ミニPCレビュー

GEEKOM A8 Maxレビュー:Ryzen 8045HS搭載のコンパクトなハイエンドミニPC【PR】

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GEEKOM A8 Max

※機材提供:GEEKOM

GEEKOM(ギコム)の「GEEKOM A8 Max」は、AMDのRyzen 8045HSシリーズを搭載した高性能なミニPCです。価格はRyzen 7 8845HS搭載モデルで11万円台から、Ryzen 9 8945HS搭載モデルで13万円台から。ミニPCとしての位置付け的にはハイエンドクラスで、同クラスの他社製品と比べて本体の仕上がり面で優れています。

GEEKOM A8 Max

GEEKOM A8 Max

GEEKOM A8 Max

同じCPUを搭載する他社製品よりもコンパクト

GEEKOM A8 Max

設置イメージ ※ディスプレイは14インチ

GEEKOM A8 Max

使わないときは引き出しに収納できる手軽さも便利

主な特徴

発売 2025年1月 価格 11万9000円から
OS Windows 11 Pro ライセンス OEM版(問題なし)
CPU Ryzen 7 8845HS / Ryzen 9 8945HS(Zen4, Hawk Point) メモリースロット 2基
グラフィックス Radeon 780M(RDNA 3, CPU内蔵) SSD増設 1基まで
メモリー DDR5-5600 32GB(最大64GB) Type-C USB4×2(PD/DP)
ストレージ 1 / 2TB PCIe 4.0 SSD 電力制限(標準時) PBP:54W / MTP:65W
有線LAN 2.5Gb××2 騒音 高負荷時は大きい

 

値段はややお高めですが、3年間の延長保証が付いているので十分アリだと思います。ただAI処理を担当するNPU付きのCPUではあるものの、Copilot+に準拠しているわけでもなく、活用できるソフトもあまりありません。NPUについては考えなくてもいいでしょう。

 

この記事ではメーカー提供の実機を使って、外観や性能、実際の使い心地などをレビューします。

おことわり

このレビュー記事では、実機を1週間程度試用した上で作成しています。長期にわたって試用した際の耐久性については検証していません。あらかじめご了承ください。

スペック

発売日 2025年1月
OS Windows 11 Pro
CPU AMD Ryzen 7 8845HS / Ryzen 9 8945HS(Zen4, Hawk Point)
NPU Ryzen AI(最大16TOPS)
メモリー DDR5-5600 32GB(16GB×2, 最大64GB)
SSD 1 / 2TB PCIe 4.0 NVMe SSD
グラフィックス Radeon 780M(RDNA 3, CPU内蔵)
通信 Wi-Fi 6E、Bluetooth5.2、有線LAN(2.5Gb)×2
インターフェース USB3.2 Gen2×5、USB2.0×1、USB4(PD/DP対応)×2、HDMI2.0×2、3.5mmステレオジャック、有線LAN(2.5Gb)×2、SDメモリーカードスロット
ドライブベイ なし
スロット M.2スロット×2(ストレージ用×1、Wi-Fi用×1)
付属品 VESAマウンタ、HDMIケーブル、電源アダプターなど
サイズ / 重量 幅135×奥行き132×高さ46.9mm / 680g(実測値)

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Windowsのラインセンス

OSはWindows 11 Proで、ライセンスは通常のOEMライセンスです。ミニPCでは個人利用不可のボリュームライセンス(VL)が使われていることがありますが、GEEKOM A8 Maxでは問題ありません。

GEEKOM A8 Max

個人での利用が可能な、OEMライセンスが使われています

技適マークについて

無線通信機器に必要な技適マークは、本体底面部にシールとして貼られています。

GEEKOM A8 Max

本体底面部に技適マークを確認

 

上記番号は「総務省電波利用ホームページ」の検索結果で「A8 Max」(他モデルと共通)のものとして登録されているのを確認しました。

関連リンク

総務省電波利用ホームページ

PSEマークについて

電源アダプターには「電気用品安全法」で特定電気用品の基準に適合していることを表わすひし形PSEマークがプリントされていました。

GEEKOM A8 Max

電源アダプターのPSEマーク

システムのフルスキャン結果

検証時にWindows Defenderのフルスキャンを実施し、検知可能な脅威が存在しないことを確認しています。

GEEKOM A8 Max

Windows Defenderのフルスキャン結果

ハイエンドとしてはコンパクト

GEEKOM A8 Max

GEEKOM A8 Maxは、手のひらサイズの小さなデスクトップパソコン、いわゆる「ミニPC」です

GEEKOM A8 Max

ほかの一般的なミニPCと比べて、フットプリント(設置面積)はやや大きめ

GEEKOM A8 Max

しかし一般的なミニPCよりもやや薄く、だいぶスリムな印象を受けます

GEEKOM A8 Max

同じRyzen 9 8945HSを搭載する『GMKtec NucBox K11』との比較

GEEKOM A8 Max

フットプリントは変わりませんでしたが、厚みはだいぶ異なります。Ryzen 9搭載のハイエンドミニPCとしてはコンパクトです

GEEKOM A8 Max

また電源アダプターもだいぶコンパクトに作られています

GEEKOM A8 Max

ハイエンドクラスのミニPC用としては、かなりコンパクト

GEEKOM A8 Max

ミニPC本体と電源アダプターの合計で考えると、GEEKOM A8 Maxは全体がだいぶ小さくまとまります

GEEKOM A8 Max

ただしGEEKOMの旧モデルよりは、ひと回り以上大きくなりました。とは言え、パーツの発熱から内部は高温になりすぎるのを防ぐには、この程度の大きさは必要だと思います

GEEKOM A8 Max

スマホとのサイズ比較

GEEKOM A8 Max

本体サイズ

GEEKOM A8 Max

筐体はアルミ製。質感が高くて高級感があるだけでなく、熱伝導率が高いので内部の冷却にも効果があるはずです

3p電源プラグに注意

GEEKOM A8 Max

付属の電源コードは、国内ではマイナーな3pタイプ。そのままでは家庭向けのコンセントで使えない場合があるので、2p→3p変換アダプターを別途用意してください

GEEKOM A8 Max

もしくはアース付きメガネ型(いわゆる”ミッキー型”)電源コードを用意するといいでしょう

端子類は充実

GEEKOM A8 Max

背面のインターフェース類

GEEKOM A8 Max

前面

GEEKOM A8 Max

右側面には盗難防止用のセキュリティーロック(ケンジントンロック)

GEEKOM A8 Max

左側面にはミニPCには珍しく、SDカードスロットが用意されています

GEEKOM A8 Max

デジカメやビデオの撮影データをアダプターなしでダイレクトに利用できるのは、クリエイティブワークには非常に便利です

USB PD対応でも高負荷な処理には不向き

GEEKOM A8 Max

USB4はUSB PD対応。PD 100W以上に対応する充電器やケーブルで、起動はできました。ただしCPUベンチマークを行なうと、電源が突然切れます。高負荷な処理で消費電力が増えると、PD給電では不安定になるかもしれません。またPD給電時は、電源ボタンを複数回押すと電源が入りました

分解・パーツ交換について

本体の分解方法

GEEKOM A8 Max

本体を分解するには、まず底面部のカバーを取り外します

GEEKOM A8 Max

ゴム足の下に隠れているネジを4つ取り外します

GEEKOM A8 Max

カバーを外した状態

GEEKOM A8 Max

さらに内部のカバーを取り外します

GEEKOM A8 Max

内部カバーはSSDの下のWi-Fiカードとアンテナ線でつながっているので、引きちぎらないよう注意してください。取り付けるのも非常に面倒なので、可能ならこのままの状態で作業するほうがいいでしょう

GEEKOM A8 Max

ケースを外した状態。まず前面側をズラしてから取り外すといいかもしれません

GEEKOM A8 Max

マザーボード全体

GEEKOM A8 Max

CPUクーラーはミニPC用としてはかなり巨大です。そのぶん冷却効果が高いと思われます

 

SSDの増設・換装について

GEEKOM A8 Max

ストレージ用のM.2スロットはこの部分。スロットは1基のみで、増設には対応していません。ボタン電池の部分にType-2242用の配線のようなものが見えますが、オミットされたのかもしれません

GEEKOM A8 Max

テスト機で使われていたSSD。Crucialは信頼感のある有名メーカーです。SSD用の冷却シートは内部カバーに取り付けられていました  ※個体によっては異なるSSDが使われている場合があります

GEEKOM A8 Max

SSDの詳細情報

GEEKOM A8 Max

内蔵SSDのアクセス速度計測結果。公称値のR:5000MB/秒 W:4200MB/秒に近い結果が出ています。ミニPC用としては十分な性能と言っていいでしょう

メモリーの増設について

GEEKOM A8 Max

メモリースロットは2基。DDR5-5600 SO-DIMMに対応しています。最大容量は64GB

GEEKOM A8 Max

テスト機ではCrucial製のメモリーが使われていました。こちらも信頼性の高いパーツです

 

Wi-Fiまわりなど

GEEKOM A8 Max

使われていたWI-FiカードはAzurewaveのAW-XB591NF。Mediatek MT7922を搭載するWi-Fi 6E対応タイプ

GEEKOM A8 Max

マザーボード用のCMOS用ボタン電池

ベンチマーク結果

※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります

パフォーマンス設定について

ベンチマークテストはWindows 11の電源プランを「バランス」に、電源モードを「バランス」に設定した上で、UEFI(BIOS)設定から電力モードを「Normal Mode」(標準)と「Performance Mode」(高出力設定)、「Quiet Mode」(静音設定)に切り替えて実施しています。

GEEKOM A8 Max

電源オン時にDelキー連打でUEFI(BIOS)画面が表示されます

GEEKOM A8 Max

GEEKOM A8 MaxのUEFI(BIOS)画面

GEEKOM A8 Max

「Main」タブの「Power Mode」で電力設定を変更できます

電力設定

項目名 概要 PBP / MTP
Quiet Mode 性能を抑えることで駆動音を低減する 45W / 60W
Normal Mode ※標準 標準のモード 54W / 65W
Performance Mode もっとも高性能だが騒音も大きい 54W / 65W

CPU性能(ミニPCで比較)

CPU性能を計測する「CINEBENCH R23」の結果は、以下のとおり。利用者が15万円以下のクラスで見ると、非常に高性能であることがわかります。高いCPU性能を活かせば、ひととおりの作業を問題なくこなせるでしょう。

 

ミニPCの性能比較

CPU CINEBENCH R23 Score
GMKtec NucBox K11(Ryzen 9 8945HS)
S1821
M16671
GEEKOM A8 Max ※Performance
S1812
M16661
GEEKOM A8 Max ※Normal
S1830
M16639
GMKtec NucBox K8 Plus(Ryzen 7 8845HS)
S1788
M16176
GEEKOM A8 Max ※Quiet
S1798
M15275
ThinkCentre M75q Gen5(Ryzen 7 PRO 8700GE)
S1810
M14957
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS)
S1781
M14483
MINISFORUM MS-01(Core i9-12900H)
S1720
M14156
GMKtec NucBox M7(Ryzen 7 PRO 6850H)
S1558
M13374
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H)
S1723
M11651
GMKtec NucBox M6 (Ryzen 5 6600H)
S1504
M10281
GMKtec NucBox M5 Plus(Ryzen 7 5825U)
S1364
M6514
GMKtec NucBox G6(Ryzen 3 5425U)
S1334
M4705
GMKtec NucBox G(N150)
S773
M2485

※「S」はシングル、「M」はマルチ。スコアは当サイトの実機計測結果

グラフィックス性能

グラフィックス機能としては、CPU内蔵の「Radeon 780M」が使われています。3Dベンチマークの結果は、Radeon 780Mとしては標準的なスコアです。前世代のRadeon 680MやIntel系CPUのIris Xe Graphicsよりも、ワンランク上のパフォーマンスを期待できるでしょう。最新世代のIntel Arc Graphicsには及びませんが、それでも十分高性能です。

 

ミニPCのグラフィックス性能

GPU 3DMark Time Spy Graphics
RTX 3050(ノートPC)平均値
4874
RTX 2050(ノートPC)平均値
3909
GTX 1650(ノートPC)平均値
3443
Arc Graphics(LunarLake)平均値
3323
GMKtec NucBox K11(Radeon 780M)
3036
GEEKOM A8 Max(Radeon 780M) ※Normal
3016
GEEKOM NUC AE7(Radeon 780M)
2940
ThinkCentre M75q Tiny Gen 5(Radeon 780M)
2456
MINISFORUM UM773 Lite(Radeon 680M)
2363
NucBox M7(Radeon 680M)
2358
GTX 1050(ノートPC)平均値
2092
Minisforum MS-01(Iris Xe)
1779
NucBox G2 Plus(N150,Intel)
431

※各機種のスコアは当サイト計測値、平均値はUL Solutionsのデータを参考にしました

PCを使った作業の快適さ

PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。

 

テスト結果の見方

テスト名 概要
Essentials
(一般利用)
ソフトの起動やWeb閲覧、ビデオ会議など一般的な作業を想定。CPUのシングルコア性能が強く影響する
Productivity
(ビジネス利用)
表計算とワープロにおいて、中規模クラスのデータを扱うテスト。CPUのマルチコア性能が影響しやすい
Digital Contents Creation
(コンテンツ制作)
写真加工と3D製作、動画編集を扱うテスト。CPU性能とグラフィックス性能が強く影響する

 

電力モードを変えて行なったテストの結果は以下のとおり。どのテストでも非常に優秀な結果が出ています。高いグラフィックス性能を必要とする大作ゲームや高度な動画編集でない限り、どんな作業でも概ね快適にこなせるはずです。

 

PCMark 10ベンチマーク結果

テスト スコア
Essentials
(一般的な利用)
目標値:4100
Quiet10455
Balance10699
Performance10532
G37119
M5 Plus9832
UM77310783
GT13P10921
MS-0110849
M75q10755
Productivity
(ビジネス利用)
目標値:4500
Quiet9849
Balance10059
Performance9936
G34259
M5 Plus8842
UM7739785
GT13P6840
MS-017023
M75q10805
Digital Contents Creation
(コンテンツ制作)
目標値:3450
Quiet9688
Balance9826
Performance9944
G32406
M5 Plus4968
UM7738695
GT13P7429
MS-017978
M75q8559

※スコアの目標値はPCMark 10公式サイトによるもの

比較機のスペック(ミニPC)

NucBox G3 Intel N100 / 8GB / UHD
NucBox M5 Plus Ryzen 7 5825U / 16GB / Radeon
UM773 Lite Ryzen 7 7735HS / 16GB / Radeon 680M
GEEKOM GT13 Pro Core i9-13900H / 32GB / Iris Xe
MS-01 Core i9-12900H / 32GB / Iris Xe
ThinkCentre M75q Gen5 Ryzen 7 PRO 8700GE / 32GB / Radeon 780M

クリエイティブ性能

「UL Procyon」は、世界的にも利用者が多く「デファクトスタンダード」とも言えるアドビ製プロクリエイター向けソフトの快適さを計測します。「PCMark 10」と比べて、より高度で実践的なテストを行なう点が特徴です。

テスト結果の見方

テスト名 概要
Photo Editing 「Photoshop」と「Lightroom Classic」を利用した、写真の加工・出力に関する総合評価
Video Editing 「Premiere Pro」を使ったテストで、フルHD (H.264)および4K (H.265)動画の出力にかかった時間からスコアが算出される

 

検証機とそのほかのミニPCの結果は、以下のグラフのとおりです。グラボを搭載したデスクトップPCには及ばないものの、ミニPCのなかではかなり健闘していると言っていいでしょう。

 

クリエイティブ性能の比較

CPU UL Procyon
ThinkCentre Neo Ultra(Core i7-14700, RTX4060) ※参考値
Photo7676
Video28145
GEEKOM A8 Max ※Performance
Photo6552
Video9512
GMKtec NucBox K11(Ryzen 9 8945HS)
Photo6401
Video9432
GMKtec NucBox K8 Plus(Ryzen 7 8845HS)
Photo6053
Video9484
GEEKOM A8 Max ※Normal
Photo6557
Video9483
GEEKOM A8 Max ※Quiet
Photo6495
Video8842
ThinkCentre M75q Gen5(Ryzen 7 PRO 8700GE, Radeon 780M)
Photo5952
Video8065
GMKtec NucBox M7(Ryzen 7 PRO 6850H, Radeon 680M)
Photo4614
Video7941
MINISFORUM MS-01(Core i9-12900H, Iris Xe)
Photo5349
Video7755
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS, Radeon 780M)
Photo5772
Video7195
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H, Iris Xe)
Photo4631
Video5491

※「Photo」はPhoto Editing、「Video」はVideo Editing。スコアは当サイトの実機計測結果

ゲーム性能について

ゲームについては、動作の軽い作品であれば普通にプレーできるレベル(平均60 fps以上)です。ただし高いリフレッシュレートが要求される動きの速いゲームでは、ちょっと厳しいかもしれません。息抜き程度ならアリかもしれませんが、ガッツリ楽しむには性能不足と考えてください。
※テスト結果は電源設定「Normal Mode」時のものです

FF14ベンチ(やや重い)

GEEKOM A8 Max

評価とフレームレート

フルHD 最低画質 6543(やや快適) 平均45.69 fps
フルHD 最高画質 3840(設定変更を推奨) 平均26.81 fps

マインクラフト 統合版(軽い)

GEEKOM A8 Max

フレームレート

標準画質(フルスクリーン、チャンク32)
プレー開始直後で、平均30~39 fps前後。動きがだいぶカクカクしているように感じる。モブを増やすと、フレームレートは30 fps前後まで低下。遊べないわけではないものの、快適ではない。Radeon 780Mであればもう少しフレームレートが伸びるはずなので、テスト機でなにか固有の症状が出ているのかも

エーペックスレジェンズ 射撃訓練場(やや軽い)

GEEKOM A8 Max

フレームレート

最低画質 97~128 fpsあたり。ターゲットが粗く表示されるのが気にならないなら十分楽しめる
中画質 概ね67~89 fps前後。ゲームとしては普通に遊べそうだが、状況によってはわずかなカクつきを感じるかもしれない
最高画質 50~55 fps前後。普通に遊べるものの、たまにちょっとした引っかかりを感じる

サイバーパンク2077(超重い)

GEEKOM A8 Max

フレームレート

フレーム生成 最低画質 ウルトラ画質 レイトレ最高画質
無効 44.16 fps ※未計測 ※未計測
有効 69.48 fps ※未計測 ※未計測

モンスターハンターワイルズ ベンチマーク(超重い)

GMKtec NucBox K11

フレームレート

フレーム生成 最低画質 ウルトラ画質
無効 10744(31.51 fps) 7937(23.32 fps)
有効 9005(52.41 fps) 6903(40.38 fps)

熱と騒音について

※計測時の室温は20度前後。室温が変わると、結果が異なる場合があります

CPUの発熱は控えめ

高負荷時のCPU温度を計測したところ、平均で77~84度と概ね問題ない範囲でした。ちょっと変わっているのは「Normal Mode」と「Quiet Mode」で、ある一定温度に達すると消費電力が低下し、それに伴って温度も低下している点です。サーマルスロットリング(熱による性能低下)ではなく、CPUの発熱対策としてそのようなチューニングが施されているのでしょう。

一方の「Performance」では、電力と温度低下が見られません。またCPUの熱は、もっとも低く抑えられています。そのぶん排気音が大きくなるのですが、音が気にならないならこのモードを使うのがパーツの健康状態的には好ましいかもしれません。

GEEKOM A8 Max

CINEBENCH R23のマルチコアテストを10分間行なった際のCPU温度とCPU消費電力、コアクロックの推移(電源設定「Normal」時)

GEEKOM A8 Max

CINEBENCH R23のマルチコアテストを10分間行なった際のCPU温度とCPU消費電力、コアクロックの推移(電源設定「Performance」時)

GEEKOM A8 Max

CINEBENCH R23のマルチコアテストを10分間行なった際のCPU温度とCPU消費電力、コアクロックの推移(電源設定「Quiet」時)

モード別の平均値

Normal Performance Quiet
CPU温度 84.5度 77.2度 77.3度
CPU消費電力 52.4W 54.0W 41.6W

筐体温度も低い

高負荷時でも筐体温度は33度前後で、触れても熱く感じませんでした。排気口付近も同様で、設置時に本体からの温風を気にすることはありません。

GEEKOM A8 Max

Normal Mode時の筐体温度

GEEKOM A8 Max

Performance Mode時の筐体温度

GEEKOM A8 Max

Quiet Mode時の筐体温度

騒音はやや大きめ

騒音(空冷ファンのモーター音や排気口からの風切り音)は、待機中や軽めの作業のときは気になりません。しかし重い処理やWindows Updateの際には、けっこう大きく聞こえます。短時間であれば苦になりませんし、ヘッドホンやイヤホンを着用すればだいぶ抑えられるでしょう。

駆動音の計測結果

待機中 高負荷時
電源オフ時 36.5dB
Normal 36.6dB(ほぼ無音だが、高周波が微妙に聞こえる気がする) 43.8dB(排気音が大きい。ガマンできないほどではないものの、聞き続けるとストレスを感じる)
Performance 同上 51.6dB(排気音が非常に大きい。ガマンできないほどではないものの、聞き続けるとストレスを感じる)
Quiet 同上 39.5dB(排気音がハッキリと聞こえる。うるさくはないが、静かな場所では気になる)
(参考)エアコンの最大出力 48~58dB前後

他機種との騒音比較

ほかのミニPCと比べて、計測値的には標準的です。以前のGEEKOM製ミニPCは騒音が大きかった印象でしたが、新型筐体を採用することで騒音がだいぶ減っているように感じます。

ミニPCの騒音比較

CPU 高負荷時の騒音[dB]
GEEKOM GT13 Pro(Core i9-13900H)
53
GEEKOM AE7(Ryzen 9 7940HS)
52
ThinkCentre M75q Gen5(Ryzen 7 PRO 8700GE)
49.6
MINISFORUM MS-01(Core i9-12900H)
49
GEEKOM A8 Max ※Normal
43.8
GMKtec NucBox K8 Plus
41.9
GMKtec NucBox M7(Ryzen 7 PRO 6850H)
41.3
GMKtec NucBox K11(Ryzen 9 8945HS)
40.5
NiPoGi AK1PLUS(N97)
40.5
NucBox G2 Plus(N100)
37.4

※「軽」は軽作業時、「高」は高負荷時。そのほかの機種の値は標準設定時、並び順は高負荷時で音が大きい順

考察とまとめ

GEEKOM A8 Max

 

外観面は非常にイイ!

本体の外観は、素晴らしい仕上がりだと思います。Mac miniに似ている気もしますが、エッジの立ったシャープでシンプルなデザインって、特にガジェット好きの人なら気分がアガりますよね。使い勝手や性能には関係ない部分ですが、使い続けるならこういう部分は意外に大事です。

またハイエンドクラスのミニPCとしては、本体や電源アダプターが小さい点もポイント。特に電源アダプターが小さい点は、個人的にお気に入りです。大きな電源アダプターって取り回しづらくて、イラつくことってあるじゃないですか。そういう細かなストレスがない点は、使っていて快適です。

GEEKOM A8 Max

電源アダプターが小さくて扱いやすい点が魅力

SDカードスロットはクリエイティブワーク向き

インターフェース類に関しては、十分な構成と言っていいでしょう。eGPU向けのOculinkは非搭載ですが、あまり普及していませんし、汎用性の高いUSB4のほうが一般的には好ましいはずです。個人的に便利だと思うのは、SDカードをアダプターなしで直接扱える点。デジカメで撮った写真を現像したり、PCに取り込んで編集したりする人には、とても便利なはずです。グラフィックス性能はあまり強くないので、必要に応じてUSB4にeGPUドックを挿して使うのもアリかもしれません。

3年保証付きなら高コスパ

GEEKOM製ミニPCは、ほかのメーカーの製品よりも価格が2~3割程度高めです。そのぶんパーツの品質や仕上がりの面で優れているっぽいのもあるのですが、個人的には3年間の長期保証が付いている点で大いにアリだと思っています。1年間のメーカー保証が過ぎたころに壊れることって、よくあるんですよね……。延長保証の料金が上乗せされていると考えれば、そんな感じではないでしょうか。

さらに楽天のストアだと、レビューを書くと保証期間が5年間に延長されるとのこと。販売価格はアマゾンや公式サイトよりもちょっとお高めですが、ポイント還元を含めた実質価格ではあまり変わりません(タイミングによりますが)。個人的には楽天で5年保証を付けるのがオススメです。

GEEKOM A8 Max

楽天でレビューを書くと、メーカー保証が5年間に!

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記事を書いた人
こまめ

お買い得パソコン評論家。毎日各メーカー・各ショップのWebページを500p以上チェックして、安くてお得なパソコンを探しています。元雑誌・書籍編集者で、PC系フリーライターでもあるオジサン。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月

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