Dynabookのdynabook NZ65は、15.6インチのフルHDディスプレイを搭載するスタンダードタイプのノートPCです。大手国内ブランド製品としてはスペックが高く、本体が軽量スリムである点が特徴。一般的なモデルよりも高いパフォーマンスを求める人に向いています。

今回使用したdynabook NZ65M(2020年春モデル)
daynabook NZ65Mのスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
画面サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Core i7-10710U |
メモリー | ・16GB ・8GB |
ストレージ | ・512GB SSD+Optane ・512GB SSD+1TB HDD |
グラフィックス | MX250 |
LTE | 非対応 |
堅牢性テスト | - |
色域 | ※表記なし |
幅×奥行き | 361×244mm |
厚さ | 19.9mm |
重量 | 約1.84kg |
バッテリー | ・約13.5時間 ・約12.5時間 ・約10時間 |
※2021年1月6日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ・リュクスホワイト ・スタイリッシュブルー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | ・IGZO ・IPS |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | なし |
テンキー | あり (4列) |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5.0 |
USB3.1 | - |
USB3.0 | 3 |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 1(USB3.1 Gen1) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | 200万画素 |
顔認証カメラ | 搭載 |
指紋センサー | - |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | ・なし ・Office Home & Business 2019 |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ

dynabook NZ65/M
税込11万4180円~
※2021年1月6日時点
限定割引販売中
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デザインと使いやすさ
外観について
dynabook NZ65/Mは、大手国内ブランド製スタンダードノートPCとしてはスリムかつコンパクトです。これは光学ドライブとVGA(D-sub15ピン)端子が搭載されていないため。インターフェースを省略したぶん、スッキリとしたデザインにまとめられています。ボディは樹脂(プラスチック)製ですが、いかにもな安っぽさは感じられません。細部にこだわりが見えるものの、総合的にはごく一般的なノートPCの外観です。

本体カラーはリュクスホワイトとスタイリッシュブルーの2色。今回はスタイリッシュブルーのモデルを試用しました

ボディは樹脂製で光沢仕上げ

よく見るとdynabookのマークがドットパターンとしてプリントされています。これが”スタイリッシュ”かどうかは判断がわかれるかも

パームレスト部分

パームレストも天板と同じ仕上がり

ベゼルは左右8.3mm、上部13.2mm、下部21.2mm。下部がやや太めの印象

排気口はこの部分

底面部は樹脂製のブラック

カバーを取り外すことでメモリーの交換が可能

接地面積は幅361×奥行き244mm

B4サイズ(黄色い部分)とA4サイズ(オレンジの部分)とのサイズ比較

厚さは実測で19.2mm、底面部のゴム足を含めた設置時の高さは22.5mm。15.6インチタイプとしてはスリムです

前面

背面

重さは実測で1.776kg。大手国内ブランドの15.6インチタイプとしては軽量

付属の電源アダプター。重量は262g
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。据え置き用のスタンダードノートPCとしては、一般的なスペックです。液晶パネルはIGZOパネルまたはIPSパネルで、IGZOパネルのほうが輝度が高いとのこと。今回はIGZOパネル搭載モデルを試用しましたが、確かに一般的なディスプレイの映像に比べて色が鮮やかに感じられました。

ディスプレイ表面は映り込みを抑えた非光沢のノングレア仕上げ

試用機では高輝度&広色域のIGZOパネルを使用
色域測定結果
sRGBカバー率 | 98.6% |
---|---|
sRGB比 | 102.5% |
Adobe RGBカバー率 | 73.4% |
Adobe RGB比 | 76% |

映像は自然な発色で色鮮やか。一般的なディスプレイでは弱い赤みもしっかり出ています

画面は非常に明るいのですが、まぶしすぎるほどではありません

ノングレアながらコントラストは高め。ギラギラさがなく落ち着いた印象です

デスクトップの文字の大きさは2.2~3mm程度(スケーリング150%)
キーボードについて
キーボードは、バックライト非対応で日本語配列です。配列は標準的で、違和感はありません。強いて言うなら、カーソルキーがやや小さいくらいでしょう。自然に使えるキーボードです。ただタイプ感がやや軽く、個人的にはやや物足りなさを感じました。とは言え、軽いタッチで入力する人なら気にならないかもしれません。

Enterキー周辺のキー配列。数値入力に便利なテンキー付きです

キーピッチは18.7mm。キーストロークは1.5mmですが、入力時のクリック感が弱く押下圧が低いためか、タイプ感は軽く感じます。指を打ち下ろすとやや底打ち感あり

弱い力で入力しても、タクタクとしたタイプ音が聞こえます。強めの力だとパチパチと響くので、軽いタッチ推奨です
インターフェースについて
周辺機器接続用のインターフェース類は、USB端子が合計4ポートでうち1ポートがType-C。あとは映像出力用のHDMIと、有線LAN、ヘッドホン端子、SDカードスロットなどが用意されています。光学ドライブがないため、DVDやブルーレイの再生/書き込みは行なえない点に注意してください。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | ○ |
USB PD 45W充電 | ○ |
USB PD 65W充電 | ○ |
USB PD 100W充電 | ○ |
映像出力 | ○ |

底面スピーカーは音がこもり気味で厚みもなく、高音域のシャカシャカ感が強く感じられます。音楽再生向きではありませんが、ビデオ会議や動画視聴にはOK
ベンチマーク結果
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
dynabook NZ65/MではCPUとして第10世代のCore i7-10710U(6コア)が使われています。Core i7-10710U搭載の試用機でCPU性能を計測するベンチマークテストを行なったところ、同じCore i7-10710Uの平均値よりも低い結果が出ました。CPUからの発熱を抑えるために、あえてパフォーマンスを落としているのかもしれません。とは言え、普段使いやビジネスには問題なく使える性能です。
CPUの性能差 (マルチコア性能)
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
15264
|
Core i7-10710U |
13685
|
Ryzen 5 4500U |
12892
|
Core i7-1165G7 |
12116
|
dynabook NZ65/M (Core i7-10710U) |
10430
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-10210U |
9329
|
Ryzen 3 4300U |
9154
|
Core i3-10110U |
5553
|
Athlon Silver 3050U |
3851
|
Celeron N4120 |
2771
|
Celeron N4020 |
1658
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、専用グラフィックスのGeForce MX250が使われます。スタンダードノートPCはCPU内蔵のグラフィックス機能を使う機種が多いため、同カテゴリー機種のなかでは高性能です。ゲームやクリエイター向けソフトで、ある程度の効果を見込めるでしょう。ただし最新の第11世代Coreプロセッサに搭載されているIris Xeよりは劣る場合があります。
GPUの性能差
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
Iris Xe (Core i7) |
5028
|
dynabook NZ65/M (MX250) |
3799
|
MX250 |
3400
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus(Core i7) |
2880
|
UHD (Core i7) |
1335
|
UHD (Core i5) |
1273
|
UHD (Core i3) |
859
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100
7358 |
Productivity (ビジネス利用) |
4500
6877 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450
2899 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、一般的な利用とビジネス利用では快適に使える目安をクリアーしましたが、コンテンツ制作(動画編集や3D制作など)では目標値に達しませんでした。GeForce MX250を搭載しているのでコンテンツ制作のテストはもう少し良い結果がでるはずなのですが、もしかするとCPU内蔵のUHD Graphicsが使われたのかもしれません。
ストレージのアクセス速度
ストレージ構成は512GB SSD+Optaneメモリー、または512GB SSD+1TB HDDです。試用機では512GBのSSDと1TB HDDが使われていました。512GB SSDは超高速タイプで、ファイルのやり取りはもちろん、ウィンドウズの処理もサクサク行なわれます。容量的にも速度的にも十分な構成です。

512GB SSD(左)と1TB HDD(右)のアクセス速度
バッテリー駆動時間
バッテリーの駆動時間は、公称値で約10~13.5時間とされています。ただしこれは電力消費量を抑えた状態での結果。実際の駆動時間はもっと短くなるはずです。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、2時間13分で休止状態へ移行しました。GeForce MX250を有効にした上でのフルパワー駆動なので、かなり短い結果です。最大パフォーマンス時はそれほど持たないと考えたほうがいいでしょう。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※IGZOパネルモデル
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 12.5時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 2時間13分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 40分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間10分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム系ベンチマーク結果
各種ゲームの快適さを調べたところ、ごく軽いドラクエ10ではフルHDの最高画質でも快適との結果でした。軽めのゲームであれば、画質を調整することで快適に楽しめるでしょう。FF14クラスの思いゲームでは、画質をグッと落とせばかろうじてというレベルです。GeForce MX250+16GBメモリーの効果が出ています。
FF15ベンチ (重い / DX11)

画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 1169 / 動作困難 |
標準品質 | 1823 / 動作困難 |
軽量品質 | 2573 / やや遅い |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)

画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 3785 / 25.6 FPS |
高品質 | 5604 / 38.4 FPS |
標準品質 | 8771 / 59.6 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)

画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 12600 / すごく快適 |
標準品質 | 15055 / すごく快適 |
低品質 | 18239 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
ハイスペック仕様がうれしいスタンダードノートPC
よかった点
Core i7-10710U+MX250搭載のハイスペック構成で、軽量スリムである点がポイント。大手国内ブランド製品はゴツくてスペックもそこそこの機種が多いのですが、このスペックであればガッツリと使えそうです。
気になる点
6コアCPU搭載モデルでも、ベンチマーク結果があまり伸びなかった点が気になります。普段使いやビジネスには十分なレベルですが、動画の編集やエンコードなどの処理を行なうためには選ばないほうがいいかもしれません。

dynabook NZ65/M
税込11万4180円~
※2021年1月6日時点
限定割引販売中
今回取り上げた機種以外のDynabook製品が、限定公開の特別コーナーで割引販売されています。購入者には周辺機器のプレゼントもあり。下記のリンクから特別ページを開き、IDとパスワードを入力してください。
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