富士通のESPRIMO(エスプリモ) WF2/B3は、映像と音質にこだわった液晶ディスプレイ一体型のデスクトップPCです。画面は大迫力の27インチフルHDディスプレイ。さらにハイレゾ音源対応で10Wサブウーファー付きの2.1chステレオスピーカーを搭載しています。
ESPRIMO WF2/B3の特徴
27インチの狭額ディスプレイ
迫力のある27インチの大型ディスプレイを搭載。画面が大きくてもベゼルが細いので圧迫感はなく、外観はスッキリとしています。
大迫力のハイレゾ対応スピーカー
ハイレゾ対応スピーカーを搭載。4W+4Wのステレオスピーカーと10Wのサブウーファーにより、クリアーで迫力のあるサウンドを楽しめます。
TV機能とHDMI入力に対応
テレビ機能を追加すれば番組の視聴や録画が可能。HDMI入力にも対応しているので、ゲーム機やネットワークプレーヤーも利用できます。
今回はESPRIMO WF2/B3の実機を使って、本体デザインや性能などをレビューします。
この記事の目次
ESPRIMO WF2/B3のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i7-7700HQ |
メモリー | 4 / 8 / 16 / 32GB(最大32GB) |
ストレージ | 1 / 3TB HDD または 256GB SSD + 1TB HDD / 256GB SSD + 3TB HDD / 512GB SSD + 3TB HDD |
ディスプレイ | 27インチ、1920×1080ドット、IPS、光沢、タッチ非対応 |
グラフィックス | Intel HD Graphics 630 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ / ブルーレイディスクドライブ |
通信機能 | 1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN + Bluetooth 4.1 |
Webカメラ | 92万画素、赤外線カメラ(Windows Hello対応) |
TV機能 | なし / デジタル3波TVチューナー×2(ダブル録画対応) |
セキュリティ | マカフィーリブセーフ(3年版) |
インターフェース | USB3.1 Gen2 (フルサイズ)×2(背面)、USB3.0×2(前面)/、HDMI(入力×1+出力×1)、有線LAN、SDメモリーカードリーダー、ヘッドホン出力/マイク入力、アンテナ入力+miniB-CASカードスロット(TV機能選択時) |
サイズ/重量 | 幅616×奥行き227×高さ468mm/約12.5kg ※最小傾斜時 |
付属品 | ワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウス、miniB-CASカード+リモコン(TV機能選択時) |
※2018年5月8日時点。構成や価格は変更される場合があります
パーツカスタマイズ例
ESPRIMO WF2/B3は、注文時にメモリー容量やストレージ構成などを選択できます。TV機能は標準では「なし」になっているので、必要な場合は追加してください。
構成例と価格の目安(CPUはすべてCore i7-7700HQ)
最安構成 | |
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税込14万0965円 | |
TV機能付き最安構成 | |
税込14万6659円 | |
おすすめ構成 | |
税込18万2429円 | |
ハイエンド構成 | |
税込21万6068円 |
※2018年5月8日時点。シークレットクーポン適用時
注文時に「電話サポート」の「ミニマムサポート」を選ぶと1年間無料の電話サポートが初回から有料になる代わりに、上記の価格からさらに5000円が割り引かれます。電話サポートが不要なら、価格を安くできるのでお得です。
WF2/B3とWF1/B3の違い
富士通からは液晶ディスプレイ一体型のデスクトップPCとしてESPRIMO WF2/B3のほかに、ESPRIMO WF1/B3という機種も発売されています。それぞれの違いは、以下の表のとおり。ESPRIMO WF2/B3は機能や品質面で優れる上位モデルと考えるといいでしょう。
ESPRIMO WF2/B3とWF1/B3の比較
WF2/B3 | WF1/B3 | |
---|---|---|
ディスプレイ | 27インチ 1920×1080ドット |
23.8インチ 1920×1080ドット |
TV機能 | デジタル3波 TVチューナー×2 対応 |
デジタル3波 TVチューナー×2 対応 |
スピーカー | 4W+4W 10W(サブウーファー) 2.1chステレオスピーカー ハイレゾ音源対応 |
3W+3W ステレオスピーカー |
HDMI入力 | 対応 | 非対応 |
大きさ | 幅616mm 奥行き227mm 高さ468mm |
幅558mm 奥行き167mm 高さ370mm |
重さ | 12.5kg | 6.5kg |
https://komameblog.jp/review/esprimo-wf1b3/
本体の外観について
狭額デザインの大型ディスプレイを搭載
ESPRIMO WF2/B3は、本体と液晶ディスプレイがひとつにまとまった「一体型(オールインワン、AIO)」タイプのデスクトップPCです。配線は基本的に電源ケーブルをつなぐだけ(TV機能利用時は別途アンテナ線を接続)なので、とても簡単。キーボードとマウスもワイヤレスタイプで、接続設定をすませればケーブルの取り回しは必要ありません。この手軽さが、一体型の魅力です。
液晶ディスプレイは27インチ(27型)の大型タイプです。モバイル用として標準的な13.3インチディスプレイ4画面ぶんの大きさと考えると、サイズ感をイメージしやすいでしょう。画面が大きいため映像に迫力があり、文字も大きくて見やすく感じます。ただし解像度が1920×1080ドットのフルHDであるため、多少のドット感がありました。
液晶ディスプレイのベゼル(枠)は公称値で7mm、実測で7.5mm程度でした。非常に細く、画面周りがスッキリとしています。
本体カラーはオーシャンブラック。落ち着いた雰囲気で、書斎などに設置しても違和感はありません。ただ画面と本体下部が大きいので、それなりのインパクトはあります。
液晶ディスプレイには、発色に優れるIPSパネルが使われています。実際に映像をチェックしてみたところ画面が非常に明るく、写真や動画が色鮮やかに映し出されました。光沢ありのグレア仕上げであるためコントラストが高いのですが、明るい場所では背景や光の映り込みが生じます。
液晶ディスプレイ部分には色調整用のOSD(オンスクリーンディスプレイ)は用意されていません。その代わり、標準収録の「ステータスパネルスイッチ」でWindows 10上から画質を調整できます。
使い勝手のいいインターフェース
周辺機器接続用のインターフェース(端子類)は十分な構成です。繋ぎっぱなしで利用する端子は背面に、よく抜き差しする端子は前面に配置されているので、周辺機器利用時にわずらわしさを感じません。
ちょっと変わっているのは、フルサイズのUSB3.1 Gen2端子を用意している点です。最大転送速度は10Gbpsで、USB3.0/USB3.1 Gen1よりも2倍も高速な点がメリット。これからUSB3.1 Gen2対応機器がもっと増えれば、有効に活用できるでしょう。
背面のインターフェース(TVモデル)
- ① USB3.1 Gen2(フルサイズ)
- ② HDMI出力/入力
- ③ 電源コネクター
- ④ アンテナ入力
- ⑤ 1000BASE-T対応有線LAN端子
- ⑥ miniB-CASカードスロット
- ⑦ CONNECTボタン(ワイヤレスキーボード/マウス接続用)
前面のインターフェース(TVモデル)
- ① ヘッドホン出力/マイク入力
- ② USB3.0
- ③ メモリーカードスロット
- ④ リモコン受光部
- ⑤ 電源ボタン
- ⑥ 外部入力(HDMI)ボタン
- ⑦ ディスク取り出しボタン
- ⑧ 光学ドライブ
液晶ディスプレイ上部には、Webカメラが配置されています。モジュールは引き出し式で、使わないときは本体内部に収納可能です。また赤外線カメラも搭載されており、Windows Helloの顔認証サインインにも対応しています。
背面のカバーを外すことで、メモリーを交換・増設できます。ただし自分でパーツを交換するとメーカー保証のサポート外となる点に注意してください。
TV機能とHDMI入力に対応
購入時のカスタマイズ画面でTV機能を追加すると、地上/BS/CSデジタル放送対応のダブルチューナーが搭載されます。チューナーの数は2基で、録画中の番組視聴や2番組同時録画も可能です。リビングのTVでは家族間のチャンネル争いが生じることもありますが、個人用にESPRIMO WF2/B3を使うなら、自分が観たい番組を好きなタイミングで楽しめます。
背面のHDMI端子を使えばほかのTVやプロジェクターなどに映像を出力できるだけでなく、ゲーム機やネットワークプレーヤーをESPRIMO WF2/B3の大画面で利用できます。
ハイレゾ対応スピーカーを搭載
ESPRIMO WF2/B3の魅力のひとつに、ハイレゾ対応スピーカーを搭載している点が挙げられます。スピーカーはPCとしては大型の4W+4Wで、さらに低音を強調させるサブウーファーも搭載。音楽はもちろん、動画やテレビの音も迫力のあるサウンドで再生されます。
スピーカーで実際に音楽を聞いてみたところ、ビックリするほど高音質でした。音の広がりは素晴らしく、個々のサウンドに厚みが感じられます。特に低音域から中音域にかけての情報量が多く、精細なディティールまでハッキリと聞こえました。また全体的に透明感が非常に高く、音がとてもクリアーです。おそらくPC本体内蔵のサウンドとしては、最高クラスではないでしょうか。
スピーカーも非常に高音質ですが、ハイレゾ対応ヘッドセットを前面の端子につなげば、さらに高音質なサウンドを楽しめます。
消費電力と駆動音、CPU温度について
今回の検証では、以下の構成のPCを利用しました。なお検証・ベンチマーク結果は個体差や環境、タイミングなどによって大きく変わることがあります。
試用機のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i7-7700HQ |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 3TB HDD |
グラフィックス | Intel HD Gpraphics 630(CPU内蔵) |
消費電力について
さまざまな状況での消費電力を計測したところ、全体的に高めの結果となりました。ただしこれは、27インチの大型ディスプレイを内蔵しているため。分離型(セパレートタイプ)のデスクトップPCよりも消費電力が大きいのは仕方がありません。
1分間の平均消費電力
待機中 | 動画視聴 | 動画変換 | 3Dゲーム |
---|---|---|---|
48.6W | 53.4W | 101.4W | 80.4W |
※消費電力の計測方法はコチラ
駆動音について
ネットや動画を見ているときや音楽を聞いているときは、駆動音(ファンの回転音や排気音など)はほとんど気になりません。しかしCPUに高い負荷がかかる動画変換時には、冷却ファンが強く動作していました。と言っても、うるさく感じるほどではありません。
駆動音の計測結果
電源オフ | 36.8dBA | - |
---|---|---|
待機中 | 40.3dBA | ファンの回転音がわずかに聞こえるが気にならない |
動画視聴 | 40.7dBA | 同上 |
動画変換 | 51.1dBA | 排気音がけっこう目立つ |
3Dゲーム | 44.6dBA | ファンの回転音がはっきりと聞こえる |
※駆動音の計測方法はコチラ
CPU温度について
CPUの最大温度は96度で、限界温度の100度まであまり余裕がありません。しかしそのぶん空冷ファンが強く動作しているので、ほかのパーツへの影響は小さいものと思われます。
CPUの最高温度
待機中 | 動画視聴 | 動画変換 | 3Dゲーム |
---|---|---|---|
69℃ | 68℃ | 96℃ | 87℃ |
※本体温度の計測方法はコチラ
起動時間について
起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまで)は平均で33.76秒でした。HDD搭載機としては、まずまずの結果です。ただし長期間使い続けるうちに、起動時間が長くなる可能性があります。予算が許すなら、SSDを追加しましょう。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
47.8秒 | 29.5秒 | 28.3秒 | 35.4秒 | 27.8秒 | 33.76秒 |
ESPRIMO WF2/B3のベンチマーク結果
ストレージ性能
試用機ではストレージとして、3TB HDDが使われていました。アクセス速度は、標準的なHDDよりもやや高速です。
TV番組を録画するなら、大容量のHDDは必須です。試用機では高性能なCPUが使われているためかHDD機特有の遅さは特に感じられませんでしたが、録画した番組や写真、各種データを長期間保存するならSSDの追加がおすすめ。Windowsや各種ソフトがより快適に使えるだけでなく、システムストレージに不具合が生じてもデータは復旧できる可能性が高いからです。
CPU性能
ESPRIMO WF2/B3で使われているCore i7-7700HQは、ノートPC向けのCPUです。デスクトップPC向けのハイエンドCPUよりも性能はやや劣りますが、日常的な利用には十分でしょう。プロレベルの高度な3D/動画制作を考えているなら、ESPRIMO WF2/B3以外の機種を検討することをおすすめします。
3D性能
グラフィックス機能はCPU内蔵のIntel HD Graphics 630で、ゲーム用のdGPU(専用グラフィックス機能)を搭載したモデルよりも性能は低めです。ただし3Dゲームをプレーしたり3D映像を制作するのでなければ、気にする必要はありません。
グラフィックス重視の重量級ゲームは厳しいものの、ドラクエ10など負荷の軽いゲームなら解像度や画質を調整することで問題なくプレーできそうです。
ゲーム系ベンチマーク結果(フルHD)
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中規模クラスの目安 | |||
---|---|---|---|
最高品質 | 高品質(デスクトップPC) | 標準品質(デスクトップPC) | |
1088(設定変更が必要)※6.601 FPS | 1183(設定変更が必要)※7.280 FPS | 3212(普通)※15.220 FPS | |
ドラゴンクエストX ※軽めのゲームの目安 | |||
最高品質 | 標準品質 | 低品質 | |
4833(普通) | 6380(快適) | 7739(とても快適) |
※FF14の標準品質で「普通」との評価が出ていますが、シーンによっては画面がかなりカクつきます
VR性能
内蔵グラフィックス機能のIntel HD Graphics 630では、Oculus RiftやHTC Vive向けのVRコンテンツをプレーするにはパワー不足です。これらのVRコンテンツについては、考えないほうがいいでしょう。
Windows MR(Mixed Reality)の快適さをテストするアプリを試したところ、グラフィックスカードの項目で警告が出ましたが、実際には問題なく動作しました。ホームアプリとしてのクリフハウスはスムーズに動作しますし、マインクラフトも普通に楽しめます。ただし負荷の高いゲームでは、少し動きがカクつくかもしれません。
3年間のメーカー保証とセキュリティソフト付き
富士通の直販サイトでESPRIMO WF2/B3を購入すると、通常は1年間のメーカー保証が自動的に3年間(通常1年間+延長2年間)に延長されます。長期間安心して利用できますね。
また通常のメーカー保証では自然故障にしか対応していませんが、有料の「ワイド保証」に申し込むことで落下や水こぼしなどによる故障でも無料で修理してもらえます。より安心して使いたいなら、申し込むといいでしょう。
さらにセキュリティーソフト「マカフィーリブセーフ」の3年版が付いているのもポイント。ESPRIMO WF2/B3だけでなく自分が所有するほかのPCやスマホ、タブレットなど台数制限なく利用できます。
本格的なAVデスクトップPC
ESPRIMO WF2/B3は映像面もサウンド面も完成度が非常に高く、満足できる仕上がりです。特にハイレゾ音源対応スピーカーの音質は驚くほど素晴らしく、音楽にこだわる人でも満足できるでしょう。
注意していただきたいのは、液晶ディスプレイが大きいため接地面積もそれなりに必要な点です。しかしPC本体と大型の液晶ディスプレイ、TVにレコーダー、そしてハイクオリティーなスピーカーセットがひとつにまとまっていると考えれば、この上なくコンパクトであるとも考えられます。家族の共有PCとしてはもちろん、個人用PCとしてもおすすめのモデルです。
ESPRIMO WF2/B3のまとめ
- 高画質&迫力のある27インチフルHDディスプレイ
- ハイレゾ対応スピーカーが驚くほど高音質
- ダブルチューナー対応でTV番組の録画や視聴が可能
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