
機材提供:SOUNDPEATS
SOUNDPEATSの「UUイヤーカフイヤホン」(以下、”UUイヤーカフ”)は、耳をふさがない「オープンイヤー型」のワイヤレスイヤホンです。クリップのように耳をはさむ「イヤーカフ」タイプで、メガネやマスクのジャマにならない点が特徴。

SOUNDPEATS UUイヤーカフ

耳(外耳部分)でクリップのように留めるオープンイヤー型 ※肌年齢と白髪は気にしないこと
コンパクトなイヤーカフ型のなかでもUUイヤーカフは特に小さくて軽く、付けていることを忘れてしまうほどでした。ほかのイヤホンやヘッドホンのように、長時間使ってもなかなか疲れません。外音を聞きながら、利用したい人に向いています。
というわけで、この記事ではメーカーから提供された実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。

おことわり
このレビュー記事では、機材を短期間試用した上で作成しています。長期にわたって試用した際の耐久性については検証していません。あらかじめご了承ください。
スペック
発売日 | 2025年2月24日 |
---|---|
形状 | オープンイヤー型 |
重さ | 4.75g(片耳) / 46.73g(ケース収納時) |
ハイレゾ | 非対応 |
周波数特性 | ※表記なし |
ドライバー | 10.8mmデュアルマグネット |
インピーダンス | ※表記なし |
Bluetoothバージョン | 5.4 |
通信範囲 | 10m |
プロファイル | A2DP / AVRCP / HFP / SPP |
コーデック | SBC / AAC |
再生時間(イヤホンのみ) | 約8時間 |
再生時間(ケース充電合計) | 約30時間 |
防水性能 | IPX5(イヤホンのみ) |
ノイズキャンセリング | × |
タッチ操作 | 非対応 ※操作は物理ボタン |
外音取り込み | ○ |
ワイヤレス充電 | × ※充電はType-C |
マルチポイント | ○ |
マルチデバイス | × |
低遅延モード | ○ |
専用アプリ | ◯ |
片耳モード | ◯ |
装着センサー | × |
通話 | ○ |
パッケージ

UUイヤーカフのパッケージ

パッケージの中身
充電ケース

UUイヤーカフの充電ケース。ツヤ消しのプラスチック製で、よくあるタイプの質感です。安っぽくは感じませんでした

ケースのサイズは実測で幅63.3mm、奥行き49.5mm、厚さ30.1mm。ワイヤレスイヤホンとしては標準的なサイズです

背面には充電用のType-C。リセット用のボタンはこの向きで左側面にあります

ステータスLEDはこの部分

重さは実測で45.8g。特に重くはなく、ポケットのなかに入れても気になりません

ケースのフタの部分に、技適マークを確認
イヤホン本体

ケースのフタを開いた状態。左右ともどちら側にも収納できるので、入れ間違いがありません。これは地味に便利

イヤホンのサイズ感

装着イメージ ※肌年齢と白髪は気にしないこと

重さは片方だけで4.6g

「U」の字のように曲がっているところから、「UU」と名付けられたのかもしれません

10.8mmドライバー部分。ここを耳の穴の前にくるように装着します

この部分には物理ボタンが配置されています。グッと押し込まないと反応しないため、タッチ操作タイプのような誤作動がありません

クリップ(ブリッジ?)部分はけっこう柔らかめ。長時間装着しても痛みは感じませんでした
接続と専用アプリ
接続はスムーズ

通常のBluetoothペアリングで接続。Android端末ではバッテリー残量を確認したり、音響効果を変更したりできます。Google Fast Pairingは動作しませんでした

対応コーデックはSBC、AAC

Windowsでも接続可能。マイクを使った音声通話や音声入力も行なえます
専用アプリで設定を変更

UUイヤーカフはスマホ用アプリ「PeatsAudio」に対応しています

ボタン操作を変更したり、「イヤホンを探す」機能を利用したりできます

サウンドプリセットやイコライザーで自分好みの音質で再生可能

アダプティブEQでは自分の可聴範囲に合わせて音質を自動調整できます
使い心地について
なにも付けていないかのような装着感
>付け心地は「非常にいい」というか、「装着していることをほとんど感じない」くらいです。イヤホンって耳に突っ込むものですから、どうしても何かしらの異物感ってあるじゃないですか。あれがないのが驚き。
装着した直後には耳を軽くつままれているような感覚がありましたが、しばらく時間がたつと付けていることに気づかないくらいです。それで音が突然耳元で聞こえて、ビックリすることがありました。それくらい違和感がない。いや、これは本当にスゴイと思いますよ。

付けているのを忘れるほど軽い装着感
サウンドはやや軽め?
音質は、思っていたよりも良いという印象ですね。ただ、音が少し小さくて軽い感じがします。別のイヤホンと比べてみると、音量が2~3割くらい小さいかなと感じました。低音はそこまで強く響くわけではないんですが、音質自体は非常にクリアで、はっきりと聞こえます。ただほとんどのオープンイヤー型に言えることですが、楽曲の迫力を楽しむタイプのイヤホンではないなと。
またオープンイヤー型だと周囲の外音が気になるかなと思っていたんですけど、その点についてはネガティブなイメージはありませんでしたね。
遅延はあり
サウンドの遅延は、感じることがあります。ゲームモードも用意されているんですが、確かに多少は改善されているけど、ビタッとハマる感じではないかなと。ゲームをガッツリ楽しみたい人には、少し物足りないかもしれません。
Windows PCでもゲームを試してみたんですが、やっぱりこちらでも多少の遅延は感じられました。ただマインクラフトのようなのんびり楽しむタイトルなら、それほど気にならないと思います。
音声入力作業にも使える(ハズ)
PCに接続してマイクからの音声入力を試してみたところ、普通に使えました。ただ、Windowsの音声認識エンジンがあまり良くないみたいで、誤認識がちょいちょいあります。これはマイク側の問題ではなく、Windows側が原因でしょう。音声入力ソフトを変更すれば、もっとスムーズにできるような気がしますね。

音声入力作業にも利用できるはず
マルチポイントなのは、意外に便利です。たとえばPCで作業している最中にスマホに電話がかかってきても、接続先を切り替えることなく、そのまま利用できます。
CCイヤーカフとの違い
UUイヤーカフは、2024年に発売された「CCイヤーカフ」の姉妹機とのことです。CCイヤーカフとの違いは、ドライバーがやや小さくなっている点と、バッテリー駆動時間が伸びた点、それとより小さくて軽くなっている点です。またメーカーによると、装着感がアップしているとのこと。
UUイヤーカフとCCイヤーカフの違い
UUイヤーカフ | CCイヤーカフ | |
---|---|---|
通常価格 | 6180円 | 7280円 |
発売日 | 2025年2月24日 | 2024年11月25日 |
Bluetooth | 5.4(最大10m) | 5.4(最大10m) |
ドライバー | 10.8mmデュアルマグネット | 12mmデュアルマグネット |
コーデック | SBC / AAC | SBC / AAC |
最大再生時間 | 8時間 / 30時間(充電ケース使用) | 6時間 / 24時間(充電ケース使用) |
サイズ | 幅63.7×奥行き49.8×高さ30.6mm | 幅31.34×奥行き14.69×高さ29.05mm |
重さ | 4.75g(片側) / 46.73g(ケース含む) | 5g(片側) / 47.34g(ケース含む) |

充電ケースの違い

開いた状態

サイズはCCイヤーカフのほうが大きめ

CCイヤーカフのほうが大きいため、装着感はUUイヤーカフのほうが上。ただしサウンドに関しては、CCイヤーカフのほうが音に迫力があるように感じました
考察とまとめ
個人的には最強クラスの「ながら聴きイヤホン」
筆者はこれまでいくつかのオープン型イヤホンを試してきましたが、個人的にはUUイヤーカフが最も装着感が軽く、ほとんど存在を感じさせない仕上がりだと思います。長時間付けていても、ほとんど疲れません。左右一体型やちょっと大きなオープンイヤー型だとなにかの拍子に装着感が気になることがあるのですが、コンパクトなUUイヤーカフでまったく気になりませんでした。外音もバッチリ聞こえますし、「なにかをしながら聴く」のにはピッタリだと思います。
CCよりもUU?
同じイヤーカフ型で「CCイヤーカフ」もあるわけですが、個人的には着け心地重視でUUイヤーカフのほうがおすすめです。CCイヤーカフのほうが音質は優れているのですが、そもそも音質を強く意識するならオープンイヤー型ではなくカナル型イヤホンとかオーバーヘッド型のヘッドホンを選ぶべきなんですよね。音質を重視したい気持ちがあるかもしれませんけど、「ながら聴き」用のオープンイヤー型なら断然UUイヤーカフを選ぶべきです。
