ポイント
- 選べるスタイル
- 使いやすいキーボード
- vPro対応CPUを搭載可能
Latitude 7310のスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro ・Ubuntu(フルカスタマイズモデルのみ) |
---|---|
画面サイズ | 13.3インチ |
解像度 | ・1366×768 ・1920×1280 |
CPU | ・Core i5-10210U ・Core i5-10310U ・Core i7-10610U ・Core i7-10810U |
メモリー | 8~32GB |
ストレージ | 128GB~1TB SSD |
グラフィックス | UHD |
LTE | なし |
幅×奥行き | 306.5×203.19mm |
厚さ | 18.27mm(ノートPCモデル) 19.21mm(2-in-1モデル |
重量 | 1.22kg(ノートPCモデル) 1.32kg(2-in-1モデル |
バッテリー | ・3セル 39Whr ・5セル 52Whr |
※2020年11月7日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ・ブラック(カーボン) ・シルバー(アルミ) |
---|---|
画面の表面 | 半光沢(公式には非光沢 防汚処理済み) |
パネルの種類 | ※非公開 (フルHDモデルはIPS相当) |
タッチ / ペン | ・対応 ・非対応 |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | - |
無線LAN | ・11a/b/g/n/ac ・Wi-Fi 6(11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5.1 |
USB3.1 | 1 (Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 2 |
Thunderbolt 3 | 対応 (2ポート) |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | ・なし ・92万画素 |
顔認証カメラ | オプション |
指紋センサー | オプション |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | ※追加可能 |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
※2020年11月7日時点
※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
デザインと使いやすさ
コンパクトなボディ
デルのLatitudeシリーズは、デザインとパフォーマンスを重視した法人向けPCです。そのなかでもLatitude 7310は、「7000シリーズ」と呼ばれるハイエンドクラスのグループに属します。今回試用したのは、ディスプレイが回転する2-in-1モデル。このほかに変形しないクラムシェル型モデルも用意されています。
フットプリントは非常にコンパクトですが、13インチクラスのモバイルノートPCとしてはやや厚めに作られています。おそらく堅牢性(壊れにくさ)を確保するためでしょう。サイズが小さいぶん、数値以上に厚く&重く感じました。とは言え、普通に持ち歩ける範囲内だと思います。
コンパクトな13.3インチディスプレイ
画面サイズは13.3インチです。解像度は標準モデルが1920×1080ドットのみ、フルカスタマイズモデルでは1366×768ドットと1920×1080ドットに対応しています。クラムシェル型の標準モデルはタッチ操作は非対応。2-in-1の標準モデルはタッチ操作とペン入力に対応しています。
映像は明るく、自然な色合いです。公式スペックによると輝度は270nitで、色域はsRGB 100%とのこと。厳密に見ればやや赤みが足りない印象ですが、普通の作業であれば問題ないでしょう。コントラストが高いので映像は鮮やかで、文字もハッキリと映し出されます。
ディスプレイ表面は、公式スペックでは非光沢とされています。しかし実際には光沢よりの半光沢といったところ。映り込みはそれなりに生じますが、完全な光沢パネルよりはわずかに抑えられている印象を受けました。
普通に使えるキーボード
キーボードは日本語配列か英字配列。バックライトはオプションで追加可能です。キーピッチは18.07mmで、ノートPCの標準値である19mmよりもやや狭め。実際に使ってみたところ確かにやや窮屈に感じましたが、使い続けるうちに慣れるでしょう。Enterキー周辺のキーがわずかに小さいのですが、許容範囲内です。
キーストロークは実測で平均1.58mmでした。ノートPCの標準値である1.5mmよりも若干深めに作られています。ただしキーを押した瞬間のクリック感は軽く押下圧も低いので、タイプ感自体は軽く感じました。手応えが感じられるものの、疲れにくいキーボードです。
タイプ音は控えめ。軽いタッチでも入力時にわずかにカタカタと聞こえますが、高音域のカチャカチャした音がなく、気になりません。タッチパッドのクリック音も「コトっ」という感じで静か。全体的に静音性の高いキーボードです。ただし打ち下ろすようにして入力するとタンタンと響くので、軽いタッチを推奨します。
モバイル用としては十分なインターフェース
周辺機器接続用の端子類はフルサイズのUSB端子が1ポート、Thunderbolt 3対応のUSB Type-Cが2ポート、あとは映像出力用のHDMIとmicroSDカードスロット、ヘッドホン端子の構成です。多くはありませんが、モバイル用としてなら十分でしょう。生体認証は指紋センサーとIRカメラに対応していますが、オプションで追加する必要があります。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | △ ※低速充電 |
USB PD 45W充電 | △ ※低速充電 |
USB PD 65W充電 | ◯ |
USB PD 100W充電 | ◯ |
映像出力 | ◯ |
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | 2in1 プレミアムモデル |
---|---|
CPU | Core i5-10310U |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | UHD Graphics (CPU内蔵) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などさまざまな要因により結果が大きく変わる場合があります
vPro対応の高性能CPU
CPUとしてはインテルの第10世代Core i5 / Core i7が使われています。このうち標準モデルで使われているCore i5-10310UとCore i7-10610Uは、企業向けのPC管理機能であるインテルの「vPro」に対応している点が特徴。社内システムに接続する上でvPro対応であることが必要なケースに向いています。
Core i5-10310U搭載の試用機でCPUベンチマークテストを行なったところ、モバイルノートPC向けCPUとしては優れた結果が出ました。資料制作や調べ物、データ処理などビジネス作業には十分なパフォーマンスです。なお2-in-1モデルはCore i5-10310U以外のCPUに対応していない点に注意してください。
CPUの性能差
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
15264
|
Ryzen 5 4500U |
12892
|
Core i7-1065G7 |
12016
|
Core i7-1165G7 |
11799
|
Core i7-10610U |
11032
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Latitude 7310 (Core i5-10310U) |
10179
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9329
|
Ryzen 3 4300U |
9154
|
Core i3-10110U |
5553
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能は低い
CPU性能は高いものの、グラフィックス性能はいまひとつです。インテルのCPU内蔵タイプとしては妥当な結果ですが、ゲームやクリエイター向けソフト向きではありません。
GPUの性能差
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 ※参考 |
8513
|
MX250 |
3400
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus(Core i7) |
2880
|
Radeon (Ryzen 5) |
2652
|
Radeon (Ryzen 3) |
2324
|
Iris Plus(Core i5) |
2236
|
Latitude 7310 (UHD) |
1344
|
UHD (Core i7) |
1335
|
UHD (Core i5) |
1273
|
UHD (Core i3) |
859
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ビジネス利用には快適
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
目安:4100
8866
|
Productivity (ビジネス利用) |
目安:4500
6827
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
目安:3450
3102
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10では、一般利用 (ビデオチャットやWeb閲覧)とビジネス利用 (表計算とワープロの利用)のテストで快適に使える目安を大きくクリアーしました。ただしコンテンツ制作 (写真加工や3D制作、動画編集)のテストについては目標値に達していません。普段使いとビジネス利用向けです。
高速タイプのSSDを搭載
基本モデルのストレージは256GB SSDですが、フルカスタマイズ対応モデルでは128GBから1TBのあいだで容量を変更できます。試用機の256GB SSDはWDのSN520シリーズで、公称スペックはシーケンシャルリード1700MB/秒、シーケンシャルライト1300MB/秒。ほぼ公称値どおりの結果が出ていることから、サーマルスロットリングは発生していないと考えられます。
ウィンドウズの起動は13秒程度
Core i5モデルでウィンドウズの起動時間を計測したところ、平均13.2秒でした。最近のSSD搭載機種は15秒前後が標準的ですので (筆者調べ)、標準よりやや速めです。
起動時間の計測結果(手動計測)※Core i7モデル
1回目 | 13.2秒 |
---|---|
2回目 | 13.0秒 |
3回目 | 13.3秒 |
4回目 | 13.5秒 |
5回目 | 13.2秒 |
平均 | 13.24秒 |
バッテリーは十分長持ち
バッテリー駆動時間は公開されていません。そこでCore i5モデル(4セル 52Whr)を使って最大パフォーマンス時のビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、13時間4分でバッテリー切れとなりました。ガッツリ使って13時間であれば、まったく問題ありません。ただしCPUに高い負荷のかかる処理では、バッテリー駆動時間が短くなる可能性があります。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i7モデル
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | ※非公開 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 13時間4分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 56分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間34分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
電源管理とAIでさらにパフォーマンス向上
標準収録の「Dell Power Manager」では、PCのパフォーマンスを調整できます。今回の検証では標準の「最適化」でテストを行ないましたが、「超高パフォーマンス」を選べばより快適に利用できるでしょう。
またLatitude 7310では、AIによるパフォーマンスの最適化に対応しています。アプリの利用やバッテリー消費、サウンド再生に関してクラウド経由でAIが処理を判断し、自分の使い方に合ったパフォーマンスに調整可能です。PCを購入したら、機能をオンにしておきましょう。
安心感のあるビジネスモバイル
よかった点
コンパクトではありますがガッチリと頑丈に作られています。最近の薄型モバイルは薄すぎて心配に感じることもあるのですが、Latitude 7310には安心感がありました。またキーボードも使いやすく、機能面もパフォーマンスも十分です。不安なく使えるモバイルノートPCとしておすすめします。
気になる点
13.3インチタイプとしてはやや厚い上に、1.3kgは少し重く感じます。とは言えそのぶん頑丈に作られていることを考えれば仕方がなありません。あとは値段がやや高めですが、法人モデルならではの手厚いサポートがあることを考えれば納得できます。
※2020年11月7日時点
※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
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