ポイント
- 15.6インチとしてはコンパクト
- 充実のサポート
- 豊富なオプション
Latitude 3510のスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro ・Ubuntu Linux 18.04 |
---|---|
画面サイズ | 15.6インチ |
解像度 | ・1366×768 ・1920×1080 |
CPU | ・Celeron 5205U ・Core i3-10110U ・Core i5-10210U ・Core i5-10310U ・Core i7-10510U |
メモリー | ・4GB ・8GB ・16GB |
ストレージ | ・500GB HDD ・1TB HDD ・128~512GB SSD |
グラフィックス | ・UHD ・MX230 |
LTE | ・非対応 ・対応可能 |
幅×奥行き | 361.4×247.85mm |
厚さ | 17.97mm |
重量 | 最小1.9kg |
バッテリー | ・3セル 40Whr ・4セル 53Whr |
※2020年10月19日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | グレー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | ※非公開 (IPS相当) |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | あり |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | ・11a/b/g/n/ac ・Wi-Fi 6(11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | ・5.0 ・5.1 |
USB3.2 | 2 (Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | 1 |
USB Type-C | 1 (3.2 Gen1) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | HD (92万画素) |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | オプション |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | ※追加可能、オフィス付きモデルあり |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
※2020年10月19日時点
※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
デザインと使いやすさ
スタイリッシュな外観
デルのLatitudeシリーズは、デザインとパフォーマンスを重視した法人向けPCです。そのなかでもLatitude 3501は、「3000シリーズ」と呼ばれるリーズナブルなモデルのグループに属します。上位ランクの5000/7000/9000シリーズほどの品質ではありませんが、コスパ重視の「Vostro」シリーズよりはしっかりと作られている印象です。
15.6インチとしてはコンパクト
接地面積は幅361.4×奥行き247.85mmで、B4サイズ (幅364×奥行き257mm)よりもひと周り小さい程度。15.6インチタイプとしてはコンパクトです。高さは公称値で17.97mmと数値上はスリムに見えますが、実際には21.2mmありました。底面部のゴム足を含めると24.9mmで、設置時にはけっこうな厚みを感じます。
15.6インチのフルHDディスプレイ
画面サイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットと1366×768ドットの2種類が用意されています。今回使用したのはフルHDのモデルで、デスクトップの文字は2~2.7mmと新聞 (3mm前後)よりもやや小さめ (スケーリング125%)。とは言え、特に見づらくは感じませんでした。
画面はやや暗め
公式スペックには液晶ディスプレイに”WVAパネル”が使われていると書かれていますが、これは「Wide View Angle (広視野角)」の略でパネルの駆動方式を表わすものではありません。発色や視野角については、IPSパネル相当と言っていいでしょう。実際にパネルの型番 (B156HAN)を調べたところAHVA (IPS)パネルとのことでした。なお1366×768ドットのモデルではTNパネルが使われています。
色合いは自然なのですが、画面がやや暗く感じます。またIPSパネルにしては視野角が狭く感じました。映像を斜めから見ても見づらくはないのですが、けっこう暗くなっています。IPSパネルでここまで落ち込むことはないので、もしかすると試用機だけに見られる個体差なのかもしれません。
目に優しいノングレア
ディスプレイの表面は、光沢なしのノングレアタイプです。眼精疲労や集中力低下の原因と言われる映り込みが押さえられています。長時間の作業でも目が疲れにくい仕様です。
ややクセのあるキーボード
キーボードはテンキー付き。標準はバックライトなしの日本語配列ですが、モデルによっては英字配列やバックライト付きに変更できます。キーピッチ (キーとキーの間隔)は実測で18.6mm。標準とされる19mmよりもわずかに狭く、実際に使ってみるとやや窮屈に感じました。しかし使い続けるうちに慣れるでしょう。
軽い力で入力する人向け
キーストロークは実測で平均1.31mmでした。ストロークは浅く、タイプ感はプチプチとした感触です。軽いタッチで入力する人なら違和感はないと思いますが、キーをしっかり押し込む人には物足りないかもしれません。
キーを押した瞬間のクリック感が固いため、軽いタッチで入力してもタイプ音がカタカタと聞こえます。うるさく感じるほどではないのですが、静かな場所では気になるかもしれません。強く叩くとパチパチと響くので、軽いタッチ推奨です。
インターフェースは十分な構成
USB端子は全部で4ポートで、うち1ポートはType-Cです。そのほかHDMIや有線LANにも対応しています。光学ドライブやVGA (D-sub15ピン)には対応していませんが、最近の15.6インチタイプとして標準的な構成です。モデルによっては、SIMフリーのLTEを追加することもできます。
Type-Cは充電と映像出力に対応
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | △ |
USB PD 45W充電 | ○ |
USB PD 65W充電 | ◯ |
USB PD 100W充電 | ◯ |
映像出力 | ◯ |
Type-C端子は映像出力 (DisplayPort)とUSB PD対応機器による充電に対応しています。ただしワット数の低い充電器では充電できなかったり、充電に時間がかかる場合があるので注意してください。付属の充電器が65Wなので、65W以上の充電器やモバイルバッテリーの利用をおすすめします。
スピーカーはビデオ会議や音声通話向き
スピーカーは解像感はやや高いものの、音に厚みがありません。音楽を聴くと言うよりも、ビデオ会議や音声通話などに特化している印象を受けました。実際会議風の音声では、人の声がハッキリと聞き取れます。スピーカーは底面配置ですがこもった感はあまりなく、ビデオ会議には問題なく利用できるはずです。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プレミアムモデル |
---|---|
CPU | Core i5-10210U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | UHD Graphics (CPU内蔵) |
ビジネスには十分な性能
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
15264
|
Ryzen 5 4500U |
12892
|
Core i7-1065G7 |
12016
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9329
|
Ryzen 3 4300U |
9154
|
Latitude 3510 (Core i5-10210U) |
8919
|
Ryzen 5 3500U |
8398
|
Ryzen 3 3300U |
6681
|
Core i3-10110U |
5553
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUとしてはインテルの第10世代CPUが使われています。Core i5-10210U搭載の試用機でCPU性能を計測するベンチマークテストを試したところ、同じCPUの平均値をやや下回りました。スタンダードノートPC向けとしては中位クラスで、普段使いやビジネスには快適に利用できます。
グラフィックス性能は低い
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 ※参考 |
8513
|
MX250 |
3400
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus(Core i7) |
2880
|
UHD (Core i7) |
1335
|
UHD (Core i5) |
1273
|
Latitude 3510 (Core i5) |
1121
|
UHD (Core i3) |
859
|
UHD 600 (Celeron) |
486
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
試用機ではグラフィックス機能として、CPU内蔵のUHD Graphicsが使われていました。3D性能を計測するベンチマークテストでは、低めの結果が出ています。とは言え、内蔵グラフィックス機能としては順当なスコアです。ゲームやクリエイター向けソフトには向いていません。
ビジネス利用には快適
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
目安:4100
890
|
Productivity (ビジネス利用) |
目安:4500
6550
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
目安:3450
3140
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10では、一般的利用とビジネス利用のテストで目標値を大きく上回りました。Core i5モデルでも普段使いやビジネスにおいては、快適に利用できます。ただしコンテンツ制作のテストではスコアが低く、本格的な動画編集や3D制作などには向いていません。
高速タイプのSSDを搭載
ストレージは128~512GB SSDもしくはHDDです。試用機で使われていた256GB SSDはPCIe 3.0 x4の高速タイプでした。型番 (KBG40ZN256G)から調べたところ使われていたのはキオクシア (旧東芝メモリー)のBG4シリーズで、シーケンシャルライト/リードは公式スペックに近い結果が出ています。サーマルスロットリングの症状は出ていないようです。
ウィンドウズの起動は12秒程度
Core i5モデルでウィンドウズの起動時間を計測したとこと、平均13.62秒でした。最近のSSD搭載機種は15秒前後が標準的ですので (筆者調べ)、なかなか高速です。
起動時間の計測結果(手動計測)※Core i5モデル
1回目 | 13.8秒 |
---|---|
2回目 | 13.5秒 |
3回目 | 13.5秒 |
4回目 | 13.7秒 |
5回目 | 13.6秒 |
平均 | 13.62秒 |
バッテリーは十分長持ち
バッテリー駆動時間は公開されていません。そこでCore i5モデルを使って最大パフォーマンス時のビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、8時間27分でバッテリー切れとなりました。ガッツリ使って8時間であれば、問題ない範囲でしょう。モバイル向けの機種ではありませんが、バッテリー性能はなかなか優秀です。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i5モデル
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | ※非公開 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 8時間27分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 54分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間31分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
手堅いビジネス向け15インチ
よかった点
15.6インチタイプとしてはコンパクトで、外観がスタイリッシュである点が魅力です。機能や使い勝手については標準的な仕上がりで、安心して使えます。法人向けモデルとしては、値段もそこそこリーズナブル。特に目立った特徴はないものの、安心感が高く手堅い機種です。
気になる点
本体に厚みがある点が気になります。野暮ったく見えるほどではありませんが、公式スペックとはだいぶ異なるので、注意したほうがいいでしょう。
※2020年10月19日時点
*
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