ミニPCレビュー

ThinkCentre M75q-1 Tiny レビュー:お手頃価格でしっかり使えるコンパクトPC

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ThinkCentre M75q-1 Tiny レビュー

レノボのThinkCentre M75q-1 Tinyは、コンパクトサイズのデスクトップPCです。片手で持てるほど小さいにもかかわらず性能面は十分。インターフェース類もしっかり用意されています。価格は3万円台からとお手頃な点もポイント。
ThinkCentre M75q-1 Tiny

ポイント

  • ジャマにならない小型PC
  • パーツカスタマイズ対応
  • 最安3万円台からと安い!

ThinkCentre M75q-1 Tinyのスペック

CPU ・Athlon PRO 300GE
・Ryzen 3 PRO 3200GE
・Ryzen 5 PRO 3400GE
メモリー ・4GB
・8GB
・16GB
・32GB
SSD ・128GB
・256GB
・512GB
・1TB
HDD ・なし
・500GB
・1TB
グラフィックス ・Radeon Vega 8
・Radeon Vega 11
※APU内蔵
チップセット B300
電源 180W (80PLUS GOLD)

※2020年4月17日時点。構成は変更される場合があります


フォームファクター ※独自仕様
SATAポート
M.2スロット 2 (Wi-Fi用×1 + ストレージ用×1)
光学ドライブ
ドライブベイ 2.5インチ×1
拡張スロット
有線LAN 1000Mbps
無線LAN ※オプションで対応可能
Bluetooth ※オプションで対応可能
USB3.1 2 (Gen1、前面×1 + 背面×1)
USB3.0
USB2.0 3 (背面)
USB Type-C 1 (Gen1、前面)
Thunderbolt 3
メモリーカード ※オプションで対応可能
HDMI 1
VGA (D-sub15) ※オプションで対応可能
DisplayPort 1
DVI
シリアルポート
PS/2
サイズ 幅34.5mm
奥行き182mm
高さ179mm
重量 約1.32kg
付属品 USBマウス、USBキーボード、電源ケーブルなど
オフィス なし ※オプションで追加可能

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny

ThinkCentre M75q-1 Tiny

税込3万9292円~

※2020年5月6日時点、価格や構成は変更されることがあります

激安の価格.com限定モデルはコチラ

本体の外観

ThinkCentre M75q-1 Tinyは、小型デスクトップPCのなかでもひときわコンパクトです。デスクに設置しても、まったくジャマになりません。別売りのVESAマウントブラケットを使えば、VESA100対応ディスプレイの背面に設置して一体型PCのように使うこともできます。

 

デスクトップの主な分類

ミドルタワー型 ミニタワー型 スリム型 コンパクト型
デスクトップのサイズ比較
機能:◎
拡張性:◎
省スペース性:×
冷却性能:◎
機能:◎
拡張性:○
省スペース性:△
冷却性能:○
機能:○
拡張性:△
省スペース性:○
冷却性能:△
機能:△
拡張性:×
省スペース性:◎
冷却性能:△

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 外観

ThinkCentre M75q-1 Tinyの外観

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny コンパクト

片手で持てるほど軽量コンパクト

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 大きさ

B5ノートよりも小さい

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny スタンド

縦置き設置用のThinkCentre Tiny バーティカル スタンド 3

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny スタンド

スタンド利用時には前面側がやや持ち上がります

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 横置き

横向きでも設置可能

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 底面

通気口のある底面側を上にしたほうがエアフローがいいような気がしますが、内部にホコリがたまりやすいのでやはり下向きのほうがいいでしょう

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny サイズ感

設置イメージ ※ディスプレイは23.8インチ

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny キーボード マウス

標準付属のUSBキーボードとUSBマウス。注文時に省略や変更が可能

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 前面

前面のインターフェース

  • ① 電源ボタン
  • ② マイク入力 / ヘッドホン出力
  • ② USB3.1 Type-C
  • ④ USB3.1

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 背面

背面I/Oパネルのインターフェース

  • ① 電源コネクター
  • ② DisplayPort
  • ③ USB3.1
  • ④ HDMI
  • ⑤ USB2.0
  • ⑥ 有線LAN

分解方法とパーツ交換について

ThinkCentre M75q-1 TinyはデスクトップPCではあるものの、中身はノートPC相当で拡張性は高くありません。PCIe接続の拡張ボードは非対応で、利用できるストレージはM.2 SSDと2.5インチストレージのみです。本体がこれだけ小さいことを考えれば、仕方がないでしょう。

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 分解

本体内部にアクセスするには、まず背面のネジをひとつ取り外します

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 分解

フロントパネルを外すような感覚で、カバーをズラして取り外します

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 本体内部

カバーを外した状態

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny ファン

CPUクーラーとエアダクト。起動時にファンの音が少し聞こえる程度で、利用時にはそれほどうるさく感じませんでした

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 2.5インチ

2.5インチストレージ用のブラケットを取り外した状態

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny M.2スロット

この面のM.2スロットはWi-Fiアダプター用

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny ストレージ

2.5インチのSSDやHDDを取り付け可能です

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 底面部

底面部のカバーは手で外せます

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 底面部

底面部のカバーを外した状態

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny メモリースロット

メモリースロットは2基。規格はノートPC用のPC4-21300 SODIMM

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny SSD

ストレージ用のM.2スロット。Type2280も利用できます

ThinkCentre M75q-1 Tinyのベンチマーク結果

試用機のスペック

モデル名 パフォーマンス
CPU Ryzen 5 PRO 3400GE
メモリー 8GB
ストレージ 256GB SSD
グラフィックス Radeon Vega 11

※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、個体差などによって大きく変わる場合があります。グラフィックス機能内蔵のAMD製プロセッサーは本来「APU」と呼ばれますが、ここではわかりやすさ優先で「CPU」と表記します

ストレージ性能

ThinkCentre M75q-1 Tiny ストレージ

ストレージはHDD / SSD / SSD +HDDの構成です。HDDだけではウィンドウズの起動やソフトの立ち上がりが遅く、全体的な処理ももっさりと遅れがち。高速なSSDまたはSSD + HDDの構成をおすすめします。

 

試用機では256GB SSDに、PCIe 3.0 x2の高速タイプが使われていました。HDDよりも十分高速で、ウィンドウズがキビキビと動作します。

 

ストレージのアクセス速度

ストレージのアクセス速度

CPU性能

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i7-9700
17114
Core i7-8700
15412
Core i5-9400
11392
Core i5-8400
11229
ThinkCentre M75q-1 Tiny (Ryzen 5 PRO 3400GE)
8926
Core i3-9100
8784
Core i3-8100
8027
Celeron G4930
3377

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

CPUとしては、AMD製のAthlon PRO 300GEまたはRyzen 3 PRO 3200GE、Ryzen 5 PRO 3400GEが使われています。どれもデスクトップPC向けのCPUです。

 

Ryzen 5 PRO 3400GE搭載の試用機でCPU性能を計測するベンチマークテストを試したところ、インテルのCore i3よりもやや上程度の結果でした。デスクトップPC向けCPUとしては、それほど性能が高いわけではありません。AthlonやRyzen 3であれば、さらにスコアは下がるでしょう。

 

しかしノートPC向けCPUと比較すると、Core i5相当です。ビジネスやプライベートの作業には問題なく利用できます。あくまでもデスクトップPC向けCPUとしてはほかよりもパワー不足なだけで、PCとしてはしっかり使える性能です。

 

ノートPC向けCPUの性能比較

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i7-10710U
13685
Core i7-1065G7
11946
Core i5-1035G4
10844
Core i7-10510U
10257
Core i7-8565U
9814
Core i5-1035G1
9667
Core i5-10210U
9584
ThinkCentre M75q-1 Tiny (Ryzen 5 PRO 3400GE)
8926
Core i5-8265U
8593
Ryzen 5 3500U
8373
Core i3-10110U
5553
Core i3-8145U
5549
Ryzen 3 3200U
4609
Celeron N4100
2569
Celeron 4205U
2021
Celeron N4000
1550

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

グラフィックス性能

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア
GTX 1650
8893
GTX 1050
6945
ThinkCentre M75q-1 Tiny (Radeon RX Vega 11)
2161
UHD 630 (Core i7)
1359

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

グラフィックス機能としては、CPU内蔵のRadeon RX Vega 11が使われます。CPU内蔵タイプとしては高性能であるものの、GTXシリーズなどの外付けGPUには遠く及びません。とは言え、インテル製CPUの内蔵グラフィックス機能よりはゲームやクリエイター向けソフトでわずかに効果が見込めるでしょう。

作業の総合的な快適さ

テスト スコア
Essentials (一般的な利用)
目標値4100
結果8046
Productivity (ビジネス利用)
目標値4500
結果6331
Digital Contents Creation (コンテンツ制作)
目標値3450
結果3575

※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの

 

PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、すべてのテストで目標値を上回りました。高いパフォーマンスが求められる「コンテンツ制作」のテストもギリギリクリアーしています。Ryzen 5モデルなら、普段の作業を快適にこなせるでしょう。Athlon / Ryzen 3モデルではコンテンツ制作のテストで目標値をクリアーできない可能性があります。

価格について

ThinkCentre M75q-1 Tinyには、パーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。基本的にはどのモデルもパーツカスタマイズ対応です。オフィスが必要な場合は、カスタマイズ画面で追加してください (要追加料金)。

 

ラインナップ

エントリー
4GBメモリー 500GB HDD 3万9292円
スタンダード
4GBメモリー 128GB SSD 4万8081円
スタンダード (Pro OS選択可能) ※Windows 10 Pro
8GBメモリー 500GB HDD 128GB SSD 5万9972円
パフォーマンス
8GBメモリー 256GB SSD 6万3074円

※2020年5月6日時点、価格は税込

価格.com限定モデル購入方法

ThinkCentre M75q-1 Tinyには「価格.com限定モデル」が用意されています。通常モデルと同じスペックなのに価格が安いのでお得です。

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny 価格com限定モデル

ThinkCentre M75q-1 Tiny 価格com限定モデル

リンク

ThinkCentre M75q-1 Tiny:価格.com限定 (レノボ公式サイト)

 

用意されているのはAthlon 300GE Pro搭載のエントリーモデルと、Ryzen 5 Pro 3400GE搭載のパフォーマンスモデルの2種類。そのうち、もっとも割引率が高くてお得なのがパフォーマンスモデルです。月~木曜日は税込5万2690円で販売されていますが、金~日曜日は税込4万7740円に値下げされています。

 

パフォーマンスモデルをそのまま購入してもいいのですが、購入時のパーツカスタマイズ画面で不要なパーツを省略するとさらに安く購入可能です。もっとも安いパターンだと税込3万1240円。SSDの容量は少ないものの、総合的なパフォーマンスを考えれば、信じられないほど激安です。

3万1240円のカスタマイズ方法

  • ・M.2 ストレージ・カード→128GB M.2 2242 NVMe
  • ・キーボード→キーボードなし
  • ・マウス→マウスなし
  • ・バーティカルスタンド→なし

ストレージの容量不足が気になる場合は、自分で2.5インチストレージを追加するといいでしょう。1TB HDDなら5000円程度、500GB SSDなら7600円程度で購入できます。取り付けや認識、フォーマットなどの作業が必要ですが、カスタマイズオプションで追加すると1万3200円かかるのでチャレンジする価値はあります。

 

[wpap service=”with” type=”detail” id=”B01M5B2F5L” title=”Seagate Barracuda 2.5″]
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B077PPN5NN” title=”Crucial SSD 500GB MX500 内蔵2.5インチ 7mm (9.5mmスペーサー付属) 5年保証 【PlayStation4 動作確認済】 …”]

 

ちなみに、最小構成ではWi-Fi (無線LAN)に対応していません。必要ならカスタマイズオプションで追加してください。アマゾンでM.2接続のWi-Fiカードを購入すれば2000円程度ですが、作業がややこしい可能性があるので自信がある人だけにおすすめします。

リンク

ThinkCentre M75q-1 Tiny:価格.com限定 (レノボ公式サイト)

安いのにしっかり使えるコンパクトPC

ThinkCentre M75q-1 Tiny 感想

よかった点

小さくて置き場所を選ばないにも関わらず、価格が安い点が魅力です。最安モデルは性能面で不安があるものの、5~6万円台のモデルであればビジネスから普段使いまで十分活用できます。拡張性は高くないものの、自分でパーツを交換できる点もポイント。持ち歩いて自宅と職場で使うのもアリです。

気になる点

本体が小さいぶん、ケーブルがかなり目立ちます。マウスやキーボードについては、有線タイプよりもワイヤレスタイプがおすすめです。ファンレスであれば静かでよかったのですが、CPU性能がそこそこ高いので仕方がないでしょう。特にうるさく感じるほどではありません。

 

ThinkCentre M75q-1 Tiny

ThinkCentre M75q-1 Tiny

税込3万9292円~

※2020年5月6日時点、価格や構成は変更されることがあります

激安の価格.com限定モデルはコチラ

 

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記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

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