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VAIO S11は、11.6型でフルHD(1920✕1080ドット)の液晶ディスプレイを搭載したモバイルノートパソコンです。コンパクトでもパフォーマンスは高く、さらに端子類や機能面も充実しています。
重量は約840gで、バッテリー駆動時間は14.5~16時間。歪みや圧力に強く、安心して外出先に持ち運べます。モバイル用にピッタリのモデルです。
VAIO S11のポイント
- 超コンパクトで超軽量
- SIMフリーのLTE対応
- 端子の種類が豊富
- バッテリーが長もち
今回はメーカーからお借りした実機を使って、VAIO S11の本体デザインや使い勝手、実際の性能などをレビューします。
この記事の目次
VAIO S11
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VAIO S11のスペック
VAIO S11には店頭販売向けの「標準仕様モデル」と、パーツ変更が可能なオンライン販売向けの「カスタマイズモデル」の2種類が用意されています。カスタマイズモデルはCPUやストレージの種類、メモリー容量などを選ぶことで、とことんパワフルなスペックに仕上げることが可能。逆に構成内容によっては価格を抑えられるなど、お得に購入できます。
カスタマイズモデルのスペック
OS | Windows 10 Home/Pro |
---|---|
CPU | Core i7-8550U / Core i5-8250U / Core i3-7100U / Celeron 3865U |
メモリー | 4 / 8 / 16GB ※オンボードのため増設非対応 |
ストレージ | 128GB / 256GB SSD(SATA) または 256GB / 512GB / 1TB SSD(PCIe) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620(Core i5/i7) / Intel HD Graphics 620/610(Core i3/Celeron選択時) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 11.6型、1920×1080ドット、IPS、低反射コート採用、タッチ非対応 |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.1、1000BASE-T対応有線LAN、3G/LTE通信 |
インターフェース | USB3.0×3、VGA(D-sub15ピン)、HDMI、有線LAN、microSIMスロット(LTEモデル)、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力 |
カメラ | 92万画素 |
サイズ/重量 | 幅283.4×奥行き195.5×高さ15~17.9mm/約860g(Core i3/Celeron)または約870g(Core i5/i7) |
バッテリー駆動時間 | 14~15時間(Core i5/i7)、14.5~16時間(Core i3/Celeron) |
VAIO S11のラインナップ
VAIO S11には通常モデルのほかに、本体カラーが深みのある黒で統一された「ALL BLACK EDITION」と、鮮やかな赤で「RED EDITION」が用意されています。
どれも機能は同じですが、ALL BLACK EDITIONとRED EDITIONはCPUがCore i7-8550Uに固定されています。詳しくは以下のリンクからレビュー記事もしくは公式サイトでご確認ください。
関連記事
- VAIO S11 ALL BLACK EDITION レビュー
- VAIO S11 RED EDITION 詳細情報
VAIO S11のカスタマイズ例
価格の大まかな目安として、VAIO S11のカスタマイズ例をまとめました。パーツを変更したり、機能を追加すると値段が変わる点に注意してください。価格情報については、VAIO直販サイト「VAIOストア」を参考にしています。
VAIO S11のカスタマイズ例(2018年9月時点)
最安構成 | |
---|---|
税込12万8024円 | |
Core i5+256GB SSD構成 | |
税込み18万4184円 | |
Core i7+256GB SSD(PCIe)構成 | |
税込み21万1184円 | |
最強構成 | |
税込み36万2384円 |
※1万円引きクーポン適用時
値段は安いとは言えませんが、品質が高くパワフルであること、そしてLTE対応で重量が1kg未満であることを考えれば納得できる範囲です。またVAIOストアのモデルはすべてLTE対応で、32GBの容量を使えるSIMカードを無料で入手可能。さらに3年間の偶発保証付きであることを考えれば、むしろお買い得のように思えます。
またLTE対応の旧モデルがデータ通信SIM(32GBぶん1年間)と3年間の偶発保証とセットで税込10万9944円なのですが、会員登録で入手した1万円引きクーポンを使うと税込み9万9944円と破格の値段でアウトレット販売されています。
関連リンク
- VAIOストアのアウトレットコーナー
高品質&軽量&頑丈なボディ
UDカーボンとアルミで高い質感を実現
VAIO S11には、4色のカラーバリエーションが用意されています。今回試用したのはブラウンのモデルでやや赤みがあるものの、とても落ち着いた雰囲気で高級感が感じられました。エッジ部分はやや丸みを帯びていますが、全体的にシャープな印象です。非常にカッコイイ!
天板(液晶ディスプレイの背面)には、軽くて丈夫な「UDカーボン」という素材が使われています。質感はマグネシウムのようで、手触りも上々です。
パームレストを含めたキーボード面は、アルミ素材で作られています。寒い時期に触るとヒンヤリ感はありますが、高級感はなかなかのもの。ガジェットとしての魅力にあふれるデザインです。
ボディは非常にコンパクト
接地面積は幅283.4×奥行き195.5mm、A4用紙よりもひと回り小さい程度です。モバイル向けとしては13型のモデルが人気ですが、VAIO S11は13型よりひと回り以上コンパクト。持ち運びやすく、バッグにも難なく収まります。この小ささは、大きな魅力!
高さは最薄部で15mm、最厚部で17.9mmです。数値的には薄いのですが、接地面積があまりにも小さいので、それほどスリムには感じませんでした。とは言うものの、厚くてヤボったいわけではありません。そこそこの厚みがありながらも、ギュッと詰まったソリッド感があります。
1kg未満でとても軽い!
モバイル向けモデルは1.0~1.3kgあたりが標準的ですが、VAIO S11は1kgを切る軽さです。LTEなしなら重量は約840gで、LTEありでは約860g。LTE対応の試用機で実際の重さを測ってみたところ、公称値よりもやや軽い845gでした。荷物が多いビジネスパーソンにとって、この軽さは大きな武器となるでしょう。
色鮮やかで見やすい画面
画面が小さくても文字はハッキリ
11.6型でフルHDの画面は非常に高精細です。デスクトップの拡大率は標準で150%に設定されているため、文字やアイコンが小さくて見えづらいということはありません。100%の等倍表示だと文字が1~1.5mmとかなり小さくなりますが、人によっては読めるでしょう。
文字や写真が見やすい
液晶ディスプレイの映像は自然な発色で色鮮やかです。またコントラストが高いので色にメリハリがあり、文字の輪郭もクッキリとしています。輝度は明るすぎず、暗すぎずといったところ。映像の青みが変に強調されていないので、長時間見続けても目があまり疲れませんでした。
映り込みを抑える低反射コート
液晶ディスプレイの表面には、映り込みを抑える低反射コートの処理が施されています。光沢ありのグレアパネルよりも映り込みが少なく、非光沢のノングレアよりも色が鮮やかに感じました。グレア/ノングレアそれぞれのメリットを活かした、ハーフグレア相当と言っていいでしょう。
キーボードは少し小さい
窮屈だけど使いやすさは及第点
バックライト対応のキーボードはテンキーなしで、キーピッチは約16.95mm。理想とされる19mmよりも短く、実際に使ってみると窮屈に感じました。ただし打ちにくいわけではなく、慣れれば比較的スラスラと入力できるようになるはずです。
キーボードはかなり傾いており、手首を自然な角度でキープしたまま入力できます。またパームレストと接地面の段差が小さいので、パームレストの端が手に当たって気になることもありません。
タイプ感はやや残念
キーストローク(キーを押し込む深さ)は公称値で約1.2mm。ノートパソコンの標準値である1.5mmよりもかなり小さく、実際に入力してみると確かにストロークが浅く感じました。入力時のクリック感も軽めなのですが、「タクっ」とした手応えは感じられます。底打ち感やたわみは気になりません。
タイプ音は非常に静かです。タッチが軽い人なら、タイプ音はほとんど気にならないでしょう。しかし強めに打つと底面部でタイプ音が反響し、「ドスドスドス」と響きます。キーボードの底面部が持ち上がって空間ができているので、このときの音はけっこう強めでした。静かな場所で利用するときは、軽めのタッチを意識することをおすすめします。
タッチパッドは小さい
タッチパッドは、誤操作が少ないと言われるボタン分離型です。パッドの表面はややザラつきがあり、グリップ感は高め。ボタンのクリックはやや固いのですが、これは誤操作を防ぐための仕様でしょう。
カーソルの追従性が高くスムーズに操作できるのですが、タッチパッド全体がやや小さく感じます。実サイズは幅80✕奥行き54mm。普段の操作には特に問題ないのですが、マルチジェスチャーを使うときは少し窮屈に感じました。またボタンの奥行きも、一般的なタッチパッドと比べて狭くなっています。このあたりは本体がコンパクトなので、仕方がないのかもしれませんね。
豊富な端子と機能
VGAと有線LANに対応
インターフェースとしては、USB3.0×3、VGA(D-sub15ピン)、HDMI、有線LAN、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力が用意されています。11.6型のコンパクトなモデルなのに、VGAと有線LANが用意されているのは驚きです。特にこのふたつはビジネスシーンで使う機会が多く、アダプターがなくて困ることも少ないでしょう。
スピーカーはビデオチャット向き
底面部の左右には、ステレオスピーカーが配置されています。実際に音楽を聴いてみたところ、音に広がりがありとてもクリアーに聞こえるのですが、音に厚みが感じられません。特に低音部の迫力はいまひとつの印象です。
ただし、動画視聴やビデオチャットには問題ないクオリティーです。そもそもVAIO S11はビジネス向けのモデルですので、音楽を楽しむためにチューニングされていない可能性があります。作業中のBGMを再生するくらいなら十分ですが、音楽をじっくり楽しみたいなら外付けスピーカーやヘッドセットの利用がおすすめです。
指紋センサーに対応
購入時のカスタマイズ画面で「指紋認証機能」を「あり」にすると、指紋センサーを利用できます。あらかじめ指紋を登録しておけば、パスワードやPINを入力することなくサインインできるので非常に便利。スマートに使いたいなら、ぜひとも追加しておきましょう。
SIMフリーのLTEに対応
購入時にオプションで「LTE」を選択すると、LTE通信をSIMフリーで利用できます。通信速度は下り最大150Mbps(理論値)で、キャリアアグリゲーション対応エリアなら最大450Mbps(理論値)と超高速。対応バンドも非常に多く、国内はもちろん海外での利用にも向いています。
VAIO SシリーズのLTE通信については別の記事で詳しく解説しているので、そちらを参考にしてください。
関連リンク
コンパクトでも高性能
ポイント
VAIO S11のベンチマーク結果
今回のテストでは、Celeron 3865U+4GBメモリー+128GB SSDのモデルを試用しました。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミングによって大きく変わる点をあらかじめご了承ください。
今回試用したモデルはスペックが低いこともあって、ベンチマーク結果はそれほどよくありません。CPUがCore i5/i7でメモリーが8GB以上であれば、スコアは劇的に改善されるでしょう。
ただCPUがCeleron 3865Uでも、それほど遅くは感じませんでした。メモリーも4GBと最低限の容量ですが、むしろ「意外に速い」と驚いたほどです。これは内部の熱対策やドライバーソフトの品質、プリインストールアプリの少なさなどが理由かもしれません。今回はCeleronモデルしか試していませんが、少なくとも他社のCeleronモデルより快適に使えます。
完成度の高いモバイルノートPC
ということで、今回はVAIO S11のレビューをお届けしました。
実機を検証して感じたのは、「小型のモバイルノートパソコンとしては品質が非常に高い」という点です。見た目の良さだけでなく、本体の頑丈さ、端子類の豊富さ、機能のバリエーションの多さ、そして持ち運びやすさなど、モバイル向けモデルに求められる要素がすべて高いレベルに仕上がっています。
唯一残念に感じたのはキーボードですが、本体が小型であることを考えれば仕方がないでしょう。モバイルノートパソコンに機動性の高さと安心感、そして見た目の良さを求める人に強くおすすめします。
VAIO S11のまとめ
- 本体が超コンパクトで質感が高い
- 1kgを切る軽さ
- 高いバッテリー性能
- LTEや指紋センサーに対応
VAIO S11
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