ドスパラのGALLERIA XL7C-R36は、GeForce RTX 3060を搭載する15.6インチタイプのゲーミングノートPCです。GPUは現行のミドルレンジクラスですが、処理の重いゲームでもフルHDで快適にプレー可能。さらに144Hzの高リフレッシュレート対応で、ゲームをなめらかな動きで楽しめます。
GALLERIA XL7C-R36のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
画面サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Core i7-10875H (8コア16スレッド) |
メモリー | 16GB(8GB×2) ※スロット2基、PC4-23400 |
SSD | 512GB NVMe SSD |
HDD | なし |
グラフィックス | RTX 3060 (6GB) |
リフレッシュレート | 144Hz |
モバイル通信 | - |
堅牢性テスト | ※表記なし |
色域 / 輝度 | ※表記なし |
幅×奥行き | 359×243mm |
厚さ | 24.3mm |
重量 | 約2.0kg |
バッテリー | 約5.8時間 |
※2021年7月14日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | グレー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | 表記なし ※IPS相当 |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | 3列 |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | Wi-Fi 6(最大2.4Gbps) |
Bluetooth | 5.1 |
USB3.1 | 2(Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | 1 |
USB Type-C | 1(3.2 Gen2、DP Alt対応) |
Thunderbolt | - |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1(2.1) |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | HD画質(92万画素) |
顔認証カメラ | 搭載 |
指紋センサー | - |
付属品 | 180W ACアダプターなど |
オフィス | なし(オプションで追加可能) |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
※2021年7月14日時点、価格は税込+送料込み
デザインと使いやすさ
外観について
本体カラーはメタリックなグレー。天板にはGALLERIAシリーズのエンブレムとロゴが配置されています。ボディは質感と剛性に優れるアルミ製で、高級感のある仕上がりです。設置面積は比較的コンパクトであるものの、やや重く厚みを感じました。とは言えそれは一般向けのノートPCと比較した場合で、ゲーミングノートPCとしては標準的です。
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。ゲーミングノートPCと一般的なスペックです。リフレッシュレート(画面の書き換え速度の目安)は144Hzで、ゲーム画面の動きは非常になめらかに感じます。最近は165Hzや240Hzなどより高いリフレッシュレートの機種もありますが、それらはハイエンド向けで値段は高め。現在のスタンダードは144Hzで、値段もお手ごろです。
映像には違和感はありません。やや寒色系の印象ですが、パッと見は普通で自然な色合いです。ただわずかに暗く、そのぶん鮮やかさに欠ける気がします。とは言え普通にゲームをプレーするには問題ありません。画像処理や動画の編集などで色味にこだわるなら色域の広い外付けディスプレイを利用すれば、より忠実な色合いで作業が可能です。
キーボードについて
キーボードはバックライト対応の日本語配列です。数値入力に便利なテンキーが付いていますが、一般的な4列構成ではなく3列構成である点に注意してください。下から2行目の記号キーがやや小ぶりですが、ゲームや日本語入力にはあまり影響ないでしょう。しかしプログラミングなど記号キーを多用する作業では、違和感があるかもしれません。
キーピッチは実測で18.7mmでした。一般的な19mmよりもわずかに狭く、実際に使うとほんのわずかに窮屈に感じます。キーストロークは実測で平均1.29mm。1.5mmの標準値よりも浅いのですが、クリック感が固いので手応えはしっかりと感じられます。
クリック感が固いぶん、弱い力でもタイプ音がカタカタと聞こえます。とは言え、うるさく感じるほどではありません。ゲームプレー時であれば、(タイプ音については)周囲への配慮も必要ないでしょう
キーの同時押し認識数は英数字のみで最大で9キー程度、組み合わせや押す順番によっては4~5キーしか認識されない場合もあります。WASDキー周りも認識数はキーの組み合わせしだいですが、ゲームでの必要最低限の基準はクリアーしていると言っていいでしょう。
インターフェース/機能について
周辺機器接続用のインターフェース(端子)類は十分な構成です。左右側面にUSB端子があるので取り回しの自由度が高く、繋ぎっぱなしで使う端子類は背面に配置されているのでケーブルがジャマになりません。
またSDカードサイズのメモリーカードスロットが用意されている点もポイント。デジカメで撮影した画像を、手軽に取り込めます。Type-Cは充電には非対応ですが、電源アダプターが180Wと高出力なので仕方がないでしょう。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | × |
USB PD 65W充電 | × |
USB PD 100W充電 | × |
映像出力 | ○ |
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i7-10875H |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
グラフィックス | RTX 3060(6GB) |
※各ベンチマークテストはWindows 10の電源プランを「高パフォーマンス」に設定した上で、標準収録ソフト「Gaming Center」の「ターボモード」を有効化した最大パフォーマンス設定で実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、インテル第10世代のCore i7-10875Hが使われています。すでに最新の第11世代がリリースされており、またRyzenシリーズと比べると性能はワンランク下ですが、ゲームには十分なパフォーマンスです。
CPUの性能差
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Ryzen 9 5900HX |
5262
|
Core i7-11800H |
5060
|
Ryzen 7 4800H |
4307
|
Ryzen 9 4900HS |
4266
|
Core i7-10870H |
3679
|
Core i7-10875H |
3551
|
GALLERIA XL7C-R36 (Core i7-10875H) |
3530
|
Core i9-10885H |
3504
|
Ryzen 5 4600H |
3293
|
Core i7-10750H |
2825
|
Core i5-10300H |
2249
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、専用グラフィックスのGeForce RTX 3060を搭載しています。性能としてはミドルレンジクラスですが、十分なパフォーマンスです。よっぽど重いタイトルでない限り、ゲームを快適に楽しめるでしょう。
GPUの性能 (DirectX 12、WQHD)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア |
---|---|
RTX 3080 |
11914
|
RTX 2080 |
9599
|
RTX 3070 |
8831
|
GALLERIA XL7C-R36 (RTX 3060) |
8378
|
RTX 3060 |
8262
|
RTX 2070 |
7660
|
RTX 2060 |
5860
|
GTX 1660 Ti |
5626
|
RTX 3050 Ti |
5160
|
GTX 1650 Ti |
3686
|
GTX 1650 |
3178
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
GPUの性能 (DirectX 11、フルHD)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 3080 |
28566
|
RTX 2080 |
25078
|
RTX 3070 |
24153
|
RTX 3060 |
21620
|
GALLERIA XL7C-R36 (RTX 3060) |
21401
|
RTX 2070 |
20037
|
RTX 2060 |
15685
|
GTX 1660 Ti |
14451
|
RTX 3050 Ti |
13385
|
GTX 1650 Ti |
10123
|
GTX 1650 |
8758
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
レイトレ性能はそこそこ高めです。タイトルや設定しだいではレイトレ対応ゲームを美しい画面で楽しめます。
GPUの性能 (レイトレーシング)
GPU | 3DMark Port Royal Graphicsスコア |
---|---|
RTX 3080 |
7351
|
RTX 2080 |
5675
|
RTX 3070 |
5242
|
GALLERIA XL7C-R36 (RTX 3060) |
5024
|
RTX 3060 |
5006
|
RTX 2070 |
4498
|
RTX 2060 |
3330
|
GTX 1660 Ti |
1487
|
RTX 3050 Ti |
604
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ストレージのアクセス速度
ストレージは512GBのNVMe(PCIe 3.0 x4)SSDです。注文時のパーツカスタマイズには対応していません。
アクセス速度を計測したところ、なかなか優秀な結果が出ました。しかし負荷の高い処理を連続で行なうとアクセス速度が低下することがあります。サーマルスロットリングが影響しているのかもしれません。とは言え、ゲームではそれほど大きなの影響はないと思われます。
本体の熱と騒音について
FF15ベンチを10分間実行し続けた際のCPUとGPU温度を計測したところ、CPUは平均89.4度でGPUは平均83.3度でした。数値としてはやや高めです。ベンチマークテストを見る限りパフォーマンスとしては十分なのですが、CPUクロックが急激に下がるサーマルスロットリングの症状が見られました。内部の熱が上がりすぎるのを防ぐためにも、PC冷却台などの熱対策を行なったほうがいいかもしれません。
キーボード面の熱も高めです。WASDキーは44度前後と高めで、ゲームプレー中に指先に熱を感じました。
駆動音(排気音やファンの回転音)も大きく聞こえます。特に重いゲームでPCに高い負荷がかかっていると、排気音がかなり大きく聞こえました。建物の作りによっては、部屋の外にまで聞こえる可能性があります。静かな環境では、周囲への配慮が必要かもしれません。
駆動音の計測結果
電源オフ | 37.1dBA | - |
---|---|---|
待機中 | 37.2dBA | ほぼ無音 |
高負荷時 | 46.4dBA | 排気音がかなり大きく聞こえる。ヘッドホンを着用すればかろうじて気にならない程度 |
ゲーム系ベンチマーク結果
ゲーム系ベンチマークテストや実際のゲームでFPS(描画速度の目安)をチェックしたところ、フルHDであれば非常に重いゲームでも最高画質で問題なく楽しめそうです。人気の競技系シューターでは、画質を調整すれば144Hzの高リフレッシュレートを活かしたプレーが可能。GPUはミドルレンジクラスですが、相当高いパフォーマンスです。
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 7649 / 普通 |
標準品質 | 10505 / とても快適 |
軽量品質 | 11500 / とても快適 |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 15952 / 120.4 FPS |
高品質 | 17097 / 141.1 FPS |
標準品質 | 19040 / 162.8 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
FF14ベンチ:暁月のフィナーレ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 16126 / 116.8 FPS |
高品質 | 18576 / 136.7 FPS |
標準品質 | 20044 / 147.8 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 21730 / すごく快適 |
標準品質 | 21626 / すごく快適 |
低品質 | 22332 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
PSO2 ニュージェネシスベンチ(やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
ウルトラ | 17231 |
中 | 35978 |
最低 | 47707 |
※1920×1080ドットの結果。5000以上が快適に遊べる目安
サイバーパンク2077 (重い / DX12)
画質設定 | 平均FPS |
画質:ウルトラ/DLSS:パフォーマンス | 68.7 FPS |
画質:中/DLSS:パフォーマンス | 68.8 FPS |
画質:レイトレーシングウルトラ/DLSS:パフォーマンス | 45.1 FPS |
画質:レイトレーシング中/DLSS:パフォーマンス | 52.3 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
アサシン クリード ヴァルハラ (重い / DX12)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高 | 64 FPS / 31 FPS |
中 | 90 FPS / 37 FPS |
低 | 105FPS / 46 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
フルHDの144Hzに最適なミドルレンジ機
よかった点
優れたゲーミング性能が魅力です。GPUは現行のミドルレンジクラスですが、前世代のミドルハイ相当のパフォーマンス。フルHDであれば、重いゲームでも快適に楽しめます。競技系ゲームであれば、144Hzの高リフレッシュレートのディスプレイを存分に活かせるでしょう。Core i7 + RTX 3060の組み合わせは、フルHD&144Hzでのプレーに最適な組み合わせと言えるかもしれません。
気になる点
キーボード面の熱と駆動音の大きさが気になります。空冷ファンを最大出力で動作させればそのぶん高いパフォーマンスを発揮できますが、音が大きく聞こえるかもしれません。PC冷却台や外付けファンなどを利用して、本体の熱を下げる対策を行なうといいでしょう。
ただこれより音の大きい機種はいくらでもあり、人によっては気にならない可能性もあります。
※2021年7月14日時点、価格は税込+送料込み
*
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