
5万円以上のミニPCは、一般的に「ミドルレンジ(中級者向け)」や「ハイエンド(上級者向け)」という区分で分類されています。ミニPCではこのあたり、特にミドルレンジがボリュームゾーンで、さまざまな製品がリリースされている状況です。
ただ、製品があまりにも多い上に、最新機種でも古いCPUが使われていることもあって、どれを選べばいいのかなかなかわかりません。ミニPCを選ぶ際に、CPU選びで混乱した人も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ベンチマークソフト「PassMark PerformanceTest」の開発元が公開している統計データを使い、ミドルレンジ~ハイエンドクラスのミニPCで使われがちなCPUの性能差を一覧にまとめました。データは2026年7月時点のものです。購入時の目安として参考にしてください。
なお5万円未満の格安ミニで使われているCPUについては、以下のリンクから関連記事をご覧ください。

ミニPC向けCPUのベンチマークスコア
スコアは各ユーザーがベンチマークテストを行なった際に、PassMarkのデータベースにアップロードした数値の集計値です。当サイトの計測値ではなく、あくまで参考値と考えてください。
グラフの「ハイエンド」「ミドルレンジ」といったクラス区分は、PassMarkの統計データから算出しました。統計データはミニPCだけでなく、ゲーミングPCなどの高性能な機種も含まれています。

PassMark PerformanceTest
クラス区分
| クラス | スコア |
|---|---|
| 超ハイエンド | 30,000以上 |
| ハイエンド | 27,000~29,999 |
| ミドルハイ | 21,000~26,999 |
| ミドルレンジ | 15,000~20,999 |
| ミドルロー | 8,500~14,999 |
| ローエンド | 8,499以下 |
※Ryzen AI Max+ 395搭載機はミニPCというよりも「コンパクトワークステーション」ですが、ミニPCとして認識されていることが多いため、参考値としてグラフに含めました
ミニPC向けCPUの性能(総合性能)
| CPU | PassMark CPU Mark Score |
|---|---|
| Ryzen AI Max+ 395 |
55010
|
| Ryzen AI 9 HX 470 |
36917
|
| Ryzen AI 9 HX 370 |
35028
|
| Core Ultra 9 285H |
34200
|
| Ryzen 9 7940HS |
29840
|
| Ryzen 9 8945HS |
29356
|
| Ryzen 7 H 255 |
28678
|
| Ryzen 7 8745HS |
28629
|
| Ryzen 7 7840HS |
28374
|
| Ryzen 7 8845HS |
28364
|
| Core i9-13900H |
27129
|
| Core Ultra 7 155H |
24552
|
| Core i7-13620H |
23336
|
| Ryzen 5 7640HS |
22750
|
| Ryzen 7 7735HS |
22314
|
| Core i5-13500H |
20947
|
| Core Ultra 5 125H |
20192
|
| Core Ultra 7 256V |
19550
|
| Ryzen 5 PRO 6650H |
18549
|
| Ryzen 7 7730U |
17222
|
| Core i5-12450H |
15949
|
| Ryzen 5 7430U |
15374
|
| Ryzen 5 7530U |
15048
|
※スコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値
シングルスレッド性能
前述のテストは、CPUの総合性能を表わしたものです。PassMark CPU Markには単一コアの性能を表わす「Single Thread Rating」という項目があるので、その部分を抜き出してグラフにまとめました。
ミニPC向けCPUの性能(シングルスレッド)
| CPU | PassMark CPU Mark Single Thread Rating |
|---|---|
| Core Ultra 9 285H |
4421
|
| Ryzen AI Max+ 395 |
4149
|
| Ryzen AI 9 HX 470 |
4112
|
| Core Ultra 7 256V |
4027
|
| Ryzen AI 9 HX 370 |
3948
|
| Ryzen 9 7940HS |
3854
|
| Ryzen 9 8945HS |
3821
|
| Ryzen 7 8845HS |
3728
|
| Ryzen 7 8745HS |
3724
|
| Ryzen 7 7840HS |
3720
|
| Core i9-13900H |
3704
|
| Ryzen 7 H 255 |
3701
|
| Ryzen 5 7640HS |
3640
|
| Core i7-13620H |
3548
|
| Core Ultra 7 155H |
3417
|
| Core i5-13500H |
3363
|
| Core Ultra 5 125H |
3329
|
| Core i5-12450H |
3278
|
| Ryzen 5 PRO 6650H |
3248
|
| Ryzen 7 7735HS |
3247
|
| Ryzen 5 7530U |
2992
|
| Ryzen 7 7730U |
2933
|
| Ryzen 5 7430U |
2919
|
※スコアはPassMark CPU Benchmarksによる集計値
どのCPUを狙うべきか?
ガッツリ使うならハイエンド
データ処理や小規模な動画編集、複数のソフトを同時に使った作業など、PCを使ってガッツリ作業したい人は、ハイエンドクラス以上を狙うと不満は出にくいでしょう。重いソフトを使わないのであれば、ミドルハイあたりでも十分です。ミドルレンジ帯に関しては、軽めの作業向けと考えてください。ブラウザーを使った作業やオフィスの利用などであれば、問題なく利用できます。
超ハイエンド以上はロマン用途向き
ハイエンドクラスでほとんどの作業を快適に行なえるぶん、超ハイエンドクラスは正直なところが扱いが微妙です。どちらかと言うと、とにかく性能にこだわりたい人のために「ロマン枠」と言っていいでしょう。ベンチマークテストのスコアにウットリしたい人向けで、それはそれで昔から需要のある分野です。
参考値として挙げたRyzen AI Max+ 395については、ローカルAIの実験や検証に向いています。というと実用的な分野かと思われがちですが、ぶっちゃけて言えばここもロマン枠。クラウドAIのほうが高性能でコストが低いなか、それでも将来のためにアレコレしたい人のための機種です。
シングルスレッド性能は参考程度
シングルスレッド性能は、ファイル操作やオフィス文書の編集、ブラウザーの利用などに影響すると言われています。シンプルな作業を行なう場合は、この数値を意識するといいでしょう。ただあくまでも、「同じクラスの機種でどちらか迷ったときの参考値」程度でいいと思います。シングルスレッド性能の差が体感で大きく変わる場面はそうそうないため、総合性能で判断できない場合に参考にしてください。