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デル Vostro 15 3000 (3582) レビュー:Celeron搭載の激安15インチノートPC

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デル Vostro 15 3000 (3582) レビュー

デルのVostro 15 3000 (3582)(以下、”Vostro 15 3582″)」は15.6インチの液晶ディスプレイを搭載したベーシックタイプのビジネス向けノートPCです。テンキーやDVDスーパーマルチドライブなど主要な機能を備えながらも、価格は3万円台半ば(2019年8月時点、20%オフクーポン適用時)とリーズナブルである点が特徴。仕事用に安いノートPCを探している人向けのモデルです。

 

※このモデルは法人向けのモデルですが、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。

Vostro 15 3000 (3582)

Vostro 15 3000 (3582)

今回は筆者が購入した実機を使って、Vostro 15 3582のデザインや性能などをレビューします。

 

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Vostro 15 3000 (3582)

Vostro 15 3000 (3582)

税込3万4542円~

※2019年8月23日時点。価格は20%オフクーポン適用時

Vostro 15 3000 (3582)のスペック

画面サイズ 15.6インチ
解像度 1366×768
CPU Celeron N4000
メモリー 4GB
ストレージ 1TB HDD
グラフィックス UHD 600
LTE
幅×奥行き 380×258mm
厚さ 20.66mm
重量 約1.99kg
バッテリー 42Whr

※2019年8月23日時点。構成は変更される場合があります


本体カラー ・ブラック
・アイスグレー
画面の表面 非光沢
パネルの種類 TN
光学ドライブ DVDスーパーマルチ
テンキー あり
有線LAN 1000Mbps
無線LAN 11a/b/g/n/ac
Bluetooth 4.1
USB3.1 2 (Gen1)
USB3.0
USB2.0 1
USB Type-C
Thunderbolt 3
メモリーカード microSD
HDMI 1
VGA (D-sub15)
DisplayPort
Webカメラ HD 720p(92万画素相当)
顔認証カメラ
指紋センサー ※オプション
オフィス ※付属モデルあり

デザインと使いやすさ

本体カラーは2色

Vostro 15 3582の本体カラーはブラックとアイスグレーの2色。ボディは樹脂 (プラスチック)製で、格安モデルとしては一般的な作りです。標準カラーであるブラックは値段相応の外観ですが、プラス1000円 (実質的には800円程度)の追加料金が必要なアイスグレーのほうは高級感がありました。

 

Vostro 15 3000 本体カラー

標準カラーのブラック (左)と有料オプションカラーのアイスグレー (右)

 

Vostro 15 3582 ブラック

ブラックのモデルは表面に格子状のテクスチャー加工が施されています

 

Vostro 15 3582 アイスグレー

アイスグレーは見た目にやや高級感があります。指紋や油脂の汚れが目立ちにくいのもポイント

 

Vostro 15 3582 キーボード面

キーボード面はブラック

 

Vostro 15 3582 サイズ感

キーボード利用時のサイズ感

 

Vostro 15 3582 ベゼル

液晶ディスプレイのベゼル (枠)は左右16mmで上部22mm

 

Vostro 15 3582 底面

アイスグレーのモデルは底面部も天板と同じ色

 

Vostro 15 3582 サイズ

フットプリントは幅380×奥行き258mm。一般的なB5サイズノートを見開きにした大きさよりも少し小さめです

 

Vostro 15 3582 高さ

高さは20.66mm。アイスグレーのカラーだと、ブラックよりも薄く見えます

 

Vostro 15 3581 厚さ

こちらはブラックのカラー

定番の15.6インチサイズ

液晶ディスプレイのサイズは15.6インチで、解像度は1366×768ドットのHD。格安ノートPCとしては標準的なスペックです。パネルにはTNパネルが使われており、映像はやや青みがかって見えました。IPSパネルに比べて色がやや不自然に見えますが、内容は問題なく確認できます。映像品質が高いわけではありませんが、価格の安さを考えれば妥当なクオリティーでしょう。

 

Vostro 15 3582 液晶ディスプレイ

画面の大きさは15.6インチで解像度は1366×768ドット

 

Vostro 15 3582 映像品質

映像はコントラストが低い上に、やや青みが強く出ています

 

TNパネルとIPSパネルの違い

TNパネルとIPSパネルの色合いの違い ※写真は別の機種によるもの

 

画面はやや暗めです。公称スペックでは最大400nitとありますが、実際に計測したところ225nitでした。ただコントラストが低いので、画面が暗すぎて見えづらいということはありません。作業には問題ないレベルだと思います。

 

Vostro 15 3582 画面の明るさ

画面はそれほど明るいわけではありませんが、作業には十分です

 

液晶ディスプレイの表面は光沢なしのノングレアです。映り込みが少ないので、眼が疲れにくい点がポイント。長時間の作業に向いています。

 

Vostro 15 3582 ノングレア

光沢を抑えたノングレアパネル

ややクセのあるキーボード

キーボードは日本語配列で、バックライトには非対応。数値入力に便利なテンキーが付いています。キーピッチ (キーとキーの間隔)は19mmで、理想的なサイズ。ただEnterキーの周辺で一部のキーが小さく、やや打ちづらさを感じました。慣れるまではタイプミスがあるかもしれません。

 

Vostro 15 3582 キーボード

テンキー付きの日本語配列キーボード

 

Vostro 15 3582 配列

Enterキー周辺の配列。特に「¥」キーが小さく、その右にあるBackSpaceキーを押してしまうことが何度かありました

 

タイプ感はやや浅めです。キーストロークは平均1.4mmで。標準的な1.5mmよりも浅く感じました。キーを押し切った際に、若干の底打ち感もあります。入力した際のクリック感はやや固いものの、全体的にはプチプチとした感触。タイプ音はそれほど静かではなく、軽めのタッチでもカチャカチャという音が聞こえました。総合的には格安モデル相応と言っていいでしょう。

 

Vostro 15 3582 タイプ感とタイプ音

プチプチとしたタイプ感ですが、普通に使えるクオリティーです

端子類は十分な構成

周辺機器接続用のインターフェース (端子類)は十分用意されています。USB端子は全部で3ポート (Type-Cは非対応)で、映像出力にはHDMI、さらに1000Mbpsの有線LANとmicroSDカードスロット、光学ドライブなどが用意されています。VGA (D-sub15ピン)には非対応ですが、普段の事務処理用としては問題ない構成でしょう。

 

Vostro 15 3582 左側面

左側面には電源コネクターとHDMI、有線LAN、USB3.1、ヘッドセット端子

 

Vostro 15 3582 右側面

右側面にはmicroSDカードスロット、USB2.0、光学ドライブ、セキュリティースロット

 

Vostro 15 3582 光学ドライブ

光学ドライブはDVDの再生と書き込みが可能

 

Vostro 15 3581 指紋センサー

購入時に1000円 (実質的には800円程度)の料金を支払うことで、指紋センサーを追加できます

 

底面部のカバーを外すことで、内部にアクセス可能です。内部にはM.2スロットが用意されていますので、SSDを追加できるはず (未確認)。またメモリースロットは1基のみで、こちらも増設は可能だと思われます。ただし自分でパーツを交換すると、メーカー保証のサポート外となる点に注意してください。

 

Vostro 15 3582 本体内部

底面部のカバーを外した状態

 

Vostro 15 3582 M.2スロット

SSD用のM.2スロットを用意

 

Vostro 15 3582 メモリースロット

メモリースロットは1基のみ

 

Vostro 15 3582 HDD

2.5インチ用のストレージベイには1TB HDDがセットされています

ベンチマーク結果

試用機のスペック

モデル名 エントリーモデル
OS Windows 10 Home
CPU Celeron N4000
メモリー 4GB
ストレージ 1TB HDD
グラフィックス Intel UHD Graphics 600 (CPU内蔵)

CPU性能

まずはじめにお断りしておくと、Vostro 15 3582の性能はかなり低めです。ノートPC全体で見ると、CPU性能は最低クラス。ウィンドウズの起動やファイルのアクセス、処理の待ち時間は長く感じることでしょう。

 

CPU性能を計測するベンチマークテストを実施したところ、かなり低めの結果が出ました。Celeron N4000の平均値をわずかに上回っているものの、一般的に人気の高いCore i5-8265Uに比べてわずか18%程度のスコアです。

 

CPUベンチマーク結果

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i7-8565U
9641
Core i5-8265U
8891
Core i3-8145U
5549
Core i3-7020U
3769
Celeron 4205U
2026
Celeron 3865U
2016
Vostro 15 3582 (Celeron N4000)
1562
Celeron N4000
1553

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

とは言え、Celeron N4000を搭載したVostro 15 3582がまったく使えないわけではありません。ごくごく軽めの作業であれば、なんとか使えるレベルです。不要なアプリを消すなどのチューニングを行なえば、少しは改善されるでしょう。

 

CPU選びの目安

Celeron ・Webページを見る
・ネット動画の視聴
・ごく簡単な文書作成
Core i3 ・事務処理
・文字中心の資料作成
・写真の簡単な加工
Core i5 ・写真や画像の加工
・データ処理
・画像入り資料の作成
Core i7 ・プロ用ソフトの利用
・大規模なデータ処理
・企業向け機能の利用
・小規模な動画編集

ストレージ性能

Vostro 15 3582で使われている1TB HDDのアクセス速度は以下の画像のとおり。HDDとしては標準的ですが、SSDと比べるとかなりの差があります。

 

Vostro 15 3582 アクセス速度

1TB HDDのアクセス速度

 

ストレージのアクセス速度

起動時間

ウィンドウズの起動時間は平均1分3.8秒でした。Windows Updateの直後に計測したので1回目の起動時間はかなり長く、その後は高速スタートアップの影響で徐々に時間が短縮されています。ただ毎回長時間利用するのであれば、起動時間は1分程度と考えたほうがいいかもしれません。HDDの特性上、長期間使い続けるとさらに起動時間が伸びる可能性があります。

 

起動時間の計測結果(手動計測)

1回目 1分24秒
2回目 1分13秒
3回目 1分9秒
4回目 48秒
5回目 45秒
平均 1分3.8秒

3Dグラフィックス性能

3Dグラフィックス性能はとても低めです。ゲームのプレーやソフトのGPUサポートについては、考えないほうがいいでしょう。

 

GPUの性能比較

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア
GTX 1650
9039
GeForce MX250
3595
UHD 620 (Core i7)
1270
UHD 620 (Core i5)
1186
UHD 620 (Core i3)
860
UHD 600
422
Vostro 15 3582 (UHD 600)
394

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

ゲーム系ベンチマーク結果

個別のゲーム系ベンチマークを試したところ、3Dゲームとしては非常に軽いドラクエ10で解像度と画質を落とせば「普通」という評価でした。ただしシーンによっては、かなりカクつきが感じられるかもしれません。

 

2D描画のノベルゲームやレトロゲームなどであれば問題ないかもしれませんが、3D系のゲームについては基本的にはムリと考えるべきでしょう。

 

ゲーム系ベンチマークの結果 (フルHD)

FF14ベンチ
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中量級
1280×720 最高品質 545 (動作困難)
高品質 957 動作困難)
標準品質 1111 (設定変更を必要)
ドラゴンクエストX
ドラゴンクエストX(DX9) ※軽量級
1280×720ドット 最高品質 2238(やや重い)
標準品質 2904(やや重い)
低品質 4009(普通)

バッテリー駆動時間

バッテリー駆動時間は公開されていませんが、実際のテストでは9時間以上駆動しました。安い15インチノートPCとしてはなかなか優秀です。ただしバッテリー消費を抑えた状態でのテストですのでパフォーマンスは非常に低く、普通の作業もままならないかもしれません。パフォーマンスを上げて普通に使える状態にすると、駆動時間はもう少し短くなるでしょう。

 

バッテリー駆動時間のテスト結果

公称値 ※非公開
BBenchによる計測 9時間7分
PCMark 8による計測 9時間10分

※テストの条件や計測方法についてはコチラ

価格について

Vostro 15 3582には、オフィスなしのモデルとオフィス付きのモデルが用意されています。それぞれのスペックはまったく同じです。

 

ラインナップ

エントリーモデル エントリーモデル・Office付
Celeron N4000
4GB
1TB HDD
1366×768
Office Personal 2019
税込3万4542円 税込5万4414円

※2019年8月21日時点。20%オフクーポン適用時

 

なお納期の早い”即納モデル”は本体カラーはブラックのみで、指紋センサーなどのパーツの追加には対応していません。

安いけど使う人を選ぶモデル

ということで、今回はVostro 15 3000 (3582)のレビューをお届けしました。

 

デルのVostro 15 3000シリーズには複数の機種が存在しますが、Vostro 15 3582のポイントは光学ドライブ対応で価格がもっとも安いという点。そのぶんCPU性能が低い点がデメリットです。

 

Vostro 15 3000シリーズの違い

3580 3581 3582 3583
Celeron
Pentium
Core i3/i5/i7
Celeron
Core i3
Celeron Core i3/i5/i7
4 / 8GBメモリー 4GBメモリー 4GBメモリー 4 / 8GBメモリー
HDD / SSD HDD / SSD HDD SSD
1366×768
1920×1080
1366×768 1366×768 1366×768
1920×1080
DVDスーパーマルチ DVDスーパーマルチ DVDスーパーマルチ 光学ドライブなし
USB×3
有線LAN
microSD
HDMI
VGA
USB×3
有線LAN
microSD
HDMI
VGA
USB×3
有線LAN
microSD
HDMI
USB×3
有線LAN
SD
HDMI
指紋センサー対応 指紋センサー対応 指紋センサー対応 指紋センサー非対応

 

CPU性能が低いことは先ほど解説しましたが、処理の遅さはCPUによるものだけではありません。ファイルを保管するストレージが低速なHDDであることも、大きな原因のひとつです。

 

HDDは単にファイルの移動やコピーに時間がかかるだけではありません。ウィンドウズの起動時間にも大きく影響しますし、起動直後に行なわれるWindows Updateやアプリの更新チェック、セキュリティー対策ソフトによるウィルススキャンにも時間がかかります。

 

またメモリー容量が少ないと処理中のデータを一時的にHDDに保管するのですが、その際にもアクセス速度が影響します。HDDは大容量で安いのがメリットですが、最近ではPCのパフォーマンスが大きく低下する要因のひとつであるのです。特にVostro 15 3582のようにCPU性能が低い機種ではその傾向が顕著に現われます。

 

前述のように不要なアプリを消すなどのチューニングを行なえば、ある程度は改善されます。またHDDをSSDに交換したり、メモリーを4GBから8GBに増設することでも、パフォーマンスは改善されるでしょう。

 

その意味でVostro 15 3582は、安いけれども使う人を選ぶモデルだと言えます。PCに詳しくない人が安いからという理由だけで入手すると、確実に失敗します。低スペックのPCを十分使いこなせる人にだけおすすめします。

 

Vostro 15 3582 感想

高速化チューニングやパーツ交換ができる人が割り切って使うには高コスパ

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Vostro 15 3000 (3582)

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記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

お買い得パソコン評論家。毎日各メーカー・各ショップのWebページを500p以上チェックして、安くてお得なパソコンを探しています。元雑誌・書籍編集者で、PC系フリーライターでもあるオジサン。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月

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