
マウスコンピューターのmouse B5-i7は、15.6インチのフルHDディスプレイを搭載するスタンダードタイプのノートPCです。アルミ素材を使った軽量コンパクトかつ頑丈なボディと、パーツアップグレード時にかかる追加料金の安さが特徴。日本拠点による24時間365日の電話サポートや迅速な修理対応など、手厚いサポートも魅力です

mouse B5-i7
mouse B5-i7のスペック
| OS | Windows 10 Home |
|---|---|
| 画面サイズ | 15.6インチ |
| 解像度 | 1920×1080 |
| CPU | Core i7-1065G7 |
| メモリー | 8GB ※最大64GB |
| ストレージ | 256GB SSD(SATA) |
| グラフィックス | UHD |
| LTE | - |
| 堅牢性テスト | - |
| 色域 | ※表記なし |
| 幅×奥行き | 360×239.3mm |
| 厚さ | 19.8mm |
| 重量 | 約1.59kg |
| バッテリー | 約7時間 |
※2021年1月13日時点。構成は変更される場合があります
| 本体カラー | ブラストシルバー |
|---|---|
| 画面の表面 | 非光沢 |
| パネルの種類 | ※表記なし(IPS相当) |
| タッチ / ペン | - |
| 光学ドライブ | なし |
| テンキー | あり (3列) |
| 有線LAN | 1000Mbps |
| 無線LAN | Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax) |
| Bluetooth | 5.0 |
| USB3.1 | 1 |
| USB3.0 | - |
| USB2.0 | 2 |
| USB Type-C | 1(USB3.1) |
| Thunderbolt 3 | - |
| メモリーカード | SD |
| HDMI | 1 |
| VGA (D-sub15) | - |
| DisplayPort | - |
| Webカメラ | 100万画素 |
| 顔認証カメラ | - |
| 指紋センサー | - |
| 付属品 | ACアダプターなど |
| オフィス | なし ※オプションで追加可能 |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次

※2021年1月13日時点

デザインと使いやすさ
外観について

mouse B5-i7の本体カラーは、梨地処理を施したブラストシルバー。表面はつや消しで、指紋や油脂の汚れが気になりません。天板と底面部は質感と剛性に優れるアルミ素材が使われており、高級感があります。軽量コンパクトで、扱いやすい点も魅力。従来のマウスコンピューター製品とは一線を画する仕上がりです。

本体カラーはブラストシルバー

天板はアルミ素材。軽く押すとややたわみますが、全体の強度としては頑丈に作られています

パームレスト部分。素材は樹脂ですが固く作られているので、安っぽさは強度の不安は感じられません

ベゼル幅は左右7.3mmで上部9.4mm、下部22mm。15.6インチタイプとしては細く、画面まわりがスッキリとしています

ディスプレイの最大角度はほぼ180度

排気口はこの部分

底面部はブラックのアルミ製。大きな給気口が設けられています

接地面積は幅360×奥行き239.3mm

B4サイズ(黄色い部分)よりもひと回りちょっと小さめ。15.6インチとしてはコンパクトです

厚さは実測で20.4mm、底面部のゴム足を含めた設置時の高さは21.7mm。数値としては薄くありませんが、スリムに見えます

背面

前面

重量は実測で1.592kg。15.6インチタイプとしては軽量です

付属の電源アダプター。重さは199g
ディスプレイについて

ディスプレイのサイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。据え置き用のスタンダードノートPCとしては、一般的なスペックです。液晶パネルは公開されていませんが、自然な発色と広い視野角はIPSパネル相当です。ただし若干画面が暗く感じるほか、コントラストもそれほど高くはありません。色味を重視するクリエイティブワークには向きませんが、普通に作業するぶんには問題ないクオリティーです。

表面は光沢なしのノングレア

スタンダードノートPCとしては標準的で違和感のない色合い

非光沢のノングレア仕上げの影響もあり、コントラストはやや低め

画面はやや暗めですが、作業には問題ありません

デスクトップの文字の大きさは2~2.7mm程度(スケーリング125%)

色は暖色系ですがやや赤が弱く、緑系が強め
キーボードについて

キーボードは日本語配列で、バックライトには非対応です。数値入力に便利なテンキーが付いていますが、一般的な4列構成ではなく3列構成である点に注意してください。それ以外の部分については違和感はなく、普通に使えます。

3列構成のテンキー

一般的な4列構成のテンキー ※写真は別の機種
キーピッチは19mmで十分なサイズ。キーストロークは1.8mmで、ノートPCの標準値(1.3~1.5mm)よりも深めに作られています。ただし押した瞬間のクリック感やキー押下圧が弱いため、ストローク感はあまり感じられません。軽いタッチで入力する人向きです。

キーピッチは19mmで、キーストロークは1.8mm

タイプ感はかなり軽め。軽い力でもカタカタと音が聞こえます。強く打つと響くので、軽めのタッチ推奨
インターフェースについて

周辺機器接続用のインターフェース類は、USB端子が合計4ポートでうち1ポートがType-C。あとは映像出力用のHDMIと、有線LAN、ヘッドホン端子、SDカードスロットなどが用意されています。光学ドライブがないため、DVDの再生/書き込みは行なえない点に注意してください。多くはありませんが十分な構成です。
Type-C端子の機能
| USB PD 18W充電 | × |
|---|---|
| USB PD 30W充電 | × |
| USB PD 45W充電 | ○ |
| USB PD 65W充電 | ○ |
| USB PD 100W充電 | ○ |
| 映像出力 | ○ |

スピーカーの音はかなりこもっています。音の厚みもなく音楽視聴には向きませんが、ビデオ会議用としてならなんとかOKというレベル
ベンチマーク結果
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、第10世代のCore i7-1065G7が使われています。すでに最新の第11世代がリリースされていますが、性能的にはまだまだ現役レベル。ノートPCとしては上位のパフォーマンスで、普段使いやビジネスには問題なく使える性能です。
CPUの性能差 (マルチコア性能)
| CPU | PassMark CPU Markスコア |
|---|---|
| Ryzen 7 4700U |
15264
|
| Ryzen 5 4500U |
12892
|
| Core i7-1165G7 |
12116
|
| Core i7-1065G7 |
12016
|
| mouse B5-i7(Core i7-1065G7) |
10614
|
| Core i7-10510U |
10257
|
| Core i5-1035G1 |
9667
|
| Core i5-10210U |
9329
|
| Ryzen 3 4300U |
9154
|
| Core i3-10110U |
5553
|
| Ryzen 3 3250U |
4968
|
| Athlon Silver 3050U |
3851
|
| Celeron N4120 |
2771
|
| Celeron N4020 |
1658
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris Plus Graphicsを使用します。従来のUHD Graphicsよりも高性能ではあるものの、最新の第11世代のIris Xe GraphicsやRyzenのRadeon Graphicsと比べるとパフォーマンスはやや控えめ。とは言え、ゲームやクリエイター向けソフトで多少の効果は感じられるでしょう。
GPUの性能差
| GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
|---|---|
| GTX 1650 |
8513
|
| Iris Xe (Core i7) |
5028
|
| MX250 |
3400
|
| Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
| Iris Plus(Core i7) |
2880
|
| Radeon (Ryzen 5) |
2652
|
| mouse B5-i7(Iris Plus) |
2299
|
| Iris Plus(Core i5) |
2236
|
| UHD (Core i7) |
1335
|
| UHD (Core i5) |
1273
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
| テスト | スコア |
|---|---|
| Essentials (一般的な利用) |
4100
8058
|
| Productivity (ビジネス利用) |
4500
5669
|
| Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450
3457
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、すべてのテストで目標値をクリアーしました。ただしコンテンツ制作(3D制作や動画編集)については目標値ギリギリです。軽めの作業であればなんとかというレベルで、本格的な作業にはやや厳しいと思われます。メモリーを増設すれば、多少は快適に扱えるようになるでしょう。
ストレージのアクセス速度
標準のストレージ構成は256GB SSDです。アクセス速度はHDDよりも高速ですが、PCIe(NVMe)の高速タイプほどではありません。より速いレスポンスを求めるなら、SSDのアップグレードをおすすめします。容量的には512GB NVMe SSDがおすすめ。データ保存用に1TB HDDを使いするのもアリです。

256GB SATA SSDのアクセス速度
バッテリー駆動時間
バッテリーの駆動時間は、公称値で約7時間とされています。ただしこれは電力消費量を抑えた状態での結果。実際の駆動時間はもっと短くなるはずです。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、5時間2分で休止状態へ移行しました。十分とは言えませんが、そもそも持ち歩き用の機種ではないので問題はありません。
バッテリー駆動時間の計測結果
| テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
|---|---|---|
| ※公称値 | 小 | 7時間 |
| Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 5時間2分 |
| 50%充電までにかかった時間 | - | 53分 |
| フル充電までにかかった時間 | - | 2時間50分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム系ベンチマーク結果
各種ゲームの快適さを調べたところ、ごく軽いドラクエ10ではフルHDの最高画質でも快適との結果でした。軽めのゲームであれば、画質を調整することで快適に楽しめるでしょう。FF14クラス以上の重いゲームでは、かなり厳しいと思われます。メモリーを16GB以上に増設すれば改善されるかもしれませんが、基本的にはゲームのプレーは考えないほうが無難です。
FF15ベンチ (重い / DX11)

| 画質 | スコア / 評価 |
| 高品質 | 1169 / 動作困難 |
| 標準品質 | 1823 / 動作困難 |
| 軽量品質 | 2573 / やや遅い |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)

| 画質 | スコア / 平均FPS |
| 最高品質 | 1749 / 11.3 FPS |
| 高品質 | 2541 / 17 FPS |
| 標準品質 | 3245 / 21.7 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)

| 画質 | スコア / 評価 |
| 最高品質 | 6523 / 快適 |
| 標準品質 | 7943 / すごく快適 |
| 低品質 | 9120 / とても快適 |
※1920×1080ドットの結果
パーツカスタマイズについて
mouse B5-i7は、注文時にメモリーやSSDのアップグレードが可能です。他社製品に比べてアップグレードにかかる追加料金が安いので、ハイスペック仕様をお手頃価格で実現できるのが魅力。またオフィスの追加やOSのエディション変更などにも対応しています。必要に応じて、アップグレードしてください。

16GBメモリーへのアップグレードは税込7370円、32GBメモリーでも税込2万2550円

SSDは接続規格や容量を変更可能。おすすめは512GBのNVMe SSD

写真や動画を保存するなら1TB HDDの追加がおすすめ

32GBメモリー+1TB SSD+1TB HDDでも税込14万円台。他社製品なら18~20万円台クラスのハイスペックモデルを安く購入できます
パーツをアップグレードするほどお得なノートPC

よかった点
軽量コンパクトでスタイリッシュなデザインがポイント。マウスコンピューターの機種は無骨なデザインのものが多かったのですが、ここ1~2年で急速に洗練されてきました。キーボードも以前に比べると、使いやすくなっています。
またハイスペック仕様を安く実現できる点も見逃せません。8GBメモリー+256GB SSDの標準構成だとやや割高感がありますが、パーツをアップグレードすればするほどお得感が増します。日本拠点による24時間365日の手厚いサポートも魅力です。
気になる点
すでに第11世代Coreプロセッサ搭載機種が他社からリリースされており、CPUがやや古い点が残念です。CPUの計算性能自体はあまり変わらないのですが、グラフィックス性能が第11世代で大きく向上しています。画像や動画を扱うなら、新CPUを搭載した新機種が発売されるまで待ったほうがいいかもしれません。普段使いやビジネス作業中心であれば、第10世代でも問題ないでしょう。

※2021年1月13日時点

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