ノートパソコンレビュー

デル Inspiron 15 3000 AMD (3565)レビュー:3万円台で買える激安15インチノートPC

この記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

デル Inspiron 15 3565(AMD) レビュー

デルのInspiron 15 3000(AMD)は、15.6インチの液晶ディスプレイを搭載した格安なノートPCです。価格は税込で3万台と安く、DVDドライブや有線LAN(最大100Mbps)など、ひととおりの機能を備えています。

 

Inspiron 15 3000 (AMD)の概要

【主なスペック】CPU:AMD E2-9000/ A6-9225 / A9-9420e / メモリー:4/8GB / ストレージ :1TB HDD/液晶ディスプレイ:15.6型 1366✕768ドット

今回は筆者が購入した実機を使って、Inspiron 15 3000(AMD)の本体デザインや使い勝手、性能などをレビューします。

 

Inspiron 15 3000(AMD)

Inspiron 15 3000(AMD)

税込3万円台~

Inspiron 15 3000(AMD)のスペック

OS Windows 10 Home / Pro
CPU AMD E2-9000 / A6-9225 / A9-9420e
メモリー 4 / 8GB
ストレージ 1TB HDD
グラフィックス AMD Radeon R2 Graphics
光学ドライブ DVDスーパーマルチドライブ
ディスプレイ 15.6型、1366×768ドット、非光沢、タッチ非対応
通信機能 IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.1、100BASE-TX対応有線LAN
インターフェース USB3.1 Gen1(フルサイズ)×2、USB2.0✕1、HDMI、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力
セキュリティ機能 セキュリティースロット、TPM 2.0
カメラ 92万画素
サイズ/重量 幅380×奥行き260×高さ23.65mm/約2.27kg
バッテリー 40WHr(取り外し可能)※駆動時間は非公開

※2018年3月1日時点。構成や価格は変更される場合があります

ラインナップ

New Inspiron 15 3000(AMD)には、パーツ構成の異なる3種類のモデルが用意されています。主なスペックと価格は以下のとおり。またそれぞれにオフィス付きなどのバリエーションモデルも存在します。

 

ラインナップ

エントリー
AMD E2 4GBメモリー 1TB HDD 税込3万円台
エントリープラス
4GBメモリー 1TB HDD 税込3万円台後半
スタンダード
8GBメモリー 1TB HDD 税込4万円台前半

※2019年4月9日時点。価格はタイミングによって変わります

 

価格は、そのとき実施されているセールやキャンペーンによって変わります。最新のセール情報については、以下の記事でご確認ください。

 

関連記事

  • New Inspiron 15 3000(AMD)セール情報

 

従来はCPUにE2-9000を搭載したエントリーモデルのみが販売されていましたが、2018年9月にA6-9225 / A9-9420e搭載モデルが発売されました。A6-9225については未検証ですのでどれほどの性能なのか不明ですが、A9-9420eについてはE2-9000よりもちょっといい程度という結果が出ています。A6-9225については、この中間くらいになるかもしれません。

 

CPU性能比較(CPU Mark)

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i3-6006U
3175
Pentium N5000
2650
A9-9420e
2129
E2-9000
1898
Celeron N4000
1553

※スコアは当サイト計測の平均値

価格相応のデザイン


Inspiron 15 3000 (AMD)の本体デザイン

無骨なデザイン

Inspiron 15 3000(AMD)の本体カラーは、ブラックとグレーの2色。筆者が購入したのはブラックのモデルで、無骨ながらも落ち着いたデザインです。

 

Inspiron 15 3000 (AMD)の本体カラー

本体カラーとしては光沢なしのブラックと、光沢ありのグレーを用意 ※写真はブラック

 

表面処理

ブラックは表面にドットテクスチャーが施されています

 

写真では指紋があまり写っていませんが、これは撮影のために拭き取ったからです。実際には指紋がかなり付いていました。もしかすると光沢ありのグレーのほうが、指紋は目立たないかもしれません。

 

表面処理

表面は非光沢ですが、指紋が目立ちます

 

底面部のデザイン

底面も樹脂製ですが、ドットテクスチャーは施されていません

 

ボディは樹脂(プラスチック)製で、堅牢性(こわれにくさ)も質感(見た目や手触りの品質)もそれなりです。価格の安いモデルですので、値段相応と言えます。

 

取り外し可能なバッテリー

バッテリーは取り外し可能

大きさはB4サイズ相当

サイズは幅380×奥行き260×高さ23.65mmです。B4サイズよりもやや大きいのですが、15.6インチタイプとしては標準的な大きさ。スリムではありませんが、かと言って厚みが気になるほどでもありませんでした。

 

A4用紙とB5ノートとの大きさ比較

A4用紙とB5ノートとの大きさ比較

 

B4サイズとの比較

B4サイズよりもちょっと大きい程度

 

高さの実測値

ゴム足(底面の突起物)を含めた高さは実測25mm

重さは標準的

重量の公称値は2.27kgで、実測値では2.235kgでした。15.6インチとしては標準的です。日常的に持ち歩くには厳しい重さですが、そもそも据え置き向けのモデルですので、特に問題はありません。

 

重量の実測値

重量は実測で2.235kg

映像品質はそれなり


Inspiron 15 3000 (AMD)の液晶ディスプレイ

15.6インチで1366✕768ドット

液晶ディスプレイは15.6インチサイズで、解像度は1366✕768ドット。フルHD(1920✕1080)ドットに比べて精細さに欠けますが、格安モデルとしては標準的なスペックです。文字やアイコンは大きく表示されるので、見えづらく感じることはありません。

 

液晶ディスプレイのサイズと解像度

液晶ディスプレイの大きさは15.6インチで解像度は1366✕768ドット

コントラストが低く青被りした映像

液晶ディスプレイの色合いをチェックしたところ、コントラストが低く色のメリハリが感じられませんでした。また青色が強く、やや寒色系の色合いです。

 

とは言うものの格安モデルとしては標準的な品質で、価格の安さを考えれば仕方がありません。文章や写真の内容は普通に確認できます。

 

液晶ディスプレイの映像

コントラストが低く、やや青みがかっています

 

液晶ディスプレイの映像

青色主体の写真や動画なら、比較的鮮やかです

 

ガンマカーブ

液晶ディスプレイのガンマカーブ。青の線が下に飛びているのは、青色が強く出ていることを表わします

眼に優しい非光沢の画面

液晶ディスプレイは、光沢のないノングレア仕上げです。光沢ありのグレア仕上げのほうが色のメリハリに優れているのですが、ノングレアは映り込みが少なく眼が疲れにくいメリットがあります。

 

ノングレアパネル

ノングレアと呼ばれる非光沢の画面で、映り込みが気になりません

 

グレアパネルの映り込み

光沢ありのグレア加工の場合だと光や室内が映り込むことがあり、眼精疲労や集中力低下の原因となると言われています ※写真は別の機種

 

ただし映像の青みが強く、ブルーライトはそれなりに多いと思われます。目が疲れないようにするなら、Windows 10のコントロールパネルから色を調整するといいでしょう。

キーボードは軽めのタイプ推奨

Inspiron 15 3000 (AMD)のキーボード

テンキー付きのキーボード

キーボードは数値入力に便利なテンキー付きで、標準的な日本語配列です。キーピッチ(キーとキーの間隔)は理想とされる19mmですが、Enterキーと周辺のキーが小さくなっています。

 

Inspiron 15 3000 (AMD)のキーボード

Inspiron 15 3000 (AMD)のキーボード。キーピッチは実測19mm

 

配列で気になる部分

Enterキーが非常に小さく、また周辺のキーやテンキーも小さめです

タイプ感が軽い

キーストローク(キーを押し込む深さ)は実測で1.5mmでした。ノートPCとしては標準的ですが、クリック感が軽く手応えがあまり感じられません。普通に入力できますが、タイプ感に優れるというわけではありませんでした。

 

キーボードのタイプ感

キーストロークは実測1.5mm。クリック感が浅くペチペチとしたタイプ感

 

軽いタッチで入力すると、タイプ音は気になりません。しかし少し力が入ると、カチャカチャとした音が聞こえます。また指を打ち下ろすようにして強くタイプすると、ドスドスドスと音が響きました。タッチが強いとキーボードがたわむので、軽い力で入力することをおすすめします。

 

キーのタイプ音

指を横にすべらせるようにしてい打つと静かですが、少しでも力を入れるよカチャカチャ音が聞こえます

タッチパッドは十分な大きさ

タッチパッドはボタン一体型で、十分な大きさです。ボタンは誤クリックを防ぐために、クリック感がやや固めに調整されています。パッド部分が大きいので、ダイナミックな動きも可能です。

 

タッチパッド

タッチパッド自体は十分なサイズで問題なく使えます

ひととおりの機能に対応


Inspiron 15 3000 (AMD)のインターフェース

端子類は十分な構成

周辺機器接続用の端子類は、USB3.1 Gen1(フルサイズ)×2、USB2.0✕1、HDMI、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力の構成です。VGA端子(D-sub15ピン)には対応していませんが、十分な数と種類だと言えるでしょう。

 

ただし有線LANは転送速度が最大100Mbpsの100BASE-TXである点に注意してください。

 

左側面

左側面には電源コネクター、有線LAN(100Mbps)、HDMI、USB3.0✕2

 

右側面

右側面にはメモリーカードスロット、ヘッドホン出力、USB2.0、光学ドライブ、セキュリティースロット

 

光学ドライブ

DVDの再生と書き込みが可能なDVDスーパーマルチドライブ

格安モデルとしては高音質

実際に音楽を聴いてサウンドをチェックしたところ、低音域でややこもった感じを受けたものの、中高音域は伸びやかで音に広がりを感じました。高音域はややカシャカシャとした薄い印象がありますが、中音域は表現力に優れています。格安モデルとしては高音質です。

 

音質設定ユーティリティー

標準収録のWAVES MaxxAudio Proで、細かな音質調整が可能

性能は低め


Inspiron 15 3000 (AMD)のパフォーマンス

ベンチマーク結果

ストレージとしては、1TB HDDが使われています。容量は大きいものの、アクセス速度が遅い点が欠点です。

 

CrystalDiskMark

1TB HDDのアクセス速度

 

基本性能については、かなり低めの結果となりました。格安モデルですから、この点については仕方がありません。

 

CINEBENCH R15

CPU性能を計測する「CINEBENCH R15」の結果

 

基本性能を計測する「PassMark PerformanceTest 9.0」の結果

 

CPUとして使われているAMDのE2-9000は、ほかの格安モデルで使われているインテル製Celeronシリーズの上位CPUと下位CPUの中間くらいの性能です。Celeronシリーズは数値演算に優れていますがE2-9000シリーズは3D演算などに優れており、ベンチマークソフトによって評価が異なります。

 

(参考)低価格PC向けCPUの性能比較(当サイト計測値)

CPU CINEBENCH R15のCPUスコア
Celeron N3450
164
Celeron 3865U
144
Celeron N3350
87
E2-9000
79
Celeron N3060
70
E2-9000e
70

※ベンチマーク結果は機種やパーツ構成、タイミングなどにより大きく変わります

 

(参考)低価格PC向けCPUの性能比較(当サイト計測値)

CPU PassMark PerformanceTest9.0 CPU Markスコア
Celeron N3450
2071
Celeron 3865U
2005
E2-9000
1861
E2-9000e
1689
Celeron N3350
1233
Celeron N3060
1166

※ベンチマーク結果は機種やパーツ構成、タイミングなどにより大きく変わります

 

3D性能は控えめな結果で、3Dゲームのプレーは厳しいでしょう。ただし2D描画主体のゲームや軽めのブラウザーゲームであれば問題ありません。ちなみに3D性能については、Celeronシリーズよりも高いスコアが出ています。

 

3DMark

3D性能を計測する「3DMark」の結果

 

作業の快適さを計測する「PCMark 10」でも、かなり低めの結果です。ビデオチャットやWebページの閲覧、ビジネスソフトの利用については、かろうじて普通に使えるレベルと言えます。

 

PCMark 10

作業の快適さを計測する「PCMark 10」の結果

 

動画の変換には、かなりの時間がかかりました。なんとか使えるレベルでもないので、動画の編集や加工は考えないほうが無難です。

 

動画変換にかかった時間

x264 QSV NVENC
1時間26分 ※非対応 ※非対応

※5分間の4K映像(XAVC-S、3.51GB)をYouTube向けの1080p(1920✕1080ドット)映像に変換するのにかかった時間

 

各種ベンチマークテストでは、どれも低めの結果となりました。格安モデルであることを考えれば仕方がありません。

 

ただし、まったく使えないわけでもありません。Webページの閲覧や動画の視聴は問題なく行なえますし、簡単な資料作成も比較的スムーズでした。処理に一瞬の間があるものの、作業自体は普通にこなせるでしょう。

駆動時間は数時間程度

当サイトの計測方法によるバッテリーの駆動時間は以下のとおり。4時間45分という結果はノートPC全体としては短いのですが、持ち歩き用ではないので特に問題ありません。

 

バッテリー駆動時間のテスト結果

BBenchによる計測 4時間45分
PCMark 8による計測 3時間26分

※テストの条件や計測方法についてはコチラ

熱は低い

検証/ベンチマーク中のCPUの温度を確認したところ、最大でも60.88度でした。ノートPCのなかには90度を超えるものも多いことを考えると、内部の熱はそれほど高くありません。

 

CPUの最大温度

検証/ベンチマーク中のCPU最大温度は60.88度

 

キーボード面の温度も控えめです。使用中に熱を感じることはほとんどないでしょう。

 

キーボード面の温度

キーボード面の温度

※本体温度の計測方法はコチラ

駆動音は控えめ

駆動音(ファンの回転音や排気音)は控えめですが、まったく聞こえないわけではありませんでした。ただし高い負荷の処理でも、駆動音はそれほど大きくなりません。

 

駆動音の計測結果(室温20度前後)

電源オフ時 36.8dBA
待機中 38.9dBA ファンの回転音がわずかに聞こえる
動画視聴 38.2BA 同上
動画変換 41.2dBA ファンの回転音と排気音が聞こえる
3Dゲーム 39.2dBA ファンの回転音がわずかに聞こえる

※駆動音の計測方法はコチラ

HDD搭載機としては起動が早い

電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまでの時間を計測したところ、平均で38.26秒という結果でした。HDD搭載モデルとしては、起動が早いと言えます。ただし使っているうちに起動時間は長くなる点に注意してください。

 

起動時間の計測結果(手動による計測)

1回目 2回目 3回目 4回目 5回目 平均
54秒 47.9秒 36.4秒 25.7秒 27.3秒 38.26秒

消費電力は抑えめ

さまざまな作業での消費電力を計測したところ、高負荷時でも消費電力は大きくないことがわかりました。某大手家電メーカーの53型4Kテレビの消費電力は150W程度ですので、日常的に使う機器としては消費電力はかなり抑えられています。

 

1分間の平均消費電力(REX-BTWATTCH1による計測)

待機中 動画視聴 動画変換 3Dゲーム
9.6W 16.2W 18W 20.4W

※消費電力の計測方法はコチラ

格安PCのなかでもエンタメ志向のモデル

ということで、今回はInspiron 15 3000(AMD)のレビューをお届けしました。

 

格安ノートPCとしての基本性能は標準的ですが、ほかの格安モデルに比べてサウンド面に優れている点が特徴です。格安PCでもDVDやネット動画、楽曲をより迫力のあるサウンドで楽しみたい人に向いています。

 

Inspiron 15 3000 (AMD)のまとめ

格安PCで動画や音楽を楽しみたい人向け

 

性能面は控えめですが、不要なソフト/アプリを削除したり電源モードを調整したりすれば、速くはないながらも普通に使えます。コツはなるべく頻繁に電源を入れて、10~20分間放置しておくこと。格安モデル特有のクセを把握できれば、問題なく利用できるでしょう。

Inspiron 15 3000(AMD)

Inspiron 15 3000(AMD)

税込3万円台~

記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

お買い得パソコン評論家。毎日各メーカー・各ショップのWebページを500p以上チェックして、安くてお得なパソコンを探しています。元雑誌・書籍編集者で、PC系フリーライターでもあるオジサン。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月

こまめ(タカハシリョウ)をフォローする
スポンサーリンク
こまめブログ
タイトルとURLをコピーしました