ポイント
- 普通のノートPCとしては高性能
- ちょっとしたゲームも楽しめる
- 定期的なセール販売で安い
m-Book Kシリーズのスペック
画面サイズ | 15.6インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Core i7-9750H |
メモリー | ・8GB ・16GB ・32GB |
ストレージ | ・256GB SSD ・512GB SSD ・256GB SSD + 1TB HDD ・512GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | MX250 |
LTE | 非対応 |
幅×奥行き | 361×258mm |
厚さ | 24.9mm |
重量 | 2.1kg |
バッテリー | 約7.4時間 |
※2020年3月21日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ブラック |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | あり |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5 |
USB3.1 | 1 (Gen1) |
USB3.0 | 1 |
USB2.0 | 1 |
USB Type-C | 1 (USB3.1 Gen1) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | 1 (Mini) |
Webカメラ | 100万画素 |
顔認証カメラ | - |
指紋センサー | - |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | なし ※オプションで追加可能 |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶ゲーム性能について
- ▶価格について
- ▶まとめ
※2020年12月14日時点
デザインと使いやすさ
重厚感のある外観
m-Book Kシリーズの本体カラーはブラック。ボディの素材はノートPCでは一般的な樹脂 (プラスチック)で、質感・強度ともにそれほど高いわけではありません。しかし見た目は安っぽくはなく、重厚な雰囲気が感じられます。
コンパクトながらもやや厚い
接地面積は幅361×奥行き258mm。面積ではB4サイズ (幅364×奥行き257mm)よりも若干小さめですが、ほぼB4サイズと考えていいでしょう。15インチタイプとしてはコンパクトです。ただしかなり厚みがあり、ややゴツく感じられます。
スタンダードな15インチのフルHD
ディスプレイの大きさは15.6インチで、解像度は1920×1080ドット。ハイスペックタイプのノートPCとしては標準的なスペックです。デスクトップの文字の大きさは標準では2~2.7mm程度 (スケーリング設定は125%)。新聞よりもやや小さいのですが、見づらさは感じませんでした。
発色に優れるIPSパネル
ディスプレイには、IPSパネルが使われています。映像は自然な色合いで、違和感はありません。ただ画面がやや暗いためか、鮮やかというほどではありませんでした。またわずかに赤みが弱く感じるものの、ビジネスや個人の趣味で使うぶんには十分なクオリティーです。映像の色にこだわりたいなら、外付けディスプレイを利用するといいでしょう。
目に優しいノングレア
ディスプレイの表面は、非光沢のノングレアタイプです。一般的なノングレアよりもわずかに映り込みが光沢があるように見えますが、実際の利用では特に気になりませんでした。映り込みによる集中力の低下や眼精疲労が軽減されているので、長時間の作業に向いています。
標準的なキーボード
キーボードはテンキー付きの日本語配列で、バックライトには非対応です。キーピッチ (キーとキーの間隔)は18.2mmで、標準の19mmよりもやや狭め。実際にキーを打つと若干窮屈に感じましたが、使い続けるうちに慣れはずです。
深めのキーストローク
キーストローク (キーを押し込む深さ)は1.8mm。標準的なノートPC (平均1.5mm)よりも深めに作られています。ただしクリック感が軽いので、それほどしっかりしたタイプ感ではありません。標準的なノートPCと変わらないレベルです。
タイプ音はカタカタと聞こえますが、軽いタッチなら気になるほどではありません。打ち下ろすようにしてタイプするとパチパチと響くので、軽い力で入力することをおすすめします。
十分なインターフェース構成
光学ドライブやVGA (D-sub15ピン)には非対応ですが、そのほかのインターフェースは十分な構成です。電源コネクターや有線LANなどつなげっぱなしで使う端子類は背面に配置されているため、本体の両脇がケーブルでゴチャ付くことがありません。
Type-Cはデータ通信のみ
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | × |
USB PD 65W充電 | × |
映像出力 | × |
Type-C端子はデータ通信のみに対応しています。USB PDによる充電と映像出力には対応していないので注意してください。少々残念ですが据え置き利用なら活用する機会は少ないので、特に問題はないはずです。
スピーカーは通話やビデオチャット向け
スピーカーは底面部の左右に配置されています。音の出る部分が接地面でふさがれているため、音がややこもったように聞こえました。音に厚みはなく、サラウンド感もほどほど。とは言え、ノートPCとしては標準的なサウンドです。音楽をじっくり楽しむのには向いていませんが、ビデオチャットや音声通話には問題なく利用できます。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | m-Book K700SN-M2SH2 |
---|---|
CPU | Core i7-9750H |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | GeForce MX250 (2GB) |
6コアの高性能CPUを搭載
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 4800H |
20177
|
Core i7-10750H |
15694
|
Core i7-10850H |
15036
|
Ryzen 7 4700U |
15264
|
m-Book K700 (Core i7-9750H) |
14643
|
Ryzen 5 4500U |
12892
|
Core i5-10300H |
12217
|
Core i7-1165G7 |
12116
|
Core i7-1065G7 |
12016
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9329
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
m-Book Kシリーズでは、CPUとして第9世代のCore i7-9750Hが使われています。旧世代のCPUですが、性能的にはまだまだ十分現役で通用するレベル。ノートPC向けCPUのなかでも上位のパーフォーマンスです。
MX250のグラフィックス性能はそこそこ優秀
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
GTX 1050 |
5912
|
m-Book K700 (MX250) |
3723
|
MX250 |
3400
|
Iris Plus |
2846
|
UHD |
1335
|
UHD 620 |
1265
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス機能としては、外付けGPUのGeForce MX250を使います。ゲーム用のGTXシリーズには及ばないものの、CPU内蔵のグラフィックス機能よりもはるかに高性能です。ゲームやクリエイター向けソフトで多少の効果を期待できます。
普段使い用には十分な性能
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100 8981
|
Productivity (ビジネス利用) |
4500 7075
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450 3353
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテスト結果は上記のとおり。一般的な利用とビジネス利用の目標値を大きく上回っています。ただしコンテンツ制作については、わずかに届いていません。本格的な作業には向かないものの、ライトな制作であれば問題なく行なえます。
RAW現像の快適さ
※Core i9 + RTX 2080 + 64GBメモリーのPCを「100」としたときの相対値
PCMark 10のテストではコンテンツ制作向きではないとの評価でしたが、RAW現像では問題ないスコアが出ています。
アドビの「Lightrrom Classic」のパフォーマンスを計測する「PugetBench for Lightroom Classic」を試したところ、操作の快適さを表わす「Active Tasks Score」と画像ファイルのアクセスに関する「Passive Task Score」の両方で、一般的なスタンダードノートPCの結果を上回りました。6コアCPU+MX250の組み合わせは、普通のノートPCに比べてコンテンツ制作で有利です。
デュアルストレージ構成がおすすめ
ストレージ構成はSSDのみ、またはSSD + HDDのデュアル構成です。SSD単体の場合はSATA接続で、デュアル構成の場合はPCIe (NVMe)のSSDとSATA接続のSSDが使われます。SSDはPCIe接続のほうがアクセス速度が速く、処理が快適。速度と容量の両面で快適なデュアルストレージ構成をおすすめします。
起動時間は平均18秒程度
ウィンドウズの起動時間を計測したとこと、平均で13.64秒でした。PCIe接続SSD搭載機の平均は15秒程度 (筆者調べ)ですので、なかなか優秀です。ただしSATA接続のSSDが使われているモデルでは、起動時間が若干遅い可能性があります。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 14.7秒 |
---|---|
2回目 | 13.7秒 |
3回目 | 13.2秒 |
4回目 | 13.2秒 |
5回目 | 13.4秒 |
平均 | 13.64秒 |
実駆動時間は2~3時間程度
バッテリー駆動時間は、公称値で約7.4時間とされています。ただしこれはパフォーマンスをグッと落とした状態での計測結果で、実際の駆動時間は公称値よりも短いのが一般的です。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、2時間5分でバッテリー切れとなりました。パフォーマンスをやや抑えた状態ので動画再生では2時間7分です。駆動時間は短いのですが、持ち歩き用の機種ではないため特に問題はありません。
バッテリー駆動時間の計測結果
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 約7.4時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 2時間05分 |
Video (動画視聴) | 中 | 2時間07分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間34分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム性能について
ゲームではCPU性能よりも、GPU性能が強く影響します。m-Book Kシリーズで使われているGeForce MX250はゲーム向けGPUではなく、重いゲームをプレーするには不向きです。しかし動作の軽いゲームであれば、快適にプレーできます。処理がやや重い中量級タイトルでは、画質をかなり落とすか解像度を下げる必要があるでしょう。ゲームをガッツリ楽しみたいのであれば、ゲーミングノートPCをおすすめします。
https://komameblog.jp/game/gaming-laptop/
※テストは1920×1080ドットで実施
FF15ベンチ (重量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 1286 / 動作困難 |
標準品質 | 1933 / 動作困難 |
軽量品質 | 2642 / やや重い |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 3846 /快適 / 25.8 FPS |
高品質 | 5551 / とても快適 / 37.7 FPS |
標準品質 | 8271 / 非常に快適 / 56.2 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 13562 / すごく快適 |
標準品質 | 16597 / すごく快適 |
低品質 | 19931 / すごく快適 |
リーグ・オブ・レジェンド (LoL) (超軽量級 / DX9)
モード | 平均FPS / 最低FPS |
サモナーズリフト (最高画質) | 204.9 FPS / 157 FPS |
TFT (最高画質) | 179.3 FPS / 138 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
フォートナイト (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 23.7 FPS / 20 FPS |
高 | 35.8 FPS / 31 FPS |
中 | 94.1 FPS / 0 FPS |
低 | 189.6 FPS / 140 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
PUBG LITE (軽量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 42.1 FPS / 37 FPS |
高 | 64.7 FPS / 56 FPS |
中 | 84.3 FPS / 73 FPS |
低 | 128.9 FPS / 110 FPS |
非常に低い | 151.8 FPS / 130 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
価格について
m-Book Kシリーズにはパーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。それぞれのパーツ構成と価格は以下のとおりです。
ラインナップ
m-Book K700BN-M2S2 | |
---|---|
11万3080円 | |
m-Book K700SN-M2S5 | |
12万4080円 | |
m-Book K700SN-M2SH2※試用モデル 🌟1/6までセール中🌟 | |
11万3080円 | |
m-Book K700XN-M2SH5 | |
13万5080円 |
※2020年12月24日時点、価格は税込
高性能なのに安いスタンダードノートPC
よかった点
6コアのCore i7-9750Hを搭載した高いパフォーマンスがなによりも魅力です。さらにグラフィックス機能としてGeForce MX250を搭載しているので、一般的なスタンダードノートPCよりもゲームやクリエイティブな作業でやや有利である点もポイント。にも関わらず価格は11万円台からと、ハイスペックタイプとしてはリーズナブルな点も見逃せません。性能と価格のバランスを重視したい人におすすめします。
気になる点
本体はコンパクトですが、やや厚い点が残念。高いパフォーマンスを実現するためとは言え、もう少し薄いほうが取り回しやすくて便利なのは確か。場所を変えず、常に据え置きで使う人向けです。
※2020年3月21日時点
*
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