ドスパラで販売されているGALLERIA UL7C-R36は、GeForce RTX 3060を搭載するミドルレンジクラスのゲーミングノートPCです。冷却性能が高く、ほかの同クラス製品に比べてパフォーマンスに優れる点が特徴。さらに240Hzの高リフレッシュレート対応で、ゲームをとてもなめらかな動きで楽しめます。
ポイント
- 😄 ベンチマーク結果が超優秀
- 😄 リフレッシュレートは240Hz
- 😄 ボディはマグネシウム合金製
- 🙄 排気音がちょっと大きい
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
スペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
ディスプレイ | 15.6インチ 1920×1080 非光沢 タッチ非対応 240Hz |
CPU | Core i7-11800H(8コア16スレッド) |
メモリー | 16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 500GB PCIe 3.0 SSD |
グラフィックス | RTX 3060(6GB) |
通信 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1、有線LAN(2.5Gbps) |
インターフェース | USB3.2 Gen2×3、USB4 Type-C(Thunderbolt4 / DP1.4)×1、HDMI2.0b、SDカードスロット、マイク入力/ヘッドフォン出力 |
生体認証 | 顔認証用IRカメラ |
サイズ / 重量 | 幅356×奥行き234×高さ21.6mm / 約1.96kg |
バッテリー | 約9.6時間 |
※2021年12月23日時点。構成は変更される場合があります
本体デザイン
サイズと重量
ディスプレイについて
キーボードについて
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i7-11800H |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 500GB NVMe SSD |
グラフィックス | RTX 3060 (6GB) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしてはインテル第11世代のCore i7-11800Hが使われています。このCPUは元々性能が非常に高く、ベンチマークスコアではAMDのRyzen 7 5800Hを上回るほどでした。しかしGALLERIA UL7C-R36のベンチマークスコアはさらに高く、Ryzen 9 5900HXに迫るほど。非常に優秀なパフォーマンスです。
これは、冷却性能が優れているためだと思われます。GALLERIA UL7C-R36では冷却効果の高い液体金属グリスが使われており、さらに本体は熱伝導率が金属製です。これらの効果により、CPU本来の性能を十分に引き出せているのでしょう。
ただし空冷ファンの動作音もそれなり大きいので注意してください。ガマンできないほどではありませんが、最大出力だとかなり大きく聞こえます。
CPUの性能差 (マルチコア性能)
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Ryzen 9 5900HX |
5052
|
GALLERIA UL7C-R36(Core i7-11800H) |
5020
|
Core i7-11800H |
4748
|
Ryzen 7 5800H |
4681
|
Core i5-11400H |
2992
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUの性能差 (総合性能)
CPU | PassMark 10 CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 9 5900HX |
24249
|
GALLERIA UL7C-R36(Core i7-11800H) |
24203
|
Ryzen 7 5800H |
22143
|
Core i7-11800H |
21458
|
Core i5-11400H |
16776
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、専用グラフィックスのGeForce RTX 3060が使われます。GPUとしてはミドルレンジ(中級)向けですが、3Dベンチマークテストでは同じRTX 3060の平均値を上回る優れた結果が出ました。おそらく高いCPU性能が影響しているのでしょう。同じGPUを搭載した機種のなかでは、トップクラスの性能です。
GPUの性能 (DirectX 12、WQHD)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア |
---|---|
RTX 3080 |
11914
|
RTX 2080 |
9599
|
RTX 3070 |
8831
|
GALLERIA UL7C-R36(RTX 3060) |
8658
|
RTX 3060 |
8331
|
RTX 2070 |
7660
|
RTX 2060 |
5860
|
GTX 1660 Ti |
5626
|
RTX 3050 Ti |
5166
|
RTX 3050 |
4120
|
GTX 1650 Ti |
3686
|
GTX 1650 |
3178
|
Iris Xe (Core i7) |
1250
|
Radeon (Ryzen 7) |
1000
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
GPUの性能 (DirectX 11、フルHD)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 3080 |
28566
|
RTX 2080 |
25078
|
RTX 3070 |
24153
|
GALLERIA UL7C-R36(RTX 3060) |
22509
|
RTX 3060 |
21725
|
RTX 2070 |
20037
|
RTX 2060 |
15685
|
GTX 1660 Ti |
14451
|
RTX 3050 Ti |
13385
|
RTX 3050 |
11216
|
GTX 1650 Ti |
10123
|
GTX 1650 |
8758
|
Iris Xe (Core i7) |
4486
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ストレージのアクセス速度
ストレージは500GB SSDです。試用機ではPCIe 4.0 x4の超高速タイプが使われており、従来のPCIe 3.0 x4を上回るアクセス速度でした。非常に優秀な結果です。
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。
結果は非常に優秀です。快適に使える目安の目標値を大きく上回り、一般的な作業であれば問題なく行なえます。なかでもコンテンツ制作のテストでは、ダントツの結果です。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
10083
9784
9925
9667
9418 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
8917
6630
9276
8530
7927 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
10189
4840
6814
8109
8486 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
比較機のスペック
▶THIRDWAVE DX-T7 | Core i7-1165G7 / 16GB |
---|---|
▶IdeaPad Slim 560 Pro | Ryzen 7 5800H / 16GB / GTX 1650 |
▶Inspiron 16 Plus | Core i7-11800 / 16GB / RTX 3050 |
▶raytrek R5-CA | Core i7-10875H / 16GB / RTX 3060 |
クリエイティブ性能
UL Procyonは、アドビ製プロクリエイター向けソフトの快適さを計測するベンチマークテストです。「Photo Editing」ではPhotoshopとLightroom Classicを、「Video Editing」ではPremiere Proを利用します。
先ほどのPCMark 10と同様、こちらも優秀な結果です。特にCPU性能が強く影響する「Batch Processing」と「Video Editing」で高いスコアが出ています。GALLERIA UL7C-R36はゲーム向けの機種ですが、本格的なクリエイティブワークでも活用できるでしょう。
Procyonベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Photo Editing ※写真加工全般 |
6617
4695
6358
6860
7406 |
Image Retouching ※Photoshop中心 |
6138
4907
6765
5833
6708 |
Batch Processing ※Lightroom中心 |
7134
4494
5976
8069
8178 |
Video Editing ※Premirer |
5397
3268
4578
5186
5351 |
比較機のスペック
▶IdeaPad Slim 560 Pro | Ryzen 7 5800H / 16GB / GTX 1650 |
---|---|
▶Inspiron 16 Plus | Core i7-11800 / 16GB / RTX 3050 |
GF76 11U | Core i7-11800H / 16GB /RTX 3050 Ti |
▶raytrek R5-CA | Core i7-10875H / 16GB / RTX 3060 |
ゲーム性能
ゲームについては、重量級のタイトルでも高画質で快適に楽しめます。240Hzの高リフレッシュレートのなめらかな動きについては、タイトルが限られるでしょう。一般的な中量級タイトルなら画質調整で144Hzオーバーは可能だと思われますが、200Hz以上は競技系の軽量級タイトルあたりになりそうです。
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 8313 / 快適 |
標準品質 | 11718 / とても快適 |
軽量品質 | 13617 / 非常に快適 |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:暁月のフィナーレ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 17158 / 124.5 FPS |
高品質 | 19557 / 145.1 FPS |
標準品質 | 21148 / 157.5 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 24172 / すごく快適 |
標準品質 | 24276 / すごく快適 |
低品質 | 24541 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
ファークライ6(ちょっと重い / DX12)
レイトレ無効
設定 | 平均FPS / 最小FPS |
最高 | 84 FPS / 59 FPS |
高 | 91 FPS / 78 FPS |
中 | 97 FPS / 82 FPS |
低 | 104 FPS / 89 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
レイトレ有効
設定 | 平均FPS / 最小FPS |
最高 | 67 FPS / 47 FPS |
高 | 74 FPS / 57 FPS |
中 | 78 FPS / 60 FPS |
低 | 93 FPS / 72 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
サイバーパンク2077 (重い / DX12)
FPS計測結果(レイトレ無効)
画質 / DLSS | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ / バランス | 72.2 FPS / 48.3 FPS |
高 / バランス | 73.7 FPS / 48.7 FPS |
中 / バランス | 77.8 FPS / 51.1 FPS |
低 / バランス | 74.5 FPS / 47.5 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
FPS計測結果(レイトレ有効)
画質 / DLSS | 平均FPS / 最低FPS |
レイトレーシングウルトラ / バランス | 50.2FPS / 36.3FPS |
レイトレーシング中/ バランス | 49.2FPS / 34.3FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
アサシン クリード ヴァルハラ (重い / DX12)
ベンチマーク結果
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高 | 53 FPS / 23 FPS |
高+ | 60 FPS / 24 FPS |
高 | 86 FPS / 46 FPS |
中 | 103 FPS / 60 FPS |
低 | 119 FPS / 48 FPS |
※DLSS非対応、平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ワンランク上のミドルレンジ
最大のポイントは、CPU性能が非常に高い点です。同スペックの他社製品に比べて、高いパフォーマンスを期待できます。ミドルレンジクラスでベンチマーク結果がこれだけ優秀な機種はなかなかありません。筆者はベンチマークスコア至上主義なので、かなりの好印象です。
排気音がやや大きいのは残念ですが、まあガマンできるレベルだと思います。この点についてはひとぞれぞれで捉え方が異なるので、環境や好みに応じてパフォーマンスを調整してください。GALLERIA UL7C-R36よりも排気音が大きい機種は、いくらでもあります。
あとは240Hzのヌルヌルな動きは、ぜひ体験していただきたいと思います。ゲームだけでなく、普段の作業もヌルヌルです。これを体験すると、60Hzや120Hzには戻れません。144Hzや165Hzならまだなんとか。
値段は税込送料込みで17万円台(2021年12月23日時点)と安くはありませんが、ワンランク上の快適さを味わえるミドルレンジとしておすすめします。
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