アマゾンのセットトップボックス(STB)型ネットワークコンテンツプレーヤー「Fire TV(第2世代)」が、10月28日に発売されました。当サイトでも実機を入手しましたので、さっそく外観や付属品、実際の使い勝手などをレビューします。
お知らせ
この製品はすでに販売が終了しています。以下のリンクから、別の記事をご覧ください。
家電製品のレビュー一覧
ガジェットのレビュー一覧
パッケージと付属品をチェック!
Fire TVのパッケージは、ちょっと大きめのお弁当箱程度のサイズ感です。Fireシリーズのイメージカラーでもあるオレンジが印象的。
同梱品はFire TVと音声認識リモコン、電源アダプター、単4電池×2、スターターガイドの構成です。テレビや液晶ディスプレイに接続するためのHDMIケーブルは付属していませんので、自分で用意する必要があります。
Fire TVの外観をチェック
Fire TVの本体サイズは幅115×奥行き115×高さ17.8mmです。非常にコンパクトで、しかも薄く感じます。テレビのそばやHDDレコーダーの上に置いても、ジャマにならないでしょう。
ボディの素材は一般的な樹脂のようですが、かなり頑丈に作られており、安っぽさは感じられません。また触れるとケガをしそうなくらいに鋭くエッジが立っています。誤って足の上の落としたら、刺さりそうです。
天面は非光沢仕上げですが、側面部分はテッカテカのグロス仕上げになっています。いわゆる「ピアノブラック」的な雰囲気です。天面から側面にかけては一体成型で、内部を包み込むカバーのような作りになっています。
マイク付きの音声認識リモコンが付属
Fire TVのリモコンは、マイクを搭載した音声認識タイプです。おそらく、Fire TV Stick 音声認識リモコン付きモデルと同じタイプだと思われます。
リモコンのボディ素材も樹脂だと思われますが、スタンダードリモコンよりも表面がキメ細かく、中身が適度に詰まった感じとほどほどの重さがあって、高級感が感じられます。
ただ、電池を入れるために背面のカバーを外す必要があるのですが、これがなかなか外れずに苦労しました。個体差によるものなのかもしれませんが、できればもっと開けやすくしていただきたいところです。
Fire TVの初期設定を行なう
自前のHDMIケーブルと液晶ディスプレイを使って、Fire TVを接続してみました。本体に電源ボタンはなく、電源アダプターの抜き差しで電源のオンオフを行なうようです。ただしOS側からスリープ状態にできるので、利用するたびにアダプター抜き差しする必要はありません。
ネットワーク設定が終わると、アカウントが自動的に表示されます。このアカウントは、Fire TV購入時に使われたもの。このアカウントを利用するなら、「~さんのアカウントを使用」を選択します。
ちなみにFire TV Stickの初期設定では自分でアカウントIDやパスワードを入力したのですが、商品ページでは「アカウント設定された状態で届く」と書かれています。もしかすると、アカウントをうまく取得できなかったのかもしれません。おそらく本体固有のシリアルナンバーとアカウントがひも付けられていると思われますが、通信環境やタイミングによってはアカウントを認識できない可能性があります。その場合、自分でアカウントIDやパスワードを入力してください。
画面構成はFire TV Stickと同じ。でもレスポンスがぜんぜん違う!
初期設定が終わると、Fire TVの使い方を説明するスタードガイドの動画が再生されます。再生が終わらないと次の画面に進めませんので、不要な人は早送りボタンで飛ばしてしまいましょう。
画面の構成は、Fire TV Stickとまったく同じです。左側のメニューからカテゴリーを選び、画面の右側で確認や選択を行ないます。
今回はFire TV Stickを検証したあとでFire TVを使ってみたのですが、レスポンス(処理の反応速度)がまるで違いました。Fire TV Stickのほうでは多少の「間」がありましたが、Fire TVは項目がサクサク表示され快適に利用できます。高性能なプロセッサーを搭載しているので処理が速いのは当然なのですが、もしかすると無線LAN(Wi-Fi)の電波も影響しているのかもしれません。
Fire TVは2.4GHz体とGHz帯のふたつの周波数に対応しています。よく使われるのは2.4GHz帯(IEEE802.11b/g/n)ですが、あまりにも利用機器が多いため、混線の影響から通信速度が低下することがあります。しかし5GHz帯(IEEE802.11a/n/ac)は利用者が少なく、混線による速度低下が発生しにくいと言われています。この通信規格の差が、Fire TV StickとFire TVのレスポンスの違いに出ているのかもしれません(実際には複合的な要因が影響していると思われます)。
匿名の読者の方より、「Fire TV Stickは5GHzに対応している」とのご指摘をいただきました。こちらで確認しましたところ、スペック上では確かにIEEE802.11a/b/g/nに対応しています。訂正してお詫び申し上げるとともに、ご指摘していただいた読者の方に、心より感謝申し上げます。
Fire TV Stickでは使えないゲームやアプリが使える!
Fire TV Stickでは非対応のゲームやアプリでも、Fire TVでは利用可能です。実際にゲームカテゴリーのおすすめを見ると、Fire TV Stickとは違う内容が表示されていました。
Fire TVは高性能なプロセッサー&GPUを搭載しているだけあって、大作系ゲームアプリも楽しめます。ゲームをプレーするなら、Fire TV Stickよりも、STB型のFire TVを選ぶべきでしょう。
純正コントローラーをペアリング
いろいろなゲームをプレーできるのはうれしいのですが、リモコンの十字ボタンでプレーするのは少々厳しいところ。そこで別途購入したアマゾン純正ゲームコントローラーを利用しました。
Fire TVにゲームコントローラーを接続すると、コントローラーをリモコンとしても使えるようになります。音声認識リモコンよりも使いやすく、さらにマイクを搭載しているので音声検索も可能です。純正ゲームコントローラーは値段がちょっと高いので購入を迷ったのですが、これは”当たり”でした。
Fire TVでマインクラフトをプレー!
ゲームコントローラーを接続したので、ゲームを試してみることにしました。プレーするのはコチラ。
とりあえずサバイバルを試してみましたが、問題なくプレーできました。すっごく速いというわけではありませんが、特にカクつきが生じることもなく、動きはスムーズです。ただコントローラーでの操作に慣れていなかったので、その部分で戸惑うことがありました。
マインクラフトは筆者がコントローラーの操作に慣れていなかったので違和感があったのですが、ほかのゲームならすんなりとプレーできると思います。というよりも、ゲームを楽しむならコントローラーは必須ですね。純正ゲームコントローラーではなくBluetoothのゲームコントローラーでも使えるようですが、音声認識リモコン代わりに使えるという点で純正ゲームコントローラーを買う価値はあります。
ほかのゲームも試してみましたが、いまのところゲームが重くなることはありませんでした。クアッドコアとGPUを搭載したパワフルなFire TVだからこそ、といったところでしょう。ゲームを楽しむなら、Fire TVと純正ゲームコントローラーの組み合わせがベストです。
ゲームも動画も両方楽しみたいならFire TVを!
ということで今回は、Fire TVの外観や実際の使い勝手を紹介しました。Fire TV Stickが動画視聴よりだったのに対して、Fire TVはゲームも動画も楽しめるデキになっています。そのぶん値段は高めですが、大画面で快適にゲームを楽しめるという点で、その価値はあるでしょう。自分の利用スタイルに応じて、Fire TV StickかFire TVを選んでください。両方買うのも楽しいですよ!(白目)