
6/16にデルから、モバイルノートPCの新モデル「New XPS 13 ノートパソコン (2026)」(モデル:DX13260)が発売されました。最安モデルのスペックはCore 5 320 / 8GBメモリー / 512GB SSD / 13.4インチ2.5Kディスプレイ / 重量約1kgの構成で、価格は15万4800円から。メモリーはオンボードのLPDDR5Xで、増設には非対応。カスタマイズで16GBメモリーに変更すると、価格は18万4800円にアップします。

New XPS 13 ノートパソコン (2026)

最安モデルの価格
なお発売直後は、最安モデルが16万2500円と表示されていました。それから短時間のうちに、15万4800円に修正されています。掲載ミスだったのか、あるいは初動価格を見直したのかについては、公式にはアナウンスされていません。発売初日に価格が7700円下がるのは、デルとしては珍しい動きだと思います。
MacBook Neo対抗だったのでは?
2026年6月初頭に行なわれたグローバル向けの発表会では、新しいXPS 13は699ドル(学生向けには599ドル)とされていました。1ドル160円換算なら、約11万1840円(学生向けなら9万5840円)です。グローバルモデルよりも日本国内向けが値上がりすることはよくあること。為替リスクのための差分や日本語配列キーボードの採用、さまざまなローカライズなどで費用がかかるため、国内モデルはある程度高いのは仕方がありません。消費税についても、扱いが各国・各地域で異なります。

New XPS 13の日本語キーボード
まあでも、プラス4万円は個人的にさすがに予想外でした。MacBook Neoの値段(256GBモデルで9万9800円、512GBモデルで11万4800円)よりは高くなるだろうなとは思っていたものの、この額ではさすがに「MacBook Neo対抗」とは言えないと思います。ディスプレイ品質や重量、Windows環境の選択肢で勝る部分があるものの、比較するべき対象ではなくなった印象です。
XPSはハイブランドだが……
XPSシリーズはもともと、デルのノートPCのなかでもプレミアム帯に位置するシリーズでした。コンパクトなボディと高級感のある外観、そして高い性能がウリのシリーズです。今回発表されたXPS 13も、2.5Kディスプレイや重量1kgのコンパクトボディなど、一部分ではその流れをくんでいます。
しかしXPS 13で採用されているWildcat Lake世代Core 5 320は、安さを期待されている機種向けのCPUです。現在のノートPC向けCPUのなかでは、ややミドルロー寄りのミドルレンジあたりの位置付けでしょうか。メモリーに余裕があるなら普通に使えますが、抜群に高性能なわけではありません。
Wildcat Lake世代の性能
| CPU | PassMark CPU Mark Score |
|---|---|
| Ryzen AI 7 350 |
24932
|
| Ryzen AI 5 340 |
19576
|
| Core Ultra 7 258V |
18938
|
| Core Ultra 5 228V |
18265
|
| Ryzen 5 7530U |
15585
|
| Core 5 320 |
15436
|
| Core 5 315 |
15180
|
| Core 3 305 |
15154
|
| Core 5 330 |
14947
|
| Core 3 304 |
10979
|
| N150 |
5368
|
※スコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値、Wildcat Lake世代の結果はサンプル数が少ないため結果が大きくかわる場合があります
筆者も「XPSはデルのハイブランド」の認識が強く、「安い機種をXPSブランドで出すのか……」と思っていたのですが、国内においては当初のブランドのままで行くようです。
増設できない8GBメモリー
Windows 11は、メモリー容量が8GBの機種でも使えないことはありません。ただしそれは非常にライトな使い方に限定されます。ブラウザーで情報収集しながらPDFの資料を開き、同時にオフィスで文書を作成する、といった作業がギリギリ普通かそうでないか、というあたりではないでしょうか。
大学の推奨スペックを見ても、最低8GB・推奨16GBとしている学部が増えています。いまはなんとか8GBで足りていたとしても、3〜4年後にも同じ感覚で使えるかはわかりません。OSやアプリの要求リソースは年々増えていく傾向にあり、8GBメモリーでは徐々に厳しくなっていくと考えるのが妥当でしょう。大学が16GBメモリーを推奨するのは、将来性の面から考えても妥当です。
しかしXPS 13では、基盤に直付けのLPDDR5Xメモリーが使われています。メモリーを増やしたいと思っても、あとから増設することはできません。細かいことを言えばスペック表には「8GB LPDDR5X シングルチャネル 7467 MT/s」と記載されており、PCの性能を十分に活かし切れない「シングルチャネル」が本当なのかどうかにも不安を感じます。

「シングルチャネル」にはあまりいいイメージがないので、不安がよぎります。問題ないかもしれませんが……
今後もし「8GBでも軽いWindows」――たとえば『Windows 11 Student』的なエディション――がリリースされれば、XPS 13の存在意義も変わってくるでしょう。可能性が完全にないとは言い切れませんが、いまの時点でマイクロソフトからそうした兆候は見えていません。
セールとWindowsの軽量化に期待
デル側の事情を踏まえれば「この価格になる理由はわかる」製品です。しかし買う側から見ると、8GBメモリーで15万円台は購入候補には挙がりにくいでしょう。MacBook Neoの対抗として期待していたならなおさらですし、これでなくてもほかに価格と性能面で魅力的な機種はあります。
たとえばいまならHPの「OmniBook Aero 13」シリーズの価格.com限定モデルが、価格面でより現実的です。重量は約1kgで、CPU性能・メモリー容量ともに上。ディスプレイ品質と筐体の質感では及びませんが、コストパフォーマンスの高さは抜群だと思います。

XPS 13よりは高コスパに感じます
XPS 13については時間がたってセールで2~3割引きあたりまで下がり、なおかつ8GBでも快適に動くWindows 11がリリースされていれば、大化けする可能性があります。とは言え、それが実現するかどうかはわかりません。筆者としてはいまの価格で踏みきるよりも、そのわずかな可能性にかけて待つか、あるいは別の機種を選んだほうがいいと思います。
スペック
| OS | Windows 11 Home / Pro |
|---|---|
| ディスプレイ | 13.4インチ、2560×1600ドット、120Hz、500nit、タッチ対応 |
| CPU | Core 5 320 |
| メモリー | 8 / 16GB LPDDR5X |
| ストレージ | 512GB NVMe SSD |
| グラフィックス | Intelグラフィックス(CPU内蔵) |
| 通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 6.0 |
| インターフェース | USB3.2 Gen2 Type-C(PD/DP)×2 |
| セキュリティ | 顔認証センサー |
| サイズ / 重量 | 幅296.9mm、奥行き200.66mm、高さ12.7mm / 約1kg |
| バッテリー | 3セル 52 Whr ※駆動時間は非公開 |
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