富士通のLIFEBOOK WS1/B3(SHシリーズ)は、豊富な機能を搭載したモバイルノートPCです。画面の大きさが13.3インチのタイプとしては珍しく、DVDスーパーマルチドライブやVGA端子などを用意。メモリーも簡単に増設できるので、購入後でも性能を手軽にアップグレードできます。
標準構成時で重量は1.28kg、バッテリー駆動時間は16時間以上。多くの機能が盛り込まれていますがモバイル性能も高く、外出先で快適に作業できます。
今回は製品をお借りする機会がありましたので、LIFEBOOK WS1/B3実機を使って本体デザインや使い勝手、性能などをレビューします。
この記事の目次
- 1:スペックとラインナップ
- 2:堅牢性に優れたボディ
- 3:バリエーション豊富なディスプレイ
- 4:使い勝手のいいキーボード
- 5:豊富なインターフェース
- 6:しっかり使える確かな性能
- 7:まとめ
スペックとラインナップ
LIFEBOOK WS1/B3のスペック
OS | Windows 10 Home / Pro |
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CPU | Core i5-8250U / Core i7-8550U |
メモリー | 4 / 8 / 12 / 20GB |
ストレージ | 128 / 256GB SSD(SATA)または 512GB SSD(PCIe) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ / ブルーレイディスクドライブ |
ディスプレイ | 13.3型、1920×1080(非光沢) / 2560×1440ドット(光沢)、タッチ対応(2560×1440ドットのみ選択可) |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.1、1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.0(フルサイズ)×2、USB3.1 Gen1 (Type-C)✕1、VGA(D-sub15ピン)、HDMI、有線LAN、SDメモリーカードスロット、ヘッドホン出力 |
セキュリティ機能 | TPM 2.0、指紋センサー、セキュリティースロット |
カメラ | 92万画素 |
サイズ/重量 | 幅315×奥行き214×高さ11~19.8mm/約1.18~1.65kg(パーツの組み合わせによって異なる) |
バッテリー駆動時間 | 12.3~33.1時間(バッテリーの組み合わせによって異なる) |
※2018年3月15日時点。構成や価格は変更される場合があります
おすすめカスタマイズ例
LIFEBOOK WS1/B3は購入時にCPUの種類やメモリー、バッテリーの容量などを選択できます。以下におすすめの構成例をピックアップしたので、選び方がよくわからない人は参考にしてください。
構成例と価格の目安
Core i5スタンダード構成 | |
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税込14万円台前半 | |
Core i7スタンダード構成 | |
税込16万円台前半 | |
Core i7ハイスペック構成 | |
税込20万円前後 |
※2018年3月15日時点。シークレットクーポン適用時
バッテリーについては、標準バッテリー(4セル51Wh)と大容量バッテリー(6セル77Wh)の2種類が用意されています。容量の大きいほうが駆動時間が長くなりますが、そのぶん重量も増える点に注意してください。
堅牢性に優れたボディ
落ち着きと華やかさがあるデザイン
本体カラーは、スパークリングブラックとアーバンホワイトの2色です。今回試用したのはスパークリングブラックで、落ち着いた雰囲気でありながら、各部できらびやかなワンポイントが組み込まれており、地味さを感じさせません。
またボディに強度の高いアルミやマグネシウムを使うことで、頑丈な作りに仕上がっています。
厚いけど持ち歩きには支障なし
本体の大きさは、A4用紙よりもやや大きい程度。13.3インチのモバイルノートPCとしては、標準よりもわずかに大きいといったところです。これくらいの大きさであれば、普通のバッグには難なく収まります。
高さは公称値で11~19.8mmですが、実測では最厚部で29mmでした。モバイルノートPCとしてはかなり厚めです。ただしこれはVGA端子(D-sub15ピン)を搭載しているため。この端子を搭載するとどうしても本体が厚くなってしまいます。
重さはフレキシブルに変更可能
重量はパーツ構成によって異なります。最軽量構成では1.18kgと軽いのですが、もっとも重い構成だと1.65kgです。用途や移動距離などに応じて、重量からパーツ構成を決めるのもいいでしょう。
アクセサリー類の重さ(実測値)
電源アダプター | 237g |
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バリエーション豊富なディスプレイ
13.3インチでフルHDとWQHDに対応
液晶ディスプレイのサイズは、モバイルノートPCとしては標準的な13.3インチです。解像度は購入時に1920×1080ドットか2560×1440ドットのどちらかを選べます。一般的なのはフルHDで映像は十分精細ですが、WQHDのほうがドット感がなく映像が美しく感じるでしょう。
またタッチ対応のWQHDディスプレイも選択可能です。ただしタッチ対応ディスプレイは重量が重くなる点に注意してください。
見やすくて自然な色合いの映像
液晶ディスプレイの映像はコントラストが高く、自然な色合い。写真の色合いに違和感はなく、文字もはっきりと読むことができました。スマホやタブレットなどに比べると多少暗く感じるかもしれませんが、作業には十分な明るさです。
作業にはノングレアがおすすめ
タッチ非対応のディスプレイ(フルHD/WQHD)は、表面が光沢なしのノングレア仕上げです。映り込みがないので目が疲れにくく、集中して作業できます。タッチ対応ディスプレイは光沢ありのグレア仕上げで映り込みはそれなりに生じますが、映像がより鮮明に映し出されるのがメリットです。
使い勝手のいいキーボード
いい意味で標準的な配列
キーボードのキーピッチ(キーとキーの間隔)は、理想とされる19mmです。キー配列に変則的な部分はなく、いい意味で標準的。使い始めからスラスラと入力できました。
LIFEBOOK WS1/B3のキーボードでは、スペースキーやEnterキー、周辺の特殊キーを押す力が弱めに設定されています。これにより小指でも軽いタッチでしっかりとキーを押すことが可能です。またキーボード全体が傾斜しているため、手首を自然な角度に保ったまま作業できます。
タイプ音は静か
キーストローク(キーを押し込む深さ)は1.2mmで、ノートPCの標準である1.5mmと比べるかなり浅め。実際に入力してみると、確かにストロークが浅く感じました。とは言うものの入力時に軽めのクリック感があるので、弱いながらも手応えは感じます。
タイプ音は非常に静かでした。指を横に滑らせるようにして打つと、音はほとんど気になりません。上から打ち下ろすように入力すると「カタカタカタ」と響くので、静かな場所では弱めのタッチを心がけるといいでしょう。
誤操作の少ないタッチパッド
タッチパッドは、誤クリックが少ないと言われるボタン分離型です。ボタンのクリックは非常に軽く、クリック音は小さめでした。ただしボタンが分離しているぶんパッド部分の奥行きが小さく、カーソルを上方向に動かすときに何度か往復する場面がありました。
豊富なインターフェース
VGAと有線LANを搭載
インターフェースはUSB3.0(フルサイズ)×2、USB3.1 Gen1 (Type-C)✕1、VGA(D-sub15ピン)、HDMI、有線LAN、SDメモリーカードスロット、ヘッドホン出力の構成。13.3インチのモバイルノートPCとしては非常に充実しています。特に古いディスプレイやプロジェクターなどで使うVGA(D-sub15ピン)が用意されている点がポイント。変換アダプターなしでも利用できるのはとても便利です。
指紋センサーを標準搭載
セキュリティー機能として、指紋センサーを標準で搭載しています。あらかじめ指紋を登録しておけば、指で軽く触れるだけでサインインできるので非常に便利です。
メモリーの増設が簡単
底面部のカバーを外せば、メモリーを簡単に交換できます。使い続けているうちに処理が遅く感じるようになっても、メモリー容量を増やすことで快適に使うことができるでしょう。
ただし自分でメモリーを交換すると、メーカー保証のサポート外となる点に注意してください。心配な人はあらかじめメモリー容量を多くしておくことをおすすめします。
光学ドライブを取り外せる
LIFEBOOK WS1/B3では、「モバイル・マルチベイ」と呼ばれる特殊な構造を採用しています。底面部のスイッチを操作することで、光学ドライブを簡単に取り外し可能。空いた部分にカバーをセットすれば、本体重量を軽くできます。
またオプションとして用意されているHDDやバッテリーを購入すれば、光学ドライブ部分にセットすることで本体の機能をパワーアップさせることも可能です。
しっかり使える確かな性能
LIFEBOOK WS1/B3のベンチマーク結果
今回のテストで使った試用機の主な仕様は以下のとおり。メモリー容量が最大の20GBでストレージがPCIe接続の512GB SSDと、かなりハイスペックな構成です。ほかの構成ではベンチマークテストの結果が多少低くなるものと思われます。
テスト機の主なスペック
CPU | Core i7-8550U |
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メモリー | 20GB |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620(CPU内蔵) |
ストレージ | 512GB SSD(PCIe) |
SSDはPCIe接続だけあって、アクセスが超高速です。
基本性能を計測するベンチマークテストでは、なかなか優秀な結果です。
3D性能のテストでは控えめな結果が出ていますが、3Dゲームをプレーするのでなければ気にする必要はありません。
作業の快適さを計測する「PCMark 10」では、一般的な作業は快適に行なえる結果が出ています。ただし3D制作や高度な写真加工はやや苦手のようです。
バッテリー駆動時間は長い
当サイトでの計測方法でバッテリー駆動時間のテストを行なったところ、以下の結果となりました。ほかのモデルに比べて2~3割程度駆動時間が長く、なかなか優秀です。
バッテリー駆動時間のテスト結果
BBenchによる計測 | 12時間36分 |
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PCMark 8による計測 | 6時間42分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
CPUはかなり高温
ベンチマーク中のCPU温度を確認したところ、CPUの限界温度である100度にまで達している場面がありました。内部はかなり高温になっているようです。
ただし、キーボード面はそれほど熱くはありません。触るとほんのり温かい程度です。使用中に熱が気になることはないでしょう。
※本体温度の計測方法はコチラ
標準利用なら音は静か
負荷の低い作業では、駆動音(ファンの回転音や排気音)が気になることはありません。高負荷の処理では通気口からの排気音が聞こえますが、気になるほどではありませんでした。
駆動音の計測結果(室温20度前後)
電源オフ時 | 36.6dBA | - |
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待機中 | 36.7dBA | ほぼ無音だが、耳を近づけるとリズミカルな音がわずかに聞こえる |
動画視聴 | 37.3dBA | ファンの回転音と思われる音が不規則に聞こえるが、あまり目立たない |
動画変換 | ※未計測 | - |
3Dゲーム | 42.1dBA | 排気音がけっこう目立つ |
※駆動音の計測方法はコチラ
起動時間はかなり早い
起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまで)は、平均で10.38秒でした。起動が早いので、使いたいときにすぐに使い始められます。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
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10.6秒 | 10.4秒 | 10.2秒 | 10.4秒 | 10.3秒 | 10.38秒 |
消費電力は標準的
消費電力は低めですが、テストでは負荷が低いはずの動画視聴でなぜか電力消費が大きくなっていました。もしかすると、バックグラウンドでなにか動作していたのかもしれません。
1分間の平均消費電力(REX-BTWATTCH1による計測)
待機中 | 動画視聴 | 動画変換 | 3Dゲーム |
---|---|---|---|
8.4W | 43.2W | ※未計測 | 31.8W |
※消費電力の計測方法はコチラ
機能豊富な全部盛りモバイル
ということで、今回はLIFEBOOK WS1/B3のレビューをお届けしました。
最大の特徴は、とにかく機能が豊富である点です。パソコンを使っていて「機能が足りない!」と困ることはないでしょう。またメモリー交換が簡単なので、「8GBじゃ足りなかった……」というケースにも対応できます。長期間使い続けられるパソコンとしておすすめします。
LIFEBOOK WS1/B3のまとめ
- 光学ドライブ搭載
- 端子が豊富
- メモリー増設が簡単
- 本体が厚い
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購入時に当サイト向けのシークレットクーポンを入力すると、LIFEBOOK WS1/B3を通常よりもお得な価格で購入できます。ぜひご利用ください。
当サイト向けシークレットクーポン
- PGG25LSJ
※記事中の価格や構成は、2018年3月15日時点のものです。予告なく変更される場合もございますので、あらかじめご了承ください。