ポイント
- GTX 1650搭載機では最安クラス
- 人気ゲームを楽しめる性能
- 薄くて質感の高いボディ
IdeaPad S540 ゲーミングエディションのスペック
画面サイズ | 15.6インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・Core i5-8265U ・Core i7-8565U |
メモリー | ・8GB ・12GB |
ストレージ | ・512GB SSD ・1TB SSD |
グラフィックス | GTX 1650 |
幅×奥行き | 358×245mm |
厚さ | 18.9mm |
重量 | 約1.9kg |
バッテリー | 約16.9時間 |
※2019年12月10日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ミネラルグレー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | IPSパネル |
光学ドライブ | ー |
テンキー | あり |
有線LAN | ー |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 |
USB3.1 | ー |
USB3.0 | 2 |
USB2.0 | ー |
USB Type-C | USB3.0×1 ※データ通信のみ |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | 720p (92万画素相当) |
顔認証カメラ | - |
指紋センサー | あり |
オフィス | なし |
この記事ではメーカーからお借りしたIdeaPad S540 ゲーミングエディションについて、デザインや性能、実際のゲームでの使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶ベンチマーク結果
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶価格について
- ▶まとめ
※2020年5月7日時点
※2020年5月7日時点
ベンチマーク結果
試用機のスペック
型番 | 81SW0001JP |
---|---|
CPU | Core i7-8565U |
メモリー | 12GB |
ストレージ | 1TB SSD |
グラフィックス | GTX 1650 (4GB) |
ゲーム系ベンチマーク結果
まずはIdeaPad S540ゲーミングエディションでどんなゲームを楽しめるのか、という点について解説します。
結論から言うと、やや重め程度のゲームであれば普通に楽しめるパフォーマンスです。バトロワ系や競技系のFPS / TPSならフルHDの高画質でも快適。オープンワールドのRPGやCo-op系シューターなら画質をグッと落とせばなんとかOK。かなり重い重量級ゲームでは、画質と解像度をかなり下げればなんとか、というところです。初心者から中級者入り口レベルの人に向いています。
なおこの結果はCore i7-8565U + 12GBメモリー搭載モデルのものです。下位のCore i5-8265U + 8GBメモリー搭載モデルについては別記事にまとめていますので、そちらをご覧ください。
https://komameblog.jp/review/ideapad-s540-gaming-corei5/
ちなみにリフレッシュレート (画面の書き換え速度)は最大60Hzなので、テスト結果が60 FPSを割らなければ画面のカクつきを感じないでしょう (ゲームの種類や状況によります)。
※テストはすべてフルHDで実施
FF15ベンチ (重量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 3297 / やや快適 |
標準品質 | 4794 / やや快適 |
軽量品質 | 6112 / 快適 |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 8630 / 非常に快適 / 58.8FPS |
高品質 | 11500 / 非常に快適 / 80.2FPS |
標準品質 | 13085 / 非常に快適 / 97.6FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 16984 / すごく快適 |
標準品質 | 17870 / すごく快適 |
低品質 | 18941 / すごく快適 |
リーグ・オブ・レジェンド (超軽量級 / DX9)
モード | 平均FPS / 最低FPS |
サモナーズリフト (最高画質) | 167.3 FPS / 140 FPS |
TFT (最高画質) | 81.9 FPS / 72 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
フォートナイト (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 52.7 FPS / 44 FPS |
高 | 72.8 FPS / 62 FPS |
中 | 127 FPS / 80 FPS |
低 | 152 FPS / 109 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
PUBG (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 52.3 FPS / 45 FPS |
高 | 63.8 FPS / 59 FPS |
中 | 70.6 FPS / 65 FPS |
低 | 79.9 FPS / 72 FPS |
非常に低い | 96.8 FPS / 83 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
オーバーウォッチ (軽量級 / DX10)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 77.7 FPS / 69 FPS |
ウルトラ | 109.6 FPS / 98 FPS |
高 | 125.3 FPS / 105 FPS |
NORMAL | 151.7 FPS / 132 FPS |
低 | 181.9 FPS / 159 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
エーペックスレジェンズ (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高設定 | 62.2 FPS / 55 FPS |
最低設定 | 116.5 FPS / 93 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安。FPS上限はデフォルトのまま
アサシンクリード オデッセイ (超重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高 | 18 FPS / 8 FPS |
中 | 46 FPS / 21 FPS |
低 | 51 FPS / 17 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ゴーストリコン ブレイクポイント (中重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 25 FPS / 10 FPS |
中 | 48 FPS / 24 FPS |
低 | 56 FPS / 33 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ファークライ ニュードーン (中重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 47 FPS / 33 FPS |
中 | 56 FPS / 43 FPS |
低 | 62 FPS / 50 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ディヴィジョン2 (中重量級 / DX12)
画質 | 平均FPS |
ウルトラ | 37 FPS |
中 | 62 FPS |
低 | 72 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー (重量級 / DX12)
画質 | 平均FPS |
最高 | 33 FPS |
中 | 50 FPS |
最低 | 75 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
CPU性能
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Core i7-9750H |
2721
|
Core i7-8750H |
2625
|
IdeaPad S540 (Core i7-8565U) |
1966
|
Core i5-9300H |
1947
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
試用機のCPU性能を計測したところ、ゲーミングノートPCでよく使われているCore i7-9750Hを下回る結果が出ました。しかし安いゲーミングノートPCで使われているCore i5-9300Hとは同等レベルです。重いゲームには少々パワー不足ですが、軽いゲームもしくはやや重いゲームであれば問題ありません。
3Dグラフィックス性能
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 2080 |
23762
|
RTX 2080 Max-Q |
20066
|
RTX 2070 |
19807
|
RTX 2070 Max-Q |
18568
|
RTX 2060 |
14945
|
GTX 1660 Ti |
14337
|
GTX 1650 |
8770
|
IdeaPad S540 (GTX 1650) |
8480
|
GTX 1050 |
6008
|
MX250 |
3711
|
UHD 620 (Core i7) |
1265
|
UHD 630 (Core i7) |
1176
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
3D性能を計測するベンチマークテストでは試用機と同じGTX 1650を搭載したモデルの平均値よりもやや下回ったものの、大差はありません。GTX 1650はエントリー (入門向け)クラスのゲーム用GPUなのでGTX / RTXシリーズのなかでは性能が低いものの、CPU内蔵のUHDシリーズに比べてはるかに高性能です。前述のゲーム系ベンチマークの結果をご覧いただければおわかりのように、中量級クラスのゲームを楽しめるパフォーマンスです。
ストレージ性能
ストレージにはHDDよりも高速なSSDが使われており、容量はCore i5モデルで512GB、Core i7モデルで1TBです。アクセス速度は非常に高速で、ゲームの起動やデータの読み込みが速やかに行なわれます。最近は50GBを超える大容量のゲームもありますが、これだけの容量であればゲームを複数本インストールしても空き容量不足で困ることは少ないでしょう。
デザインと使いやすさ
続いて、IdeaPad S540ゲーミングエディションの外観や使い勝手について紹介します。このモデルはIdeaPad S540 (15)というスタンダードノートPCがベースです。サイズに若干違いがあるものの、使い勝手はほぼ同じ。ゲームではなくビジネスや普段使いに利用するのであれば、外付けGPUなしのIdeaPad S540 (15)をおすすめします。
本体の外観
本体カラーはミネラルグレー。メタリックな仕上がりで、実際にはやや暗めのシルバーのような色合いです。天板とパームレストには質感と剛性 (ねじれに対する強さ)に優れるアルミ素材を使用。一見ではゲーミングPCには見えない、控えめなデザインです。
本体サイズ
大きさは幅358×奥行き245mmで、B4サイズよりもひと回り小さめ。15インチのゲーム用ノートPCとしては非常にコンパクトです。厚さは18.9mmで、やはりゲーム向けとしてはかなりスリム。スタンダードノートPCをベースにしているだけあって、無駄のないスタイリッシュなフォルムです。
画面サイズ
画面の大きさは15.6インチで、解像度は1920×1080ドット。ゲーム用としては標準的なスペックです。表面は光沢なしのノングレアで、ゲーム中の映り込みは気になりません。普通のノートPCとしても使いやすいディスプレイです
リフレッシュレート
リフレッシュレート (画面の書き換え速度)は60Hzで、一般的なノートPCと変わりません。最近のテレビや据え置きタイプのゲーム機も60Hzですので、ゲーム初心者~中級者でも違和感はないでしょう。
ただ最近増えてきている144Hzの高リフレッシュレートタイプは画面の動きが非常になめらかで、その動きに慣れてしまうと60Hzでは動きの粗さを感じるかもしれません。
ちなみにレノボのLegion Y540は、144Hzの高リフレッシュレートに対応しています。いわゆる「ヌルヌル」の動きでゲームを楽しみたい人におすすめです。
https://komameblog.jp/review/legion-y540-15/
映像品質
液晶ディスプレイには発色と視野角に優れるIPSパネルが使われています。写真や動画で実際に映像を確認したところ、自然な色合いで映し出されました。ゲームでも色に違和感はありません。
ただ一般用途向けのスタンダードノートPCと同じ液晶パネルが使われているため、応答速度に若干の不安はあります (IPSパネルは応答速度が長めのため)。とりあえず筆者が試した限りでは残像感はありませんでしたが、動体視力が超人レベルの人なら感じるかもしれません。
キーボード
キーボードはテンキー付きの日本語配列です。キーピッチは実測で19mmと十分な大きさ。ゲームでよく使うWASDキー周りは違和感はありませんが、Enterキー周辺で一部のキーが隣接している点が気になります。
キーボードバックライト
キーボードバックライトにも対応していますが、カラフルに光るRGBバックライトではなく一般的な白単色のバックライトです。
キーのタイプ感とタイプ音
キーストロークは実測で1.3mmでした。ノートPCの標準である1.5mmより浅く、ストロークはかなり浅く感じます。一般用途向けのスタンダードPCなら仕方がないかなとは思いますが、ゲーム用としては物足りません。タイプ音は軽いタッチでもカタカタと聞こえますが、普通に使うぶんには静かです。
キーの同時押し
キーの同時押し認識数は英数字キーの組み合わせは最大8キー、組み合わせによっては3キー程度しか認識されないことがありました。一般用途のスタンダードノートPCで使われているキーボードとまったく同じです。ゲーム用であればNキーロールオーバーに対応してほしいものですが、値段が安いことを考えれば仕方がないでしょう。WASDキーやCtrl / Shiftキーなどの組み合わせは普通に使えるので、高度な操作をしない限りは問題ないはずです。
インターフェース
周辺機器接続用のインターフェース (端子類)はあまり多くありません。USB端子は合計3ポート (フルサイズ×2、Type-C×1)で映像出力はHDMIのみ。あとはSDカードスロットが用意されています。ただUSB端子は奥側に配置されているので、USBマウス利用時に端子が干渉してジャマに感じることはないでしょう。
価格について
IdeaPad S540 ゲーミングエディションには、パーツ構成の異なる2種類のモデルが用意されています。それぞれのスペックと価格は以下のとおりです。
ラインナップ
81SW0000JP ※Core i5モデル | |
---|---|
8万6900円 | |
81SW0001JP ※Core i7モデル | |
11万1078円 |
※価格は税込
Core i5モデルは、GTX 1650搭載機種としては最安クラスです。ただゲームには必要最低限の性能で、多少の余裕を確保したいならCore i7モデルのほうがおすすめ。Core i7モデルならメモリーとSSDの容量が大きいので、ゲーム以外の作業でも快適に利用できるでしょう。今回検証に利用したのもCore i7モデルです。
スリム&パワフルで安い!
IdeaPad S540 ゲーミングエディションはスタンダードノートPCをベースにしたゲーム向けのノートPCで、正直なところパフォーマンスはそれほど高くないんじゃないかと思っていました。しかし実際にゲームの快適さを検証したところ、思っていた以上に普通に動いたのでビックリです。激重の大作ゲームはツライものの、人気ゲームをカジュアルに楽しむにはピッタリ。価格も安いので、これからPCゲームを始めたい人におすすめします。
※2020年5月7日時点
※2020年5月7日時点
ただ、同程度の価格でゲームプレーに特化した「Legion Y7000」というモデルがレノボから発売されています。こちらは144Hzの高リフレッシュレート対応で、キーの誤入力防止や内部の冷却機能の強化などが図られており、ゲーミングノートPCとしての完成度は上です。デザインはそれなりにハデですが、ゲームをより快適に楽しみたい人は検討してみてはいかがでしょうか。
※2020年5月7日時点
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