Thermaltakeの「TT PREMIUM X1 RGB (以下、X1 RGB)」は、美しいRGBイルミネーションと豊富な機能を搭載したハイエンド向けゲーミングキーボードです。特徴は、キーを素早く認識できるメカニカルスイッチ「Cherry MX Speed RGB」に対応している点。キー操作の反応が向上することで、プレーを有利に進められることが期待できます。
スペック
TT PREMIUM X1 RGB Cherry MX Speed |
TT PREMIUM X1 RGB Cherry MX Blue |
|
---|---|---|
キー配列 | 108キー 日本語配列 (テンキー付き) | |
接続 | USB | |
スイッチ | Cherry MX Speed RGB | Cherry MX Blue RGB |
押下圧 | 45g | 50g |
バックライト | 全キー (RGB) | |
ポーリングレート | 1000Hz | |
同時押し認識数 | Nキーロールオーバー (全キー対応)、アンチゴースト対応 | |
オンボードメモリー | 4MB | |
本体サイズ | 幅464.98 × 奥行き170.52 × 高さ40.39mm | |
重さ | 約1.6kg |
今回はご提供いただいた実機を使い、実際の使い勝手についてレビューします。
高速入力が可能なCherry MX Speed RGBを採用
X1 RGBでは、キースイッチの異なる2種類のモデルが用意されています。ひとつは「カチカチッ」としたクリック感の強いCherry MX Blue RGBで、もうひとつはキーの高速入力が可能なCherry MX Speed RGB (Cherry MX Speed Silver)です。
それぞれ打鍵感やタイプ音などが異なるのですが、もっとも大きな違いはスイッチの認識速度の違いです。Cherry MX Blue RGBはスイッチの認識点 (アクチュエーションポイント)が2.2mm。つまりキーを2.2mm押し込んだときに、キーが押されたと判断されます。
それに対してCherry MX Speed RGBでは、認識点が1.2mmに設定されています。ということはキーを押す力が同じであれば、Cherry MX Speed RGBのほうがCherry MX Blue RGBよりも1mmぶん速く認識されるということ。ゲームではそのぶん高速に反応できるというわけです。
スイッチの違い
Cherry MX Speed RGB | Cherry MX Blue RGB | |
---|---|---|
押下圧 | 45g | 50g |
アクチュエーションポイント | 1.2mm | 2.2mm |
キーストローク | 3.4mm | 4mm |
スイッチ寿命 | 最大5000万回 |
1mmの違いが実際にわかるかという点についてですが、普段からゲームをプレーしている人なら「あ、確かに少し違うな」というレベルで感じられるでしょう。筆者は認識点が2mmのRealForceシリーズを普段使っているのですが、X1 RGBのCherry MX Speed RGBを使ったところわずかにキー入力が速く感じられました。
キーの認識スピードが上がれば、そのぶんゲームでは速く反応できます。つまりそれだけ、プレーを有利に進められるということです。
一方のCherry MX Blue RGBはキーの認識にやや時間がかかる (と言ってもミリ秒単位ですが)ものの、カチカチッとしたメカニカルなクリック感が魅力です。タイプ音は大きいのですが、クリック感にこだわりたい人におすすめします。
個別カスタマイズが可能なRGBバックライト
キーボードはすべてのキーに1680万色対応のRGBバックライトが搭載されています。ユーティリティソフト「X1 RGB Gaming Keyboard Software」を利用することで、バックライトの色や発光パターンを変更可能です。
Nキーロールオーバーであるため、すべてのキーについて同時押しを認識できます。もちろん誤認識を防ぐアンチゴースト機能も搭載。複雑なキー操作やマクロ設定でも、問題なく行なえます。
専用ユーティリティではキーごとに機能やマクロを割り当てることができます。
実際に便利だと感じたのは、半角 / 全角キーを手軽に無効化できる点です。ゲーム中に間違ってこのキーを押すとコンソールが開いたりキー入力が反映されず全角文字がダダダダっと表示されたりすることがあるのですが、あらかじめキーを無効化しておけばそんなトラブルを避けられます。キーボードのボタンひとつでキー設定のオンオフを切り替えられるので、余計な手間もありません。
ユニークなのは、キーボードにパススルーのUSB端子とオーディオ端子が用意されている点です。パススルーとはデータをそのままやりとりするという意味で、遅延が発生しない点がポイント。ゲーミングマウスやゲーミングヘッドセットを接続すれば、PCからケーブルを抜き差しする必要がありません。
付属の引き抜き工具を使えば、キーキャップの取り外しが可能です。色違いの付属キーキャップを使ったり、自分好みのキーキャップに変えるのもいいでしょう。
スマホでライトやマクロをコントロール
X1 RGBでは、スマホ用アプリからキーボードをコントロールできます。バックライトの色やエフェクト (発光パターン)を変えられるほか、マクロの切り替え、バーチャルコントローラーによる操作、音声による操作、キー入力といったことも可能です。
ただしほとんどの機能はショートカットキーで切り替えられるので、わざわざスマホからアプリを使うことに疑問を感じるかもしれません。でも、遠隔操作でキーボードを操作できるってカッコよくないですか? だからイイんです、アリなんです。ゲーミングデバイスはカッコいいことが正義なんです。
速くてカッコいいゲーミングキーボード
ということで、今回はThermaltake製TT PREMIUM X1 RGBのレビューをお届けしました。
実はCherry MX Speed RGBのゲーミングキーボードをはじめて使ったのですが、キー入力が確かに速く、ゲームでキビキビ動けるように感じました。筆者がバトロワ系やシューター系で成績が悪かったのは、キーボードが原因だったのかもしれません。これさえあれば、筆者も最強プレーヤーの仲間入りも確実です。
というのはあり得ない冗談だとしても、人によっては成績の向上があり得るのではないでしょうか。プレーに限界を感じているなら、試してみるのもひとつの手です。RGBイルミネーションもカッコいいですし便利な機能も満載な上に、値段もお手頃。ワンランク上のステージを目指すゲーマーにおすすめします。
[wpap type=”detail” id=”B07D1H1HQV” title=”Thermaltake TT PREMIUM X1 RGB CherryMX Speed -日本語キーボード- ゲーミングキーボード KB429 KB-TPX-SS…”]※Cherry MX Speed RGB版
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