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デル XPS 13 7390 (2019年モデル) レビュー:極小&極薄でも6コアCPU対応の13インチモバイルノートPC

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デル XPS 13 7390 (2019年モデル) レビュー

デルのXPS 13 7390は、超コンパクトなモバイルノートPCです。13インチタイプながら、接地面積は標準的な11~12インチクラス。CPUは6コアのCore i7対応で、パフォーマンス面でも非常に完成の高い仕上がりです。
デル XPS 13 7390 (2019年モデル) レビュー

ポイント

  • とにかく薄くて小さい!
  • アルミ製の高品質なボディ
  • ハイスペック構成に対応

XPS 13 7390のスペック

画面サイズ 13.3インチ
解像度 ・1920×1080
・3840×2160
CPU ・Core i3-10110U
・Core i5-10201U
・Core i7-10710U
メモリー ・4GB
・8GB
・16GB
ストレージ ・256GB SSD
・512GB SSD
・1TB SSD
グラフィックス UHD Graphics
LTE 非対応
幅×奥行き 302×199mm
厚さ 11.6mm
重量 最小1.23kg
バッテリー ・最大19時間24分 (フルHD)
・最大11時間24分 (4K)

※2019年12月17日時点。構成は変更される場合があります


本体カラー ・プラチナシルバー
・フロストホワイト
・ローズゴールド
画面の表面 ・非光沢 (フルHD)
・光沢-反射防止 (4K)
パネルの種類 IPS
タッチ / ペン 対応 (4K)
光学ドライブ
テンキー
有線LAN
無線LAN Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax)
Bluetooth 5.0
USB3.1
USB3.0
USB2.0
USB Type-C 3 (3.1)
Thunderbolt 3 対応 (2ポート)
メモリーカード microSD
HDMI
VGA (D-sub15)
DisplayPort
Webカメラ 720p (92万画素)
顔認証カメラ
指紋センサー 対応
付属品 USB Type-A to Cアダプター、ACアダプター、電源ケーブルなど
オフィス なし ※搭載モデルあり

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。

XPS 13 7390

XPS 13 7390

税込10万円台~

デザインと使いやすさ

高級感のある3色のカラー

XPS 13 7390 外観

XPS 13 7390は、非常に高級感のある外観です。本体カラーはプラチナシルバーとフロストホワイト、ローズゴールドの3色。ボディは質感と剛性 (ねじれに対する強さ)に優れるアルミ製で、エッジの立ったスタイリッシュなフォルムに仕上がっています。

 

XPS 13 7390 天板

今回試用したのはフロストホワイトのカラー。白に近い明るいシルバーです

 

XPS 13 (9380) 本体カラー

プラチナシルバーの外観 ※写真は旧モデル

 

XPS 13 (9380) 本体カラー

ローズゴールドの外観 ※写真は旧モデル

 

XPS 13 7390 パームレスト

フロストホワイトはパームレスト (キーボード面)部分がホワイト

 

XPS 13 7390 パームレスト

パームレストには軽くて丈夫なグラスファイバーが使われています。防汚処理済みで汚れの心配はないとのこと

 

XPS 13 7390 ベゼル

液晶ディスプレイのベゼル (枠)が非常に細く、画面周りがスッキリとしています

 

XPS 13 7390 ベゼル

ベゼル幅は実測で左右3.8mm、上部7.2mm

 

XPS 13 7390 Webカメラ

ベゼルがこれだけ細いにも関わらず、Webカメラは上部ベゼルに設置されています

本体サイズと重さ

XPS 13 7390 大きさ

大きさは幅302×奥行き199mmで、A4サイズ (幅297×奥行き210mm)よりひと回り小さめです。13インチのノートPCとしては驚くほどコンパクト。普通のバッグであれば難なく収まります。高さは公称値で実測値で差があったものの、体感的にはとてもスリムです。

 

XPS 13 7390 大きさ

A4サイズ (オレンジの部分)よりもひと回りコンパクト

 

XPS 13 7390 薄さ

前面は驚くほどスリム

 

XPS 13 7390 薄さ

こちらは背面。高さは実測16.6mm、ゴム足を含めると19.2mmでした

 

XPS 13 7390 重さ

重さは実測で1.256kg。難なく持ち歩ける重量です

画面サイズ

XPS13 7390 画面サイズ

画面の大きさはモバイルタイプとして人気の13.3インチです。解像度は1920×1080ドットのフルHDと、3840×2160ドットの4Kの2種類。映像は4Kのほうが精細で美しいのですが、フルHDにはバッテリー駆動時間が長いメリットがあります。

映像品質

XPS13 7390 映像品質

4Kモデルで写真や動画の色合いを確認したところ、コントラストが高く非常に色鮮やかでした。画面も明るいのですがまぶしすぎるほどではなく、作業には問題ありません。色域も広く、ディスプレイ表示用の写真やイラストの加工にも向いています。

 

XPS13 7390 明るさ

文書作成時でも明るさはちょうどいいレベルです

 

色域測定結果

sRGBカバー率 100%
sRGB比 105.6%
Adobe RGBカバー率 76.2%
Adobe RGB比 78.3%

画面の映り込み

XPS13 7390 映り込み

 

フルHDモデルは画面の表面が非光沢のノングレア。眼精疲労や集中力低下の原因と言われる映り込みはグッと抑えられています。4Kモデルで非光沢のグレアタイプで映り込みが生じますが、反射防止加工が施されているので通常のグレアディスプレイよりは映り込みが気になりませんでした。ただそれでも気になる場合は、さらに反射防止の液晶保護フィルムを利用するといいでしょう。

キーボード

XPS13 7390 キーボード

キーボードはテンキーなしの日本語配列です。購入時のオプションを利用すれば、無料で英字配列キーボードに変更できます。キーピッチは横19mmで縦18mmと若干横長ですが、実際に使ったところ特に違和感はありませんでした。Enterキー周辺のキーがやや狭いのですが、この点についても問題はありません。ただカーソルキーとPgUp / PgDnキーが隣接しているので、誤って違うキーを押してしまうことがあります。

 

XPS13 7390 配列

Enterキーとカーソルキーの周辺

キーボードバックライト

XPS13 7390 バックライト

キーボードは日本語配列 / 英字配列ともにバックライトに対応しています。F10キーを押すことで、バックライトの明るさを2段階で変更可能です。

キーのタイプ感とタイプ音

XPS13 7390 タイプ感

キーストローク (キーを押し込む深さ)は実測で平均1.28mm、おそらく1.3mm程度で想定されているのでしょう。ノートPCの標準値である1.5mmよりも浅いのですが、クリック感が固いので手応えはしっかりと感じられます。軽めのタッチであれば底打ち感はなく、カタカタとしたタイプ感です。

 

XPS13 7390 タイプ音

タイプ音は軽めのタッチでもカタカタと聞こえます。うるさくはないのですが、特別静かというほどでもありません

インターフェース

XPS13 7390 インターフェース

周辺機器接続用のインターフェース (端子類)は多くありません。USB端子は全部で3ポートとモバイルPCとしては多いのですが、すべてType-Cです。標準添付のアダプターを使えばフルサイズのUSB端子を利用できるのですが、いちいちアダプターを用意するのがちょっと面倒です。

 

XPS13 7390 充電ランプ

左側面の小さな丸いボタンを押すと、バッテリー残量がランプで表わされます

USB Type-Cの機能

USB PD 18W充電 ×
USB PD 30W充電 △ ※低速充電
USB PD 45W充電
USB PD 65W充電
映像出力

USB Type-C端子はどのポートからでも充電 / 映像出力が可能です。45W以上の充電器 / バッテリーであれば、高速に充電されます。

スピーカーの品質

XPS13 7390 スピーカー

スピーカーは左右両側面に配置されています。音をさえぎるものがないのでとてもクリアーで解像感も高いのですが、やや厚みに欠ける印象でした。特に高音域や低音域の多い曲だと、迫力不足に感じるかもしれません。クラシックやジャズでは、特に不満を感じませんでした。薄型ノートPCとしては高音質です。

ベンチマーク結果

試用機のスペック

モデル名 プラチナ(4Kタッチ・大容量メモリー&SSD)
CPU Core i7-10510U
メモリー 16GB
ストレージ 512GB SSD
グラフィックス UHD Graphics (CPU内蔵)

CPU性能

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i7-10710U ※2
12732
Core i7-1065G7
12518
XPS 13 (Core i7-10510U)
11479
Core i5-1035G4
11379
Core i7-10510U
11309
Core i5-10210U
9988
Core i7-8565U
9814
Core i5-1035G1
9164
Core i5-8265U
8593
Core i3-8145U
5549
Core i3-10110U
5534
Core i3-8130U
5534
Core i3-7020U
3769
Celeron 4205U
2026
Celeron N4000
1553

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均、※2はPassMark CPU Benchmarksのデータを参考にしました

 

試用機では4コアのCore i7-10510Uが使われていましたが、現在は6コアのCore i7-10710Uに置き換わっています。ベンチマークスコアは非常に優秀でスタンダードノートPC / モバイルノートPC向けとしては上位クラスですが、実際のCore i7モデルではさらに高いパフォーマンスを見込めるでしょう。

 

中位モデルで使われているCore i5-10210Uでも性能は高く、前世代のCore i7-8565Uと同等クラスです。下位モデルのCore i3-10110Uについては性能は控えめですが、そのぶん安く購入できます。

3Dグラフィックス性能

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア
GTX 1650
8770
GTX 1050
6008
MX250
3711
MX150
3386
Iris Plus (Core i7)
2981
Iris Plus (Core i5)
2136
UHD (Ice Lake Core i5)
1396
XPS 13 (UHD Comet Lake Core i7)
1346
UHD (Comet Lake Core i7)
1331
UHD 620 (Core i7)
1265
UHD (Comet Lake Core i5)
1263
UHD 620 (Core i5)
1186

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

ゲームの快適さやクリエイター向けソフトの操作感に影響するグラフィックス性能については、CPU内蔵タイプとしては標準的です。エントリー (入門)向けのゲーム用GPUであるGTX 1650を大きく下回っていることからもおわかりのとおり、重いゲームを快適に楽しめるほどの性能ではありません。

ゲーム系ベンチマーク結果

グラフィックス性能は低いとは言え、ドラクエ10やリーグ・オブ・レジェンドなどの超軽量級のゲームであれば快適に楽しめます。やや処理が重いFF14ベンチではやや快適という評価ですが、満足にプレーできるほどではありません。

※テストはフルHDで実施

FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)

FF14ベンチ
画質 スコア / 評価 / 平均FPS
最高品質 1221 / 設定変更が必要 / 7.5 FPS
高品質 1819 / 設定変更を推奨 / 11.8 FPS
標準品質 2687 / やや快適 / 17.6 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)

ドラクエXベンチ
画質 スコア / 評価
最高品質 5775 / 快適
標準品質 7796 / とても快適
低品質 9250 / とても快適

ストレージ性能

XPS13 7390 アクセス速度

512GB SSDのアクセス速度

 

試用機ではストレージにPCIe 3.0 x4タイプの超高速SSDが使われていました。アクセス速度は非常に速く、ファイルのやり取りやウィンドウズ / ソフトの起動は高速です。

起動時間

ウィンドウズの起動時間は平均11.94秒でした。立ち上がりは非常に速いのですが、最近は10秒を切る機種も増えてきているので最速というわけではありません。とは言えHDD搭載機種の平均が40秒以上なので (筆者調べ)、とても優秀です。なおスリープ時のネット接続&高速復帰のモダンスタンバイ (コネクテッドスタンバイ)に対応しています。

 

起動時間の計測結果(手動計測)

1回目 11.8秒
2回目 12.7秒
3回目 11.7秒
4回目 11.7秒
5回目 11.8秒
平均 11.94秒

バッテリー駆動時間

バッテリー駆動時間の公称値はフルHDモデルで最大19時間24分、4Kモデルで最大11時間24分とされています (MobileMark 2014)。

 

4Kモデルを使って実際の駆動時間を計測したところ、電源モードを最大パフォーマンスにした状態でビデオチャットやWeb閲覧、文書作成などを行なうテストでは7時間44分でした。やや高めのパフォーマンスで動画を再生すると10時間25分です。モバイルノートPCとしては駆動時間はあまり長くありませんが、バッテリー消費の大きい4Kモデルであることを考えればこの結果は仕方がないでしょう。フルHDモデルなら、駆動時間はもっと長くなるはずです。

 

バッテリー駆動時間の計測結果

テスト方法 バッテリー消費 駆動時間
※公称値 (4K) 最大11時間24分
Modern Office (ビジネス作業) 7時間44分
Video (動画視聴) 10時間25分
Idle (待機) 14時間28分
フル充電までにかかった時間 2時間35分

※テストの条件や計測方法についてはコチラ

価格について

XPS 13 7390には複数のモデルがラインナップされていますが、基本となるのは以下の6種類です。あとはそれぞれに納期の早い「即納モデル」やオフィス付きモデルなどが用意されています。

 

主なラインナップ

スタンダード
Core i3 4GBメモリー 128GB SSD 税込10万円台半ば
プレミアム
Core i5 8GBメモリー 256GB SSD 税込11万円台後半
プラチナプラス
Core i7 8GBメモリー 256GB SSD 税込14万円台前半
プラチナプラス(4Kタッチ)
Core i7 8GBメモリー 256GB SSD 税込15万円台半ば
プラチナプラス(4Kタッチ・大容量SSD)
Core i7 8GBメモリー 256GB SSD 税込15万円台後半
プラチナプラス(4Kタッチ・大容量メモリー&SSD)
Core i7 16GBメモリー 512GB SSD 4K 3840×2160ドット 税込17万円台半ば

 

価格はタイミングによって大きく変わります。現在の価格については以下のリンクから最新のセール情報をご確認ください。

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XPS13 7390 感想

よかった点

なんと言っても、本体が薄くて小さい点が最大の魅力です。その上アルミ製のボディは存在感抜群。上位のCore i5 / i7モデルであれば、性能面でも文句なし! 外に持ち出して使いたくなるモバイルノートPCです。

気になる点

フルサイズのUSB端子の利用にアダプターが必要な点がやや残念。また一般的によく使われるHDMI端子がないため、映像出力にはUSB Type-C対応ディスプレイか映像出力の変換アダプターが必要です。

XPS 13 7390

XPS 13 7390

税込10万円台~

記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

お買い得パソコン評論家。毎日各メーカー・各ショップのWebページを500p以上チェックして、安くてお得なパソコンを探しています。元雑誌・書籍編集者で、PC系フリーライターでもあるオジサン。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月

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