デスクトップパソコンレビュー

デル Inspiron 24 5000 (5490) レビュー:スッキリデザインでコンパクトな23.8インチ一体型PC

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デル Inspiron 24 5000 (5490) レビュー

デルのInspiron 24 5000 (5490)は、23.8インチディスプレイを搭載する一体型デスクトップPCです。シンプルな外観で、省スペース性が高い点が特徴。迫力のある映像やサウンドも魅力です。
Inspiron 24 5000 (5490)

ポイント

  • 極細ベゼルで画面まわりがスッキリ
  • 高品質なサウンド
  • HDMI入力に対応

Inspiron 24 5000 (5490)のスペック

画面サイズ 23.8インチ
解像度 1920×1080
CPU ・Core i3-10110U
・Core i5-10210U
・Core i7-10510U
メモリー 8GB
ストレージ ・256GB SSD
・256GB SSD + 1TB HDD
・512GB SSD + 1TB HDD
グラフィックス ・UHD
・MX110
幅×奥行き 539.6×41.8mm
厚さ 412.8mm
重量 5.2kg

※2020年3月5日時点。構成は変更される場合があります


本体カラー シルバー
画面の表面 非光沢
パネルの種類 ※表記なし (IPS相当)
タッチ / ペン
光学ドライブ
有線LAN 1000Mbps
無線LAN 11a/b/g/n/ac
Bluetooth 5.0
USB3.1 3 (Gen1)
USB3.0
USB2.0 1
USB Type-C 1 (USB3.1 Gen2)
Thunderbolt 3
メモリーカード SD
HDMI 2 (IN×1 + OUT×1)
VGA (D-sub15)
DisplayPort
Webカメラ 200万画素
顔認証カメラ
指紋センサー
付属品 ACアダプターなど
オフィス ※オプション、付属モデルあり

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。

Inspiron 24 5000 (5490)

Inspiron 24 5000 (5490)

税込8万円台~

※2020年3月5日時点

デザインと使いやすさ

シンプルな外観

Inspiron 24 5000 (5490) 外観

Inspiron 24 5000 (5490)は、ムダのないシンプルなデザインです。ディスプレイにスピーカーとスタンドが付いただけのような外観で、ボタンや端子類などが目に付きません。電源ケーブルをつなぐだけで利用できるので背面がケーブル類でゴチャ付くことがなく、設置も簡単です。

 

Inspiron 24 5000 (5490) 前面

本体前面

 

Inspiron 24 5000 (5490) 背面

本体背面。ディスプレイ下部に端子類が配置されています

 

Inspiron 24 5000 (5490) スタンド

安定感のあるスタンド

 

Inspiron 24 5000 (5490) 電源ボタン

電源ボタンはディスプレイ下部。慣れないうちは場所がわからないので、少し押しづらいかもしれません

 

Inspiron 24 5000 (5490) キーボード

付属のワイヤレスマウスとワイヤレスキーボード。無線レシーバーを背面に接続して利用します

 

Inspiron 24 5000 (5490) 収納

ディスプレイ下部にキーボードを収納可能。マウスは一緒には入りませんでした

 

Inspiron 24 5000 (5490) ベゼル

ディスプレイのベゼル (枠)幅は左右6.2mm、上部7.2mm、下部17.2mm。非常に細く、画面まわりがスッキリとしています

 

Inspiron 24 5000 (5490) チルト

ディスプレイのチルト角度は最大25度

大きくて見やすい画面

Inspiron 24 5000 (5490) ディスプレイ

ディスプレイの大きさは23.8インチで、デスクトップPCとしては標準的なサイズ。しかし15インチが標準的なノートPCに比べると格段に大きく、文字や画像の細部がとても見やすく感じます。デスクトップの文字の大きさは2.3~3.3mm程度でした。

 

Inspiron 24 5000 (5490) 見やすさ

ノートPCに比べて画面が大きく、文字やボタン、メニューなどが大きく表示されます

 

ディスプレイは明るく、自然な発色です。公式スペックにはWVAパネルと書かれていますが、これは「Wide View Angle (広視野角)」の略で、パネルの駆動方式を表わすものではありません。正確なところは不明ですが、見たところIPSパネル相当の映像です。

 

Inspiron 24 5000 (5490) 映像品質

違和感のない自然な発色

 

Inspiron 24 5000 (5490) 明るさ

画面はとても明るいのですが、まぶしすぎるほどではありません。作業は問題なく行なえます

端子類は十分だけど使いづらい

Inspiron 24 5000 (5490) インターフェース

インターフェースは充実しています。USB端子は全部で5ポートあり、そのうち1ポートはType-C。有線LAN端子やSDカードスロット、HDMI端子も用意されています。ただしすべて背面側にあるため、抜き差しするのにいちど背面側に回らなければなりません。挿しっぱなしで使うケーブルなら問題ありませんが、SDカードなどを抜き差しするのは面倒です。

 

Inspiron 24 5000 (5490) SDカード

SDカードスロットは背面。カードを抜き差しする際は、背面に手を回す必要があります

 

注目したいのは、HDMI IN端子を用意している点です。ゲーム機やTVチューナー / レコーダーを接続すれば、Inspiron 24 5000 (5490)の画面で楽しめます。画面の切り替えは、底面部のボタンを押すだけ。テレビや別のディスプレイを用意する必要がないので便利です。

 

Inspiron 24 5000 (5490) HDMI IN

ゲーム機やTVチューナーの画面をInspiron 24 5000 (5490)に表示できます

 

スピーカーはディスプレイ下部に設置されています。PC用としては音質は高め。解像感が高く、音に厚みが感じられました。中音域でややこもった感がありますが、それほど気になりません。音量も大きく、音楽を楽しむのにも向いています。

 

Inspiron 24 5000 (5490) スピーカー

スピーカーはなかなかなの高音質

 

Webカメラはディスプレイ上部に設置されています。ポップアップ式で、利用しないときはディスプレイ内部に収納可能。マルウェアによる盗み見を防ぐのにも有効です。

 

Inspiron 24 5000 (5490) Webカメラ

ポップアップ式のWebカメラ

ベンチマーク結果

試用機のスペック

モデル名 プレミアム(SSD + HDD)
CPU Core i5-10210U
メモリー 8GB
ストレージ 256GB SSD + 1TB HDD
グラフィックス MX110 (2GB)

※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、個体差などによって大きく変わる場合があります

ノートPC向けCPUを採用

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i9-9900K
19867
Core i7-9700K
17208
Core i7-9700F
17034
Core i7-9700
16409
Core i7-8700
15412
Core i5-9400F
12043
Core i5-9400
11392
Core i5-8400
11229
Core i7-10510U
10412
Core i3-9100
8784
Core i3-8100
8027
Inspiron 24 5490 (Core i5-10210U)
7896
Core i3-10110U
5550

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

Inspiron 24 5000 (5490)では、スタンダードノートPC / モバイルノートPC向けのCPUが使われています。そのため、デスクトップPC向けのCPUよりも性能は低め。CPU性能を計測するベンチマークテストでは、Core i5搭載でもデスクトップPC向けCore i3を下回る結果でした (上記グラフを参照)。上位モデルで使われているCore i7-10510Uについても、デスクトップPC向けのCore i5を下回るでしょう。

 

ただしノートPC向けCPUと比べれば、性能はそこまで悪くはありません。ベンチマークテストでは同じCPUの平均値を下回っていますが、Core i5でもそこそこ高性能です。高度な動画編集やPCゲームなど負荷の高い用途には向きませんが、一般的なノートPCの使いみちであれば問題なくこなせます。

 

ノートPC向けCPUとの比較

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i7-10710U
13685
Core i7-1065G7
11872
Core i5-1035G4
10844
Core i7-10510U
10412
Core i5-10210U
9799
Inspiron 24 5490 (Core i5-10210U)
7896
Core i3-10110U
5550
Core i3-8145U
5549
Core i3-7020U
3769

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

MX110のグラフィックス性能は高くない

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア
GTX 1650
8513
GTX 1050
5912
MX250
3606
Iris Plus
2846
MX230
2443
Inspiron 24 5490 (MX110)
1704
UHD
1335
UHD 620
1265

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

Core i5モデルとCore i7モデルには、専用グラフィックスチップとしてGeForce MX110が搭載されています。3Dグラフィックス性能を計測するテストの結果は、専用グラフィックスチップ搭載タイプとしては低めでした。CPU内蔵のUHD Graphicsよりも少し優れる程度です。ゲームやクリエイター向けソフトでの効果は期待できません。

普段使いやビジネスには十分

テスト スコア
Essentials (一般的な利用)
目標値4100
8322
Productivity (ビジネス利用)
目標値4500
5792
Digital Contents Creation (コンテンツ制作)
目標値3450
2232

※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの

 

Core i5搭載の試用機でPCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、”一般的な利用”と”ビジネス利用”で目標値を上回りました。仕事や普段使いには十分な性能です。Core i7搭載モデルなら、もう少し結果はよくなるでしょう。下位のCore i3モデルでも、ビジネス利用にはなんとか使えるレベルのはずです。

中上位モデルはデュアルストレージ

Inspiron 24 5000 (5490) ストレージ

Core i3モデルでは256GB SSD、Core i5 / i7モデルでは256GB + 1TB HDDが使われています。SSDはPCIe 3.0接続の高速タイプで、アクセス速度は十分。ウィンドウズのレスポンスは速く、サクサク動きます。SSD + HDDのデュアルストレージ構成なら、空き容量を気にすることなく利用できるでしょう。

起動時間は平均15秒程度

ウィンドウズの起動時間は、平均15.06秒でした。Core iプロセッサー + PCIe SSD搭載機種としては標準的な結果です。とは言えHDD搭載機種なら40秒以上かかることもあるので、古い機種を使っている人には速く感じるかもしれません。

 

起動時間の計測結果(手動計測)

1回目 15.2秒
2回目 15.3秒
3回目 15.1秒
4回目 14.8秒
5回目 14.9秒
平均 15.06秒

ゲーム性能について

Core i5 + MX110搭載の試用機でゲーム系ベンチマークを試したところ、ごく軽いドラクエ10なら快適という評価でした。処理がやや重いFF14ベンチでは標準画質で「快適」との評価ですが、実際には動きがカクカクしているのでやや厳しいと思われます。軽めのゲームであれば、画質や解像度を調整することでなんとかプレーできるでしょう。

※テストは1920×1080ドットで実施

FF15ベンチ (重量級 / DX11)

FF15ベンチ
画質 スコア / 評価
高品質 603 / 動作困難
標準品質 956 / 動作困難
軽量品質 1281 / 動作困難

※スコアが6000以上で「快適」

FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)

FF14ベンチ
画質 スコア / 評価 / 平均FPS
最高品質 1793 / 設定変更を推奨  / 11.5 FPS
高品質 2106 / 普通 / 13.7 FPS
標準品質 4394 / 快適 / 29.5 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)

ドラクエXベンチ
画質 スコア / 評価
最高品質 6649 / 快適
標準品質 8571 / とても快適
低品質 11099 / すごく快適

価格について

Inspiron 24 5000 (5490)には、パーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。種類が多いのですが、ベースとなるのは以下の3種類です。価格はタイミングによって異なるので、公式サイトにてご確認ください。

 

■主なラインナップ

スタンダード
Core i3 8GBメモリー 256GB SSD 8万円台
プレミアム(SSD+HDD)
Core i5 8GBメモリー 256GB SSD 1TB HDD MX110 9万円台
プラチナ(大容量SSD+HDD)
Core i7 8GBメモリー 512GB SSD 1TB HDD MX110 11万円台

※2020年3月5日時点

手軽で使いやすい一体型PC

Inspiron 24 5000 (5490) 感想

よかった点

ノートPCよりも迫力のある映像とサウンドが魅力。ケーブルは電源用の1本だけですむので、デスクトップPCよりも設置が簡単な点も魅力です。外観もスッキリとしているので、インテリアとしても違和感がありません。

気になる点

端子類が背面にあるので、若干扱い使い点が気になります。また光学ドライブ非対応なので、DVDやブルーレイを利用するには、別途外付けドライブが必要です。

 

またデスクトップPCとしてはパフォーマンスがやや低いのですが、ノートPC向けCPUが使われていることを考えれば仕方がないでしょう。一般的なデスクトップPCのように重い処理が行なうのではなく、普段の作業をこなすのに向いています。

Inspiron 24 5000 (5490)

Inspiron 24 5000 (5490)

税込8万円台~

※2020年3月5日時点

 

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記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

お買い得パソコン評論家。毎日各メーカー・各ショップのWebページを500p以上チェックして、安くてお得なパソコンを探しています。元雑誌・書籍編集者で、PC系フリーライターでもあるオジサン。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月

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