HPのHP Pavilion 14-dvは、14インチディスプレイ搭載のノートPCです。特徴は、本体の外観が一般的なノートPCよりも上品である点。アルミ素材が使われたボディは質感がとても高く、ほかにはない本体カラーによりさわやかな見た目に仕上がっています。ノートPCの見た目を重視したい人におすすめです。
主なラインナップ
ベーシック | |
---|---|
7万1800円 | |
スタンダード | |
8万2800円 |
※2021年5月28日時点
HP Pavilion 14-dvのスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
画面サイズ | 14インチ |
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・Core i3-1115G4 ・Core i5-1135G7 |
メモリー | 8GB(4GB×2) ※スロット2基、DDR4-3200、最大16GB |
SSD | 256 / 512GB NVMe SSD |
HDD | なし |
グラフィックス | ・UHD(Core i3) ・Iris Xe(Core i5) |
リフレッシュレート | 60Hz |
モバイル通信 | - |
堅牢性テスト | - |
色域 / 輝度 | ※表記なし |
幅×奥行き | 324×216mm |
厚さ | 17.5mm |
重量 | 約1.42kg |
バッテリー | 最大 8時間 |
※2021年5月28日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ・セラミックホワイト ・SAKURA |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | 非対応 |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | - |
無線LAN | Wi-Fi 6 |
Bluetooth | 5.0 |
USB3.1 | 2(Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 1(3.1 Gen2) |
Thunderbolt | - |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1(2.0) |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | HD(92万画素) |
顔認証カメラ | - |
指紋センサー | 搭載 |
付属品 | 45W ACアダプターなど |
オフィス | なし(オプションで追加可能) |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
※2021年5月28日時点
デザインと使いやすさ
外観について
HP Pavilion 14-dvの本体カラーは、”セラミックホワイト”と”SAKURA”の2色。今回試用したのはセラミックホワイトのモデルで、透きとおるような清潔感のある色合いでした。名前のとおりセラミックのような手触りで、高級食器のような印象です。手触りはサラサラとして心地よく、しかも指紋が目立ちません。素晴らしい質感です。
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは14インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHDです。ディスプレイの表面は光沢なしのノングレアとのことですが、実際にはハーフグレア(半光沢)風でした。一般的な15.6インチサイズよりも画面がひと回り小さいのですが、デスクトップの拡大率が大きく設定されているので画面の文字が読みづらく感じません。
映像はやや暗く感じました。作業には問題ありませんが、写真や動画などを見るとわずかに暗く感じます。その影響で色はやや寒色系に感じます。パッと見では違和感はないかもしれませんが、スマホの映像と比べると違いがはっきりわかるでしょう。写真や動画をカジュアルに楽しむなら問題ありませんが、映像系のクリエイティブワークには向いていません。
キーボードについて
キーボードはテンキーなしの日本語配列で、バックライト対応です。キーピッチは18.7mmでPCの標準値である19mmよりもわずかに狭いのですが、特に違和感はありませんでした。ただEnterキーの右側に特殊キーが縦に並んでおり、慣れないと押し間違えることがあります。またカーソルキーが小さい点も少し気になりました。
キーストロークは1.3mmでやや浅め。キーを押した瞬間にカクッとしたクリック感があります。スイッチの軸に微妙なブレがあり、キーを押しても力がスムーズに伝わらない印象を受けました。またキートップがツルツルとしていてので、滑りやすく感じるかもしれません。キーをしっかり押し込むのではなく、なでるように軽い力で入力する人向きです。
キーのタイプ感がしっかりしているぶん、タイプ音は軽い力でもカクカクと聞こえます。静かではありませんが、高音域のカチャカチャした音がないので耳障りではありません。とは言え強く叩くとドンドンと低音が響くので、軽めのタッチ推奨です。
インターフェース/機能について
周辺機器接続用のインターフェース(端子)類は多いわけではありませんが、十分な構成です。USB端子は合計3ポートで、うち1ポートがType-C。あとは映像出力用のHDMIや、microSDカードスロットなど。さまざまな機器をつなげるなら若干足りないので、Type-C / Thunderboltドックを利用するといいでしょう。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | ○ |
USB PD 45W充電 | ○ |
USB PD 65W充電 | ○ |
USB PD 100W充電 | ○ |
映像出力 | ○ |
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i5-1135G7 |
---|---|
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB NVMe SSD |
グラフィックス | Iris Xe Graphics(CPU内蔵) |
※各ベンチマークテストはWindows 10の電源プランを「バランス」に設定した上で、電源モードを「最も高いパフォーマンス」に設定して実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、第11世代(Tiger Lake)のCore i3-1115G4またはCore i5-1135G7が使われています。Core i5-1135G7搭載の試用機でベンチマークテストを行なったところ同じCPUの平均値を下回りましたが、まずまずの結果が出ました。ノートPC全体で見れば中位クラスの性能で、なかなか優秀です。ごくごく軽めの動画編集や画像加工なども行なえるでしょう。Core i3-1115G4は多少性能が落ちますが、普段使いやビジネスには十分です。
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris GXe Graphicsが使われます。ベンチマークテストではやはり同じCPUの平均値よりも低い結果が出たものの、内蔵タイプとしてはなかなか優秀。ゲームやクリエイター向けソフトで多少の効果を見込めるでしょう。
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。HP Pavilion 14-dvのCore i5モデルでテストを実施したところ、すべてのテストで快適に使える目安の目標値を上回りました。なかなか優秀な結果です。
なおCore i7-1165G7搭載ノートPCとでは、結果に大きな差は生じていません。またミドルレンジのクリエイター向けノートPCとではコンテンツ制作(動画編集や3D制作など)では大きな差が付いているものの、そのほかのテストでは同程度の結果です。極端に重い処理を行なわないのであれば、十分な性能であることがわかります。
起動時間
ウィンドウズの起動時間(バッテリー駆動時)は平均10.18秒でした。最近のSSD搭載ノートPCの平均は15秒前後ですので、起動は高速です。実際、待たされている感はほぼありませんでした。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 10.2秒 |
---|---|
2回目 | 10.4秒 |
3回目 | 10.2秒 |
4回目 | 10.1秒 |
5回目 | 10.0秒 |
平均 | 10.18秒 |
バッテリー駆動時間
バッテリーの駆動時間は公称値で、最大で8時間とされています。公称値は実際の利用を想定した結果ではないため実際の利用では駆動時間が短くなるものですが、HP Pavilion 14-dvでは公称値より長い結果が出ました。実働8時間は長くはないものの、丸1日はしっかり使える性能です。
バッテリー駆動時間の計測結果(Core i5モデル)
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 最大8時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 8時間43分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 34分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間8分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム系ベンチマーク結果
HP Pavilion 14-dvのCore i5モデルでゲーム系ベンチマークテストを試したところ、ごく軽いドラクエ10ベンチではフルHDの最高画質でも快適に楽しめるとの評価でした。軽めのゲームであれば、解像度や画質の調整で問題なくプレーできるはずです。FF14ベンチのようにやや重いタイトルでは、解像度や画質を調整しても厳しいかもしれません。軽めのゲームを息抜き程度に楽しむことをおすすめします。
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | ※エラーで計測不能 |
標準品質 | 1588 / 動作困難 |
軽量品質 | 1881 / 動作困難 |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 2195 / 14.6 FPS |
高品質 | 2844 / 19.4 FPS |
標準品質 | 3383 / 23.1 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 8505 / すごく快適 |
標準品質 | 10490 / すごく快適 |
低品質 | 11820 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
無難なスペックの手堅いノートPC
よかった点
高品質な本体デザインが魅力です。ノートPCは無骨であったりなシャープなデザインが多いのですが、HP Pavilion 14-dvは清潔感のある柔らかで優しい印象を受けました。ディスプレイを開くと普通のデザインですが、閉じた状態の雰囲気はほかの機種にはなかなかありません。
気になる点
機能とスペック面は、よくも悪くも普通です。特徴的な機能や性能はなく、特別安いわけでもありません。好意的に考えれば、失敗のない無難な構成と言えるでしょう。ガジェット感よりも、普段使いの安定性を求める人に向いています。
※2021年5月28日時点
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