デルのVostro 3425は、14インチのフルHDディスプレイを搭載するビジネス向けスタンダードノートPCです。CPUにはAMDのモバイルRyzen 5000シリーズを採用。大作ゲームや高度な動画編集には向かないものの、大方の作業は快適にこなせます。
最大の魅力は、価格が安い点。2023年3月末時点では、Ryzen 5 5625U / 8GBメモリー / 256GB SSDのモデルが5万円台半ば(クーポン使用時)で販売されています。同構成の他社製品なら7~8万円あたりが一般的で、安くても6万円台半ばあたりでしょう。性能を考慮すれば、異様に高コスパと言っても過言ではありません。
https://komameblog.jp/bargain/vostro20230307/
ただし本体の仕上がりはチープです。ボディは樹脂(プラスチック)製で、押すとたわみが感じられます。キーボードのタイプ感もほどほどでした。安いことを考えれば仕方がないのですが、その点を納得して使える人向きです。
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
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Vostro 3425
スペック
OS | Windows 11 Home |
---|---|
ディスプレイ | 14インチ 1920×1080 WVA(IPS相当) 非光沢 |
CPU | Ryzen 5 5500U / Ryzen 5 5625U |
メモリー | 8GB×1 / 8GB×2(DDR4-3200、スロット×2) |
ストレージ | 256 / 512GB SSD(ストレージ用M.2スロットは1基) |
グラフィックス | Radeon Graphics |
通信 | 11ac + Bluetooth 5 + 有線LAN |
インターフェース | USB3.2 Gen1×2、USB3.2 Gen1 Type-C×1(データ通信のみ)、USB2.0、HDMI1.4、有線LAN、SDカードスロット、ヘッドホン端子 |
セキュリティ | 指紋センサー(オプション) |
サイズ / 重量 | 幅323.67×奥行き220.26×高さ18.62~23.02mm / 最小1.48kg |
バッテリー | 3セル41Whr ※駆動時間は非公開 |
※USB Type-Cは映像出力とPD充電に非対応です。HDMI端子による外部出力は1920×1080ドットまで
本体デザイン
デルのVostroシリーズはビジネス向けのため、本体の見た目は無難で奇をてらわないスタンダードなデザインです。またVostro 3425が含まれる「3000シリーズ」は、コストパフォーマンス重視タイプ。「品質よりも安さを追求した格安モデル」と考えてください。
そんな背景もあって、Vostro 3425の筐体はぶっちゃけて言えばチープです。ボディは樹脂(プラスチック)製の安っぽい仕上がり。軽く押すとたわみが生じ、頑丈な作りには思えません。樹脂はキズがつきやすく、試用機では天板や底面部にキズを確認しました。とは言え、5~6万円台であればなんとか納得できるクオリティーです。
サイズと重量
15.6インチタイプと比べると、本体は軽量コンパクトです。と言っても、気軽に持ち運べるほどでもありません。屋内で持ち歩くぶんには問題ありませんが、基本的には据え置き用と考えてください。
ディスプレイについて
ディスプレイは良くも悪くも普通です。いまどきのノートPCの流行は2K以上の高解像度化やアスペクト比16:10化で、16:9のフルHDは定番とは言えやや時代遅れな印象がします。とは言えこの仕様は未だ主流ですから、特に問題があるわけではありません。
キーボードについて
キーボードは、気にしなければ普通に使えるレベルです。作りは格安機相当で、タイプ感はいまひとつでした。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Ryzen 5 5625U(6コア12スレッド、15W) |
---|---|
メモリー | 8GB×1(DDR4-3200) |
ストレージ | 256GB NVMe SSD |
グラフィックス | Radeon Graphics(CPU内蔵) |
※ベンチマークテストはWindows 11の電源プランを「バランス」、電源モードを「最適なパフォーマンス」に設定した上で、標準収録ユーティリティー「MyDell」の「電源マネージャ」→「サーマルモード」を「超高パフォーマンス」に変更。さらに電源アダプターを接続した状態で実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
ストレージ性能
ストレージとしては、256GBまたは512GBのSSDが使われています。試用機で使われていたのはPCIe Gen3 x4で、アクセス速度はやや低速。価格が安いことを考えれば、仕方がないでしょう。
CPU性能
CPUとしては、AMDのRyzen 5 5500UまたはRyzen 5 5625Uが使われています。Ryzen 5 5625Uのほうが新しい世代で、高性能です。
Ryzen 5 5625U搭載の試用機でCPUベンチマークテストを行なったところ、一般用途向けノートPCのなかでは中位クラスの結果が出ました。ただしRyzen 5 5625Uの平均値よりは劣っています。格安モデルのため、性能をある程度抑えられている(あるいは十分に引き上げられていない)のかもしれません。
とは言え性能的には十分で、そこそこ重い処理でも問題なく行なえるでしょう。ただし大作ゲームや高度な動画編集などには向いていません。
CPUの性能差 (総合性能)
CPU | PassMark 10 CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 6800U |
22327
|
Ryzen 7 5825U |
20302
|
Core i7-1260P |
20058
|
Core i5-1240P |
18571
|
Ryzen 5 5625U |
17145
|
Core i7-1255U |
17176
|
Vostro 3425(Ryzen 5 5625U) |
15393
|
Core i5-1235U |
13808
|
Ryzen 5 5500U |
13315
|
Ryzen 3 7330U |
11818
|
Core i3-1215U |
11681
|
Ryzen 5 7520U |
10124
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUの性能差 (マルチコア性能)
CPU | CINEBENCH R23 CPUスコア |
---|---|
Ryzen 7 6800U |
10183
|
Ryzen 7 5825U |
9740
|
Core i7-1260P |
9254
|
Core i5-1240P |
8928
|
Ryzen 5 5625U |
8376
|
Core i7-1255U |
7819
|
Vostro 3425(Ryzen 5 5625U) |
7798
|
Core i5-1235U |
7664
|
Ryzen 5 5500U |
6779
|
Core i3-1215U |
6216
|
Ryzen 3 7330U |
5108
|
Ryzen 5 7520U |
5029
|
※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のRadeon Graphicsが使われます。Ryzen 5 5625U搭載の試用機で3Dベンチマークテストを行なったところ、だいぶ低いスコアでした。これはおそらく、メモリーがシングルチャネルで動作しているからだと思われます。メモリーの2枚挿しでデュアルチャネルで動作すれば、スコアは改善されるでしょう。
ですがそもそもVostro 3425はビジネス向けPCなので、あまり気にする必要はないかもしれません。文字や数値中心の作業であれば、高いグラフィックス性能はそれほど必要ないはずです。
GPUの性能差(DirectX 12)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
3241
|
Radeon 680M(Ryzen7) |
2211
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
1528
|
Iris Xe(Core i5+LPDDR4x) |
1302
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
1149
|
Radeon (Ryzen 7) |
1000
|
Iris Xe(Core i5+DDR4) |
977
|
Iris Plus |
812
|
Vostro 3425(Radeon) |
664
|
UHD |
407
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。
一般利用とビジネス利用のテストでは、非常に優秀な結果が出ています。その一方で、コンテンツ制作のテストではスコがやや低めでした。文字中心の作業であれば快適に利用できます。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
9865
9984
9409
10089
10647
10093 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
9057
9266
6968
7094
6968
6759 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
4780
5987
5525
4889
5997
6342 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
比較機のスペック(スリムノートPC)
▶IdeaPad Slim 570 | Ryzen 5 5625U / 8GB / Radeon |
---|---|
▶ThinkPad E14 Gen4 | Core i5-1235U / 8GB / UHD |
▶HP ProBook 450 G9 | Core i3-1215 / 8GB / UHD |
▶HP Spectre x360-14 | Core i7-1255U / 16GB / Iris Xe |
▶XPS 13 Plus | Core i7-1260P / 16GB / Iris Xe |
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は公開されていません。そこでビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、開始から9時間59分で休止状態へ移行しました。本来モバイル向けの機種ではないので、十分な結果と言えるでしょう。電源プランや画面の輝度を変更すれば、駆動時間はさらに延びる可能性があります。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i3モデル
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 非公開 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 9時間59分 |
充電率50%までの時間 | - | 56分 |
満充電になるまでの時間 | - | 2時間29分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
性能面では非常に高コスパ
記事執筆時点でのVostro 3425の値段は、Ryzen 5 5625U / 8GBメモリー / 256GB SSDの構成で5万円台半ば(3%オフクーポン使用時)。このスペックの製品なら安くても6~7万円台が相場で、価格的には最安クラスです。6万円台後半のRyzen 5 5500U / 16GBメモリー / 512GB SSDモデルも、異様な安さと言っていいでしょう。価格が安いにも関わらず、性能面はなかなか優秀。その点については非常に高コスパです。
ただし冒頭でも述べていますが、筐体は安っぽいので注意してください。気にしなければ普通に使えますが、仕上がりについては格安ノートPC相当です。特にキーボードやインターフェースの数と種類に、ある程度の割り切りが必要になるでしょう。性能面を特に重視する人に向いています。
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Vostro 3425
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