ポイント
- 高性能CPU搭載
- 入力しやすいキーボード
- 豊富な機能
Latitude 5511のスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro ・Ubuntu Linux 18.04 |
---|---|
画面サイズ | 15.6インチ |
解像度 | ・1366×768 ・1920×1080 |
CPU | ・Core i5-10300H ・Core i5-10400H ・Core i7-10850H |
メモリー | ・4GB ・8GB ・16GB ・32GB ・64GB |
ストレージ | ・500GB HDD ・1TB HDD ・128GB~1TB SSD |
グラフィックス | UHD |
LTE | ・非対応 ・対応可能 |
幅×奥行き | 359.1×236.25mm |
厚さ | 24.92mm |
重量 | 最小1.89kg |
バッテリー | ・3セル 51Whr ・4セル 68Whr ・6セル97Whr |
※2020年10月28日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | グレー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | ※非公開 (IPS相当) |
タッチ / ペン | ・なし ・タッチ対応 |
光学ドライブ | - |
テンキー | あり |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | ・11a/b/g/n/ac ・Wi-Fi 6(11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | ・なし ・5.0 ・5.1 |
USB3.2 | 3 (Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 1 (3.2 Gen1) |
Thunderbolt 3 | ・なし ・対応 |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ・なし ・オプション |
Webカメラ | HD (92万画素) |
顔認証カメラ | オプション |
指紋センサー | オプション |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | ※追加可能、オフィス付きモデルあり |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
※2020年10月28日時点
※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
デザインと使いやすさ
スタンダードな外観
デルのLatitudeシリーズは、デザインとパフォーマンスを重視した法人向けPCです。そのなかでもLatitude 5511は、「5000シリーズ」と呼ばれるミドルレンジクラスのグループに属します。一見すると普通のノートPCですが天板には軽量かつ強度の高いカーボンファイバーが使われており、実際に手に取るとコストをかけて丁寧に作られていることがわかるでしょう。
15.6インチのフルHDディスプレイ
画面サイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットと1366×768ドットの2種類が用意されています。標準ではNTSC 45%で輝度は220nit。広色域というほどではありませんが、普通に使えるクオリティーです。フルカスタマイズモデルではNTSC 72% (sRGB 99~100%)で輝度300nitの高品質ディスプレイを選べますが、その際は天板がカーボンファイバー製ではなくアルミニウム製となる点に注意してください。
使いやすいキーボード
キーボードはテンキー付き。標準はバックライトなしの日本語配列ですが、モデルによっては英字配列やバックライト付きに変更できます。キーピッチ (キーとキーの間隔)は横18.6mmで縦19mm。若干縦長ですが、違和感はありません。キーストロークもしっかりと確保されており、タイプ感に優れています。またキーボード中央にはマウス代わりに使えるデュアルポインティングを配置。キーボードから手を離すことなく、マウスカーソルを操作可能です。
インターフェースは十分な構成
インターフェース構成は、パーツカスタマイズによって変わります。ほぼ標準構成の試用機ではフルサイズのUSB端子が3ポート、Thunderbolt 3兼用(オプション)のType-C端子が1ポート、あとは映像出力としてのHDMIと有線LAN、microSDカードスロット、マイクロSIMカードスロット(オプション)が用意されていました。光学ドライブやVGA (D-sub15ピン)には対応していませんが、最近の15.6インチタイプとしては充実しています。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | △ |
USB PD 65W充電 | △ |
USB PD 100W充電 | ◯ |
映像出力 | ◯ |
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プラチナモデル |
---|---|
CPU | Core i7-10850H |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
グラフィックス | UHD Graphics (CPU内蔵) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などさまざまな要因により結果が大きく変わる場合があります
vPro対応の高性能CPU
CPUとしてはインテルの第10世代Core i5-10300H、Core i5-10400H、Core i7-10850Hが使われています。TDP45WのHシリーズで、スタンダードノートPCやモバイルノートPC向けのUシリーズよりも高性能です。
そのなかでもCore i5-10400HとCore i7-10850Hは、企業向けのPC管理機能であるインテルの「vPro」に対応している点が特徴。社内システムに接続する上でvPro対応であることが必要なケースに向いています。
性能は6コアCPUとしては妥当なところ。試用機ではやや低めの結果が出ていますが、大きな影響はないはずです。高度な計算や膨大なデータ処理で活躍するでしょう。
CPUの性能差
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 4800H |
20177
|
Core i9-10885H |
20005
|
Core i7-10875H |
18892
|
Core i7-10750H |
15694
|
Ryzen 7 4700U |
15264
|
Latitude 5511 (Core i7-10850H) |
15036
|
Core i7-10710U |
13685
|
Ryzen 5 4500U |
12892
|
Core i5-10300H |
12217
|
Core i7-1065G7 |
12016
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9329
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能は低い
CPU性能は高いものの、グラフィックス性能はいまひとつです。インテルのCPU内蔵タイプとしては妥当な結果ですが、ゲームやクリエイター向けソフト向きではありません。
GPUの性能差
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 ※参考 |
8513
|
MX250 |
3400
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus(Core i7) |
2880
|
Radeon (Ryzen 5) |
2652
|
Radeon (Ryzen 3) |
2324
|
Iris Plus(Core i5) |
2236
|
Radeon (Ryzen 3 Single) |
1640
|
UHD (Core i7) |
1335
|
Latitude 5511 (UHD) |
1298
|
UHD (Core i5) |
1273
|
UHD (Core i3) |
859
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ビジネス利用には快適
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
目安:4100
9419
|
Productivity (ビジネス利用) |
目安:4500
7589
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
目安:3450
3650
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10では、すべてのテストで快適に使える目安をクリアーしました。ただしコンテンツ制作のテストについてはギリギリクリアーできたレベルで、基本的には動画編集や3D制作などには向きません。一般的なビジネス向けです。
高速タイプのSSDを搭載
基本モデルのストレージはSSDですが、フルカスタマイズ対応モデルではHDDのみもしくはSSD+HDDの構成を選択できます。試用機で使われていたのは512GB SSDで、Micronの2200S (2200)が使われていました。SSDの公称スペックはシーケンシャルリード3000MB/秒、シーケンシャルライト1600MB/秒。ほぼ公称値どおりの結果が出ていることから、サーマルスロットリングは発生していないと考えられます。
ウィンドウズの起動は14秒程度
Core i7モデルでウィンドウズの起動時間を計測したとこと、平均14.1秒でした。最近のSSD搭載機種は15秒前後が標準的ですので (筆者調べ)、標準的よりちょっと早めの結果です。
起動時間の計測結果(手動計測)※Core i5モデル
1回目 | 15.2秒 |
---|---|
2回目 | 14.0秒 |
3回目 | 13.7秒 |
4回目 | 13.9秒 |
5回目 | 13.7秒 |
平均 | 14.1秒 |
バッテリーは十分長持ち
バッテリー駆動時間は公開されていません。そこでCore i7モデルを使って最大パフォーマンス時のビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、9時間42分でバッテリー切れとなりました。消費電力の大きいCore i7-10850H搭載ノートPCをガッツリ使って9時間以上であれば、問題ない範囲でしょう。ただしCPUに高い負荷のかかる処理では、バッテリー駆動時間が短くなる可能性があります。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i5モデル
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | ※非公開 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 9時間42分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 54分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間29分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ハイパフォーマンスなビジネス向け15インチ
よかった点
第10世代Core i5 / i7のHシリーズを搭載することで、高いCPUパフォーマンスを重視している点が特徴です。ゲーミングノートPCやクリエイター向けノートPCでは専用グラフィックスが搭載されているので、グラフィックス性能は必要ない負荷の高い処理に向いています。また企業システム向けのvProに対応している点もポイント。高度な演算や膨大なデータ処理などで活躍するでしょう。
気になる点
豊富なパーツカスタマイズに対応しているのはフルカスタマイズ対応モデルのみで、一般モデルはLTE機能の有無くらいしか選べません。フルカスタマイズ対応モデルは電話注文前提で、販売ページだけでは価格が読めないところが気になります。1~2台での注文には向いていないかもしれません。
※2020年10月28日時点
※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
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