ビデオ会議やウェビナー(オンラインセミナー)、YouTube動画などで「画質が悪い」や「音が聞き取りにくい」と感じたことはないでしょうか。再生側の問題ももちろんありますが、このほとんど原因は配信側にあります。低品質なカメラやマイクを使っているため、見づらい映像や聞きづらい音声になってしまうのです。
最近はテレワークやYouTubeの動画配信などが普及した影響で、マイクやカメラを見直す動きが広まっています。やはりきれいな映像やクリアーな音声は気持ちがいいもの。ワンランク上の品質を実現するために、高品質なマイクやカメラを求める人が増えているようです。
ロジクールのWebカメラ「Logicoo StreamCam C980」とUSBコンデンサーマイク「Yeti X」は、そんな状況の元で発売されました。より高品質な映像と音声を手軽に実現できる点が、人気を集めています。
そこで今回はメーカーから提供いただいた実機を使って、StreamCam C980とYeti Xの特徴をレビューします。購入を検討している人、クリアーな映像や音声で配信したい人はぜひ参考にしてください。
StreamCam C980
StreamCam C980はコンパクトタイプのWebカメラです。PCのディスプレイ上にセットして使えるほか、三脚も利用できます。1080p60Hzの精細でなめらかな動きで撮影可能です。
パッケージ
本体の外観
映像品質
使ってみた感想
カメラ映像の比較をご覧いただくとおわかりのとおり、明るさが全然違います。それぞれ同じ光源で撮影しているのですが、StreamCam C980では若干白飛びするほど明るく映っていました。ノートPCのカメラは明らかに光量不足です。ビデオ動画などで顔色が悪く見えるのは、光が足りないためと考えていいでしょう。f/2.0の明るいレンズを使っているStreamCam C980のほうが、顔色がよく見えます。
また映像の精細さも、まるで異なります。720p(1280×720ドット)は全体的にボンヤリしていて、細かな部分がわかりづらく感じるでしょう。それに対して1080p(1920×1080ドット)のStreamCam C980では、細かな部分までクッキリと映し出されています。全体的に映像がシャープで、エッジもクッキリ。特にStreamCam C980は顔にオートフォーカスが適用されるので、微妙な表情の違いも相手に伝わるはずです。
肌年齢的に精細すぎるのは困ると感じる人もいるかもしれませんが、そんなときはソフト側で撮影解像度を落としてください。それで細かなシワやシミなどは(多少は)ボンヤリするでしょう。なによりノートPCのカメラよりも明るく撮影できるので、健康的な印象を演出できるはずです。
また60Hz(60fps)の動きは、違和感がなく自然です。30Hzだとどことなく動きに荒さが感じるのですが、60Hzならテレビとまったく同じ。相手に自分の自然な動きを伝えられるでしょう。StreamCam C980を使えば、カメラの大切さに気付かされるはずです。
Yeti X
Yeti Xはプロフェッショナルクラスのサウンドを実現するUSBコンデンサーマイクです。動画配信用とされていますが、ビデオ会議や音声通話などにも利用できます。
パッケージ
本体の外観
使ってみた感想
ノートPCの内蔵マイクで録音した音声とYeti X(単一指向性モード)で録音した音声を聞く比べたところ、Yeti Xのほうが高音質に感じました。具体的には音が柔らかく、低音域から高音域のバランスがいい印象です。
それに対してノートPCのマイクは音は大きいものの、キンキンとしたトゲトゲしさを感じます。特に低音域は弱く、高音域が強調されているように感じました。また実際には普通の部屋のなかで録音したにも関わらず、狭い空間で録音したかのようなこもった感があります。
ノイズキャンセリングマイクではないので、周囲の音はある程度ひろってしまいます。たとえば単一指向性モードの場合だと、自分の両脇から出る音は聞こえてしまうでしょう。しかしエアコンなどのように少し離れた場所からの騒音は聞こえませんでした。
実際に音を聞き比べるととても高音質ですが、基本的には静かな場所での利用に向いています。また、声以外の音をひろう必要がある場面でも有用かもしれません。その意味では、動画配信用と言えます。ビデオ会議に向いていないわけではありませんが、話し言葉をしっかり聞かせるなら人の声に特化したノイズキャンセリングマイクのほうがおすすめです。Yeti Xは人の声そのものを高品質に聞かせるマイクと言えます。
あとユニークなのは、専用ユーティリティーを使うことで声の質を変えられる点。さまざまなパターンを利用可能で、Vtuber(特に”バ美肉”系)用として活用できるでしょう。
*
当サイトでは2~3万円台の格安ノートPCから高性能ノートPCまで、さまざまな最新モデルを検証・解説しています。記事の更新情報やお買い得情報を当サイトのツイッターアカウントでお知らせしているので、ぜひフォローをお願いします。
ツイッターでこまめブログをフォローする
関連記事