ドスパラで販売されているGALLERIA UL7C-R37は、非常に高性能なゲーミングノートPCです。第11世代Core i7-11800H + GeForce RTX 3070搭載で、重いゲームでも快適にプレー可能。ディスプレイは240Hzの超高リフレッシュレート対応で、一般的なゲーミングノートPCよりもはるかになめらかな動きでゲームを楽しめます。
ポイント
- 😄 240Hzの高リフレッシュレート対応
- 😄 高スペックなのにスリムな筐体
- 😄 ゲーマー向けのキーボード
- 🙄 駆動音が大きい
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
スペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
ディスプレイ | 15.6インチ 1920×1080 240Hz 非光沢 タッチ非対応 |
CPU | Core i7-11800H |
メモリー | 16GB DDR4-3200 |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
グラフィックス | RTX 3070(8GB) |
通信 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1、有線LAN(2.5Gbps) |
インターフェース | USB4 / Thunderbolt 4×1、USB3.2 Gen2×3、HDMI2.0b、有線LAN、SDカードスロット、ヘッドセット端子 |
生体認証 | 顔認証用IRカメラ |
サイズ / 重量 | 幅356×奥行き234×高さ21.6mm / 約1.96kg |
バッテリー | 約8.8時間 |
本体デザイン
サイズと重量
ディスプレイについて
キーボードについて
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i7-11800H |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 1TB NVMe SSD |
グラフィックス | RTX 3070 (8GB) |
最大グラフィックスパワー | 145W |
※ベンチマークテストはWindows 10の電源プランを「バランス」に設定した上で、標準収録ユーティリティー「GALLERIA Game Center」の「パフォーマンスの調整」で「ベンチマーク・モード」を有効化。さらに電源アダプターを接続した状態で実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、第11世代のCore i7-11800Hが使われています。マルチコア性能を計測するベンチマークテストでは、同CPUの平均より下の結果が出ています。ほかのテストの結果を見ても、マルチコア利用時はややパフォーマンスを抑えているような様子が見られました。熱対策として、あえてパフォーマンスを抑えているのかもしれません。
CPUの性能差 (マルチコア性能)
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Core i7-12700H |
6511
|
Core i7-1280P |
6086
|
Ryzen 9 5900HX |
5025
|
Core i7-11800H |
4736
|
Ryzen 7 5800H |
4681
|
UL7C-R37(Core i7-11800H) |
4604
|
Ryzen 5 5600H |
3618
|
Core i5-11400H |
2992
|
Core i7-11370H |
2285
|
Core i5-10300H |
2249
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
シングルコア性能を含めたCPUの総合力を計測するテストでは、逆に平均値よりも高い結果が出ています。やはりCPUの熱対策として、細かなチューニングが行なわれているのでしょう。全体的にはかなり優秀な結果で、ゲームには問題ないパフォーマンスです。
CPUの性能差 (総合性能)
CPU | PassMark 10 CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-12700H |
27018
|
Core i7-1280P |
24829
|
Ryzen 9 5900HX |
24060
|
UL7C-R37(Core i7-11800H) |
23128
|
Ryzen 7 5800H |
22143
|
Core i7-11800H |
21458
|
Ryzen 5 5600H |
17359
|
Core i5-11400H |
16776
|
Core i7-11370H |
13075
|
Core i5-11300H |
12783
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、ミドルレンジのGeForce RTX 3070が使われています。CPUベンチマークではマルチコアテストでやや控えめな結果だったものの、3Dベンチマークでは非常に優れた結果が出ました。上位のRTX 3080に迫るスコアです。おそらく最大グラフィックスパワーが145W(仕様上の上限125W + DYNAMIC BOOST 2.0の加算ぶん20W)に設定されているためでしょう。
GPUの性能 (DirectX 12、WQHD)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア |
---|---|
RTX 3080 |
11612
|
UL7C-R37(RTX 3070) |
10457
|
RTX 3070 |
9707
|
RTX 2080 |
9599
|
RTX 3060 |
8297
|
RTX 2070 |
7660
|
RTX 2060 |
5860
|
GTX 1660 Ti |
5626
|
RTX 3050 Ti |
5207
|
RTX 3050 |
4426
|
GTX 1650 Ti |
3686
|
GTX 1650 |
3178
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
GPUの性能 (DirectX 11、フルHD)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 3080 |
28274
|
UL7C-R37(RTX 3070) |
27321
|
RTX 3070 |
25161
|
RTX 2080 |
25078
|
RTX 3060 |
21476
|
RTX 2070 |
20037
|
RTX 2060 |
15685
|
GTX 1660 Ti |
14451
|
RTX 3050 Ti |
13528
|
RTX 3050 |
11051
|
GTX 1650 Ti |
10123
|
GTX 1650 |
8758
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
レイトレーシング性能も非常に優秀です。フルHDであれば、概ね問題なくプレーできるでしょう。
GPUの性能 (レイトレーシング)
GPU | 3DMark Port Royal Graphicsスコア |
---|---|
RTX 3080 |
7148
|
UL7C-R37(RTX 3070) |
6232
|
RTX 3070 |
5957
|
RTX 2080 |
5675
|
RTX 3060 |
4909
|
RTX 2070 |
4498
|
RTX 2060 |
3330
|
GTX 1660 Ti |
1487
|
RTX 3050 Ti |
585
|
RTX 3050 |
537
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。
ベンチマークテストの結果は非常に優秀です。ミドルレンジのRTX 3070を搭載しているだけあって、コンテンツ制作のテストでは高いスコアが出ています。ゲームだけでなく、あらゆるシーンで活躍するでしょう。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
10079
9477
8362
9667
9418 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
8766
6534
8253
8530
7927 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
10284
5363
6187
8109
8486 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
比較機のスペック
▶Surface Pro 8 | Core i7-1185G7 / 16GB / Iris Xe |
---|---|
▶Surface Studio | Core i7-11370H / 16GB / RTX 3050 Ti |
▶Inspiron 16 Plus | Core i7-11800 / 16GB / RTX 3050 |
▶raytrek R5-CA | Core i7-10875H / 16GB / RTX 3060 |
駆動音と熱について
最大性能を発揮できる「ベンチマーク・モード」では、駆動音(排気音やファンの回転音)がかなりうるさく聞こえます。簡易騒音計による計測結果は57.6dBAで、部屋の外にまで聞こえるほどの大きさでした。
駆動音の計測結果
電源オフ | 37.2dBA | - |
---|---|---|
ベンチマーク・モード | 57.6dBA | 排気音がかなり大きい。部屋の外でもうっすらと音が聞こえる上に、ヘッドホンを着用しても音が気になるほど |
排気音が大きいのは内部を冷却するためで、確かにベンチマーク・モード中はCPU / GPUの温度が抑えられています。ただCPUについては、クロックも抑えられている様子が見られました。
ベンチマーク・モード中はキーボード面の温度も抑えられていました。しかしベンチマーク・モードを停止すると、キーボード面がかなり熱く感じます。ゲームをしていないときでも熱を帯びるので、空冷ファンは常時オンにしておいたほうがいいでしょう。
ゲーム性能
ゲーム系ベンチマークを試したところ、フルHDであればレイトレを有効にした状態でも問題なくプレー可能です。重いゲームでも、設定を落とせば平均100 FPSあたりのなめからな動きで楽しめます。
240Hzの高リフレッシュレートを活かせるのは、動作の軽い競技系FPS / TPSです。Apex Legendsやフォートナイトなどのやや重いゲームについては、画質をかなり下げる必要があるでしょう。
検証結果まとめ
- ・重いタイトルは設定しだいで100FPSオーバー
- ・レイトレはフルHDなら十分な性能
- ・中量級FPS/TPSは画質を下げれば200Hzでプレー可能
- ・競技系FPS/TPSは240Hzでプレー可能
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 8161 / 快適 |
標準品質 | 11211 / とても快適 |
軽量品質 | 13800 / 非常に快適 |
※スコアが6000以上で「快適」
GPU | FF15ベンチのスコア目安(高画質) |
---|---|
RTX 3080 |
12484
|
RTX 2080 |
9427
|
RTX 3070 |
9067
|
RTX 3060 |
7792
|
RTX 2070 |
7530
|
RTX 2060 |
5584
|
GTX 1660 Ti |
5605
|
RTX 3050 Ti |
4855
|
RTX 3050 |
4122
|
GTX 1650 Ti |
3801.5
|
GTX 1650 |
3472.5
|
Iris Xe (Core i7) |
1347
|
Radeon (Ryzen 7) |
1027
|
※スコアは当サイト計測値の平均
FF14ベンチ:暁月のフィナーレ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 18233 / 131.5 FPS |
高品質 | 20643 / 151.9 FPS |
標準品質 | 22574 / 167.1 FPS |
GPU | FF14ベンチのFPS目安(最高画質) |
---|---|
RTX 3080 |
141.7
|
RTX 2080 |
130.8
|
RTX 3070 |
126.6
|
RTX 3060 |
119.2
|
RTX 2070 |
109.1
|
RTX 2060 |
90.3
|
GTX 1660 Ti |
95.15
|
RTX 3050 Ti |
92.5
|
RTX 3050 |
76.3
|
GTX 1650 Ti |
69.65
|
GTX 1650 |
63.05
|
Iris Xe (Core i7) |
17.2
|
Radeon (Ryzen 7) |
17.9
|
※スコアは当サイト計測値の平均
ファークライ6(ちょっと重い / DX12)
レイトレ無効
設定 | 平均FPS / 最小FPS |
最高 | 93 / 76 |
高 | 97 / 79 |
中 | 103 / 86 |
低 | 111 / 93 |
レイトレ有効
設定 | 平均FPS / 最小FPS |
最高 | 73 / 63 |
高 | 71 / 68 |
中 | 81 / 70 |
低 | 98 / 86 |
サイバーパンク2077 (重い / DX12)
画質 ※DLSS:バランス | 平均FPS / 最低FPS |
レイトレーシング:ウルトラ | 64.30 / 40.01 |
レイトレーシング:中 | 71.25 / 46.74 |
レイトレーシング:低 | 94.95 / 42.94 |
ウルトラ | 103.25 / 58.26 |
高 | 112.14 / 58.26 |
中 | 116.29 / 61.79 |
低 | 119.85 / 62.23 |
GPU | ゲーム中のFPS目安(最高画質、レイトレオフ) |
---|---|
RTX 3080 |
92.5
|
RTX 3070 |
88.875
|
RTX 3060 |
77.7
|
RTX 2060 |
41.5
|
RTX 3050 Ti |
55
|
GTX 1650 Ti |
18.2
|
GTX 1650 |
16.8
|
※スコアは当サイト計測値の平均
アサシン クリード ヴァルハラ (重い)
画質 | 平均FPS / 低位1% |
最高 | 71 / 51 |
高+ | 77 / 51 |
高 | 80 / 57 |
中 | 93 /71 |
低 | 106 / 88 |
GPU | ベンチマークFPS目安(最高画質) |
---|---|
RTX 3080 |
83
|
RTX 3070 |
71
|
RTX 3060 |
63
|
RTX 3050 Ti |
35
|
RTX 3050 |
21
|
GTX 1650 Ti |
22
|
GTX 1650 |
33
|
※スコアは当サイト計測値の平均
エーペックスレジェンズ 射撃訓練場(中量級)
画質 | 平均FPS / 低位1% |
最高画質 | 155.5 / 109.8 |
最低画質 | 229.3 / 135.5 |
※実際のプレーではこの結果よりもFPSが低下します
レインボーシックス シージ(軽い)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高 | 249 / 108 |
超高 | 248 / 203 |
高 | 246 / 200 |
中 | 234 / 190 |
低 | 249 / 213 |
※ゲーム内ベンチマークの結果
CS:GO FPS Benchmark(軽い)
画質 | 平均FPS |
最高画質 | 244.36 |
最低画質 | 263.37 |
※ワークショップ内のマップ「FPS Benchmark」を使用
エルデンリング
画質 ※自動描画調整:OFF | 平均FPS / 低位1% |
最高 | 59.9 / 52.6 |
高 | 59.7 / 50 |
中 | 59.9 / 52.3 |
低 | 59.9 / 51.7 |
※フィールドを1分間走り回ったときのFPS。上限60FPS
音や熱を対策できるならアリ
ゲーム性能は非常に優秀です。240Hzのディスプレイは動きがとても自然であり、キーボードもゲーマー向けで使いやすく感じます。パフォーマンスも優秀で、240Hzをフルに活かすならこの程度のスペックは欲しいところ。GALLERIA UL7C-R37なら、ゲームを快適かつ有利に進められるでしょう。
しかし駆動音の大きさが気になります。これだけスリムであれば多少の音は仕方がないところですが、それでも音の大きさにストレスを感じることがありました。ファンの強さを下げれば内部の温度が上昇するのが悩ましいところです。ノートPC冷却台など、プラスアルファの熱対策を検討してください。
*
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