ドスパラ(サードウェーブデジノス)の「GALLERIA XT」は、ハイスペックなのに手頃な値段がうれしいゲーム用デスクトップPCです。グラフィックス機能はNVIDIA GeForce GTX960(2GB)で、FF14やDDONもサクサク&ヌルヌル動きます。さらにSkylake世代のパワフルなCore i7-6700を搭載しており、動画編集や3D制作などにも活用可能。ゲームをしっかり楽しみつつ、仕事や趣味にも使いたいという人におすすめです。
今回はショップからお借りしたGALLERIA XTの実機を使って、パーツ構成やベンチマーク結果などを紹介します。
試用機の主なスペック | |
製品名 | GALLERIA XT |
---|---|
OS | Windows 10 Home 64bit |
CPU | Core i7-6700(3.40GHz) |
メモリー | DDR4 8GB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 960(2GB) |
ストレージ | 2TB HDD |
お知らせ
この機種はすでに販売が終了しています。以下のリンクから、別の記事をご覧ください。
ドスパラ製品のレビュー一覧
2015年発売のパソコンのレビュー一覧
GALLERIA XTの注目ポイント
GTX960搭載でゲームが快適!
今回取り上げるGALLERIA XTには、外付けGPUとしてGeForce GTX 960(2GB)が搭載されています。GTX 960はミドルレンジクラスのGPUで、現時点では最高性能というわけではありません。しかし人気のゲームを楽しむには、十分な性能を持っています。
GALLERIA XT(GTX 960搭載モデル)のベンチマーク結果 ※詳細は後述 | ||
ベンチマーク名 | スコア | テスト条件 |
---|---|---|
ドラゴンクエストX ベンチマークソフト |
17521 (すごく快適) |
1920×1080ドット、 最高品質 |
ファイナルファンタジーXIV: 蒼天のイシュガルド ベンチマーク |
7160 (非常に快適) |
1920×1080ドット、 最高品質(DirectX 11) |
ドラゴンズドクマオンライン ベンチマークソフト |
11066 (とても快適) |
1920×1080ドット、 最高品質 |
PSO2 キャラクタークリエイト体験版 Ver.2 |
41896 (5000以上で快適) |
1920×1080ドット、 簡易描画設定「5」(最高品質) |
3DMark Fire Strike |
6628 | - |
PCMark 8 Creative accelerated 3.0 |
5949 | - |
海外ゲームについては試用機で検証していないのですが、同じGTX 960を搭載した別のPC(CPUはCore i7-6700Kでメモリーは16GB)で、ある程度快適に遊べる結果が出ています。
参考記事
- Fallout 4をクリアー。バニラならGTX960でもOKでした【ネタバレなし】
- DOOMオープンベータ ファーストインプレッション&GTX960でFPSを計測
- GTX960でStar Warsバトルフロントを試めす 最高画質でもなんとか遊べるレベル?
- 徹底検証!GeForce GTX960でマインクラフトを試す(バニラ編)
細かなカスタマイズに対応
GALLERIA XTを始めとするドスパラのゲーミングPCは、非常に細かなカスタマイズオプションが用意されています。たとえば電源ユニットだけで15種類も用意されていたり、PCケースのフロント/リア/トップ/サイドにそれぞれ好みの空冷ファンを取り付けられたりできるのです。ゲーミングPCを快適に使う上で重視したい「冷却性能」と「静音性」を、とことん追求できます。
同じGTX960搭載のGALLERIA DTやGALLERIA MTとの違い
ドスパラではGTX960を搭載したゲーミングデスクトップPCとして「GALLERIA DT」や「GALLERIA MT」、「GALLERIA ST」というモデルも用意されています。それぞれの違いは、以下の表のとおり。主にCPUの性能やケースの拡張性/冷却性能などが異なります。
GTX960搭載のミドルクラスモデルの基本スペック | ||||
モデル名 | GALLERIA XT | GALLERIA DT | GALLERIA MT | GALLERIA ST |
---|---|---|---|---|
OS | Windows 10 Home 64ビット | |||
CPU | Core i7-6700(3.40GHz) | Core i5-6500(3.20GHz) | Core i7-6700(3.40GHz) | Core i7-6700(3.40GHz) |
チップセット | H170チップセット | H110チップセット | B150チップセット | H170チップセット |
メモリー | DDR4 8GB(最大32GB) | |||
ストレージ | 2TB HDD ※525GB SSD無料プレゼント実施中 |
1TB HDD ※250GB SSD無料プレゼント実施中 | 1TB HDD | 2TB HDD ※250GB SSD無料プレゼント実施中 |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX960 2GB | |||
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ | |||
PCケース | ガレリア専用 KTケース | ガレリア専用 KTMケース | ガレリア専用 KTCケース | |
電源 | 500W 80PLUS BRONZE | 400W 80PLUS BRONZE | 500W 80PLUS BRONZE | 600W 80PLUS GOLD |
最小構成価格(税別) | 12万9580円 | 9万4980円 | 12万4980円 | 12万9980円 |
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GALLERIA XTのポイント
- ミドルタワーの大きなケースを採用しているので拡張性が高い
- 通気口が多く、冷却性能が高い
- 水冷式CPUクーラーを選択可能
- 2日で出荷可能! カスタマイズしても納期はそのまま!
ベンチマーク結果をチェック!
ここからは、GALLERIA XTに関する詳細なレビューをお届けします。まずは各種ベンチマーク結果から紹介しましょう。なお各ベンチマークの結果はパーツ構成や環境、テストのタイミングによって大きく変わることがあります。あらかじめご了承ください。
Windowsエクスペリエンスインデックス
Windows 10の快適さを計測する「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」の結果(Windowsエクスペリエンスインデックス)は、以下の表のとおりです。
試用機のWindowsエクスペリエンスインデックス | |
プロセッサ(CpuScore) | 8.4 |
---|---|
メモリ(MemoryScore) | 8.4 |
グラフィックス(GraphicsScore) | 8.4 |
ゲーム用グラフィックス(GamingScore) | – |
プライマリハードディスク(DiskScore) | 5.9 |
CPUとメモリーのスコアは高めですが、ストレージ(プライマリハードディスク)のスコアが5.9と低めになっています。これはストレージにHDDが使われているためで、HDD搭載モデルではこの値以上にはなりません。またWindows 10ではDirect3Dのテストが正常に行なわれないため「ゲーム用グラフィックス」のスコアが正常に表示されていません。その点を考慮すれば、総合的には比較的高めの結果と言えます。
CINEBENCHベンチマーク結果
CPUの計算性能を計測する「CINEBENCH R15」では、「CPU」のスコアが「818cb」という結果になりました。Core i7-6700Kと比べれば数%スコアは低いのですが、これでも十分優秀です。ちなみにCore i7-4790Kと比べると、スコアは2~3%ほど上昇しています。
CrystalDiskMarkベンチマーク結果
ストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMark」では、シーケンシャルリード(Seq Q32T1)が138.6MB/秒という結果に。SATA接続のHDDとしては優秀な結果ですが、やはりSSDを使ったほうが快適になるでしょう。
ちなみにいまGALLERIA XTを購入すると、120GBのSSDが無料でもらえます。HDDよりはアクセス速度が高速ですので、パフォーマンスの向上を期待できます。
PCMark 8ベンチマーク結果
総合的なパフォーマンスを計測する「PCMark 8」では、以下のような結果となりました。Core i7-6700とGTX960の組み合わせということを考えれば、もう少しスコアが伸びてもいいような気がします。
「PCMark 8」ベンチマーク結果 | ||
Home conventinal 3.0 | 4284 | |
---|---|---|
Home accelerated 3.0 | 4570 | |
Creative conventinal 3.0 | 4559 | |
Creative accelerated 3.0 | 5949 |
Futuremarkのベンチマークソフトはストレージ性能が結果に強く影響されるため、ストレージとして採用しているHDDが原因になっているのかもしれません。SSD無料プレゼントのモデルなら、スコアは多少上昇すると思われます。
PassMark PerfomanceTest 8.0ベンチマーク結果
総合的的なパフォーマンスを計測する「PassMark PerfomanceTest 8.0」の結果は、比較的高めの結果が出ています。スコアを個別に見るとCPUやグラフィックス、メモリーの性能は高いのですが、やはりストレージが低めでした。
3DMarkベンチマーク結果
総合的な3D性能を計測する「3DMark」では、もっとも負荷の高い「Fire Strike」(DirectX 11相当)で「6628」という結果です。GTX980Ti(14,000程度)やGTX980(11,000)などよりは性能が劣るものの、ほとんどのゲームを快適に楽しめるほどのスコアが出ています。
ドラクエ10ベンチマーク結果
「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」では、解像度1920×1080ドットの標準品質/最高品質でどちらも「すごく快適」という評価が出ています。このゲームはそれほど高いグラフィック性能を必要としないため、GTX960でも十分すぎるほどのスコアです。
FF14ベンチマーク結果
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」では、1920×1080ドットの最高品質でテストを行ないました。負荷の軽いDirectX 9では、「9478」の「非常に快適」というスコアです。より画質の高いDirectX 11では、「非常に快適」のボーダーラインであるスコア「7000」をギリギリ超えることができました。
平均FPSが60以上だと「7000」を超えるわけですが、スコアがギリギリだと一時的に60FPSを割っている可能性があります。常時60FPS超えを目指すなら9000以上のスコアが欲しいところですが、ハッキリ言ってよっぽどのゲーマーでない限り違いはわからないかもしれません。
ドラゴンズドクマオンラインベンチマーク結果
「ドラゴンズドクマオンラインベンチマークソフト」では、1920×1080ドットの最高品質で「11066」の「とても快適」という評価です。このゲームはFPS制限がありどんなにハイスペックなPCでも60FPS以上は出ませんので、これ以上の性能は(いまのところ)必要ありません。
PSO2ベンチマーク結果
「PSO2キャラクタークリエイト体験版」のベンチマークでは、1920×1080ドットの最高画質で「41896」というスコアに。5000以上で快適にプレーできると言われていますので、まったく問題ない結果です。
国内で人気のゲームなら快適にプレーできる
実は筆者が使っているPCも、GTX960を搭載しています。CPUはCore i7-6700Kでメモリーは16GB、ストレージは256GB M.2 SSD(PCI Express接続)という構成なのですが、3Dゲーム系のベンチマークでは同じような結果が出ています。ゲーム性能については、あまり変わらないと言えるでしょう。
ゲームとしては「PSO2」と「ドラゴンズドグマオンライン」、そして「マインクラフト」を試していますが、なんの問題もなく快適にプレーできました。海外の大作ゲームはまだ試していないのですが、最高画質では厳しいものの、それほど画質を落とさずにプレーできるだろうと考えています。これから「Fallout 4」を買う予定なのですが、結果は当サイトでレポートします。
そんな感じで、国内向けのゲーム、特にFF14を最高品質で快適に、なおかつできるだけ安く楽しむならGTX960搭載PCがおすすめです。Core i7-6700を搭載したGALLERIA XTなら、動画編集やエンコード、高度な画像加工にも対応できます。
PCケースとパーツをチェック!
続いて、GALLERIA XTで使われているKTケースの各部と、内部パーツを確認します。
本体の大きさは?
本体サイズは幅207×奥行き520.7×高さ450.2mmです。幅は普通ですが、奥行きと高さがけっこうあります。ただしこれは、拡張性の高いミドルタワーケースを使用しているため。内部スロットやドライブベイなどが豊富に用意されているぶん、ケースも大きくなっているのです。ケースが大きいと内部のスペースに空きが生まれ、熱がこもりにくいという効果もあります。
インターフェースは?
周辺機器接続用のインターフェースは、フロントパネルとバックパネルに用意されています。
CPUとメモリーについて
前述のとおり、GALLERIA XTはCPUにSkylakeこと第6世代のCore i7-6700を採用しています。4コア8スレッドで動作するクアッドコアのCPUで、動作周波数は3.4GHzです。またメモリーには従来のDDR3(PC3-12800)よりも転送速度が1.3倍高速なDDR4が使われています。
Core i7-6700は2015年9月に発売されたCPUで、2016年の夏ごろまで世代交代の予定はありません。インテルのCPUロードマップとしては2016年はじめごろに6/8コアのCore i7 Extremeがリリースされるのではないかと噂されていますが、クアッドコアCPUとしてはしばらくトップクラスに居続けるでしょう。ちなみにSkylakeの次は”Kabylake”なわけですが、スケジュール通りにリリースされるかどうかは不明です。
マザーボードにはH170チップセット搭載のASUS H170-PROを使用
GALLERIA XTのマザーボードには、安定性で評価の高いASUS H170-PROが使われていました。拡張スロットの構成については、以下のとおりです。マルチGPUについては、2-Way CrossFireXにのみ対応しています。
ASUS H170-PRO拡張スロットおよび主なインターフェース
- PCI Express 3.0 x16(x16モード)……1スロット
- PCI Express 3.0 x16(x4モード)……1スロット
- PCI Express 3.0 x1……2スロット
- PCI ……2スロット
- SATA Express……1ポート
- M.2……1スロット
グラフィックス機能はGTX960
繰り返しになりますが、GALLERIA XTはグラフィックス機能としてGeForce GTX960(2GB)を搭載しています。ミドルレンジのGPUですが、多くのゲームを快適に楽しむことが可能です。
ストレージは2TB HDD。いまなら120GB SSDプレゼント中
ストレージとしては、2TBのHDDが搭載されています。ただし現在は120GBのSSDを無料プレゼント中です。購入時のオプションで、より高性能なストレージを選ぶのもアリでしょう。
電源は500Wの80PLUS BRONZE
電源には、AcBel製の500W静音電源ユニットが使われています。標準的なパーツ構成なら問題ありませんが、より高性能なパーツに交換したりストレージを増設したりするなら、より容量の大きい電源ユニットを選んだほうがいいでしょう。
冷却性能をチェック!
続いては、GALLERIA XTの冷却性能についてです。PCケースとして使われているドスパラオリジナルのKTケースは高い冷却性能を持つ上に、柔軟なカスタマイズにも対応しています。
CPUクーラーについて
GALLERIA XTにはCPUファンのオプションとして、「静音パックまんぞくコースLite」と「静音パックまんぞくコース」、「静音パックまんぞくコース忍者」、「水冷パック」の4種類が用意されています。冷却性能や静音性を求めるなら、追加することをおすすめします。
ケースファンについて
購入時のオプションでは全部で6ヵ所に空冷ファンを取り付け可能で、さらにファンの種類も選択できます。標準で搭載されているのはフロントケースファンとリアケースファン、トップケースファン後部の3ヵ所です。その気になれば、底面部分にもファンを取り付けられるかもしれません(オプションでは非対応)。
実際の冷却効果は?
試用機では追加オプションを利用しない標準構成でしたが、それでも十分な冷却効果がありました。大量のファンが駆動しているのでそれなりの動作音はありますが、実際にはあまり気になりません。ただし「とにかく静かにしたい!」という場合は、追加オプションを利用するといいでしょう。
さまざまな用途に使えるのでコスパが高い!
ということで、今回はドスパラのGALLERIA XTをレビューしました。GTX960はゲーム初心者~中級者には理想的なGPUで、値段はそこそこ安いのに人気ゲームはしっかり楽しめるコストパフォーマンスの高さが魅力です。
またCPUとして使われているCore i7-6700は、現時点ではかなり高性能なCPUということもあり、負荷の高い作業も楽々とこなせます。ゲーム以外にも幅広く活用できるという点でおすすめです。
なおGALLERIA XTはドスパラのオリジナルPCで、通販サイトで購入可能です。現在はお得なセールも開催されていますので、ゲーム用のデスクトップPCを探している人は、この機会に検討されてはいかがでしょうか。