デルのVostro 15 5515(Vostro 5515)は、15.6インチのフルHDディスプレイを搭載するビジネス向けのスタンダードノートPCです。APU(CPU)として使われているRyzen 5 5500Uは非常に高性能で、インテルのCore i5やCore i7を大きく上回るほど。値段は中級機クラスですが、性能は10万円オーバーのハイエンド機にも劣りません。
ラインナップ
プレミアムモデル(大容量メモリー・SSD搭載) | |
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7万8384円 |
※2021年6月23日時点、20%オフクーポン適用時
Vostro 15 5515のスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro |
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画面サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Ryzen 5 5500U |
メモリー | 8GB (8GB×1) ※スロット2基、DDR4-3200、最大32GB |
SSD | 256GB |
HDD | なし |
グラフィックス | Radeon Graphics |
モバイル通信 | - |
堅牢性テスト | ※表記なし |
色域 / 輝度 | NTSC 45% / 250nit |
幅×奥行き | 356.06×228.9mm |
厚さ | 17.99mm |
重量 | 最小1.632kg |
バッテリー | 4セル 54WHr ※駆動時間は非公開 |
※2021年6月23日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | タイタングレー |
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画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | WVA(広視野角) ※IPS相当 |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | あり(4列) |
有線LAN | - |
無線LAN | Wi-Fi 5 |
Bluetooth | 5 |
USB3.2 | 2(Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 1(3.2 Gen1、DP/PD対応) |
Thunderbolt | - |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | 720p(92万画素) |
顔認証カメラ | - |
指紋センサー | オプション |
付属品 | 65W ACアダプターなど |
オフィス | ・なし(オプションで追加可能) ・付属モデルあり |
この記事では筆者が購入した実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
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Inspiron 15 5515との違い
デルからは同じRyzenモバイル5000シリーズを搭載した個人向けモデルの「Inspiron 15 5515」が発売されています。外観やスペックは今回取り上げる「Vostro 15 5515」かなり似ていますが、機能やスペックが微妙に異なるので注意してください。
Inspiron 15 5515との違い
Inspiron 15 5515 | Vostro 15 5515 | |
---|---|---|
APU | Ryzen 5 5500U Ryzen 7 5700U |
Ryzen 5 5500U |
メモリー容量 | 8(8GB×1) 16GB(8GB×2) |
8GB(8GB×1) |
ストレージ | 256GB SSD 512GB SSD |
256GB SSD |
画面サイズ | 15.6インチ | |
液晶パネル | 1920×1080、広視野角パネル、非光沢、タッチ非対応、NTSC 45%、250nit | |
有線LANサイズ | × | ○ |
ワイヤレス通信 | Wi-Fi 6 + Bluetooth 5 | Wi-Fi 5 + Bluetooth 5 |
サイズ | 幅356.06×奥行き228.9×高さ17.99mm | |
重量 | 最小1.643kg | 最小1.632kg |
デザインと使いやすさ
外観について
Vostro 15 5515の外観は、ビジネス向け15.6インチノートPCとしてはスタイリッシュです。本体は軽量スリムな上にベゼルが細く、いまどきのデザインを取り入れています。デルのノートPCはここ2~3年で大きく改善され、以前の機種で見られた野暮ったさはすっかりなくなりました。
本体カラーはタイタングレー。実際の色合いはやや暗めのシルバーです。天板と底面は樹脂(プラスチック)製ですが、塗装の影響により安っぽさは感じられません。シュッとしたフォルムでシャープな印象に感じます。
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドット。ノートPCとしては、もっともスタンダードなスペックです。ディスプレイの表面は、光沢を抑えたノングレア。映り込みが抑えられているので、目が疲れにくく長時間の作業に向いています。デスクトップの文字はやや小さめですが、読みづらい場合はスケーリング(デスクトップの拡大率)を変更するといいでしょう。
映像は比較的自然な色合いです。公称値では色域はNTSC 45%(sRGB 62.5%相当)とのこと。パネルのクオリティーは高くはなくどちらかと言えば並クラスですが、普段の作業には違和感なく使えます。ただ画面がわずかに暗いので、環境や人によってはちょっと見えづらく感じるかもしれません。
キーボードについて
キーボードはテンキーありの日本語配列です。バックライトは購入時のオプションであり / なしを選択できます。配列は標準的な日本語配列ではあるものの、Enterキー周辺がやや窮屈。一部小さいキーもあるので、使い始めのうちは押し間違いがあるかもしれません。
キーピッチは横18.7mmで、縦18mm。標準値の19mmにはわずかに足りない上に若干横長ですが、実際に使って違和感はありませんでした。ただしキーストロークが実測で平均1.24mmと浅めです。ノートPCでは1.5mmあたりが中心なので、人によってはキーが途中で止まってしまうように感じるかもしれません。とは言え最近の薄型ノートPCでは1.2mmあたりも場合も多いので、その意味では”普通”の範囲内です。
ただしタイプ感はいまいちに感じます。まずストロークが浅いため底打ち感が強く、さらにホームポジションあたりでわずかなたわみも感じられました。スイッチ部分にはわずかなグラつきもあります。普通に使えはするものの、タイプ感を重視したい人向けではありません。
タイプ音は軽い力で入力しても聞こえます。特に低音が響くように感じました。これは底面と接地面のすき間でタイプ音が反響しているためでしょう。打ち下ろすようにしてタイプするとパチパチと響くので軽めのタッチ推奨です。
インターフェース/機能について
周辺機器接続用のインターフェース(端子)類はUSB端子が合計3ポートでうち1ポートがType-C、あとは映像出力用のHDMIと有線LAN、SDメモリーカードスロットなど。多くはありませんが、十分な構成と言っていいでしょう。とくに本体がこれだけ薄いのに有線LAN端子が付いている点がポイント。安定した有線通信で、快適にネットを利用できます。ただし無線LANはWi-Fi 5で、最新のWi-Fi 6には対応していない点に注意してください。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | ○ |
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USB PD 30W充電 | ○ |
USB PD 45W充電 | ○ |
USB PD 65W充電 | ○ |
USB PD 100W充電 | ○ |
映像出力 | ○ |
分解とメモリー増設
Inspiron 15 5515は、底面部のカバーを外すことで、パーツ交換や本体内部のメンテナンスが可能です。分解はネジを外してカバーをこじあければOK。途中で傷をつけたりツメを折ったりしないよう注意してください。専用の道具があると便利です。なお自分でパーツを交換するとメーカー保証のサポート外となるので、自己責任の上でお願いします。
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ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プレミアムモデル(大容量メモリー・SSD搭載) |
---|---|
CPU | Ryzen 5 5500U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | Radeon Graphics |
※各ベンチマークテストはWindows 10の電源プランを「バランス」に設定した上で電源モードを「最も高いパフォーマンス」に設定しています
※グラフィックス機能内蔵のAMD製プロセッサーは「APU」と呼ばれますが、ここではわかりやすさ優先で「CPU」と表記します
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、AMDのRyzenモバイル5000シリーズが使われています。アーキテクチャは、前世代のRyzenモバイル4000シリーズと同じZen2ベース。しかしスレッド数が倍増しているほかGPUコアにも改良が加えられており、従来よりも高いパフォーマンスを期待できます。ただしVostro 15 5515ではRyzen 7 5700U搭載モデルが発売されていません。Ryzen 5 5500Uのみです。
CPU性能を計測するベンチマークテストを行なったところ、前世代のRyzen 7 4700Uを上回るスコアが出ました。さすがにRyzen 7 5700Uには及びませんが、インテルのCore i5 / i7を大きく上回る素晴らしい結果です。
実際のところこれだけの性能であれば、一般的なビジネス用途には十分すぎるでしょう。高度な動画編集や大規模なデータ処理などを行なうのであれば、よりパワーのあるCPUやGPUを搭載した大型ノートPCをおすすめします。
CPUの総合性能を計測するPassMark Performance TestのCPU Markでは、メモリー構成によって異なる結果が出ています。その差はおよそ32%程度。この違いはかなり大きいので、より快適に使いたいのであればメモリーの増設がおすすめです。
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のRadeon Graphicsが使われます。3Dベンチマークテストを試したところ、標準構成の8GBメモリー×1ではやや低めの結果が出ました。しかしメモリーを8GB×2のデュアルチャネル構成にすると、内蔵グラフィックスとしては優秀な結果が出ています。インテル第11世代Coreプロセッサに内蔵のIris Xe Graphicsには及びませんが、ゲームやクリエイター向けソフトでの効果を見込めるでしょう。Ryzenシリーズの性能を十分に活かすには、メモリーは16GB以上のデュアルチャネル構成が必須です。
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。Ryzen 5 5500U搭載機で実施したところ、すべてのテストで快適に使える目安の目標値を上回りました。標準のメモリー8GB×1構成でも、他機種のCore i7-1165G7+16GBメモリーと同等レベルの結果です。8GB×2構成なら、さらに快適に利用できます。本格的なクリエイター向けPCには及びませんが、趣味レベルのちょっしたコンテンツ制作にも利用できるでしょう。
ストレージのアクセス速度
ストレージは256GBのSSDです。テスト機ではPCIe 3.0 x4接続の高速タイプが使われていました。通常のアクセス速度計測ではそこそこ高速な結果が出ていますが、負荷の高い処理を連続で行なうと、アクセス速度が低下します。サーマルスロットリングの影響が出ているのかもしれません。
起動時間
ウィンドウズの起動時間(バッテリー駆動時)は平均11.38秒でした。最近のSSD搭載ノートPCの平均は15秒前後ですので、起動はとても高速です。待たされている感はほとんどありません。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 14.0秒 |
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2回目 | 10.2秒 |
3回目 | 10.7秒 |
4回目 | 10.8秒 |
5回目 | 11.2秒 |
平均 | 11.38秒 |
バッテリー駆動時間
バッテリーの駆動時間は、公開されていません。そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、11時間43分で休止状態へ移行しました。バッテリー消費の少ない電源プランや電源モードを選べばさらに伸びる可能性がありますが、これでも十分な結果です。
バッテリー駆動時間の計測結果(Ryzen 5モデル)
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | ※非公開 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 11時間43分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 58分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間23分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ミドルレンジでも十分過ぎる性能
よかった点
Ryzen 5 5500Uによる、高いパフォーマンスが魅力です。販売価格は7万円台でミドルレンジ相当ですが、性能面はハイエンドクラス。本体の仕上がりも高級機ほどではないにせよ、悪くありません。価格と性能面のコスパが非常に高い機種です。
Ryzen 7 5700U搭載モデルがないのは残念ですが、一般的なビジネス作業であればRyzen 5 5500Uでも十分すぎるでしょう。むしろRyzen 7では、オーバースペックなのかもしれません。今後発売されるかもしれませんが、Ryzen 5モデルを選んでおけば間違いはないはずです。
気になる点
メモリーが8GB×1構成で、シングルチャネルで動作する点が気になります。すべての人に必要というわけではありませんが、8GB×2のオプションがあってもいいのではないかと思います。あとはキーボードの作りが少し安っぽいのが残念です。
クーポン利用で20%オフ
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デル法人モデル限定クーポン
※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
※2021年6月23日時点、20%オフクーポン適用時
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