ドスパラで販売されている「raytrek X4-T」は、14インチディスプレイを搭載するノートPCです。高級感のあるデザインと、高いパフォーマンスが魅力。価格は12万3280円(本体11万9980円+送料3300円、2022年2月15日時点)ですが、15万円オーバーのハイエンド機に勝るとも劣らない仕上がりです。
ポイント
- 😄 高品質なボディ
- 😄 高いパフォーマンス
- 😄 違和感のないキー配列
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
スペック
OS | Windows 11 Home |
---|---|
ディスプレイ | 14インチ 1920×1080 非光沢 タッチ非対応 60Hz |
CPU | Core i7-1165G7 |
メモリー | 16GB ※PC4-25600(DDR4-3200) |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
グラフィックス | Iris Xe(CPU内蔵) |
通信 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2 |
インターフェース | Thunderbolt 4(USB PD / 映像出力対応)×2、USB3.2 Gen2×1、USB3.2 Gen1×1、HDMI1.4a、ヘッドフォン出力、miroSDカードスロット |
生体認証 | 指紋センサー |
サイズ / 重量 | 幅323.5×奥行き219.5×高さ18.9mm / 約1.5kg |
バッテリー | 約11時間 |
本体デザイン
サイズと重量
ディスプレイについて
キーボードについて
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i7-1165G7 |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
グラフィックス | Iris Xe(CPU内蔵) |
※各ベンチマークテストは、Windows 11の電源モードを「最適なパフォーマンス」に設定した上で、電源アダプターに接続した状態で実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、インテル第11世代のCore i7-1165G7が使われています。CPUベンチマークテストでは、薄型ノートPC向けCPUとしては非常に優れた結果が出ました。同じCore i7-1165G7の平均スコアを上回り、ワンランク上のCore i7-1185G7と同等レベルの結果が出ています。raytrek X4-Tの価格は12万円台ですが、パフォーマンス的には15~20万円のハイエンド機と変わりません。非常にコスパの高い機種です。
CPUの性能差 (総合性能)
CPU | PassMark 10 CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 5800U |
19202
|
Ryzen 7 5700U |
18089
|
raytrek X4-T8(Core i7-1165G7) |
13159
|
Core i7-1185G7 |
13135
|
Ryzen 5 5500U |
12362
|
Core i7-1165G7 |
11723
|
Core i5-1135G7 |
11249
|
Ryzen 3 5300U |
9527
|
Core i3-1115G4 |
6750
|
Ryzen 3 3250U |
4441
|
Athlon Silver 3050U |
3351
|
Celeron 6305 |
2302
|
Celeron N4500 |
2284
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUの性能差 (マルチコア性能)
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Ryzen 7 5800U |
3829
|
Ryzen 7 5700U |
3512
|
Ryzen 5 5500U |
2817
|
Core i7-1185G7 |
2301
|
raytrek X4-T8(Core i7-1165G7) |
2284
|
Core i5-1135G7 |
2063
|
Ryzen 3 5300U |
2010
|
Core i7-1165G7 |
1963
|
Core i3-1115G4 |
1314
|
Ryzen 3 3250U |
818
|
Athlon Silver 3050U |
624
|
Celeron N4500 |
426
|
Celeron 6305 |
416
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵グラフィックスのIris Xe Graphicsが使われます。3Dベンチマークテストを行なったところ、内蔵グラフィックスとしては最高クラスの結果が出ました。通常Iris XeはDDR4メモリーよりもLPDDR4xメモリーと組み合わせたほうがスコアが高いのですが、raytrek X4-TではDDR4メモリーとの組み合わせで優れた結果が出ています。これくらいのスコアだと、ゲームやクリエイター向けソフトでもそこそこの効果を期待できるでしょう。
GPUの性能差(DirectX 12)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
3241
|
MX450 |
1996
|
raytrek X4-T8(Iris Xe,Core i7+DDR4) |
1587
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
1528
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
1149
|
Radeon (Ryzen 7) |
1000
|
Iris Plus |
812
|
UHD |
407
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
GPUの性能差(DirectX 11)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
raytrek X4-T8(Iris Xe,Core i7+DDR4) |
5521
|
MX450 |
4900
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
4734
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
3420
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus |
2880
|
UHD |
1335
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。
raytrek X4-Tは比較機のなかでもっともスペックが低いはずですが、非常に優秀なスコアが出ています。さすがにGPU搭載機や8コアCPU搭載機に及ばない部分はありますが、4コアGPUなしであることを考えればかなり健闘していると言っていいでしょう。価格は12万円台でも、20万円オーバーの高級機にも負けていません。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
9692
9477
8362
9667
9418 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
6882
6534
8253
8530
7927 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
5485
5363
6187
8109
8486 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
比較機のスペック
▶Surface Pro 8 | Core i7-1185G7 / 16GB / Iris Xe |
---|---|
▶Surface Studio | Core i7-11370H / 16GB / RTX 3050 Ti |
▶Inspiron 16 Plus | Core i7-11800 / 16GB / RTX 3050 |
▶raytrek R5-CA | Core i7-10875H / 16GB / RTX 3060 |
バッテリー駆動時間
バッテリーの駆動時間は公称値で、約11時間とされています。しかし公称値は実際の利用を想定した測定結果ではないため、実際の利用では駆動時間が短くなりがちです。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、8時間4分で休止状態へ移行しました。それほど長くはありませんが、最大パフォーマンスであることを考えれば、十分な結果と言えるでしょう。電源プランや画面の輝度を変更すれば、駆動時間はさらに延びる可能性があります。
バッテリー駆動時間の計測結果
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 約11時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 8時間4分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 1時間9分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間33分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム性能
ゲームについては、ごく軽めのタイトルであれば問題なくプレーできるでしょう。やや軽いあるいはやや重いタイトルでは、画質を限界まで下げるか解像度を下げればなんとかというレベルです。GPU非搭載なので、軽いゲームを息抜き程度と捉えてください。
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 1596 / 動作困難 |
標準品質 | 2386 / 重い |
軽量品質 | 2978 / やや重い |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:暁月のフィナーレ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 4027 / 27.9 FPS |
高品質 | 5425 / 37.6 FPS |
標準品質 | 6869 / 48.7 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 13730 / すごく快適 |
標準品質 | 15552 / すごく快適 |
低品質 | 17015 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
エーペックスレジェンズ(やや軽い / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高画質 | 34.7 / 29.7 FPS |
最低画質 | 67.1 / 51.5 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安。射撃訓練場は対戦プレーよりもFPSが大きく向上します
コスパの高いノート14インチノートPC
第11世代Core i7+16GBメモリーの組み合わせで12万円台は、特別安いわけではありません。ものによっては9~10万円前後で買える場合もあるでしょう。
しかしraytrek X4-Tは、ボディの品質もパフォーマンスもハイエンド機並み。15~20万円あたりで売られている高級ノートPCに引けを取らない仕上がりです。その意味で、非常にコスパの高い機種だと言えます。ワンランク上のノートPCを手頃な価格で入手したい人におすすめです。
*
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