デルのInspironデスクトップは、第9世代のCore iプロセッサーを搭載したミニタワー型のデスクトップPCです。十分な拡張性を備えながらも、本体がコンパクトである点が特徴。またグラフィックス機能を強化する外付けGPU (グラボ)にも対応しています。
この記事ではメーカーからお借りしたInspironデスクトップの実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。
※今回のレビューでは旧モデルのInspironデスクトップ (3670)を試用しています。現在発売中のInspironデスクトップ (3671)とサイズや機能面、スペックもほぼ同様ですので、最新モデル購入の際の参考にしてください。
※※2019年10月8日時点
Inspironデスクトップのスペック
CPU | ・Core i3-9100 ・Core i5-9400 ・Core i7-9700 |
---|---|
メモリー | ・4GB ・8GB |
ストレージ | ・1TB HDD ・1TB HDD + Optane ・256GB SSD + 1TB HDD |
HDD | ・なし ・1TB HDD |
グラフィックス | ・UHD 630 ・GeForce GTX 1650 |
チップセット | B365 |
電源 | 290W |
※2019年10月8日時点。構成は変更される場合があります
フォームファクター | ミニタワー |
---|---|
SATAポート | 3 |
M.2スロット | 2 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
ドライブベイ | 3.5インチ×1 |
拡張スロット | PCIe x16 ×1、PCIe x1 ×2 |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | IEEE802.11b/g/n |
Bluetooth | 4.0 |
USB3.1 | Gen1×2 (前面) |
USB3.0 | ー |
USB2.0 | 4 (背面) |
USB Type-C | ー |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | 1 |
DisplayPort | ー |
DVI | ー |
サイズ | 幅160mm 奥行き294mm 高さ373.7mm |
重量 | 約5.27kg |
Inspiron 3471の外観と内部
外観について
Inspironデスクトップは、ミニタワー型のデスクトップPCに分類されます。一般的なミニタワー型に比べて幅が10~30mm程度短く、そのぶん接地面積が少なくてすむのがポイント。拡張性もやや低めではあるものの十分で、将来的なパーツ交換にも対応しています。
デスクトップの主な分類
ミドルタワー型 | ミニタワー型 | スリム型 | コンパクト型 |
機能:◎ 拡張性:◎ 省スペース性:× 冷却性能:◎ |
機能:◎ 拡張性:○ 省スペース性:△ 冷却性能:○ |
機能:○ 拡張性:△ 省スペース性:○ 冷却性能:△ |
機能:△ 拡張性:× 省スペース性:◎ 冷却性能:△ |
インターフェースについて
インターフェースは多くはありませんが、普通に利用するぶんには十分な構成です。USB端子は合計6ポートと多いのですが、USB3.0は前面の2ポートのみ。また映像出力にはVGA (D-sub15ピン)とHDMIに対応しています。
前面のインターフェース
- ① 光学ドライブ
- ② 電源ボタン
- ③ SDカードスロット
- ④ ヘッドセット端子
- ⑤ USB3.1
背面I/Oパネルのインターフェース
- ① オーディオ端子類
- ② VGA (D-sub15ピン)
- ③ HDMI
- ④ USB2.0
- ⑤ 有線LAN
拡張性について
Inspironデスクトップの本体内部は比較的余裕があります。ドライブベイは3.5インチ用がひとつしかありませんが、ストレージ用のM.2スロットがありますので特に問題ではないでしょう。拡張スロット周りも大きく空いていますが、大きな拡張ボードは避けてロープロファイルのものを使ったほうがいいかもしれません。
拡張スロットの構成
- ① M.2スロット (PCIe対応)
- ② PCIExpress x1
- ③ PCIExpress x16
Inspironデスクトップのベンチマーク結果
試用機のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i7-9700 |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 1TB HDD + Optaneメモリー |
グラフィックス | UHD Graphics 630 |
※今回のレビューでは旧モデルのInspironデスクトップ (3670)を試用しています。現在発売中のInspironデスクトップ (3671)とはスペックはほぼ同様ですので、最新モデル購入の際の参考にしてください。
ストレージ性能
ストレージには1TB HDDと256GB SSD + 1TB HDDのデュアル構成、そして1TB HDD + Optaneメモリーの3種類が用意されています。OptaneメモリーとはHDDのアクセスを高速化するパーツのこと。HDDの大容量とSSD並みの快適さで利用可能です。
試用機では1TB HDD + Optaneメモリーのストレージが使われていました。アクセス速度を計測したところ、確かにSSD並みの速度が出ています。ウィンドウズの起動時間も速く、HDD特有のもったりとした遅さは感じられません。
CPU性能
Core i7-9700搭載の試用機でCPU性能を計測したところ、前世代のCore i7-8700よりも若干低い結果となりました。ただしこれはCore i7-8700が6コア / 12スレッドで動作するのに対して、Core i7-9700は8コア / 8スレッドでスレッド数が少ないためです。それにしてもパフォーマンスが伸びていないようにも思えますが、十分高性能ですので問題はないでしょう。
なお下位モデルで使われているCore i3-9100やCore i5-9400も十分な性能です。軽めの作業にはCore i3、少し重めの作業にはCore i5を選ぶことをおすすめします。
CPUの性能比較
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-9700K |
17208
|
Core i7-8700 |
15412
|
Inspironデスクトップ (Core i7-9700) |
14191
|
Core i5-8400 |
11229
|
Core i3-9100 |
8784
|
Core i3-8100 |
8026
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
3D性能
CPU内蔵のグラフィックス機能は、性能は高くありません。ゲームについては、軽めのタイトルを画質や解像度を調整することでなんとか遊べる程度です。動画編集などへの効果も期待できないでしょう。
GTX1650であれば、多少はゲームや動画編集などに有利です。当サイトではまだベンチマークテストを行なっていないのですが、同じエントリークラスである前世代のGTX 1050の2~3割増し程度と考えていいでしょう。GPUなしのモデルよりは有利ですが、劇的に変わるほどではないと思います。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 2080 |
25484
|
RTX 2070 |
22856
|
GTX 1660 Ti |
15952
|
GTX 1050 |
6945
|
UHD 630 (Core i7) |
1359
|
Inspironデスクトップ (Core i7-9700) |
1192
|
UHD 630 (Core i5) |
1051
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
安さとシンプルさが魅力
ということで、今回はInspironデスクトップのレビューをお届けしました。
Inspironデスクトップは機能をシンプルにまとめることで、価格を抑えたモデルです。外観はちょっと地味ですが、そのぶん安いことを考えれば納得できるでしょう。ただゲーミングモデルではないため、高い冷却性能を備えているわけではありません。日常的な作業やビジネス、あるいはWeb制作や写真加工などクリエイティブな作業に向いています。
※※2019年10月8日時点
*
当サイトでは2~3万円台の格安ノートPCから高性能ノートPCまで、さまざまな最新モデルを検証・解説しています。記事の更新情報は当サイトのtwitterアカウントでお知らせしているので、フォローしていただくことをおすすめします。
関連記事
- 初心者におすすめのノートパソコンまとめ
- 格安・激安!新品で2~4万円台の安いノートパソコンおすすめ機種