ポイント
- 14インチとしては超軽量!
- コンパクトなので収納も簡単
- LTE搭載モデルも用意
Inspiron 14 7000 (7490)のスペック
画面サイズ | 14インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・Core i5-10210U ・Core i7-10510U |
メモリー | ・8GB ・16GB |
ストレージ | ・256GB SSD ・512GB SSD |
グラフィックス | ・UHD ・MX250 |
LTE | 対応モデルあり (ナノSIM) |
幅×奥行き | 319.77×205.93mm |
厚さ | 17.96mm |
重量 | ・1.095kg (タッチ非対応) ・1.21kg (タッチ対応) |
バッテリー | 4セル 52Whr |
※2020年2月17日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ・シルバー ・アイスベリー |
---|---|
画面の表面 | 光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | ・タッチ非対応 (Wi-Fi) ・タッチ対応 (LTE) |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | - |
無線LAN | Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5 |
USB3.1 | 2 |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 1 (USB3.1) |
Thunderbolt 3 | 対応 |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | 720p (92万画素) |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | 標準搭載 |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | ※追加可能、オフィス付きモデルあり |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶ゲーム性能について
- ▶価格について
- ▶まとめ
Inspiron 14 7000 (7490)
税込9万円台~
デザインと使いやすさ
柔らかで上品なフォルム
Inspiron 14 7000 (7490)の本体カラーはシルバーとアイスベリーの2色。どちらも上品な色合いです。エッジに向かってゆるやかな丸みを帯びたシルエットで鋭さはなく、どちらかと言えば柔らかな印象を受けました。デル製のノートPCとしては珍しく、ゆるふわな雰囲気です。
ボディは軽量かつ強度に優れるマグネシウム合金製です。実際に手で持ってみても、歪みは見られませんでした。ただ天板については軽く押すとたわみがあり、硬さ的に樹脂のようにも感じられます。おそらくこの部分はマグネシウム合金製なのですが、非常に薄く作られているのでしょう。
14インチなのにとても小さい!
接地面積は幅319.77×奥行き205.93mm。面積比ではA4サイズ (幅297×奥行き210mm)より5.5%大きい程度。14インチタイプとしてはとてもコンパクトです。重量はWi-Fiモデルで1.095kgと非常に軽量。軽くて小さい上に頑丈なので、持ち歩きに向いています。
14インチのフルHDディスプレイ
画面の大きさは14インチで、ノートPCとしては一般的な15.6インチよりもひと回り小さめです。しかしモバイル用として人気の13.3インチよりも大きく、外出先でも見やすい画面で作業できます。文字の大きさは2~2.7mm程度 (スケーリング150%時)。新聞の文字よりも小さいのですが、読みづらくは感じませんでした。
自然で色鮮やかな映像
ディスプレイの映像は明るく、自然な発色です。公式スペックには明記されていませんが、同じパネルが使われているほかの機種では「IPS」と表記されていたので、IPSパネルが使われていると考えていいでしょう。公式スペックによるとsRGBカバー率は100%で、明るさは300nitとのこと。表現力の高いディスプレイです。
色域測定結果
sRGBカバー率 | 99.3% |
---|---|
sRGB比 | 103.6% |
Adobe RGBカバー率 | 75.1% |
Adobe RGB比 | 76.8% |
映り込みが生じるグレアディスプレイ
ディスプレイの表面は光沢ありのグレアタイプです。ディスプレイの角度によっては、背景や照明の映り込みが生じます。角度を変えれば気にならないはずですが、どうしても気になる場合は反射防止用の液晶保護フィルムを利用するといいでしょう。
ややクセのあるキーボード
キーボードはテンキーなしの日本語配列です。キーピッチ (キーとキーの間隔)は横18.7mmの縦18mmでわずかに横長ですが、特に違和感は感じません。ただしEnterキー周辺で一部のキーが隣接しており、慣れないうちは押し間違える可能性があります。
バックライトに対応
キーボードはバックライト対応です。F5キー (もしくはFnキー + F5キー)を押すことで、バックライトの明るさを2段階に調整できます。
タイプ感は軽め
キーストローク (キーを押し込む深さ)は実測で平均1.17mmでした。以前は1.5mmのキーストロークが標準でしたがノートPCが薄型化されるにつれてキーストロークも1.2mm前後と浅くなっているため、ある意味標準的と言えるかもしれません。キーを押した瞬間に固めのクリック感があるものの、全体的にはやや軽めです。打ち抜くように入力する人には物足りなく感じるかもしれませんが、もともと軽く打つ人なら違和感はあまりないでしょう。
タイプ音は軽いタッチなら控えめです。とても静かというほどではありませんが、気にならない程度でした。ただし打ち下ろすように入力すると、タンタンと音が響きます。弱い力で入力する人向けのキーボードです。
インターフェースは必要十分
USB端子は合計3ポートで、うち1ポートがThunderbolt 3対応のType-Cです。さらに映像出力用にHDMIと、microSDカードスロットを用意。端子類は多くはありませんが、持ち運び用としては十分な構成です。
Type-Cは充電と映像出力に対応
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | ◯ |
USB PD 45W充電 | ◯ |
USB PD 65W充電 | ◯ |
映像出力 | ◯ |
Type-C端子は映像出力 (DisplayPort)とUSB PD対応機器による充電に対応しています。ただしワット数の低い充電器やモバイルバッテリーでは充電できません。付属の電源アダプターが65W出力のType-Cなので、同じような機器を利用することをおすすめします。
サウンドはやや高音質
スピーカーは底面部の左右に配置されています。接地面との反響によって音の厚みがやや増しているものの、若干音がこもった印象を受けました。低音域は迫力不足で、高音域はシャカシャカと響きがちです。とは言え、ノートPCの標準的なスピーカーよりはいくぶんか高音質だと思います。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プラチナ(大容量メモリー&SSD・MX250搭載) |
---|---|
CPU | Core i7-10510U |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
グラフィックス | MX250 (2GB) |
ノートPCとしては高いCPU性能
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-10710U |
13685
|
Core i7-1065G7 |
11872
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10606
|
Core i5-10210U |
9949
|
Core i7-8565U |
9814
|
Inspiron 14 7490 (Core i7-10510U) |
9210
|
Core i5-8265U |
8593
|
Ryzen 5 3500U |
8447
|
Core i3-8145U |
5549
|
Core i3-10110U |
5545
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
Core i3-7020U |
3769
|
Celeron N4100 |
2569
|
Celeron 4205U |
2026
|
Celeron N4000 |
1550
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPU性能を計測するベンチマークテストを試したところ、同じCore i7-10510Uの平均値をわずかに下回る結果でした。薄型コンパクトな機種なので、CPUの熱を抑えるためにあえてパフォーマンスを落としているのかもしれません。試用機のみの個体差である可能性も考えられます。
とは言え、普段使いやビジネスには十分なパフォーマンスです。下位のCore i5-10210Uでも、十分な性能を得られるでしょう。
MX250ならグラフィックス性能は高め
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8689
|
GTX 1050 |
6008
|
MX250 |
3606
|
Inspiron 14 7490 (MX250) |
3168
|
Iris Plus(Core i7) |
2846
|
Radeon Vega 8 (Ryzen 5) |
2344
|
Iris Plus(Core i5) |
2236
|
UHD (Ice Lake Core i5) |
1396
|
UHD (Comet Lake Core i7) |
1335
|
UHD 620 (Core i7) |
1265
|
UHD (Comet Lake Core i5) |
1273
|
UHD 620 (Core i5) |
1186
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
試用機ではグラフィックス機能として、GeForce MX250が使われていました。3Dグラフィックス性能を計測するベンチマークテストでは、CPU内蔵のグラフィックス機能よりも高いスコアが出ています。ゲームやクリエイター向けソフトで多少の効果を感じられるでしょう。ただしゲーム用としてはエントリー (入門)向けのGTXシリーズには及びません。
日常的な作業には十分なパフォーマンス
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
目安:4100
8667
|
Productivity (ビジネス利用) |
目安:4500
7530
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
目安:3450
2501
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、一般的な利用やビジネス利用には十分との評価でした。しかし動画や写真、3Dなどのコンテンツ制作のテストはスコアが低く、目標スコアに達していません。
ただしGeForce MX250搭載であればもう少しスコアが高いはずです。過去の検証においてもコンテンツ制作のテストとGeForce MX250の相性が悪いような結果が見られたので、なにかソフトウェア的な問題があるのかもしれません。
高速タイプのSSDを搭載
テスト機ではストレージとしては、PCIe 3.0接続の超高速タイプSSDが使われていました。シーケンシャルリードは十分高速ではあるものの、シーケンシャルライトが (超高速タイプとしては)やや低めです。とは言えファイルのアクセスは十分高速で、ウィンドウズもストレスなく利用できます。
ウィンドウズの起動は平均15秒前後
ウィンドウズの起動時間を計測したとこと、平均15.08秒でした。Core i7 + SSDを搭載した機種としては平均的な結果です。とは言えHDDのみ搭載のノートPC (40秒以上)に比べて起動は格段に速く、ストレスを感じさせません。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 15.2秒 |
---|---|
2回目 | 15.0秒 |
3回目 | 14.9秒 |
4回目 | 15.1秒 |
5回目 | 15.2秒 |
平均 | 15.08秒 |
MX250の影響でバッテリー消費が大きい?
バッテリー駆動時間は公開されていません。そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、3時間12分でバッテリー切れとなりました。駆動時間がかなり短いのですが、これは試用機でGeForce MX250が動作していたからかもしれません。MX250をオフにすると駆動時間が伸びる可能性が高いのですが、NVIDIAコントロールパネルやWindows 10の電源設定などを変更する必要があります。MX250を搭載していないモデルなら、駆動時間はもっと伸びるでしょう。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i7モデル
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | ※非公開 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 3時間12分 |
Video (動画視聴) | 中 | ※未計測 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間28分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム性能について
MX250を搭載した試用機でゲーム系ベンチマークテストを試したところ、内蔵グラフィックス機能 (UHD)よりも優れた結果となりました。とは言うものの、処理の重いゲームを楽しむにはパワー不足です。ドラクエ10やリーグ・オブ・レジェンド、PSO2、オーバーウォッチ、PUBG LITEなど軽めのゲームであれば画質を調整することで問題なく楽しめるでしょう。MX250非搭載のモデルなら、ドラクエ10を解像度&画質調整でなんとか、というレベルです。
※テストはすべてフルHDで実施
FF15ベンチ (重量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 913 / 動作困難 |
標準品質 | 1428 / 動作困難 |
軽量品質 | 1985 / 動作困難 |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 3340 / やや快適 / 23.0 FPS |
高品質 | 4229 / 快適 / 30.7 FPS |
標準品質 | 5734 / とても快適 / 40.9 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 8553 / とても快適 |
標準品質 | 10904 / すごく快適 |
低品質 | 13683 / すごく快適 |
価格について
Inspiron 14 7000 (7490)には、パーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。ラインナップは14種類 (2020年2月17日時点)もありますが、ベースは以下の4種類。あとは納期の早い”即納モデル”やオフィス付きモデル、期間限定の特別モデルなどです。
■主なラインナップ
プレミアム | |
---|---|
9万円台後半 | |
プラチナ(大容量SSD搭載) | |
11万円台前半 | |
プラチナ(大容量メモリー&SSD・MX250搭載) | |
12万円台後半 | |
【4G/LTEモデル】プレミアム(タッチ・MX250搭載) | |
12万円台 |
※2020年2月17日時点
価格はタイミングによって変わります。最新の価格は別記事のセール情報をご確認ください。
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Inspiron 14 7000 (7490)のセール情報
軽やかに使える14インチモバイルPC
よかった点
14インチタイプとしてはとても軽く、しかもコンパクト。並みの13インチモバイルノートPCよりも持ち運びやすい点は大きなメリットです。LTE機能に対応している点もポイント。また外観もエレガントで、いかにもPC的な無骨さが感じられません。外出先でPCを軽やかに使いたい人におすすめします。
気になる点
試用機固有の症状だったのかもしれませんが、MX250搭載モデルにおけるバッテリー駆動時間の短さが気になります。あとキーストロークが浅い点については筆者は気になりましたが、軽いタッチで入力する人なら違和感はないかもしれません。
また細かい点ですが、デルの公式サイトには大きさについて「13インチのボディ」と表記されていますが、最近は13インチタイプもどんどん小型化しているので、そこまで小さい印象はありません。ただし14インチとしてはかなりコンパクトです。