HPのHP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMD)は、AMDのCPUとGPUを搭載するゲーミングデスクトップPCです。価格は9万円台とお手頃ながら、そこそこ重いゲームでもプレーできるコスパの高さが魅力。ゲーム初心者から中級者におすすめします。
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
- ▶ スペック
- ▶ 本体の外観
- ▶ 分解方法とパーツ交換について
- ▶ ベンチマーク結果
- ▶ まとめ
HP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMD)
※2021年1月8日時点
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HP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMD)のスペック
OS | Windows 10 Pro |
---|---|
APU | Ryzen 5 3500 |
メモリー | 16GB (DDR4-2666 DIMM) ※スロット2基、最大32GB |
ストレージ | 256GB SSD + 2TB HDD |
グラフィックス | Radeon RX 5500 |
電源 | 500W |
サイズ | 幅155mm 奥行き321mm 高さ338mm |
重量 | 約6kg |
※2021年1月8日時点。構成は変更される場合があります
フォームファクター | ※独自仕様 |
---|---|
SATAポート | 3 |
M.2スロット | 2 (Wi-Fi用、ストレージ用) |
光学ドライブ | なし |
ドライブベイ | 3.5インチ×2 |
拡張スロット | PCI Express x16 PCI Express x1 |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
USB3.1 | 4(Gen1 × 2 前面 + Gen 2 × 2 前面) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | 4(背面) |
USB Type-C | 1(USB3.1 Gen1) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | 2 |
DVI | - |
シリアルポート | - |
PS/2 | - |
付属品 | 電源アダプターなど |
オフィス | ※オプション |
本体の外観
サイズについて
HP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMD)は、デスクトップPCのなかでもっとも標準的なサイズのミニタワー型に位置づけられます。しかし実際の大きさは、標準的なミニタワー型よりもコンパクト。特に幅と高さが短く、机に上に配置してもあまりジャマに感じません。
インターフェースについて
インターフェースは多くはないものの、十分な構成です。ただし高速なUSB3.1は前面のみで、背面はUSB2.0しかありません。外付けストレージをUSB3.1で挿しっぱなしにする使い方には不向きです。また光学ドライブには非対応である点に注意してください。
前面のインターフェース
- ① 電源ボタン
- ② ヘッドセット端子
- ③ USB3.1
- ④ SDカードスロット
- ⑤ USB3.1 Type-C
背面のインターフェース
- ① オーディオ端子類
- ② VGA(D-sub15ピン)※非使用
- ③ HDMI※非使用
- ④ USB2.0
- ⑤ USB2.0
- ⑥ 有線LAN
- ⑦ HDMI
- ⑧ DisplayPort
分解方法とパーツ交換について
HP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMD)は、本体カバーを外すことでパーツの交換/増設が可能です。ただし自分でパーツを交換すると、メーカー保証のサポート外となる可能性があるので注意してください。
内部へのアクセス方法
HP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMD)の分解は、少し手間がかかります。工具は一般的なプラスドライバーではなく、特殊なトルクスドライバーまたはやや薄めのマイナスドライバーが必要です。外す部分が多いので、パーツの紛失や破損に注意してください。
各部のパーツ
拡張スロットについて
HP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMD)には、PCI Express x16とPCI Express x1の拡張スロットが用意されています。PCI Express x16にはグラボがセットされているので、空きはありません。グラボの交換も可能ですが、大きすぎるとほかのパーツと干渉する可能性があります。
前面のインターフェース
- ① PCI Express x1
- ② PCI Express x16
- ③ M.2スロット
HP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMDのベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Ryzen 5 3500G |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD + 2TB HDD |
グラフィックス | Radeon RX 5500 |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります
ストレージ性能
ストレージは256GB SSD + 2TB HDDの構成です。SSDの速度は十分ですが、容量が多くないのでゲームのインストール用には向いていません。HDDなら2TBあるので容量的には十分ですが、データの読み込みが遅くなる可能性があります。自分で2.5インチの大容量SSDを追加することをおすすめします。
CPU性能
CPUとして使われているRyzen 5 3500Gは旧世代で、現在はRyzen 4000/5000シリーズが市場に出回っています。性能はそれほど高くはありませんが、中規模クラスのゲームを144Hzあたりで楽しむのであれば問題ないでしょう。
CPUの性能比較
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Ryzen 7 4700G |
4953
|
Core i9-9900K |
4244
|
Core i7-10700 |
4177
|
Core i7-9700K |
3397
|
Core i7-9700 |
3190
|
Core i5-10400 |
3170
|
HP Pavilion Gaming Desktop TG01 (Ryzen 5 3500) |
2634
|
Ryzen 5 3500 |
2594
|
Core i5-9400 |
2357
|
Ryzen 5 3400G |
1884
|
Core i3-9100 |
1592
|
Ryzen 3 3200G |
1462
|
Celeron G4930 |
535
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、AMD製GPUのなかではエントリークラスのRadeon RX 5500が使われています。すでにRX 6000シリーズやRTX 30シリーズが発売されているので比較対象としては古いのですが、旧世代のGeForceシリーズと比べると性能はミドルレンジ相当です。多少重めのゲームでも、画質を調整することで快適に楽しめるでしょう。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 2080 Ti |
32170
|
RTX 2070 SUPER |
25322
|
RTX 2080 |
25205
|
RTX 2070 |
22856
|
RTX 2060 SUPER |
20640
|
RTX 2060 |
17843
|
GTX 1660 Ti |
15697
|
HP Pavilion Gaming Desktop TG01 (RX5500) |
14633
|
GTX 1660 |
13004
|
GTX 1650 SUPER |
11853
|
GTX 1650 |
8893
|
GT 1030 |
3509
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCとしての汎用性
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100
9097 |
Productivity (ビジネス利用) |
4500
7705 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450
6821 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCMark 10は、PCを使った各種作業の快適さを計測するベンチマークテストです。HP Pavilion Gaming Desktop TG01(AMD)ではすべてのテストおいて、快適に使える目安のスコアを大きく上回りました。ゲームだけでなく、普段使いやビジネスでも快適に使えます。
ゲーム系ベンチマーク結果
各種ゲームの快適さについて計測したところ、重いゲームでも画質を調整すれば快適に楽しめそうな結果が出ました。フォートナイトのFPS計測では最小値がかなり低いのですが、これは計測ツール(NVIDIA FrameView)が低めの結果を出力するためで、おそらく中画質なら144Hzあたりで問題なくプレーできるはずです。10万円以下のゲーミングPCとしては、なかなか優秀と言っていいでしょう。
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 4122 / 普通 |
標準品質 | 7045 / 快適 |
軽量品質 | 9241 / とても快適 |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 11976 / 82.1 FPS |
高品質 | 12749 / 89.2 FPS |
標準品質 | 15808 / 126.8 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 9861 / とても快適 |
標準品質 | 11555 / すごく快適 |
低品質 | 13902 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
フォートナイト (ちょっと重い / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 82 FPS / 15.4 FPS |
高 | 110.4 FPS / 13.4 FPS |
中 | 184 FPS / 28.6 FPS |
低 | 171.8 FPS / 11.1 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
9万円台で重いゲームも楽しめる高コスパ機種
よかった点
価格はエントリークラスですが性能的にはミドルレンジで、そこそこ重いゲームでも画質を調整することで快適に楽しめます。現在は新型GPUが出回っているので世代的には少し古いのですが、それでもまだまだ現役で遊べるパフォーマンス。コスパと満足感の高い機種です。
気になる点
メンテナンスやパーツ交換にやや手間がかかる点が残念です。分解や改造なしでの運用を前提にしていると思われますが、現在の水準だとSSDが256GBでは少々物足りません。とは言え改造は頻繁に行なうものではないので、そのときだけ手間をかければあとは問題ないとも考えられます。
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週末セールや限定モデルがおすすめ
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