総合性能)
CPU | PassMark 10 CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 5800U |
19202
|
Ryzen 7 5700U |
18089
|
Ryzen 5 5500U |
12362
|
THIRDWAVE DX-T7 (Core i7-1165G7) |
12111
|
Core i7-1165G7 |
11380
|
Core i5-1135G7 |
11249
|
Ryzen 3 5300U |
9527
|
Core i3-1115G4 |
6750
|
Ryzen 3 3250U |
4441
|
Athlon Silver 3050U |
3351
|
Celeron 6305 |
2302
|
Celeron N4500 |
2284
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris Xe Graphicsが使われます。3Dベンチマークテストの結果は、内蔵タイプとしてはなかなか優秀でした。DDR4メモリーだとスコアが伸びないことが多いのですが、DirectX 11のテストではLPDDR4xメモリーに迫る結果が出ています。もしかすると、16GBメモリーを搭載してる点が影響しているのかもしれません。
GPUの性能差(DirectX 12)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
3241
|
MX450 |
1996
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
1528
|
MX350 |
1382
|
Iris Xe(Core i5+LPDDR4x) |
1302
|
THIRDWAVE DX-T7 (Iris Xe, Core i7, DDR4) |
1296
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
1149
|
Radeon (Ryzen 7) |
1000
|
Iris Xe(Core i5+DDR4) |
977
|
Iris Plus |
812
|
Radeon (Ryzen 5) |
784
|
UHD |
407
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
GPUの性能差(DirectX 11)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
MX450 |
4900
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
4734
|
THIRDWAVE DX-T7 (Iris Xe, Core i7, DDR4) |
4475
|
Iris Xe(Core i5+LPDDR4x) |
4059
|
MX350 |
3931
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
3420
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus |
2880
|
Radeon (Ryzen 5) |
2652
|
Iris Xe(Core i5+DDR4) |
2474
|
UHD |
1335
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。テスト結果の比較用に14インチモバイルノートPCの▶ThinkPad X1 Carbon Gen9(Core i7-1165G7+16GBメモリー)と、クリエイター向けノートPCの▶raytrek R5-CA(Core i7-10875H+16GBメモリー+RTX 3060)の結果もまとめました。
ベンチマーク結果では、なかなか優秀な結果が出ています。快適に使える目安の目標値を大きく上回り、さらに20万円クラスのThinkPad X1 Carbon Gen9と同等レベルのスコアです。GPU性能が影響するコンテンツ制作のテストではさすがにRTX 3060搭載機種には及びませんが、内蔵グラフィックスタイプとしてはなかなか優秀と言っていいでしょう。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
9784
10193
9418 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
6630
7072
7927 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
4840
5203
8486 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
ストレージのアクセス速度
ストレージは512GB SSDです。試用機ではPCIe 3.0 x4接続の超高速タイプが使われており、アクセス速度はなかなか高速でした。ただし負荷の高いテストを連続して行なうと、アクセス速度がわずかに低下します。サーマルスロットリングが発生しているものと思われますが、よほど大容量のデータを扱わない限り体感的には問題ないでしょう。
ゲーム系ベンチマーク結果
ゲーム系ベンチマークテストを試したところ、ごく軽いドラクエ10ベンチではフルHDの最高画質でも快適に楽しめるとの評価でした。軽めのゲームであれば、解像度や画質の調整で問題なくプレーできるはずです。ただし少し重めのゲームでは、画質や解像度を下げないと厳しいかもしれません。基本的にはごく軽いゲームを息抜き程度でと考えたほうが無難です。
※テストはすべてフルHDで実施
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 1347 / 動作困難 |
標準品質 | 1810 / 動作困難 |
軽量品質 | 2233 / 重い |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:暁月のフィナーレ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 2539 / 17.2 FPS |
高品質 | 3288 / 22.5 FPS |
標準品質 | 3803 / 26.4 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 9828 / とても快適 |
標準品質 | 12025 / すごく快適 |
低品質 | 13319 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
起動時間
ウィンドウズの起動時間(バッテリー駆動時)は平均11.7秒でした。最近のSSD搭載ノートPCの平均は15秒前後ですので、起動はやや高速です。待たされている感はほとんどありません。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 12.4秒 |
---|---|
2回目 | 10.8秒 |
3回目 | 12.3秒 |
4回目 | 11.8秒 |
5回目 | 11.2秒 |
平均 | 11.7秒 |
バッテリー駆動時間
バッテリーの駆動時間は公称値で、約8.8時間とされています。しかし公称値は実際の利用を想定した測定結果ではないため、実際の利用では駆動時間が短くなりがちです。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、公称値と同程度の8時間41分で休止状態へ移行しました。長くはありませんが、最大パフォーマンスであることやそもそも持ち歩き用でないことを考えれば、十分な結果と言えるでしょう。電源プランや画面の輝度を変更すれば、駆動時間はさらに延びる可能性があります。
バッテリー駆動時間の計測結果(Core i7モデル)
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 8.8時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 8時間41分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 44分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間21分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
いますぐ手に入るカスタマイズ対応ノートPC
よかった点
ノートPCをエントリー(入門向け)とミドルレンジ(中級向け)、ハイエンド(上級向け)の3種類に分けるとすると、THIRDWAVE DX-T7はミドルレンジクラスに相当します。専用グラフィックス(GPU)や高度な機能はありませんが、16GBメモリー搭載で9万円台という安さが魅力。ガッツリ作業したい人向きの、高コスパな機種です。
気になる点
個人的には、キーボードの配列が気になります。慣れれば問題なく使えるかもしれませんが、それでもプログラミングなどで記号を多用する人だと、少し使いづらく感じるかもしれません。タイプ感や配列を重視するなら、外付けキーボードを利用するのはアリです。
※2022年1月18日時点、価格は税込み&送料込み
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