2015年発売のパソコンVAIOノートパソコンレビュー

新VAIO Zはココがスゴイ!スペックからはわからないその真価を解説!!

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VAIO株式会社のVAIO Zは、単に高性能なパーツを組み合わせただけのモバイルノートではありません。内部パーツのうち新たに作り起こされたものは90%以上で、快適さを実現するための工夫が随所に凝らされているのです。そこで今回はVAIO Zの中身に関する「こだわり」について紹介します。

 

なお今回紹介する内容は、2015年2月16日に開催されたイベント「VAIO meeting 2015」での情報を元に構成されています。

東京・渋谷で行なわれたVAIOファンのためのイベント「VAIO meeting 2015」

東京・渋谷で行なわれたVAIOファンのためのイベント「VAIO meeting 2015」

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この機種はすでに販売が終了しています。以下のリンクから、別の記事をご覧ください。
VAIO製品のレビュー一覧
2015年発売のパソコンのレビュー一覧

スペック表からはわからない「こだわり」がある

まずはスペックを確認してみましょう。VAIO Zのスペックは以下のとおりです。

VAIO Zの主なスペック
モデル名 VJZ13A1
OS Windows8.1 / 8.1 Pro Update 64bit
CPU Core i7-5557U(3.1GHz)/Core i5-5257U(2.70GHz)
メモリー 8/16GB
液晶ディスプレイ 13.3型
解像度 2560×1440ドット
タッチ機能 対応(デジタイザー内蔵)
グラフィックス機能 Intel Iris Graphics 6100
無線LAN IEEE802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth Bluetooth 4.0
インターフェース USB3.0×2、HDMI
カメラ機能 フロント92万画素/リア799万画素
メモリーカードスロット SD/SDHC/SDXC
バッテリー駆動時間 15.2~15.5時間(JEITA 2.0)
本体サイズ 約幅324.2×奥行き215.3×高さ15~16.8mm
重量 1.34kg

 

ちょっと眺めた程度なら、CPUの動作周波数や解像度が高く、バッテリー駆動時間が長い点に気がつくと思います。実のところ、スペックを見るだけではそこまでしかわかりません。ですがVAIO Zは「そこまでやるか!」と思うほど、細部までこだわりぬかれているのです。

Broadwell世代28W版のパワフルなCPUがスゴイ!!

まずはCPUに注目してみましょう。パーツ構成の選択肢として用意されている2種類のCPUは、いずれも「Broadwell」ことインテルの第5世代プロセッサーです。同じBroadwell世代のCPUを搭載したモデルがすでに数多く発売されていますが、VAIO Zがそれらと異なるのはTDPが28Wの上位版を採用している点にあります。

多くのPCで使われているCore i7-5500UやCore i5-5200Uよりも、はるかに高性能なCPUを採用している

多くのPCで使われているCore i7-5500UやCore i5-5200Uよりも、はるかに高性能なCPUを採用している

 

TDPとは消費電力量の目安で、この値が高いほど消費電力が大きくなりますが、そのぶん処理能力が上昇する傾向にあります。VAIO Z以外の最新モデルの多くはCore i7-5500やCore i5-5200Uを採用していますが、それらのCPUはTDPが15Wしかありません。VAIO株式会社の発表によると、Broadwellの15W版Core i7(Core i7-5500U)に比べて、Core i5-5257Uは1.12倍、Core i7-5557Uは1.24倍のCPUパフォーマンスがあるとのことです。Haswell世代の15W版Core i7(Core i7-4510U)とでは、Core i7-5557Uは1.5倍の性能を持っていることになります。

 

またCPUが内蔵するグラフィックス機能についても、高い性能を持っています。15W版のCore i5/i7ではIntel HD Graphics 5500を利用しますが、28W版のCore i5/i7では上位版のIntel Iris Graphics 6100を利用します。先ほどの資料を見てもおわかりのとおり、同じ内蔵GPUでもVAIO Zはほかの機種に比べて描画性能に優れているのです。

 

ちなみに、現時点でCore i5-5257UやCore i7-5557Uを搭載している機種は、VAIO Z以外にありません(国内販売モデルのみを対象にした場合)。Macbook ProがHaswell世代の28W版Uシリーズを搭載しているので、次期モデルで採用される可能性はあります。VAIO Zは持ち運び用とのモバイルノートPCとして、現時点で最高クラスの性能のCPUを搭載していると言えるのです。

独自の熱設計技術がスゴイ!

CPUのTDPが大きいということは、そのぶん高い熱が発生することでもあります。CPUの高温状態が続くと動作周波数が自動的に下がり、熱が下がるまで一時的にパワーダウンしてしまうことがある(「サーマルスロットリング」と呼ぶ)ため、効果的に排熱する必要があるのです。

 

VAIO ZではCPUを効率的に冷却するために、「流体動圧軸受けファン」と「極薄高効率ヒートパイプ」と呼ばれる2種類の部品が使われています。これはVAIO株式会社が持っている「熱設計技術」の賜物で、VAIO Zのコア技術「Z ENGINE」のひとつでもあります。

排熱のための部品である「流体動圧軸受ファン」と「極薄高効率ヒートパイプ」

排熱のための部品である「流体動圧軸受ファン」と「極薄高効率ヒートパイプ」

VAIO Zの内部。銅の帯が3本見える辺りにCPUがあり、そこから発生した熱が帯を伝わって、本体両脇のファンによって冷却される

VAIO Zの内部。銅の帯が3本見える辺りにCPUがあり、そこから発生した熱が帯を伝わって、本体両脇のファンによって冷却される

 

さきほどVAIO ZのCPUは28Wで動作すると説明しました。ですが実は「cTDP」という機能によって、動作周波数を一時的に35Wまで上昇させることができます。もちろんそのぶんより高い熱が発生するので、諸刃の剣とも言えるでしょう。

 

しかしVAIO Zははじめから35Wで動作させることを想定し、高負荷時でも熱が高くなり過ぎないように設計されています。デスクトップPCに例えるなら、オーバークロック前提で高性能な冷却パーツを装備している状態なのです。実際に高い負荷がかかっている状態でも、カバーが熱くなるようなことはありませんでした。VAIO Zは常にCPUのフルパワーを出せる状態にあるため、スペック表よりも高い性能を出すことが可能なのです。

ふたつの流体動圧軸受けファンは、それぞれ羽根の枚数が違うとのこと。同じ枚数だと動作音も同じ周波数となり、ノイズが増幅されてしまうらしい

ふたつの流体動圧軸受けファンは、それぞれ羽根の枚数が違うとのこと。同じ枚数だと動作音も同じ周波数となり、ノイズが増幅されてしまうらしい

小型化された高密度の基板がスゴイ!

VAIO Zのマザーボードは、VAIO Fit 13Aのマザーボードの65%程度の大きさしかありません。高度な設計技術が用いられているのはもちろんのこと、基板上の説明書きである「シルク印刷」を省いてまで小型化しています。

VAIO Zのマザーボード。開発者によると、「キレイな基板ほど、性能が高い」のだとか

VAIO Zのマザーボード。開発者によると、「キレイな基板ほど、性能が高い」のだとか

VAIO Fit 13Aのマザーボード(下)には、シルク印刷による白い線や文字が入っている

VAIO Fit 13Aのマザーボード(下)には、シルク印刷による白い線や文字が入っている

VAIO Zのマザーボードには、シルク印刷による説明書きがない

VAIO Zのマザーボードには、シルク印刷による説明書きがない

 

この基板を小型化する技術は「高密度実装技術」と呼ばれ、VAIO Zのコア技術「Z ENGINE」のひとつでもあります。この「高密度実装技術」と先ほどの「熱設計技術」によって、VAIO Zのコンパクトなボディと高い性能が実現しているのです。

独自設計の大容量バッテリーがスゴイ!

なぜマザーボードを小型化するのかというと、空いた部分をほかのパーツで使うためです。VAIO Zではマザーボードの小型化によって、バッテリーユニットを大きくすることが可能となりました。実際に内部を見てみると、大部分がバッテリーユニットで占められています。

白い部分がバッテリーユニット

白い部分がバッテリーユニット

実はこのバッテリーユニットは、VAIO株式会社内部で設計・製造されています。同社はバッテリーユニットを設計できる数少ない企業のうちのひとつとのこと。

 

通常、ノートPCで使われているバッテリーは樹脂製のケースで覆われています。しかしVAIO Zのバッテリーにはケースがなく、周りがシートで覆われているだけです。実はここがポイントで、不要なケースを取り除くことでバッテリー自体に使えるスペースを広げ、容量を増やしているのです。

不要なケースを取り除くことで、バッテリー容量を大幅に増やしている

不要なケースを取り除くことで、バッテリー容量を大幅に増やしている

 

バッテリーに使われるケース自体は性能に関係なく、ユニット運搬時の保護が目的なんだそうです。さらに部材が減るのでコストもダウン、そして容量アップといいことづくめだとか。バッテリー駆動時間が15時間(JEITA 2.0)とかなり長いのもうなずけます。

 

ちなみに、空いたスペースはバッテリーだけでなくスピーカーの設置用にも使われています。VAIO Zでは大型のスピーカーを搭載することで、大規模なプレゼンでも部屋のすみずみまで音が行き届くようになっているとのことでした。

両角にあるステレオスピーカー

両角にあるステレオスピーカー

スピーカーユニット自体、一般的なPCよりも大きい

スピーカーユニット自体、一般的なPCよりも大きい

スピーカーを大型化することで、外部スピーカーなしでも大きな音を出せるようになっている

スピーカーを大型化することで、外部スピーカーなしでも大きな音を出せるようになっている

 

新開発の省電力液晶ディスプレイがスゴイ!

ノートPCでもっともバッテリーを多く消費するのは液晶ディスプレイです。VAIO Zでは液晶ディスプレイの消費電力量を抑えるために、専用の液晶ディスプレイを開発したとのこと。バックライトの光を本当に必要な方向だけに収束させることで、一般的な液晶ディスプレイに比べて40%の省電力化を実現しているそうです。

VAIO Z用に開発されたパネルは一般的なWQHD液晶パネルに比べて、消費電力量が60%程度だという

VAIO Z用に開発されたパネルは一般的なWQHD液晶パネルに比べて、消費電力量が60%程度だという

 

さらにLEDで白の色を出すために、緑と赤の色を使っているとのこと。従来のパネルに比べて、赤がより鮮明に映し出されるとのことでした。

従来機(手前のVAIO Fit 13A)に比べて、より鮮やかな色を実現している

従来機(手前のVAIO Fit 13A)に比べて、より鮮やかで自然な色合いを実現している

超高速なPCIe x4接続SSDがスゴイ!

スペック表には単に「SSD」としか書かれていませんが、VAIO Zでは超高速なM.2 PCIe x4接続のSSDを利用しています。一般的なSATA接続やmSATA接続(最大6Gbps)に比べて、最大転送速度は5倍以上の32Gbpsです。高速なSSDを搭載することでファイル操作が速くなるのはもちろんのこと、システムやアプリの起動がより高速になり、マシンの快適さが大きく向上します。この点からも、ほかの機種よりもパフォーマスが高いことがわかるでしょう。

VAIO Zで採用されているSSDは、一般的なSSDに比べて3.3倍のアクセス速度があるとのこと

VAIO Zで採用されているSSDは、一般的なSSDに比べて3.3倍のアクセス速度があるとのこと

分解イベントの映像から、使用されているSSDはサムスン製の「MZHPV128HDGM」(Samsung SSD SM951)であることがわかる

分解イベントの映像から、使用されているSSDはサムスン製の「MZHPV128HDGM」(Samsung SSD SM951)であることがわかる

 

VAIO Zは、昔からSSDにこだわり続けています。4台のSSDをRAID 0で構成した「クアッドSSD」なんてのもありました。新しいVAIO Zでも、やはりSSDにかける強いこだわりは継続されているようです。

LDS方式の無線LANアンテナがスゴイ!

VAIO Zでは無線LANのアンテナに、携帯電話でも使われる「LDSアンテナ」を採用しています。このアンテナは開発効率が高いのが特徴。電波を受信するメッキ部分の位置を変えることで受信感度が変わるのですが、複数のパターンを比較的簡単に作れるため、何度もテストを重ねることができるのです。

VAIO Zに内蔵されているLDS方式のアンテナ。縦や横の線のパターンを変えることで、受信感度が変わる

VAIO Zに内蔵されているLDS方式のアンテナ。縦や横の線のパターンを変えることで、受信感度が変わる

 

何度もテストが繰り返されたVAIO Zでは、本体内部の最適な位置に最適な状態のアンテナが設置されています。これにより一般的なPCよりも高い無線受信感度を実現し、その結果として無線通信のスピードが向上しているのです。

実際の無線LANの接続スピードを計測した結果。「A社」とはAで始まるアノ企業で、「B社」はOSや文書作成ソフトを作ったりするアノ企業のことらしい

実際の無線LANの接続スピードを計測した結果。「A社」とはAで始まるアノ企業で、「B社」はOSや文書作成ソフトを作ったりするアノ企業のことらしい

 

ノートPCやタブレットで無線LANを利用している際、通信速度が遅く感じることがあるでしょう。周囲の電波状況が影響しているのもありますが、本体内蔵の無線LANアンテナによる影響も大きいのです。VAIO Zなら無線LANがつながりやすく、しかも速いというメリットがあると言えるでしょう。

スペックで判断せずに、使用感で判断しよう

VAIO Zに関しては口コミなどで否定的な意見もありますが、現時点で最高峰のモバイルノートだと断言できます。まずは一度、実際に触ってみてください。きっとのその速さと使いやすさに驚くことでしょう。

名機の予感!新生VAIO Zハンズオンレビュー
2015年2月16日に行なわれた「VAIO meeting 2015」に参加して、新しい「VAIO Z」に触れてきました。今回はその使用感やVAIO Zの特徴などについて、イベントの内容を交えながら紹介します。

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