デルのVostro 5510は、15.6インチのディスプレイを搭載するノートPCです。15.6インチタイプとしては本体が軽量スリムでコンパクトである点がポイント。画面が大きくて見やすいので、長時間の作業に向いています。
ラインナップ
プレミアムモデル (大容量メモリー・SSD搭載) | |
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8万7985円 | |
プレミアムモデル (大容量メモリー・SSD搭載) | |
9万5984円 | |
プラチナモデル (大容量メモリー・SSD搭載) | |
14万9981円 |
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Vostro 5510のスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro |
---|---|
画面サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・Core i5-11300H ・Core i7-11370H ・Core i5-11320H ・Core i7-11390H |
メモリー | ・8GB ・16GB ※DDR4 3200、スロット×2 |
SSD | ・256GB ・512GB |
HDD | なし |
グラフィックス | Iris Xe |
リフレッシュレート | 60Hz |
モバイル通信 | - |
堅牢性テスト | - |
色域 / 輝度 | NTSC 45% / 250nit |
幅×奥行き | 約356.06×約228.9mm |
厚さ | 約17.99mm |
重量 | 最小1.667g |
バッテリー | 4セル 54Whr ※駆動時間は非公開 |
※2021年9月15日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | タイタングレー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | WVA(IPS相当) |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | 2.4Gbps |
無線LAN | Wi-Fi 6 |
Bluetooth | 5.1 |
USB3.2 Gen1 | 2 |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 1 |
Thunderbolt | ・なし(Core i5) ・1(Core i7) |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1(1.4b) |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | HD(92万画素) |
顔認証カメラ | - |
指紋センサー | オプション |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | オプション ※付属モデルあり |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
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デザインと使いやすさ
外観について
Vostro 5510の本体は、軽量コンパクトです。一般的な15.6インチよりも小さくて薄く、見た目もスッキリしています。同じ15.6インチのThinkPad E15 Gen3と比べたところ、Vostro 5510のほうがひと回りコンパクトでした。スタイリッシュな15.6インチタイプを探している人におすすめです。
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。ノートPCとしては、もっともスタンダードな組み合わせです。パネルの表面は光沢なしのノングレアタイプ。眼精疲労や集中力低下の原因と言われる映り込みが抑えられており、長時間の作業でも目が疲れにくい点がメリットです。文書中心の作業に向いています。
標準ではスケーリング(デスクトップの拡大率)は125%に設定されていました。文字はやや小さいものの、普通に読める大きさです。
映像は自然な色合いですが、じっくり見るとややかすんでいるように感じます。公称スペックによると、ディスプレイの色域はNTSC 45%とのこと。格安ノートPCやスタンダードクラスの機種でよく使われるパネルです。
色域を計測したところ、sRGBカバー率は65.7%でした。映像の内容は普通に確認できるものの、色を重視するクリエイティブワークには向いていません。色を重視する作業には、色域の広い外付けディスプレイを利用するといいでしょう。
色域測定結果
sRGBカバー率 | 65.7% |
---|---|
Adobe RGBカバー率 | 49.3% |
DCI-P3カバー率 | 48.9% |
キーボードについて
キーボードはテンキー付きの日本語配列。バックライトは有料オプションで、購入時にあり / なしを選べます。キーピッチは18.7mmで、標準値である19mmよりもわずかに狭く作られています。実際に入力したところ、やや窮屈に感じました。またEnterキー周辺で一部のキーが隣接しており、特に「\」キーとBackSpaceキーが打ちづらく感じます。
キーストロークは平均1.21mm。15.6インチノートPCの標準値である1.5mmと比べると、だいぶ浅く作られています。キーを押した瞬間のクリック感が固めなので手応えはしっかりと感じられるのですが、指を打ち下ろすようにして入力する人には物足りないかもしれません。指の上げ下ろしは控えめで、軽い力で入力する人向きです。
タイプ音は軽いタッチでもコトコトと聞こえます。とは言えうるさく感じることはないでしょう。ただし指を打ち下ろすようにしてタイプすると、タイプ音が底面部のすき間で反響してドンドンと聞こえます。軽いタッチでの入力推奨です。
インターフェース/機能について
インターフェースは、十分な構成です。USB端子は合計3ポート(1ポートがType-C)で、あとは映像出力用のHDMIと有線LAN、microSDカードスロット、ヘッドホン端子が用意されています。Thunderbolt 4に対応しているのは、Core i7モデルのみ。Thunderboltは拡張性が高いので、Core i7モデルを選びたいところです。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | △ ※低速充電 |
---|---|
USB PD 30W充電 | △ ※低速充電 |
USB PD 45W充電 | △ ※低速充電 |
USB PD 65W充電 | ○ |
USB PD 100W充電 | ○ |
映像出力 | ○ |
ベンチマーク結果
※この部分は非常にマニアックなので、よくわからない人は「▶起動時間の計測結果」まで読み飛ばしてください。
試用機のスペック
CPU | Core i5-11300H |
---|---|
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB NVMe SSD |
グラフィックス | Iris Xe Graphics(CPU内蔵) |
※各ベンチマークテストはWindows 10の電源プランを「バランス」に設定した上で、電源オプションを「最も高いパフォーマンス」に変更して実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUは、第11世代のCore i5 / Core i7です。TDP 35Wのいわゆる「Tiger Lake-H35」と呼ばれるシリーズで、ノートPCでよく使われるCore i5-1135G7やCore i7-1165G7(Tiger Lake UP3)などとは異なります。H35は消費電力が大きいぶん、UP3よりも高いパフォーマンスを期待していいはずです。
Vostro 5510ではH35シリーズのなかでも、新旧のCPUが混在しています。古いCore i5-11300H / Core i7-11370Hよりも、新しいCore i5-11320H / Core i7-11390Hのほうがクロックが上。そのぶん高いパフォーマンスを期待できます。
しかし古いほうのCore i7-11370H搭載の試用機でCPUベンチマークテストを行なったところ、UP3よりも低い結果でした。普段使いや軽めのビジネス作業には問題ない性能ですが、この結果は残念です。
CPUの性能差 (総合性能)
CPU | PassMark 10 CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 5800U |
19202
|
Ryzen 7 5700U |
18089
|
Core i7-1185G7 |
13135
|
Ryzen 5 5500U |
12362
|
Core i7-1165G7 |
11723
|
Core i5-1135G7 |
11249
|
Vostro 5510 (Core i7-11370H) |
11000
|
Ryzen 3 5300U |
9527
|
Core i3-1115G4 |
6750
|
Ryzen 3 3250U |
4441
|
Athlon Silver 3050U |
3351
|
Celeron 6305 |
2302
|
Celeron N4500 |
2284
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
原因を調査したところ、どうやらCPUの発熱によって性能が低下しているようです。高負荷時のCPU温度とCPUクロックを計測したところ、CPUの平均温度は91度とかなり高めで推移していました。クロックは一瞬グンと上がるものの、そのあとは低いクロックを維持し続けています。おそらくサーマルスロットリング(熱による性能の低下)が発生しているのでしょう。
Vostro 5510は本体内部に空冷ファンが1基用意されているのですが、おそらく十分に冷却できていないはずです。同じH35を搭載する▶Inspiron 14 5410や▶Vostro 5410でも同じ症状が見られたので、H35は熱対策がかなりシビアなのかもしれません。
ちなみに空冷ファンを2基搭載するVostro 5310では、Vostro 5410 / 5510ほどの性能低下は見られませんでした。
https://komameblog.jp/review/vostro-5310/
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris Xe Graphicsが使われます。3Dベンチマークテストの結果は、Core i7+DDR4のIris Xeとしては妥当な結果ところ。ただしCPUクロックが高いことを考えると、スコアはもう少し伸びていいはずです。このテストもCPUのときと同じように、発熱による影響が出ているのかもしれません。
GPUの性能差(DirectX 12)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
3241
|
MX450 |
1996
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
1528
|
MX350 |
1382
|
Iris Xe(Core i5+LPDDR4x) |
1302
|
Vostro 5510 (Iris Xe,Core i7+DDR4) |
1166
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
1149
|
Radeon (Ryzen 7) |
1000
|
Iris Xe(Core i5+DDR4) |
977
|
Iris Plus |
812
|
Radeon (Ryzen 5) |
784
|
Radeon (Ryzen 3) |
619
|
UHD |
407
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
GPUの性能差(DirectX 11)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
MX450 |
4900
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
4734
|
Iris Xe(Core i5+LPDDR4x) |
4059
|
MX350 |
3931
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
3420
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Vostro 5510 (Iris Xe,Core i7+DDR4) |
3355
|
Iris Plus |
2880
|
Radeon (Ryzen 5) |
2652
|
Iris Xe(Core i5+DDR4) |
2474
|
Radeon (Ryzen 3) |
2324
|
UHD |
1335
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。テスト結果の比較用に14インチモバイルノートPCのThinkPad X1 Carbon Gen9(Core i7-1165G7+16GBメモリー)と、クリエイター向けノートPCのraytrek R5-CA(Core i7-10875H+16GBメモリー+RTX 3060)の結果もまとめました。
快適に使える目安をクリアーしているものの、スコアはそれほど高くありません。UP3のCore i7-1165G7搭載機種よりもスコアが低いのは残念です。PCMark 10は軽めの作業を扱うテストなので、一般的な作業であれば問題なく使えるでしょう。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
9422
10193
9418 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
6717
7072
7927 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
5026
5203
8486 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
ストレージのアクセス速度
ストレージは256 / 512GB SSDです。試用機ではPCIe 3.0 x4接続の超高速タイプが使われていましたが、アクセス速度はほどほどでした。負荷の高いテストを連続して行なうとシーケンシャルアクセスの速度が若干低下するので、サーマルスロットリングの影響があるかもしれません。
起動時間の計測結果
電源オフの状態から電源ボタンを押してウィンドウズのデスクトップが表示されるまでの時間(バッテリー駆動時)は平均16.4秒でした。最近のSSD搭載ノートPCの平均は15秒前後ですので、起動はやや遅めです。とは言え、待たされている感はほとんどありません。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 16.8秒 |
---|---|
2回目 | 16.3秒 |
3回目 | 16.2秒 |
4回目 | 16.3秒 |
5回目 | 16.4秒 |
平均 | 16.4秒 |
バッテリー駆動時間
バッテリーの駆動時間は公開されていません。そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、8時間13分で休止状態へ移行しました。最大パフォーマンスであることを考えれば、十分な結果と言えるでしょう。電源プランや画面の輝度を変更すれば、駆動時間はさらに延びる可能性があります。
バッテリー駆動時間の計測結果(Core i5モデル)
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 非公開 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 8時間13分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 58分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間29分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
Ryzen搭載機種がおすすめ
よかった点
15.6インチタイプとしては軽量コンパクト、かつ本体デザインがスタイリッシュである点が魅力です。また薄型ながら、有線LANに対応している点もポイント。キーボードは好みがわかれるかもしれませんが、基本的には長時間の作業に適したノートPCです。
気になる点
重い処理でなければ、普通に使えます。しかしCPUに負荷のかかる処理では、高温によって処理能力が低下する点が残念です。ノートPC冷却台などを使えばある程度は解消されるかもしれませんが、高いパフォーマンスは期待しないほうがいいでしょう。どうしてもインテル製CPUが必要な場合は、Core i5モデルを選んだほうが無難です。高いパフォーマンスを求めるなら、AMDのRyzenを搭載したVostro 5515シリーズをおすすめします。
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※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
Vostro 5510
8万7985円~
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