グリーンハウスの「GH-ELCG238A-BK」は、23.8インチで144Hzの高リフレッシュレートに対応するゲーミングディスプレイです。最大のポイントは、価格が安い点。24インチ前後でリフレッシュレート144Hzのゲーミングディスプレイは2万円を超える商品がほとんどですが、GH-ELCG238A-BKは税込でも1万9980円と驚きの安さで販売されています。

税込1万9980円のGH-ELCG238A-BK
安いからといって品質が低いわけではありません。表示部分にはIPS相当の性能を誇るADSパネルを使用。さらにディスプレイの高さや角度、向きなどを変えられるほかAdaptive-Syncやクロスヘアなどゲーム向けの機能も用意されています。
またPS5やXbox Series Xなどの次世代ゲーム機に対応しており、フルHD 120Hzのなめらかな動きでゲームを楽しむことが可能です。

PS5で120Hz動作を確認しました
色合いに関してはやや寒色系で鮮やかさが物足りない気もしますが、ゲームをプレーするぶんにはまったく気になりません。クリエイティブ用途向きではないものの、普段使いやビジネスにも問題なく利用できます。

普段使いやビジネスにも違和感なく使えます
GH-ELCG238A-BKの特徴
ここが優秀 |
---|
⭕144Hzディスプレイとしては安い ⭕スタンドの調整機能に対応 ⭕IPS相当の映像 ⭕ゲーム向け機能に対応 |
ここが残念 |
❌色のメリハリが弱い |
この記事ではメーカーからご提供いただいたGH-ELCG238A-BKの実機を使って、サイズ感や映像品質などをレビューします。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶組み立てについて
- ▶外観
- ▶映像品質
- ▶そのほかのゲーム向け機能
- ▶PS5/Xboxでの利用について
- ▶まとめ
※2021年1月29日時点
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GH-ELCG238A-BKのスペック
液晶サイズ | 23.8インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080ドット(フルHD) |
アスペクト比 | 16:9 |
リフレッシュレート | 最大144Hz(DP接続時) 最大120Hz(HDMI接続時) |
最大表示色 | 1677万色 |
コントラスト比 | 1000:1 |
色域 | ※非公開 |
応答速度 | 4.8ms ※OD時愛好1ms(GTG) |
輝度 | 300nit |
映像入力 | HDMI×2 DisplayPort×1 |
G-SYNC | - |
FreeSync | - |
スピーカー | なし |
チルト角度 | 下5度~上15度度 |
ピボット機能 | 左右±90度 |
スイーベル機能 | 左右±15度 |
高さ調節機能 | 0~95mm |
VESAマウント | VESA75 |
サイズ | 幅543.5mm 奥行き232.2mm 高さ498.2mm |
重量 | 約4.8kg |
インターフェース | ヘッドホン端子 |
付属品 | ACアダプター 電源ケーブル DisplayPortケーブル VEASAマウントスペーサー 保証書など |
※2021年1月29日時点
組み立てについて
GH-ELCG238A-BKは自分で組み立てる必要がありますが、作業は難しくありません。慣れていない人でも、設置自体は数分程度で終わるでしょう。なお作業にはプラスドライバーが必要です。

GH-ELCG238A-BKの箱。ボックスティッシュとのサイズ比較からわかるように、箱はやや大きめ

箱のなかにはパネルやスタンド、ケーブルなど

最近では珍しい紙のマニュアル付き。細かい部分を確認しながら作業できます

スタンドに台座を取り付け、付属のネジで固定します

組み上がったスタンド部分

ディスプレイの背面

付属のスペーサーを取り付けることで、VESA75対応のディスプレイアームなどを取り付けられます

スタンドを利用する場合は、付属のネジで固定

組み上がった状態

背面

スタンド部分には持ち手が付いています
GH-ELCG238A-BKの外観
本体デザイン
GH-ELCG238A-BKの外観はとてもスッキリとしています。ベゼルは細く、スタンド部分もコンパクト。圧迫感のないスタイリッシュな印象のディスプレイです。2~3台のマルチディスプレイで利用するのもいいでしょう。

正面

背面

スッキリとした細身のスタンド。奥行きはそれなりに必要ですが、圧迫感はありません

ベゼル幅は左右8.1mm、上部7.9mm(非表示領域を含む)。非常に細く、画面まわりがスッキリとしています
インターフェース
映像入力はHDMIとDisplayPortのみ。Type-Cやアナログ系統(VGAやDVIなど)には対応していません。スピーカーは非搭載ですが、背面の3.5mmステレオジャックにヘッドセットや外部スーピーカーを接続できます。端子類は多くはないものの、値段の安さを考えれば仕方がないでしょう。

背面の端子類。上からヘッドホン端子、HDMI×2、DisplayPort、電源コネクター

ヘッドホン端子は音声出力のみ。マイク入力には対応していないため、ボイスチャットには利用できません

背面左下にはOSD操作用のボタンと電源ボタン
高さ / 角度調節
可動型のスタンドにより、ディスプレイの角度や向き、高さを調整可能です。縦方向に向きを変えるピボット機能にも対応。2万円切りでこれだけフレキシブルに変えられるディスプレイはなかなかありません。

高さは最大9.5cmまで調整可能

左右のスイーベル(首振り)は15度

チルト角度は下5度から上15度まで

画面の向きを90度変えるピボット機能に対応。左右どちらからでも回転できます
GH-ELCG238A-BKの映像品質
画面サイズと解像度
画面の大きさは23.8インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。ゲーミングディスプレイとしては、スタンダードなスペックです。画面サイズが一般的なので迫力があるわけではありませんが、全画面を集中して見るにはこのくらいのサイズがちょうどいいとされています。

画面サイズは23.8インチで解像度は1920×1080ドットのフルHD

画面が大きいほど没入感は高まりますが、あらゆる箇所を集中して見るには24インチ程度が最適と言われています
リフレッシュレート
リフレッシュレート (画面の書き換え速度)は最大144Hzです。ただしこれはDisplayPort接続時で、HDMI接続時は最大120Hzである点に注意してください。
リフレッシュレートが高いと、画面の動きがなめらかに感じられます。一度144Hzを体験したあとに60Hzの画面を見ると、まるでパラパラマンガのように動きがカクカクしていることがわかるでしょう。動きがなめらかなぶん描画に遅延がなく、ターゲットを正確に狙いやすい点がメリットです。また自然な動きなので、3D酔いしにくいとも言われています。

144/120Hzの高リフレッシュレート対応
以下の動画は、60Hzと144Hzの動きのなめらかさを表わしたものです。60Hzは一般的なPCやテレビ、旧世代のゲーム機で使われているので、実際に利用していても特に違和感はないでしょう。しかし144Hzと違いがハッキリわかるはず。144Hzのほうが動きがなめらかなのに対し、60Hzはカクカクとしています。
応答速度
一般的に「応答速度」が速い(数値が少ない)ほど、映像の残像が少ないと言われています。GH-ELCG238A-BKでは応答速度は1ms(1ミリ秒)とされていますが、これはOSDで設定を最大にしたときのこと。標準では4.8msに設定されているので、必要に応じて変更してください。

OSDのホームメニューから「その他」→「OVER DRIVE」を変更して応答速度を調整します
ただ応答速度を上げすぎると逆に、別の色のブレが現われました。映像(ゲームタイトル)によって異なるとは思いますが、個人的には「LOW」設定(3.7ms)がもっともブレがないように感じます。

応答速度によるブレの違い。OFFは4.98ms、LOWは3.7ms、MIDDLEは2.8ms、HIGHは1ms
映像品質
液晶ディスプレイにはADSパネルが使われています。基本的にはIPSと同様の技術が使われているため、映像品質はIPSパネルと変わりません。視野角が広く、安いTNパネルやVAパネルに比べて自然な発色です。

ゲーム画面は違和感のない色合いで映し出されます

視野角が広く、映像を斜めから見てもほかのパネルに比べて色や明るさがそれほど落ち込みません

最小輝度(左)と300nitの最大輝度(右)。明るさにムラは見られませんでした
ただし色合いは若干寒色系です。クリエイティブ用途向けの広色域ディスプレイに比べると、赤みがかなり弱く感じられます。ゲーム系の映像は青みが強いことが多いのですが、青が強いとなにかしら影響があるのでしょうか? そのあたりの詳しい話は不明なのですが、スマホと比べても色合いが違って見えるはずです。

色は寒色系で、赤みが弱い印象。コントラストも低いのですが、その点はOSDに変更できるので特に問題はないはず
映像のプリセットについて
OSDを利用することで、映像の色や明るさを変更できます。プリセットとして用意されているのは全部で6種類。ゲームの種類や用途に応じて変更するといいでしょう。

背面のボタンを押すと簡易メニューが表示されます

OSDのホーム画面

用意されているプリセット。種類によって輝度やコントラストが変わります
そのほかのゲーム向け機能
Adaptive-Sync対応
Adaptive-Syncとは、ティアリング (画面のズレ)やスタッカリング (カクつき)を抑える技術です。NVIDIAのG-SYNCやAMDのFreeSyncと同様のものと考えていいでしょう。PCのグラボがAdaptive-Syncに対応していれば、ティアリングを抑えたよりなめらかな映像でゲームをプレーできます。

Adaptive-Syncはメニュー画面で設定可能
クロスヘア機能
簡易メニュー表示時に上から3つ目のボタンを押すと、画面中央にクロスヘア(照準)を表示できます。照準が表示されない、あるいは見づらいゲームで使用するとターゲットを狙いやすく、プレーを有利に進められるでしょう。ただしプレーヤーやコミュニティーによっては「チート」行為とみなされる場合があるので、対戦プレーでは事前にレギュレーションなどを確認してください。

クロスヘア機能をオンにすると、画面中央に照準が映し出されます

照準は色や形を変更可能。ただし位置は変えられません。ゲームによっては中心から微妙にズレていることもあるので注意してください
PS5/Xboxでの利用について
GH-ELCG238A-BKはPS5(PlayStation 5)やXbox(Xbox Series X|S)でも利用できます。単に映像を出力するだけでなく、120Hzの高リフレッシュレートでのフルHD表示が可能です。実際に確認しましたが、確かにゲーム画面の動きがなめらかに感じられました。

PS5でフルHDの120Hz表示が可能

120Hzで表示するにはPS5の設定で解像度を「1080p」に設定

次にシステムを「パフォーマンス優先」に変更

ゲーム側で必要に応じて120FPS(120Hz)モードを有効にします。現在のところ120Hzには一部のタイトルしか対応していません

XboxでもフルHD 120Hzでプレー可能

Xboxは画面設定でリフレッシュレートを「120Hz」に変更するだけでOK

対応ソフトの動きがなめらかに描かれます
低価格ゲーミングディスプレイの決定版!?
GH-ELCG238A-BKは2万円を切る安いゲーミングディスプレイですが、かなりしっかりと作られています。IPS相当の画質で144Hz、さらにスタンドは高さや角度が調整可能と、低価格モデルとしては至れり尽くせりの仕上がりです。これより安いゲーミングディスプレイはありますが、TNパネルで視野角が狭かったり角度を調整できないものがあるので注意してください。
特にPS5とXboxで120Hz表示が可能なのは、なかなか優秀です。より高いディスプレイでもPS5で120Hz非対応のものもあることを考えれば、抜群のコスパと言っていいでしょう。ぶっちゃけ、予算を安く抑えたいならこれでいいんじゃないでしょうか? PC用としても、PS5/Xbox用としてもおすすめです。
※2021年1月29日時点
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