VAIO SX14は、14インチサイズで重量1kg前後のビジネス向けモバイルノートPCです。上位モデルはCPU性能が高く、ストレスなく作業できる点が魅力。頑丈な上にバッテリー駆動時間が長く、外出先でもガッツリ作業したい人に向いています。
ポイント
- 😄 軽量薄型で高性能
- 😄 MIL-STD-810H準拠
- 😄 LTE搭載可能
- 🙄 値段が高い
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
スペック
OS | Windows 11 Home / Pro |
---|---|
ディスプレイ | 14インチ 1920×1080または3840×2160 非光沢タッチ非対応または光沢タッチ対応 |
CPU | Celeron 6305 / Core i3-1115G4 / Core i5-1155G7 / Core i7-1195G7 |
メモリー | 8~32GB ※オンボード LPDDR4x |
ストレージ | 128GB~2TB SSD |
グラフィックス | UHD / Iris Xe(CPU内蔵) |
通信 | Wi-Fi 6、Bluetooth 5.1、有線LAN、LTE(オプション) |
インターフェース | Thunderbolt 4(USB4)×2、USB3.0×2、HDMI、有線LAN、ヘッドフォン出力、nanoSIMスロット(LTE対応モデル) |
生体認証 | 指紋センサー / IRカメラ(オプション) |
サイズ / 重量 | 幅320.4×奥行き222.9×高さ13.3~17.9mm / 約999~1139g |
バッテリー | 17時間(4Kモデル) / 28~30時間(フルHDモデル) / 22時間(フルHDタッチ対応モデル) |
本体デザイン
サイズと重量
ディスプレイについて
キーボードについて
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i7-1195G7 |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
グラフィックス | Iris Xe(CPU内蔵) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、インテル第11世代のCeleronおよびCoreプロセッサが使われています。試用機で使われていたのは、Core i7-1195G7。TDP 28Wの薄型ノートPC向け「Tiger Lake UP3」のなかでは、最上位のCPUです。
CPUベンチマークテストでは、薄型ノートPC向けCPUとしては非常に優れた結果が出ました。AMDのRyzen 7シリーズには及ばなかったものの、Core i7シリーズでは最高値。ノートPC全体で見ても、上位クラスの性能です。重い処理でも、ストレスなくこなせるでしょう。
Core i5-1155G7については未検証のため詳しい性能は不明ですが、同じ第11世代のCore i5-1135G7をやや上回る程度かと思われます。Core i3やCeleronについては、性能がガクッと落ちるので注意してください。予算を抑えたいならアリですが、VAIO SX14をフル活用するならCore i7モデルをおすすめします。
CPUの性能差 (総合性能)
CPU | PassMark 10 CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 5800U |
19202
|
Ryzen 7 5700U |
18089
|
VAIO SX14(Core i7-1195G7) |
14315
|
Core i7-1185G7 |
13135
|
Core i7-11370H |
13053
|
Core i5-11300H |
12783
|
Ryzen 5 5500U |
12362
|
Core i7-1165G7 |
11723
|
Core i5-1135G7 |
11249
|
Ryzen 3 5300U |
9527
|
Core i3-1115G4 |
6750
|
Ryzen 3 3250U |
4441
|
Athlon Silver 3050U |
3351
|
Celeron 6305 |
2302
|
Celeron N4500 |
2284
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵グラフィックスのUHD Graphics (Celeron / Core i3)またはIris Xe Graphics (Core i5 / i7)が使われます。
Core i7搭載の試用機では3Dベンチマークテストにおいて、内蔵グラフィックスとしては非常に優秀な結果が出ました。GTXシリーズなどのゲーム向けGPUほどではないものの、グラフィックス系ソフトでの効果を期待できます。
なおCore i5モデルでは性能はやや低下するので注意してください。またCore i3以下のモデルでは、パフォーマンスが大きく低下するはずです。
GPUの性能差(DirectX 12)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
3241
|
MX450 |
1996
|
VAIO SX14(Core i7+LPDDR4x) |
1827
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
1528
|
Iris Xe(Core i5+LPDDR4x) |
1302
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
1149
|
Radeon (Ryzen 7) |
1000
|
Iris Xe(Core i5+DDR4) |
977
|
Iris Plus |
812
|
UHD |
407
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
GPUの性能差(DirectX 11)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
VAIO SX14(Core i7+LPDDR4x) |
5767
|
MX450 |
4900
|
Iris Xe(Core i7+LPDDR4x) |
4734
|
Iris Xe(Core i5+LPDDR4x) |
4059
|
Iris Xe(Core i7+DDR4) |
3420
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus |
2880
|
Iris Xe(Core i5+DDR4) |
2474
|
UHD |
1335
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。
Core i7搭載の試用機では快適に使える目安の目標値は大きく上回っており、モバイルノートPとしては非常に優秀な結果です。グラフィックス性能が要求されるコンテンツ制作ではGPU搭載機種のほうが有利ではあるものの、一般利用やビジネス利用では快適に利用できるでしょう。Core i5モデルでも同様だと思われますが、Core i3以下のモデルではスコアがかなり下がるので注意してください。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
10776
9784
9925
9667
9418 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
7212
6630
9276
8530
7927 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
5882
4840
6814
8109
8486 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
比較機のスペック
▶THIRDWAVE DX-T7 | Core i7-1165G7 / 16GB |
---|---|
▶IdeaPad Slim 560 Pro | Ryzen 7 5800H / 16GB / GTX 1650 |
▶Inspiron 16 Plus | Core i7-11800 / 16GB / RTX 3050 |
▶raytrek R5-CA | Core i7-10875H / 16GB / RTX 3060 |
高品質なモバイルノートPC
軽量かつ頑丈で高性能な、完成度の高いモバイルノートPCです。モバイル向けの14インチでCore i7-1195G7を搭載している機種は珍しく、同カテゴリーのなかでは上位クラスのパフォーマンスと言っていいでしょう。
プレミアムクラスの14インチモバイルとしてはレノボのThinkPadシリーズが挙げられますが、VAIO SX14のほうがパフォーマンスと拡張性に優れています。タイプ感は好みがわかれるところですが、軽いタッチならVAIO SX14がおすすめ。ThinkPadはしっかり打ち抜く派向きです。
残念なのは、価格が高い点です。ガッツリ使うならCore i7 / 16GBメモリー / 512GB SSDの構成が必要最低限だと思いますが、この時点ですでに24万円以上します。4K & LTEモデルなら28万円程度。PC購入資金として30万円程度かけられるならアリです。
*
当サイトでは2~3万円台の格安ノートPCから高性能ノートPCまで、さまざまな最新モデルを検証・解説しています。記事の更新情報やお買い得情報を当サイトのツイッターアカウントでお知らせしているので、ぜひフォローをお願いします。
ツイッターでこまめブログをフォローする
関連記事
ノートPCレビュー一覧
パソコンお買い得情報一覧