富士通のLIFEBOOK(ライフブック) WA3/B3は、スタンダードサイズのノートPCです。15.6インチの画面は大きくて見やすく、またキーボードが使いやすい点もポイント。普段使いからビジネスまで、幅広い用途で活用できます。
LIFEBOOK WA3/B3のポイント
今回は実機を使って、LIFEBOOK WA3/B3の本体デザインや使い勝手、実際の性能などをレビューします。
この記事の目次
- 1:スペックとラインナップ
- 2:コンパクトで高級感のある本体
- 3:発色がよく高精細な画面
- 4:使い勝手のいいキーボード
- 5:豊富な機能とインターフェース
- 6:ベンチマーク・検証結果
- 7:まとめ
スペックとラインナップ
LIFEBOOK WA3/B3のスペック
LIFEBOOK WA3/B3は、CPUに第8世代のCore i5/i7を搭載したモデルです。第7世代のCore i3を搭載したモデルは「LIFEBOOK WA2/B3」という別のモデルである点に注意してください。主な違いはCPUの種類ですが、デザインやサウンド面が微妙に異なります(後述)。
LIFEBOOK WA3/B3のスペック
OS | Windows 10 Home / Pro |
---|---|
CPU | Core i5-8250U / Core i7-8550U |
メモリー | 4 / 8 / 16GB |
ストレージ | 512GB SSD / 500GB HDD / 1TB HDD / 256GB SSD+1TB HDD / 128GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ / ブルーレイディスクドライブ |
ディスプレイ | 15.6インチ、1920×1080ドット、光沢、タッチ非対応 |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.1、1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.0(フルサイズ)×2、USB3.1 Gen1 (Type-C)✕1、USB2.0×1、HDMI、有線LAN、SDメモリーカードスロット、ヘッドホン出力 |
セキュリティ機能 | TPM 2.0、指紋センサー(※)、セキュリティースロット ※青色(メタリックブルー選択時のみ指紋センサー搭載) |
カメラ | 92万画素 |
サイズ/重量 | 幅361×奥行き244×高さ27.1mm/約2.3kg |
バッテリー駆動時間 | 7.5時間 |
※2018年3月29日時点。構成や価格は変更される場合があります
おすすめカスタマイズ例
LIFEBOOK WA3/B3は購入時にCPUの種類やメモリー、ストレージの容量などを選択できます。以下におすすめの構成例をピックアップしたので、選び方がよくわからない人は参考にしてください。
構成例と価格の目安
Core i5 スタンダード構成 | |
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税込13万円台前半 | |
Core i7 スタンダード構成 | |
税込14万円台半ば | |
Core i7 ハイスペック構成 | |
税込16万円台前半 | |
Core i5 最安構成 | |
税込10万円台後半 |
※2018年3月29日時点。シークレットクーポン適用時
なおCPUにCore i7を選ぶとスピーカーがハイレゾ音源対応となり、キーボードのデザインも若干変わります。
コンパクトで高級感のある本体
本体カラーは4色
ボディのカラーバリエーションは、プレミアムホワイトとガーネットレッド、メタリックブルー、ブライトブラックの4色です。どのモデルも天板は光沢仕上げで、色合いが鮮やかではあるものの映り込みも見られます。
15.6インチとしてはコンパクト
LIFEBOOK WA3/B3の接地面積幅361×奥行244mm。B4サイズ(幅364✕奥行き257mm)よりもわずかに小さく、標準的な15.6インチタイプのノートPCよりもコンパクトです。ただし高さは若干厚みがあります。
持ち歩きには厳しい重さ
重量の公称値は約2.3kgで、実際の重さは2.257kgでした。15.6インチタイプとしては標準的な重さです。持ち歩けない重さではありませんが、モバイル用途で日常的に使うにはちょっと厳しいでしょう。据え置きでの利用をおすすめします。
アクセサリー類の重さ(実測値)
電源アダプター | 290g |
---|
発色がよく高精細な画面
作業がはかどるフルHD&狭額デザイン
画面の大きさは、ノートPCとしてはもっとも人気の高い15.6インチです。モバイルノートPCに比べて画面が大きく、文字が見やすいのがメリット。解像度は1920×1080ドットのフルHDで、写真や動画が高精細に表示されます。また1366×768ドットよりも一度に表示される文章が多いため、ウィンドウの切り替えやスクロールなどの操作が少なくてすみます。
LIFEBOOK WA3/B3では、液晶ディスプレイのベゼル(枠)が狭い「挟額デザイン」を採用しています。余計な部分が目に入らないので、集中して作業できるでしょう。
映像は明るくて自然な発色
画面に写真を表示してみたところ、違和感のない自然な色合いで映し出されました。明るさも十分で、美しい映像です。
映り込みが目立つグレアディスプレイ
液晶ディスプレイの表面は、光沢のあるグレア仕上げ。照明の位置や画面の角度によっては、光や物の映り込みが目立ちます。映り込みは眼精疲労や集中力低下の原因になると言われているので、気になる人は別途低反射フィルムなどを利用するといいでしょう。ただしグレア仕上げは、光沢なしのノングレア仕上げに比べて色にメリハリがあり鮮やかな点がメリットです。
使い勝手のいいキーボード
キーがやや窮屈
キーボードは標準的な日本語配列で、特殊な配置は見当たりません。いい意味で標準的なキーボードです。
ただしキーピッチ(キーとキーの間隔)が18.4mmと小さめ。筆者は理想とされる19mmに慣れているため、ちょっと窮屈に感じました。
CPUにCore i7を選ぶと、キーの側面が透明な「プリズムクリアキー」に変更されます。通常のキーではキーの境目がわかりづらいのですが、プリズムクリアキー採用のキーボードでは個々のキーをハッキリと識別可能です。
打ち心地がいい&タイプ音が静か
キーストローク(キーを押し込む深さ)は、標準の1.5mmよりもだいぶ深い2.5mmです。実際に入力してみましたが、確かにほかのノートPCに比べてキーを押し込む深さが違いました。そのぶん指の移動距離は長くなりますが、タイプ感が軽めなので疲れることはありません。むしろ、個人的には好みのタイプ感です。
タイプ音が静かな点もポイント。まったく聞こえないわけではありませんが、控えめで気になりません。軽めのタッチだと「チャクチャク」という感じで、打ち下ろすような強めのタッチだと「カツカツ」という感じ。軸のブレや反響がなく、耳障りな音は聞こえませんでした。
便利なワンタッチボタン
キーボード上部には、触れるだけアプリを起動できる「ワンタッチボタン」が用意されています。標準ではマイクラウド(富士通のクラウドサービス)アプリやサポートアプリなどが設定されているので、よく使うものに変更するといいでしょう。
シームレスなデザインのタッチパッド
タッチパッド(富士通製ノートPCでは正式名称は「フラットポイント」)は、パームレストとの段差がないフラットなデザインです。パッド部分はザラついているので操作できる領域はわかるのですが、シームレスで斬新なデザインですね。
ボタンはパッド部分から独立しているので、間違えてクリックしてしまうことがありません。クリックは軽めで音も控えめです。
豊富な機能とインターフェース
端子は十分な数と種類を用意
用意されているインターフェース(端子類)は、 USB3.0×2、USB3.1 Gen1(Type-C)×1、USB2.0✕1、HDMI、有線LAN、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力など。VGA(D-sub15ピン)は非対応ですが、十分な構成です。
左側面のインターフェース
- ① 電源コネクター
- ② 1000BASE-T対応有線LAN
- ③ HDMI
- ④ USB3.0
- ⑤ USB3.1 Gen1 Type-C
- ⑥ ヘッドホン出力
左側面のインターフェース
- ⑦ SDメモリーカードスロット
- ⑧ USB2.0
- ⑨ 光学ドライブ
- ⑩ セキュリティースロット
指紋センサーに対応
購入時にメタリックブルーの本体カラーを選ぶと、パームレスト右下にタッチ式の指紋センサーが配置されます。あらかじめ指紋を登録しておけば、指で触れるだけで簡単にサインインできるので非常に便利です。
高音質なハイレゾスピーカー搭載
キーボード上部のスピーカーは、オーディオ機器メーカーONKYOとの共同開発によるもの。CPUにCore i7を選ぶと、自動的にスピーカーがハイレゾ音源(通常よりもはるかに高音質な音声や音楽)対応となります。
ノートPC内蔵のスピーカーでハイレゾ音源の音質を実感できるのか不安だったのですが、実際に聞いてみたところハイレゾと非ハイレゾの違いがはっきりとわかりました。標準的な圧縮音楽ではサウンドが平面的に押し出されてくる印象なのですが、ハイレゾ音源は録音スタジオの空気や演奏者の位置まで感じられます。個々の音の解像感が非常に高く、一般的なノートPCのスピーカーとは段違いのクオリティーです。
とは言うものの、やはり内蔵スピーカーを使っているだけあって、音の厚みの点では限界があります。またハイレゾ対応でも、曲によっては場の空気がわかるほどの解像感が得られないものも多くありました。ハイレゾ音源を堪能するのであれば、外付けスピーカーやヘッドセットの利用をおすすめします。
バッテリーやメモリー、ストレージの交換は簡単
底面部のカバーを外すことで、バッテリーやメモリー、ストレージなどを交換できます。単にパーツを取り替えるだけなどで、それほど難しくはないでしょう。ただし自分でパーツを交換するとメーカー保証のサポート外となる点に注意してください。
音声アシスタント搭載
LIFEBOOK WA3/B3には、富士通の音声アシスタント「ふくまろ」が標準で収録されています。いま話題のスマートスピーカーほどお手軽ではありませんが、ノートPCの画面やカメラを使った機能はなかなかユニークです。
「ふくまろ」でできること
- ・カメラで部屋を監視
- ・声で写真や動画を表示
- ・ちょっとした調べ物
- ・家電の操作(要IRコマンダー)
ベンチマーク・検証結果
ベンチマーク結果
今回のテストで使った試用機のスペックは以下のとおりです。なおベンチマーク結果はパーツ構成や個体差、環境、タイミングなどによって大きく変わることがあります。
試用機のスペック
CPU | Core i7-8550U |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 128GB SSD + 1TB HDD |
(参考)CPUの性能比較(当サイト計測値の平均)
CINEBENCH R15のCPUスコア | |
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Core i7-8550U |
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Core i5-8250U |
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Core i7-7500U |
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Core i5-7200U |
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Core i3-7130U |
|
※ベンチマーク結果は機種やパーツ構成、タイミングなどにより大きく変わります
15インチとしてはバッテリー性能がいい
当サイトでの計測方法でバッテリー駆動時間のテストを行なったところ、以下の結果となりました。PCMark 8のテストは電力消費が大きいので時間は短いのですが、一般的な15.6インチノートPCよりも優秀です。
バッテリー駆動時間のテスト結果
BBenchによる計測 | 7時間34分 |
---|---|
PCMark 8による計測 | 3時間51分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
本体の熱は控えめ
ベンチマーク中のCPU温度を確認したところ、最大でも79度でした。ちょっと温度が高いのですが、ほかのパーツに影響を及ぼすほどではないでしょう。
キーボード面の温度は低く、熱を感じさせません。負荷の高い作業でも、キーボードが熱くなりすぎることはなさそうです。
※本体温度の計測方法はコチラ
高負荷時の駆動音は大きい
駆動音(ファンの回転音や排気音)を計測したところ、軽めの作業であれば気にならないレベルでした。ただし動画変換などの負荷の高い作業では、排気音が大きく聞こえます。
駆動音の計測結果(室温20度前後)
電源オフ時 | 36.6dBA | - |
---|---|---|
待機中 | 37.8dBA | ファンの回転音が少し聞こえる |
動画視聴 | 38.2dBA | 同上 |
動画変換 | 50.8dBA | 排気音と回転音がけっこう大きい |
3Dゲーム | 51.2dBA | 同上 |
※駆動音の計測方法はコチラ
起動時間はかなり早い
起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまで)の平均は11.4秒。試用機ではシステムストレージにSSDを使っているので、起動が高速です。HDDだとだいぶ時間がかかるので、SSDの利用をおすすめします。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
11.7秒 | 11.3秒 | 11.3秒 | 11.3秒 | 11.4秒 | 11.4秒 |
省電力性能が高い
15.6インチで高性能なCore i7を搭載しているわりには、消費電力はそれほど高くありません。スタンダードノートPCとしては省電力性能が優秀です。
1分間の平均消費電力(REX-BTWATTCH1による計測)
待機中 | 動画視聴 | 動画変換 | 3Dゲーム |
---|---|---|---|
10.8W | 12.6W | 28.8W | 30.0W |
※消費電力の計測方法はコチラ
高い安さと安心感が魅力
液晶ディスプレイの映像品質やキーボードの使いやすさ、充実したインターフェースや機能など、ユーザーへの配慮が行き届いた仕上がりはさすが富士通製といったところ。国内大手ブランドの安心感もあり、サポート体制がしっかりしている点も大きな魅力です。コスパ重視ではなく、安心感重視の人におすすめです。
他社製品と比べると値段は若干高めですが、直販サイトで購入すれば通常は1年間のメーカー保証を3年間に延長できたり、セキュリティ対策ソフトの3年版が標準で付属するなどお得な面もあります。総合的に見て、コスパは悪くありません。
LIFEBOOK WA3/B3のまとめ
- 15.6型なのにコンパクト
- 使いやすいキーボード
- スピーカーの音質がイイ
- 液晶ディスプレイの光沢
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※記事中の価格や構成は、2018年3月29日時点のものです。予告なく変更される場合もございますので、あらかじめご了承ください。